小説 - 文春文庫作品一覧
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3.5この殺人事件は真実なのか、それとも幻か!? 沢渡三姉妹が山奥のホテルで毎秋、開催する豪華なパーティ。 不穏な雰囲気のなか、関係者の変死事件が起きる。はたして犯人は―― 沢渡三姉妹が山奥のクラシック・ホテルで毎年秋に開催する、豪華なパーティ。 参加者は、姉妹の甥の嫁で美貌の桜子や、次女の娘で女優の瑞穂など、華やかだが何かと噂のある人物ばかり。 不穏な雰囲気のなか、関係者の変死事件が起きる。 これは真実なのか、それとも幻か!? 巻末には杉江松恋氏による評論とインタビューも収録。 「『夏の名残りの薔薇』は本格ミステリという「閉じる」小説形式のルールを遵守しながら、同時に「閉じない」モチーフを小説内に定着させるという、極めて曲芸的な目論見によって書かれた作品である。(中略)小説内の犯人が目論んだ計画とは別に、作者が小説内で狙った仕掛けについても注意して読み進めなければならない――。」 (解説・杉江松恋)
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3.5花火合戦に挑んだ酔っ払いの末路とは―― 新たなる黄金時代を迎えた「恐怖の帝王」が短編小説の才能をみせつける短編集その2。 滅びゆく世界を静かに見つめる二人の男と一匹の犬――悲しみに満ちた風景を美しく描く表題作。 湖の向こうの一家との花火合戦が行きつくとんでもない事態を描く「酔いどれ花火」。 架空の死亡記事を書くと書かれた人が死ぬ怪現象に悩まされる記者の物語「死亡記事」他、 黒い笑い、透明な悲しみ、不安にみちたイヤミス、奇想が炸裂するホラ話、そしてもちろん化け物も! バラエティあふれる10編を収録。帝王自身による舞台裏の解説も楽しい短編集その2。
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-豪華列車「ななつ星」の車中で明かされる、戦争末期に試みられた日中和平工作の秘密とは!? 警視庁副総監からの命令で、十津川警部は「ななつ星」へ乗り込む。 乗客を装うために同伴した妻・直子は、豪華列車に声を弾ませるが、十津川はマークすべき人物が誰なのかさえも分からない。同乗するは、台湾からの旅行客、アメリカ人夫婦、気鋭の歴史学者、外務省の職員。 やがて、列車最後部の7号車DXスイートに集まった彼らは、太平洋戦争末期の1945年にあったという南京政府の高官・繆斌(みょうひん)による日中和平工作について激しい議論を交わす。 十津川は、彼らの目的が日中の歴史の真実を明かすことと知るが、ここに敵対する勢力が登場、思わぬ妨害工作で乗客たちは絶体絶命の危機に直面する! JR各社が手掛ける「クルーズトレイン」のなかでも、JR九州が運行する「クルーズトレインななつ星in九州」はいまだに予約が困難な人気豪華列車。「一度は乗ってみたい……」と思う読者も多いはず。 本書は、鉄道・トラベルミステリーの第一人者である著者が、「ななつ星」に実際に乗車し、車内を隅々まで取材して書かれた、臨場感溢れる作品である。 2015年に単行本として刊行された本書には、西村さんの実際に乗車した「ななつ星」への感動と、戦後70年という節目にも関わらず対立を深める日中両国への危機感とが込められている。作中、熱く議論される歴史の断章は、鉄道ファンのみならずすべての日本人必読だ。
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3.8核問題の権威の国際政治学者による、戦慄のシミュレーション。東アジア最大の危機はいかにして現実化しうるのか。 2020年、米朝間で核戦争勃発。北朝鮮による韓国旅客機撃墜に始まる悪夢のシナリオ。各国政権中枢の動きを実名で描く。 著者ジェフリー・ルイスは核拡散と地政学についての世界的権威。中国・北朝鮮・イランなどの核兵器計画を知悉し、国際政治学者として核問題に関する研究・提言を行っている。その知見を総動員し、北朝鮮の核の脅威がいかにして現実となるかをシミュレーションした初のフィクションが本書。 2020年に起こった核戦争をアメリカ議会の委員会が調査・報告したレポートという体裁で、各国政府内部の意思決定プロセスや危機管理の危うさを詳細に記述、核攻撃が現代都市に及ぼす惨事も描き出している。
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4.5新大阪の銀行に押し入った強盗は居合せた客の一人を人質にとって逃走した。まもなく犯人から人質の家族あてに、一億円を要求する脅迫状が届く。その指示は、徹底的に巧緻で悪意に満ちたものだった。大阪府警捜査一課、黒田・亀田両刑事、通称クロマメ・コンビに出番がきた……。「キャッツアイころがった」で第四回サントリーミステリー大賞を受賞した筆者が、第一回同賞で佳作賞を受けたこの作品は、軽快なテンポと秀抜なトリックの本格長篇ミステリーである。 ※本作品はKADOKAWA/角川書店、東京創元社、文藝春秋で同一タイトルの作品が販売されております。本編内容は同じとなりますので予めご了承下さい。既に同作品をご購入されているお客様におかれましてはご注意下さい。
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4.5ミステリーとホラーを最高レベルで融合させた、巨匠渾身の三部作・完結編! あいつの悪意がふたたび動き出す――。 相棒のホリーとともに探偵社を営むホッジスのもとに、現役時代にコンビを組んでいたハントリー刑事から 現場にきてほしいとの連絡が入った。事件は無理心中。6年前に起きた暴走車による大量殺傷事件で 重篤な後遺症を負った娘を、母親が殺害後に自殺したものとみられた。だがホッジスとホリーは 現場に違和感を抱き、少し前にも6年前の事件の生存者が心中していたことを突き止める。 一方、6年前の事件の犯人が入院する脳神経科クリニックでは、怪事が頻々と発生していた――。 エドガー賞受賞の傑作『ミスター・メルセデス』でホッジスと死闘を演じた「メルセデス・キラー」が静かに動き出す。 底知れぬ悪意が不気味な胎動をはじめる前半戦が、ここに開始される。 ※この電子書籍は2018年9月に文藝春秋より刊行された単行本の文庫版を底本としています。
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3.6現代を代表する人気作家たちが、猫への愛をこめて書き下ろす猫の小説集第二弾! 猫が一生に一度だけ、人間の言葉をしゃべる!? 仕事と家事・育児にフル回転の雑誌編集者、九美が余命幾ばくもない猫を引き取ることになり……(村山由佳) 野良出身、いまは堂々の家猫ニャアが野犬に襲われ、まさかの!?(阿部智里) 火事が起きたとき、妻と双子の息子達の明暗が分れた。猫は何を見ていた?(長岡弘樹) 妊娠した姉から預かった猫との生活に、私の人生観が変わりだし……(望月麻衣) ほか、有栖川有栖、嶋津輝、カツセマサヒコらが登場! 話題の前作『猫が見ていた』に続く、謎と企みに満ちたオリジナル・アンソロジー。
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4.0はじまりは小さな町ドゥーリングの女子刑務所だった。受刑者たちが眠りにつき、白い繭に覆われていく。女性だけが眠りに落ち、目覚めなくなるこの奇妙な現象は「オーロラ病」と名付けられ、やがて世界中に発生する。さらに、起きている者が「オーロラ病」患者を無理矢理起こそうとすると、凶暴化して見境なく人を襲い始めてしまう特徴があり……。 人々が恐怖でパニックに陥る中、ドゥーリングには唯一、病を恐れる様子もなく静観する“謎の女”がいた。彼女の正体とは? <恐怖の帝王>スティーブン・キングとその息子オーウェン・キングが贈る、SFホラー巨編。 ※この電子書籍は2020年10月に文藝春秋より刊行された単行本の文庫版を底本としています。
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4.0他人の性生活を、覗いてみたい――。 天井裏に自分だけの覗き部屋を作ったモーテル経営者、30年の奇妙な記録。 1980年のはじめ、著者のもとに一人の男から奇妙な手紙が届く。 男の名はジェラルド・フース。コロラド州デンヴァーでモーテルを経営しており、 複数の部屋の天井に自ら通風孔と見せかけた穴を開け、秘かに利用者たちの姿を観察して日記にまとめているという。 男を訪ねた著者が屋根裏へと案内され、光の洩れる穴から目撃したのは、全裸の魅力的なカップルがベッドでオーラルセックスにはげむ姿だった――。 ヴェトナム戦争で傷ついた兵士とその妻の行為から、不倫や同性愛、グループセックス、 さらには麻薬取り引きの絡んだ殺人事件まで、三十年に及ぶ記録からはアメリカの世相、性意識の変化が見えてくる。 解説・青山南 ※この電子書籍は2017年1月に文藝春秋より刊行された単行本の文庫版を底本としています。
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3.5宝塚の娘役・千花 名門一族出身のライター・萌 花の盛りのように美しい娘たちに忍び寄る、翳(かげ)りの季節 絢爛と頽廃。林真理子文学の名作! 「私たちって、ずうっと不幸にならないような気がしない?」。 宝塚の娘役・千花は歌舞伎界の御曹子・路之介との恋に浮かれ、 親友でライターの萌は年上の映画評論家・三ツ岡との贅沢な不倫に溺れている。 二人の美しい娘たちの前には、甘やかな未来しか広がっていないかに見えたが…… 上流社会を舞台に、幸福の絶頂とその翳りを描き切った傑作恋愛長編。 解説・酒井順子 ※この電子書籍は2007年1月に刊行された文春文庫の新装版を底本としています。
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4.0スティーヴン・キング強力推薦! 少年時代の美しい思い出と、そこに隠された忌まわしい秘密。 最終ページに待ち受けるおそるべき真相。 世界36か国で刊行決定、叙情とたくらみに満ちた新鋭の傑作サスペンス。 あの日、僕たちが見つけた死体。はじまりは何だったのか。僕たちにもわからない。みんなで遊園地に出かけ、 悲惨な事故を目撃したときか。白墨のように真っ白なハローラン先生が町にやってきたときか。 それとも僕たちがチョークで描いた人形の絵で秘密のやりとりをはじめたときか――。 あの夏。僕には四人の友達がいた。太り気味のギャヴ、不良を兄に持つミッキー、シングルマザーの息子ホッポ、そして牧師の娘ニッキー。 不良たちに襲撃されることも、僕がニッキーへの恋に胸を焦がすこともあったが、この日々が終わるなんて考えもしなかった。 でも町では不和が広がりはじめていたのだ。僕の母の診療所への反対運動をニッキーの父が煽り、 ミッキーの兄に悲劇が降りかかり、少女の妊娠騒ぎが起こる。大人たちにも、僕たちのあいだにもヒビが入りはじめた。 そして、あの子が殺された。森で。バラバラになって。見つけたのは僕たちだった。でも、頭部は見つからないままだ。 30年が経った現在。白墨人形の絵とともに、あの事件が甦る。あの人が死んだことで、事件は解決したはずなのに。 20年ぶりに帰郷したミッキーは言った。「おれは真犯人を知ってる」。僕は友人たちとともに、あの夏の秘密を探りはじめる……。 第2作『アニーはどこにいった』も絶賛発売中! ※この電子書籍は2018年5月に文藝春秋より刊行された単行本の文庫版を底本としています。
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3.41巻764円 (税込)あなたは走っていますか? 人生には、走るシーンがつきものだ。 中田永一、東山彰良、柴崎友香など、十四人の多彩な作家が「走る」をテーマに競作した異色のラン小説アンソロジー。 【収録作品】 中田永一「パン、買ってこい」 柴崎友香「ベランダと道路」 王城夕紀「ホープ・ソング」 佐藤友哉「熊の野戦」 遠藤徹「桜の並木の満開の下」 前野健太「いびきが月に届くまで」 古川日出男「藤村加奈芽のランニング・ストーリー」 岩松了「走る男」 小林エリカ「飛田姉妹の話」 恒川光太郎「リスタート」 服部文祥「小さな帝国」 町田康「ずぶ濡れの邦彦」 桜井鈴茂「誰にだって言いぶんはある」 東山彰良「或る帰省」
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4.3平岩弓枝さんが円熟期に書いたミステリアス・ロマン。 舞台はフランスのコートダジュール。海をのぞむリゾートホテル「花ホテル」の経営に人生の再出発をかける美貌の女主人・朝日奈杏子と彼女を支える敏腕マネージャー佐々木三樹を主人公にした連作短編小説。 光あふれる南仏を舞台に、華麗で危険なドラマが繰り広げられます。 平岩さんの代表作である『御宿かわせみ』が好きな方なら、絶対にハマる一冊。1983年には山本陽子さん・名高達郎さんの主演でドラマ化されました。 ※この電子書籍は、1983年4月に新潮社より刊行された単行本を新潮文庫で文庫化した作品を二次文庫化した、文春文庫版を底本としています。
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3.8スーパーの保安責任者の男と万引き犯の女。偶然の出会いは神の思し召しか、悪魔の罠か? ミステリーの限界を超えた“現代の神話” スーパーの保安責任者・平田誠は、ある日、店で万引きを働いた末永ますみを捕まえた。いつもは情け容赦なく警察へ引き渡す平田だったが、免許証の生年月日を見て気が変わった。昭和60年生まれ。それは平田にとって特別な意味があった。平田はますみを見逃すことにした。これがきっかけで二人に交流が生まれ、やがて平田は己の身の上をますみに語り始める――。 偶然の出会いは神の思し召しか、悪魔の罠か? 二人を結ぶ運命の糸は、思いもよらない結末へと繋がっていた!トリックなし。しかし、ラストで世界が反転する! “絶望”と“救済”のミステリー。 解説・榎本正樹
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3.6第151回芥川賞受賞作。「春の庭」 書下ろし&単行本未収録短篇を加え 待望の文庫化! 東京・世田谷の取り壊し間近のアパートに住む太郎は、住人の女と知り合う。 彼女は隣に建つ「水色の家」に、異様な関心を示していた。 街に積み重なる時間の中で、彼らが見つけたものとは―― 第151回芥川賞に輝く表題作に、「糸」「見えない」「出かける準備」の三篇を加え、 作家の揺るぎない才能を示した小説集。 二階のベランダから女が頭を突き出し、なにかを見ている。(「春の庭」) 通りの向こうに住む女を、男が殺しに来た。(「糸」) アパート二階、右端の部屋の住人は、眠ることがなによりの楽しみだった。(「見えない」) 電車が鉄橋を渡るときの音が、背中から響いてきた。(「出かける準備」) 何かが始まる気配。見えなかったものが見えてくる。 解説・堀江敏幸
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4.1主人公の長嶺亨は大学院卒業後、サラリーマンをしていたが、父親の訃報をきっかけに奥秩父の山小屋を継ぐことになった。そんな亨をサポートしているのが「ゴロさん」。父親の大学の後輩で、ひょんなことからホームレス生活をしていたが、亨の父親と再会。父親の死後は亨を手伝い始めた。ある日、年配の刑事がゴロさんそっくりの指名手配のチラシを持って亨の家にやってきた。あまりにも謎に包まれたゴロさんの過去。亨の心にうまれた疑いの灯――。奥秩父の山小屋を舞台に、山を訪れる人々が抱える人生の傷と再生を描く、感動の山岳ヒューマン小説。監督・木村大作、主演・松山ケンイチで感動の映画化!
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3.5検察、宇宙、陰謀――真山仁の真骨頂! 日本が誇る宇宙開発技術をアメリカに売り渡す「売国奴」は誰だ!? 検察官・冨永と若き研究者・八反田遙。陰謀渦巻く骨太社会小説。 テレビ東京系ドラマスペシャル 『巨悪は眠らせない 特捜検事の逆襲』(出演 玉木宏 仲代達矢ほか)原作。 気鋭の特捜検事、冨永真一。 宇宙開発の最前線に飛び込んだ若き女性研究者・八反田遙。 ある汚職事件と、親友の失踪が二人をつなぐ。 そして炙り出される、戦後政治の闇と巨悪の存在。 正義を貫こうとする者を襲う運命とは!? 雄渾な構想と圧倒的熱量で頁を捲る手が止まらない! 真山仁の超弩級謀略小説。 解説・関口苑生
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3.6二度読み必至! 伝説の直木賞受賞作『プラナリア』に匹敵する、 光と闇が反転する傑作短編集。 1,「ばにらさま」 僕の初めての恋人は、バニラアイスみたいに白くて冷たい……。 2,「わたしは大丈夫」 夫と娘とともに爪に火をともすような倹約生活を送る私。 3,「菓子苑」 気分の浮き沈みの激しい女友だちに翻弄されるも、放って置けない。 4,「バヨリン心中」 余命短い祖母が語る、ポーランド人の青年をめぐる若き日の恋。 5,「20×20」 主婦から作家となった私は、仕事場のマンションの隣人たちと……。 6,「子供おばさん」 中学の同級生の葬儀で、遺族から形見として託されたのは。 以上6編を収録。 日常の風景の中で、光と闇を鮮やかに感じさせる凄み。 読み進むうちにぞっと背筋が冷えるような仕掛け。 「えっ」と思わず声が出るほど巧みな構成。 引きずり込まれる魅力満載の山本文緒文学! 2021年10月に惜しくも逝去した著者最後の小説集。 解説=三宅香帆 ※この電子書籍は2021年9月に文藝春秋より刊行された単行本の文庫版を底本としています。
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3.0パルコ系クリエーターとして、バブルをど真ん中で経験したヒキタクニオが 自らの仕事と恋愛、青春の日々を回想するドキュメンタリーノベル。 1967年、故郷の福岡を出て東京へ。大学在学中にイラストレーターとしてデビューし、 やがて大規模なグラフィック展覧会「80 sグラフィックパワー展」の顔ぶれに20代で抜擢され、 パルコ系クリエイターの仲間入りを果たす。 それがきっかけで、汐留の国鉄跡地に造られることになった 大型ライブハウス&ディスコ「サイカー PSYCHER」の内外装を任され、 さらにゲームファンタジア渋谷の外壁や店内アートを担当する。 時はバブル全盛時代。数々の変人たちと出会いながら、 充実した仕事の毎日を送る一方で、同郷の恋人と別れてモデルと結婚。 絶頂の日々を過ごしつつも、確実に時代の変化を感じていた――。 解説 日比野克彦 バブル当時、著者が出会った人々 空間プロデューサー、コンセプチャー、デザイナー、 女性のアート系プロデューサー、新進気鋭の映画監督、 広告代理店の営業マン、超能力者、老舗ホストクラブの男、 ヤクザの3人組、銀座で豪遊するキング・オブ・バブル社長、 アニメ「ちびまる子ちゃん」を平成のサザエさんに仕立てた男……
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3.5新型ウイルスの出現によって、日本中がパニックに―― ある日突然、同棲している恋人が高熱で意識不明の重体となり、 救急車で搬送される。彼に付き添い続けた悠希にも、魔の手がしのびより……。 感染爆発が始まった原因不明の新型ウイルス「バベル」に、人間が立ち向かう術はあるのか? 日本政府はある対策を講じる決断をする。 近未来の日本を襲った緊迫のバイオクライシス・ノベル! 毎年インフルエンザの季節が到来するとマスクの人が増え、自分の周囲にインフル患者が出た途端に緊張感が高まりますが、この小説は、インフルどころではない最強のウィルスが日本国内に発生してしまうという、「もしかして、ひょっとしたらありえるんじゃないか」という危機感さえ感じさせる緊迫した内容となっています。 極小サイズだけど、人間を恐怖のどん底に陥れる「ウィルス」によって、日本は恐ろしい事態に陥ります。追い詰められた人々は、どのような手を打つのでしょうか? 読み始めたら、最後まで止まることができません。
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3.0佐藤愛子九十歳・奇跡の話題作、待望の文庫化! 老作家・藤田杉のもとにある日届いた訃報――それは青春の日々を共に過ごし、十五年間は夫であった畑中辰彦のものだった。 「究極の悲劇は喜劇だよ」 辰彦はそういった。 それにしても、どうして普通じゃ滅多にないことばかり起るのか。 当時の文学仲間たちはもう誰もいない。 共に文学を志し、夫婦となり、離婚の後は背負わずともよい辰彦の借金を抱え、必死に働き生きた杉は、思う……。 あの歳月はいったい何だったのか? 私は辰彦にとってどういう存在だったのか? 杉は戦前・戦中・そして戦後のさまざまな出来事を回想しながら、辰彦は何者であったのかと繰り返し問い、「わからない」その人間像をあらためて模索する。 枯淡の境地で、杉が得た答えとは。 『戦いすんで日が暮れて』『血脈』の系譜に連なる、かつて夫であった男と過ぎし日々を透徹した筆で描く、佐藤愛子畢生の傑作長編小説。
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4.3人質はニューヨーク! リンカーン・ライム・シリーズ 電力を操作して殺人を繰り返す凶悪犯を追うリンカーン・ライム。だが天才犯罪者ウォッチメイカーの影が…人気シリーズ第9弾。
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3.5『チーム・バチスタの栄光』でお馴染みの面々が、メスの代わりに竹刀で鎬を削る。 医療ミステリーの旗手が放つ鮮烈な青春小説! 1988年、バブル真っ盛りの頃。 いずれ医療の世界で悪戦苦闘する医学生も最初は医学の素人で、普通の大学生のようにサークル活動に部活に励んでいた、そんな時代。 桜宮・東城大剣道部の猛虎・速水晃一と天下の官僚養成大学、東京・帝華大の臥龍・清川吾郎もまだ医学生で、剣道部員だった。 医学部剣道部の象徴的大会「東日本医科学生体育大会」(東医体)。 この大会の覇者は将来、外科の世界で大成するという言い伝えがあった。 優勝校に送られる「医鷲旗」をめぐって、速水と清川による伝説の闘いが繰り広げられる。 解説・國松孝次(元警察庁長官) 【電子特典】 全電子版共通の「あとがき」、付録(「海堂尊・全著作リスト」「作品相関図」など)のほかに、本書には以下の文章を収録。 電子版あとがき 『ひかりの剣』 【関連小文】1 「ジェネラル・ルージュの伝説」自作解説より『ひかりの剣』 【関連小文】2 「夢はいつか叶う」 【関連小文】4 「すべては剣道場から始まった。」 【関連小文】5 「大学道場で剣道 体にたたきこむ」
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4.3日本海のはずれ、朝鮮との国境に浮か養生島。 かつては漁業で栄えていた離島で暮らす三人の老女のうち、ナオの死で、いまはイオとソメ子のふたりが取り残されている。 九十二歳でひとり暮らしのイオの娘、ウメ子も六十五歳になった。 イオは海女をなりわいとして、八十五歳までアワビを獲るほど、心身ともに丈夫ではあるけれど、娘のウメ子としては心配でならない。 二十五年前の海難事故で命を落とした夫を供養するイオとソメ子。 異国からの密漁船による侵略や、地球温暖化など、不吉な未来を予感しながら、泰然と暮らしを守り続ける老女たち。 そんな島に、おそろしい台風が近づいてきて……。 名作映画「八月の鯨」のように、海辺での厳しい暮らしとシンプルに生きようとする姿に胸を打たれる。 いまの時代こそ、こんな世界に浸りたくなる。谷崎潤一郎賞受賞作品。解説・桐野夏生 ※この電子書籍は2019年3月に文藝春秋より刊行された単行本の文庫版を底本としています。
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4.2第13回本屋大賞、第4回ブランチブックアワード大賞2015、第13回キノベス!2016 第1位……伝説の三冠を達成! 日本中の読者の心を震わせた小説、いよいよ文庫化! ゆるされている。世界と調和している。 それがどんなに素晴らしいことか。 言葉で伝えきれないなら、音で表せるようになればいい。 高校生の時、偶然ピアノ調律師の板鳥と出会って以来、調律の世界に魅せられた外村。 ピアノを愛する姉妹や先輩、恩師との交流を通じて、成長していく青年の姿を、温かく静謐な筆致で綴った物語。 解説は『一瞬の風になれ』で本屋大賞を受賞した佐藤多佳子さん。 豪華出演陣で映画完成! 外村青年を山崎賢人、憧れの調律師・板鳥を三浦友和、先輩調律師・柳を鈴木亮平、ピアニストの姉妹を上白石萌音、萌歌が演じています。2018年6月8日公開。 「才能があるから生きていくんじゃない。そんなもの、あったって、なくたって、生きていくんだ。あるのかないのかわからない、そんなものにふりまわされるのはごめんだ。もっと確かなものを、この手で探り当てていくしかない。(本文より)」
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3.8八月十六日、京都“大文字”の夜。興奮にざわめく人混みのなかを、一つの情事が進行していた。しかしその最中、人妻は送り火に見とれる男の前から姿を消した。 同じ時、油壺と三宅島の間では、人妻の夫が参加するヨットレースがおこなわれていた。女を見失い、呆然と東京に戻った男の耳に飛び込む夫のヨットでのクルーの死亡事故、そして男の家のすぐ近所で人妻の遺体発見。鉄壁のアリバイ崩しに挑む本格推理「火と汐」。 ほかに「証言の森」、「種族同盟」(映像作品「黒の奔流」原作)、「山」の計四篇を収録。 ※この本は1976年2月に刊行された文春文庫の新装版です。 解説・大矢博子
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4.0名手・平岩弓枝による長編ミステリー小説。六本木に事務所を持つ有名カメラマン・城重文夫がある日突然姿を消した。呆然とする新婚の妻・久仁子は、知人の協力を得て夫の行き先を探し始めたところ、夫が向かったと思われるギリシアで事務所で働いていた女性が遺体で見つかる。彼女と夫の間には恋愛関係があったのか? 彼女を殺したのは夫なのか? そして久仁子は、有田焼の里で窯業を営む夫の実家を訪ねたことで、いままで知らされてなかった夫の家族の陰の歴史に向き合うことになる。東京、佐賀、ギリシア、マイセン、メキシコと夫の影を追い続けた久仁子が探し出した驚愕の真実とは? 細やかな心理描写と巧みな構成で読む人をうならせる著者円熟期のサスペンスロマン。 ※この電子書籍は1980年1月に刊行された文春文庫の新装版を底本としています。
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3.5第一回「バディ小説大賞」受賞作! 刑事と消防士の最熱イケメンバディ降臨。 夕暮市消防署の消防士の棉苗上亮は、刑事の穂村彗星と火災現場で出会う。 どんな難事件も解決する彗星は「火事場の奇人(シャーロック)」と呼ばれていた――。 彗星の信条は「焦げ付いた空間から、真実というダイヤモンドを拾い上げること」。 二人の出会いと、反発しあいながらも、互いに成長していく姿を描く。 文春文庫とエブリスタがタッグを組んだ、バディ小説大賞の第1回受賞作。 *第1回バディ小説大賞受賞作「BURN OUT ROOM」が「ROOM1 ジャワ・ハイツ203号室」と改題され、新たに「ROOM2 スィート・ウィリアム・ガーデン 熱帯館」と「ROOM3 HBカレー工場」が加筆されています。
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3.8「あなたは誰?」 徐々に息子の泉を忘れていく母と、母との思い出を蘇らせていく泉。 ふたりで生きてきた親子には、忘れることのできない“事件”があった。 泉は思い出す。かつて「母を一度、失った」ことを。 母の記憶が消えゆく中、泉は封印された過去に手を伸ばす──。 記憶という謎<ミステリー>に挑む新たな傑作の誕生。 「あなたはきっと忘れるわ。 だけどそれでいいと私は思う」 「また母が、遠くに行ってしまいそうな気がした。 あの時のように」 ……あの一年間のことは、決して誰にも知られてはいけなかった。 『君の名は。』『天気の子』を生んだ稀代の名プロデューサーにして、 小説『四月になれば彼女は』『世界から猫が消えたなら』で 作家としても大きな衝撃を与えてきた川村元気。 各界からも反響が続々! ◆息子と母の切ない思いに、胸が熱くなりました。──吉永小百合 ◆深い感動のうちに読了した。 ぼく自身の母親の思い出と重なり、他人事ではなかったのだ。──山田洋次 涙が止まらない──現代に新たな光を投げかける、愛と記憶の物語。 解説は『長いお別れ』の中島京子さんです。 ※この電子書籍は2019年5月に文藝春秋より刊行された単行本の文庫版を底本としています。
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