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高校二年生のあの日。薔薇(ばら)が咲き乱れる自宅のベッドで、ミロの口から「義父と寝た」という驚くべき話を聞かされた。「俺」は激しい嫉妬に囚(とら)われ興奮した──。ジャカルタで自殺した前夫・博夫の視点で、村野ミロの妖艶な青春時代を描いた表題作など、4つの事件簿からなる短篇集。「ミロシリーズ」第3弾!
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Posted by ブクログ
ミロシリーズ第三弾。ミロの生い立ちと携わった三件の案件を描く。中でも標題作の「ローズガーデン」が秀逸、
2000年に単行本として刊行された短編集。桐野夏生さん初期の「女探偵ミロ」シリーズ。 特に巻頭の表題作はミロの若い頃の意外な姿を描いて面白い。 これらの作品を読んで、この頃の桐野さんの志向がミステリらしさではなく人間を描くことにあったのだと明確になる。 どうやらこの短編集の後に来る『ダーク』...続きを読むでは、さらにミロは変貌してくるらしい。楽しみ。
シリーズの1、2、4ん読んでからのこの作品で、いろんな背景が明らかになって世界が拡がるかと思いきや、ホンマにただのつなぎの短編集で、でもそれなりに面白く読めた。
2つ目以降の話では、前2作と比べて探偵としての自信と自覚を深めたミロを知ることができる。 1つ目の表題作は、既に自殺していた夫目線で出会った頃の2人を知ることができるが、結婚生活には触れられておらず消化不良に感じた。
目次 ・ローズガーデン ・漂う魂 ・独りにしないで ・愛のトンネル 表題作以外は、ミロが探偵になってからの事件。 長編では気になるミロの性癖が、短編だと気にならないので読みやすかった。 ただ、ミロの調査って、詰めが甘い。 100%の調査をしていないまま報告書を書いているのが、プロとしてどうなのか...続きを読む。 また、一度断った仕事を、個人的興味で勝手に調査しているのもプロではない。 そして問題の表題作。 ずっと気になっていたミロと自殺した夫の関係が、これですっきりと分かるのかと思いきや、余計にもやもやが募る。 知り合った高校生のころからミロはエキセントリックだった。 ならなぜ、結婚した挙句に自殺するのか? 高校生の博夫は既にミロに振り回されていることを自覚している。 嫌なら結婚しなければいいのだし、納得して結婚した挙句の単身赴任先での自殺…。 「義父と寝た」と言う告白は事実ではないと思う。 それは「わたしを見て」という、ミロから善三へのアピールなのではないかと思った。 エキセントリックなミロと、夫の死をひきずるミロが、やっぱりつながらない。 「愛のトンネル」の被害者である山神恵も、多面性がありすぎてつかみどころがなかったし。 解説よんでもさっぱり理解できない。 もやもやもやもや。
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