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顔の左半分を覆う真っ黒な痣(あざ)。喬史は、その醜い風貌から「スナメリの祟り」と忌み嫌われ、苛烈ないじめを受けていた。同じように疎外されていた哲彦は、悲惨な境遇にも心が折れない喬史と親友になり、やがて喬史の左目を横切る不思議な青い光に気付く。目の中で動くそれは…(表題作)。異形のものたちへの憎悪や呪いをモチーフにした6つの短篇。残酷な現実にさらされた人の絶望感を、卓抜した描写力で描き、不気味なのに温かい。気鋭の著者のデビュー作!
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Posted by ブクログ
一言、すごく良かったです。
ホラーの女王降臨、とあり、確かにその方面のグロテスクな描写もありますから、苦手な方は苦手だろうと思いますけど、この本に限っていえばそれだけがこの作者の本懐ではないと感じました。
叙情豊かな描写から作りあげる情景描写の巧みさは時代を問わず、そのときどき場所それぞれの空気をつくりあげ、そこに生きる人々の風変わりな物語を見事に包んでいる。その大きなまとまりがなんともいえず好みで好きだと思えたのです。
表題作のラスト数ページの、大げさにいえば世界が転換する描写は衝撃的でした。そして最後の短編の救いのなさ、それなのに世界を美しくも感じえてしまうラストの素晴らしさも良かったです。
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