火と汐

火と汐

815円 (税込)

4pt

3.8

八月十六日、京都“大文字”の夜。興奮にざわめく人混みのなかを、一つの情事が進行していた。しかしその最中、人妻は送り火に見とれる男の前から姿を消した。
同じ時、油壺と三宅島の間では、人妻の夫が参加するヨットレースがおこなわれていた。女を見失い、呆然と東京に戻った男の耳に飛び込む夫のヨットでのクルーの死亡事故、そして男の家のすぐ近所で人妻の遺体発見。鉄壁のアリバイ崩しに挑む本格推理「火と汐」。
ほかに「証言の森」、「種族同盟」(映像作品「黒の奔流」原作)、「山」の計四篇を収録。
※この本は1976年2月に刊行された文春文庫の新装版です。
解説・大矢博子

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火と汐 のユーザーレビュー

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感情タグBEST3

    Posted by ブクログ 2020年08月24日

    久しぶりに松本清張作品を拝読 時代背景が古いことによってトリックや生活感に違いはあるものの 黒い1点のシミが半紙に落ちてじわっと広がるような感覚はリアルでゾットします 細かな書き込みを追うことで刑事が靴底を減らしながら丹念に証拠をつかみ取る様子 事実確認にすべての時間を費やす弁護士の苦労など読者に体...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2024年02月18日

    「黒の奔流」2024、BSテレ東放送
    八月十六日、京都〝大文字〟の夜。興奮にざわめく人混みに紛れて、一つの情事が進行していた。しかしその最中、人妻は送り火に見とれる男の前から姿を消した。
    同じ時刻、油壺と三宅島の間では、人妻の夫が参加するヨットレースがおこなわれていた。女を見失い、呆然と東京に戻った...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2023年10月01日

    「火と汐」
    曽根晋吉(劇作家)
    芝村美弥子(曽根と不倫中に失踪)
    芝村
    上田俉郎(芝村のヨット仲間。レース中に死亡)

    神代刑事 
    東刑事

    「証言の森」
    青座村次(会社員。当事件の容疑者)
    青座和枝(村次の妻、自宅にて殺害される)
    山村政雄(荒井酒店の雇人。事件当日青座家に味噌を届けていた)
    秋野...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2020年09月02日

    「火と汐」不倫で京都旅行中の妻が、ヨットレースに参加中の夫によって絞殺される。そのトリックとは。 「証人の森」会社から帰ってみると妻の死体に遭遇。疑われる第一発見者の夫。そして、警察の自白強要によって殺人者に確定。しかし、戦況が激しくなり真犯人として名乗りをあえげてきたのが、近所の米配達の青年。「種...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2021年11月20日

     1967(昭和42)年から翌1968(昭和43)年に書かれた松本清張のミステリ系作品が4編入っている。
     表題作については、「ここまで手の込んだ計画で人を殺すやつなんているか?」という疑問の方が強い。あんまり遠大な計画だと、実施に当たって想定外のアクシデントが発生しやすく、成功率は著しく低くなると...続きを読む

    0

    Posted by ブクログ 2021年04月03日

    50年以上前の作品であり別の国の話のようでもあるが、日本人の人間性が事件の根底にあり、日本の原型を感じさせる。

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