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Posted by ブクログ
大好きな桐野夏生なのですが、初のエッセイ集?あ、こんなのあったんだ、と手に取りました。どれも非常に短いけどパワフル。いつもどうやったらあんな世界を書き描くことができるんだろう、この人の頭の中はどうなっているんだろう、と思っていたので、彼女が書いている様子をちょっと覗けたみたいで嬉しくなりました。最終章の、彼女及び作品に対する不当な書評や無責任な非難に対しての、断固たる反論は非常に読み応えあり。まわりにもずいぶん「そんなものは放っておけ」と言われたらしいし、私も桐野さんほどの人がこんな軽い書評無視すればいいのに、と思ったが、あえて反論するところが彼女らしさなんだろうな。作家をするということがどれほどの覚悟が必要で苦しい作業なのかということが少しだけ想像されます。だから私は彼女の作品が好きなんだ。そして、安易な文章や安っぽい本が嫌いなんだ、と実感したのでした。
Posted by ブクログ
桐野夏生の白蛇教異端審問を読みました。桐野夏生のエッセイ・日記・短編集でした。あとがきで東野圭吾が「このエッセイは彼女の口から吐かれた怒りの炎なのだ」と書いているように、桐野夏生の歯に衣着せない意見がこれでもか、と書かれていました。女性の視点から感情的で理論的な、そして結構過激な論説が展開されています。(と、書いたとたんに女性の視点とは何か、定義してから論説しろ、といわれてしまいそうですが。)このエッセイ集で主張されている意見は、私が日頃感じているものも多く、応援したくなります。表題作の白蛇教異端審問は、直木賞を受賞したときに、匿名の評論家からあしざまに批判されたことに対して、反論したエッセイでした。例えばmixiなどの議論でも、卑怯にも匿名でコミュニケーションを荒らす人はいくらでもいるので、そのような輩は無視するのが一番なのでしょうが、律儀な桐野夏生はまじめに反論したのでした。結果的には、反論は空を切って論戦自体が成立しなかったらしいのですが、桐野夏生の主張と苦闘は面白く読みました。にょろ。
Posted by ブクログ
数日前には「この強い女性の言葉は今読めない」と感じた文章だったが、今は読み易い。
何度か引用している、大江さんのいうところの「読書のタイミング」が、まさしく今だったようだ。
コラムの中に、お母様を亡くした時のことが書かれており、それも今ドンピシャだと感じる。
その文章に触発されて数日前「なにをみてもなにかをおもいだす」という文章を書いたけれど、それはまだ公開していない(ちなみにこの言葉は、横田創の『亡霊カフェ』という文章の一文で、そこでの表記は「何を見ても何かを思い出す」だが、音として想起したので、ひらがなになっている)。
読めばしゃべりたく(書きたく)なり、書きながら続きが読みたい文章。
大江さんの文章以来の興奮じゃないだろうか。
坂本龍一と村上龍の対談を読んだときもこんな感じになったかな(『EV.Caf´e』)。
分野の区別でなく、「あっ」と思った文に出会うとどこかに写しておくことにしている。
小説の時でも、対談やエッセイの時でも、詩でも、台詞でも、誰かが口にしたことでも。
そうやってクリップしておきたくなる言葉があっても、それによってしゃべりたく(書きたく)なるとは限らない。いまは公演の製作日誌を書いてた余波で手が饒舌なのか、もう眠ろうと思ってベッドで本を読んでいると、興奮してリビングに戻り、パソコンにメモし、こんなことをしてる始末。
いま早急に、かつ慎重に考えるべきことがふたつあって緊張してるせいもあるだろう。
桐野夏生の小説は過去に借りた『魂萌え!』しか読んでおらず、それがあまりしっくり来なかったので余計に、この本が今これだけ自分にヒットしたことが驚きだ。
ショート・コラム、エッセイ、短編小説、表題の「白蛇教異端審問」と通して読んでみての感想。
この作家さんのは、小説よりも、コラムとかエッセイの方が好きだ。小説も決して悪くないけれど、硬質すぎるように感じる、少なくとも今のわたしには。
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