百花

百花

800円 (税込)

4pt

「あなたは誰?」
徐々に息子の泉を忘れていく母と、母との思い出を蘇らせていく泉。
ふたりで生きてきた親子には、忘れることのできない“事件”があった。
泉は思い出す。かつて「母を一度、失った」ことを。
母の記憶が消えゆく中、泉は封印された過去に手を伸ばす──。

記憶という謎<ミステリー>に挑む新たな傑作の誕生。

「あなたはきっと忘れるわ。
だけどそれでいいと私は思う」

「また母が、遠くに行ってしまいそうな気がした。
あの時のように」

……あの一年間のことは、決して誰にも知られてはいけなかった。
『君の名は。』『天気の子』を生んだ稀代の名プロデューサーにして、
小説『四月になれば彼女は』『世界から猫が消えたなら』で
作家としても大きな衝撃を与えてきた川村元気。

各界からも反響が続々!

◆息子と母の切ない思いに、胸が熱くなりました。──吉永小百合

◆深い感動のうちに読了した。
ぼく自身の母親の思い出と重なり、他人事ではなかったのだ。──山田洋次

涙が止まらない──現代に新たな光を投げかける、愛と記憶の物語。

解説は『長いお別れ』の中島京子さんです。

※この電子書籍は2019年5月に文藝春秋より刊行された単行本の文庫版を底本としています。

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  • 映画化

    「百花」

    2022年9月9日公開
    出演:菅田将暉、原田美枝子、長澤まさみ

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百花 のユーザーレビュー

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感情タグBEST3

    Posted by ブクログ

    いつか自分にもこの本みたいな経験をすることが来るんだなーって思うから余計胸うたれた( ᐪ ᐪ )
    自分は覚えてないけど親はよーく覚えてることが自分の人生の中でも沢山あるし本でもあったからこれから両親との思い出とか風景をちゃんと文字におこしてみようかな

    0
    2025年09月21日

    Posted by ブクログ

    認知症を発症した母とのストーリー。重い話題であり、難しいトピックを扱っていることもあり、感想も書きにくい。でも読んで良かったと思える。

    0
    2024年11月05日

    Posted by ブクログ

    どんなに自分にとって大切な出来事だったとしても、色とか形とか目に焼き付けたはずのものは少しずつ見えなくなっていくし、音や声は聞こえなくなっていくし、触れられなくなるし匂いも味もしなくなる。でも、そのとき抱いた感情は自分の世界の糧になって残っていて、そしてそれがある限り、なにか不意のきっかけでそれが思

    0
    2024年08月21日

    Posted by ブクログ

    泉の忘れている記憶と百合子の覚えている記憶がうまく重ならない部分には悔しい気持ちになった。泉が覚えてて欲しい記憶を百合子が徐々に忘れていく描写も胸がとても苦しくなった。何かを失っていくことが大人になることという言葉が心に残った。記憶は人間の宝物だと思う。読み終えた後喪失感いっぱいになったが、自分の今

    0
    2024年07月24日

    Posted by ブクログ

    「失っていくということが大人になるということなのかもしれない」

    一分一秒記憶を失っていく母親百合子と、もうすぐ子どもが生まれる息子の泉
    母親の記憶の喪失とともに親子で過ごした日々を振り返り、話が進んでいく
    親孝行な主人公だな、と感じたけど、過去のエピソードでは順風満帆な生活ではなかった
    味噌汁が嫌

    0
    2025年11月17日

    Posted by ブクログ

    5年前に父を亡くしそれから一人暮らしをしていた母の痴呆が進みもう一人では生活できないことから今年の5月から施設に入っています。息子である私の事は忘れたりたまに思い出したり。かなり重なるところが多くこのタイミングで読む事になるとは。とびっくりしています。産んでくれたこと、育ててくれた事に感謝してできる

    0
    2025年09月17日

    Posted by ブクログ

    うわあああ!!!
    めちゃくちゃ良かった…!!!

    川村元気さんの作品を読むのはこれで2作目。
    やっぱり川村元気さんは凄い。
    誰もが感じる些細なこと、絶対に必要な感情、でも伝えることが難しい感情。
    それらを本にして、ストンと落としてくれる。

    感受性の豊かな人が、表現をするお仕事をしていてくれてよかっ

    0
    2025年09月14日

    Posted by ブクログ

    なぜこの題名なのか、読み進めていくうたにじわりと腹落ちしてくる、そんな作品。途中で挟まれる母親の日記の内容が、残酷なようなおとぎ話のような感じがして心に響きました。
    この本を読み終えたちょうど同じ頃、夫から小さいひまわりの花束をもらったこともあり、花の印象がより強くに残りました。

    0
    2025年09月10日

    Posted by ブクログ

    記憶を無くして行く母との最後の時間。どんなに母が自分のことを愛していてくれたか、記憶を無くしていく中てわ自分との思い出は母のほうがよく覚えていた。人間は肉体ではなく記憶の中で生きる!じゃ記憶を無くした人は生きてないのかなぁーと反発しながら、確執がありながらも素敵な親子愛に( ´•̥̥̥ω•̥̥̥`)

    0
    2025年06月15日

    Posted by ブクログ

    認知症を発症した母とその息子の話です。徐々に記憶を無くしていく母とその母との思い出を思い返す泉の物語です。
    母の認知症が進んでしまう描写がまあリアルで感情移入しまくりでした。最後に今までの伏線回収で心にきましたね。ぐはっと。人間って所詮記憶を頼りに生きているだけなんでしょうけど、記憶がなくても心

    0
    2025年04月03日

百花 の詳細情報

  • 映画化

    「百花」

    2022年9月9日公開
    出演:菅田将暉、原田美枝子、長澤まさみ

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