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Posted by ブクログ
南北戦争前、詐欺師の父がだまし取った金を、騙した名目の通り届けようとする少年の話。
タイトル通り「ひとり旅立つ少年」なんだけど、ゆく先々で助けられる。というか、少年というのはあまりにもか弱い。子供である以上、どうしても庇護が必要なのだ。
そのあたりが、切ない。
容赦なく、周りに振り回され、自分ではどうしようもできない、その過酷さが悲しい。
<まるで白人に見える黒人>というものの存在を始めて知った。
もう、こうなると真実なんて意味がないよね。
その意味のない世界で、父と自身の罪を贖うために歩き続ける彼は、尊い。
人間の尊厳とか矜持とか、そういうものを考えさせられる作品だった。
にしても悪役が怖すぎて…。まじ怖かった。
Posted by ブクログ
ボストン・テラン『ひとり旅立つ少年よ』文春文庫。
1850年代のアメリカを舞台に、12歳の少年チャーリーを主人公にしたロード・ノベル。
有らぬ限りの苦難が主人公のチャーリーに襲い掛かる。その苦難を知恵と勇気で次々と乗り越え、一歩一歩目的に向かって歩むチャーリーの姿が健気で清々しい。
詐欺師であるチャーリーの父親はチャーリーをダシに奴隷解放運動の資金と偽り、教会から大金を巻き上げる。大金を狙う二人組の男たちはチャーリーの父親を殺害し、チャーリーを付け狙う。父親が奪った大金を本来の奴隷開放運動のために活かすことを決意したチャーリーは苦難の独り旅へと足を踏み出すが……
本体価格920円
★★★★★
Posted by ブクログ
19世紀のアメリカ。奴隷解放運動は萌芽しているが、社会は苛烈だ。命の価値は軽く、人権は一部の権力者達のもので、普遍性はない。人権どころか、一部富裕層以外は人ですらない。
その頃、主人公の父親は詐欺師で、奴隷解放運動のためとしてだまし取った金を別の悪党に狙われ殺されてしまう。少年はだまし取った金を奴隷解放運動家に届ける旅に出るが、それは金を狙う悪党から逃げる旅でもあった。
自らが白い黒人として奴隷にされたり、悪党を撃ち殺したり・・・。少年が成年へ成長する過程で支払った対価は大きい。聡明な少年の視線を通して見る19世紀アメリカの風景が静かな筆致で描かれ、読み手の心も静かに満たされていく。
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小説・文芸
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