ブックライブでは、JavaScriptがOFFになっているとご利用いただけない機能があります。JavaScriptを有効にしてご利用ください。
無料マンガ・ラノベなど、豊富なラインナップで100万冊以上配信中!
来店pt
閲覧履歴
My本棚
カート
フォロー
クーポン
Myページ
2pt
「母が首を吊ったのを見つけた時、ぼくが、まだ五歳だったのは幸せなことだ。十歳だったら泣きわめいていただろうし、十五歳だったら心の病気にかかってた。今だったらどうだろう。きっと笑ってた。二十歳。もう、ぼくは、人が、おかしくなくても笑うということを知っている」(本文より)。人が人を求める気持ち、コトバにできない寂しさを描いた短篇集。人を愛することで初めてうまれる恐怖、そんな“聖なる残酷”に彩られた、忘れがたい物語。
アプリ試し読みはこちら
※アプリの閲覧環境は最新バージョンのものです。
Posted by ブクログ
[恋、奉り候]自ら「姫子」という源氏名を名乗りながらホームレス生活をし、拾った男の欲望の操縦に生きがいを見いだす女性の恋模様を描いた表題の「姫君」。欲望の視点から主人の女性を観察した「フィエスタ」を含む全5編の短編を収録した作品。理性とはとっくの昔に袂を分かった女性の内なる心情が描かれています。著者...続きを読むは、直木賞受賞作家でもある山田詠美。 「姫君」の鮮烈さが特に印象に残りました。一般の読者からすれば180°倒錯した恋の物語でありながら、それを読み進めるうちに次第に360°一回転して純情すぎるほど純情な恋の物語になってしまうところがなんとも不思議。その終わり方を気に入るかどうかは読者それぞれに依るところと思うのですが、諧謔性も含まれた恋に焦がれさせてくれる短編として非常に秀逸だと思います。 山田詠美さんの作品を始めて手に取ったのですが、用いられる表現が時として強烈というところにも興味が持てました。普通に考えていたらこんな言葉出てこないだろうし、逆に出てきたら変な感じになっちゃうだろと思いながら、その強烈な言葉のイメージに絡めとられてみるのも一興かもしれません。 〜春は、唇が、溶けやすい。〜 ホワイトデーですか、そうですか☆5つ
人を想うことで生じてしまう、 相手を失ってしまうのではないかという不安。 ともすれば、己の現実的な判断など、 微塵にも砕かれてしまうのではないのかという不安。 愛を自覚すればするほどに、 逃れられない不安が付き纏い、 底知れぬ恐怖となる。 ただし。 その恐怖を失った瞬間には、 もは...続きを読むやその相手を愛してなどいないのだろうこと、 少なくとも私にとってはそうであろうことを、 気づかされた一冊。 抱きしめているつもりで、本当は抱きしめられていた。 抱きしめられていたつもりで、本当は抱きしめていた。 深く、鈍く突き刺さる。
はじめて山田詠美さんの作品にふれて、ガッツリ惚れるきっかけになった本。 特に姫君の姫、 MENUの聖子には強烈に惹かれた。 生まれてはじめて、本の中の人物に本気の憧れを抱いたと思う。 読み手の腕をぐわしって掴んでひっぱりこんでくようなプロローグがだいすき。
高校生の時に読んだ感想としては「ふしだらな!」だったけど、何だか気に入って何度も読み返してしまう1冊。 特にMENUは素晴らしい。あの手紙を真似して、その時々の好きなものと嫌いなものを列挙する日記をつけていた。
支配する事で支配されるという真実。 支配されていることで、実は相手を支配している。 姫子は摩周を支配していたけど、そうすることで摩周に支配されてた。 摩周は姫子に支配されてたけど、それは同時に姫子を支配することになってた。 二人の関係はこのことに気づかない時はうまくいってた。 だけど、あ...続きを読むる日気づいてしまった。 自分の立場がすこしずつ変わっていくことを。 怖くなった姫子は摩周の元を去った。 立場を変えるきっかけを作ってしまった摩周は後悔した。 離れてみて、相手の存在の大きさに気づく。 自分の立場や存在が変わってしまっても、姫子には摩周が必要だったし、摩周には姫子が必要だった。 姫子の為にがんばる摩周、姫子を失った悲しみを感じれるのは世界中で自分ひとりであると喜ぶ摩周、姫子を失って一人10ccの蛋白質をだす摩周。 私には摩周がとても愛しく、魅力的に感じる。
変温動物であること。熱がさめ気付く。 情熱の最中の意見の一致、ベッドにもぐり込む前の前戯に過ぎない。 倦怠が忍び込む。 この繰返し。あーあ、つまんない。 検温が良かったかな。 姫君も、良かった。そういう愛の形として。 でも、卓袱台ひっくり返されるか読んでてヒヤヒヤでした。
【本の内容】 たとえ、自分が生と死の境に立っていようとも、人は恋をする。 なぜなら…。 傷を傷というふうにも表せない男女が魅かれあう姿を通して、人が人を求める気持ち、言葉にできない寂しさを描いた五篇を収録。 人を愛することで初めて生ずる恐怖、“聖なる残酷”に彩られた、最高に贅沢な愛と死のシミュレーシ...続きを読むョン。 [ 目次 ] [ POP ] [ おすすめ度 ] ☆☆☆☆☆☆☆ おすすめ度 ☆☆☆☆☆☆☆ 文章 ☆☆☆☆☆☆☆ ストーリー ☆☆☆☆☆☆☆ メッセージ性 ☆☆☆☆☆☆☆ 冒険性 ☆☆☆☆☆☆☆ 読後の個人的な満足度 共感度(空振り三振・一部・参った!) 読書の速度(時間がかかった・普通・一気に読んだ) [ 関連図書 ] [ 参考となる書評 ]
内田春菊先生の解説で山田詠美さんを発見して、春菊さんが尊敬してるって言ってたので気になってました。 初 山田詠美先生です。 文章の書き方がかなり壷ったので、他の作品も読み漁りたいと思います。 短編なんですが、(MENU)(姫君)が良かったぁ~~(姫君)は最初読んでて・・うーん微妙~と思ったんだ...続きを読むけどラストは切なくてよかった、短編で語り手が2人って新鮮だし。 基本的に主人公に美人臭や特別臭が感じる類いの話があんまり好きじゃないんだけど、まったくうぜぇと感じさせないのがよいわ~~。 危うげで繊細でセツナイ。まったりお酒飲みながら読むと自分に酔えると思います。
言葉の一つ一つを反芻したくなる。短編集だけど内容はずっしりで得した気分。また解説の金原ひとみさんの文章がいいんだよなあ…。何回も読み直したい本!
■愛すること(愛することを受け入れること)で永遠に戻れないところに行ったり、何かを永久に喪ったりすることは、確かにある。それが怖くて仕方がなかったり、やみつきになってしまったり、受け入れたいのに受け入れがたかったりする。かように人間のこころは矛盾に満ちているが、しかしそれでももがいたり目をそむけたり...続きを読むする不器用な登場人物たちが妙にかわいく、いとおしく思えてきてしまう。 ■「姫君」はすごい作品だと思った。映画にしたらすごくまとまりがよく、映える作品になると思ったけれども、なってなかった…。 摩周が、わたしの知っているひとによく似ていて、読み進めていて集中できない箇所が多々あった。涙も出たりした。 ■「フィエスタ」は、わかるわかる!!と思わず大笑いしながら読めた。全体的に重苦しい短篇ばかりのなか、食休み的なライトなあかるさがあったと思う。 ひとから好かれたい、愛されたいと熱望する人間ほど、その対象から働きかけてもらうことしか考えないというのは正論だと思う。そして自分から動きださずにいつまでも満たされず、そうすると今度は悲劇の主人公に自分を仕立てあげる。……自戒も込めての皮肉。 ■「シャンプー」が一番最後というのは構成の妙。最後にやわらかい筆致とかすかにこれからの未来展望がみえてくるところで終わっているので、「姫君」のヘヴィな読後感が緩和されている。
レビューをもっと見る
新刊やセール情報をお知らせします。
姫君
新刊情報をお知らせします。
山田詠美
フォロー機能について
「文春文庫」の最新刊一覧へ
「小説」無料一覧へ
「小説」ランキングの一覧へ
文藝春秋2026年1月号
試し読み
100万分の1回のねこ
120%COOOL
フリーク・ショウ
愛してるよ、愛してるぜ
明日死ぬかもしれない自分、そしてあなたたち
嵐ヶ熱血ポンちゃん!
いただきますは、ふたりで。―恋と食のある10の風景―(新潮文庫nex)
「山田詠美」のこれもおすすめ一覧へ
一覧 >>
▲姫君 ページトップヘ