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Posted by ブクログ
完全犯罪に果敢に挑むのは、『地理』をこよなく愛する地理ガール探偵『西川 麻子(にしかわ まこ)』。
真っ赤に塗られた密室の殺人現場や、遺言状に隠された地図記号の謎、アフリカ タンザニアにある赤い死の湖、などなど。
短編が6編収められており、それぞれ世界地理の知識無くては、解けない難問揃い。
ストーリーは、あまりシリアスにならず、軽い文体でスラスラ読め、豆知識も付きます。
最初に犯行シーンが描かれる『倒叙ミステリー』の書き方は、古畑任三郎や福家警部補などと同様、個人的には大好きです。
なお、警察官が民間人に捜査内容を漏らすのは、ご愛嬌でしょうか?(笑)
Posted by ブクログ
大ざっぱに言うと、「浜村渚」シリーズの地理版でしょうか。「国語算数理科誘拐」という、学習塾を舞台にした誘拐事件の物語がこれより前に出ているのですが、その作品に登場する西川麻子が探偵となり、世界地理の知識で事件を解決します。でも浜村渚シリーズとは違い、いたって普通の世界の話です。
「…誘拐」で塾の講師だった西川麻子は地理の教材を作っています。恋人は刑事。地理の知識が必要な事件ばかりが起こり、捜査に行き詰まった恋人に助け舟を出すと、成り行きで地理の講義をネット経由で行う展開に。個人的には数学よりもわかりやすく、かつ安心して読めました。シリーズ展開への期待が膨らみます。ちなみに「国語算数理科誘拐」、私は先に読みましたが、読んでいなくてもあまり関係ない気がします。
Posted by ブクログ
この作家さんのミステリは何冊か読んだけど
どれもキャラや舞台の設定がユニーク。
今回の探偵役は教育系の出版社で
地理の参考書を作っている編集者女子。
事件はだいたい刑事の彼氏が持ってくる。
全部で6話、犯人は早めに判明する倒叙形式。
なので、麻子が解き明かすのは
不可解な現場の謎や、犯人特定の決め手となる証拠。
大富豪が残したメッセージとオーストリア国旗。
犯人のアリバイとキリバスの土産物。
テーマパークを経営する姉妹とパナマ運河。
パズル作家と世界一長い名前の駅。
遺産相続に関わる地図記号の秘密。
研究者とある湖の特性。
5番目の地図記号と遺産の隠し場所の話が
私は一番おもしろかったです。ニヤリ。
Posted by ブクログ
地理の教材編集者が持前の地理の知識を駆使して事件を解決する探偵”的”なお話し。地理の知識が刑事事件の解決に寄与するという展開は新しいといえば新しいのですが、残念なのは登場人物それぞれの能力と立ち位置の組み合わせがイマイチな感じがして、どれも中途半端な印象を抱きました。
・麻子:
地理の知識はさすがというべきレベルですが、いかんせん刑事ではないため主人公であるにも関わらず事件解決への関わり方が受け身にならざるをえない
・尾谷:刑事という立場であれば麻子より能動的に事件解決に関与できる立場だが刑事としての能力はまだまだ
・中沢警部:
物語的には麻子、尾谷につづく第3の登場人物という立場、であるにもかかわらず、その推理・洞察力には目を見張るものがあり、事件解決への影響力という点では3人の中ではもっとも大きいかも(主人公の麻子をしのぐのではないかと)
という状態で非常にアンバランスな感じで”軸”になる人物が不在なんですね。そのせいか、読み進めるなかで自分をどの登場人物に投影させる(=その登場人物の視点で物語を読む)のがやりにくいというか、投影対象が定まらないといいましょうか…。そのせいか、収録されている話しのなかで唯一事件ではない「大将の地図記号」だけはそういったアンバランスさを感じずに読むことができ、このストーリーがもっとも心に残りました。特に大将の想いと子供たちに残したものが”器”だったというオチは寿司屋の大将らしい”粋”があらわれていてよかったです。
一方、事件を起こす犯人側の心の内面や事件を起こすに至った葛藤などは非常に人間くさい一面が描かれており、この点における構成は良いのではないかと思いまして、星は3つにしました。
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