黒い福音

黒い福音

小説・文芸
1,210円 (税込)

6pt

救援物資の横流し、麻薬の密輸から殺人事件まで、“神の名”のもとに行われた恐るべき犯罪の数々。日本の国際的な立場が弱かったために、事件の核心に迫りながらキリスト教団の閉鎖的権威主義に屈せざるを得なかった警視庁――。現実に起った外人神父による日本人スチュワーデス殺人事件の顛末に強い疑問と怒りをいだいた著者が綿密な調査を重ね、推理と解決を提示した問題作。

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  • カテゴリ
    :
    小説・文芸
  • ジャンル
    :
    小説 / 国内小説
  • 出版社
    :
    新潮社
  • 掲載誌・レーベル
    :
    新潮文庫
  • タイトル
    :
    黒い福音
  • タイトルID
    :
    197077
  • 電子版発売日
    :
    2013年02月01日
  • コンテンツ形式
    :
    EPUB
  • サイズ(目安)
    :
    1MB

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黒い福音 のユーザーレビュー

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感情タグBEST3

    Posted by ブクログ

    昭和34年に実際に起こった「スチュワーデス殺人事件:英国海外航空の現役スチュワーデス:武川知子さん(27歳)が川の畔で死亡しているのが発見。解剖の結果、他殺と断定されて、捜査が始まる。遡上に上ったのは、武川さんが通っていた都内杉並区にあるカソリック教会のベルギー人神父。結局、神父の帰国によって未解決のまま。」を素材とした作品が本書。

    0
    2019年10月19日

    Posted by ブクログ

    実際にあった未解決事件を元に書かれた小説。綿密な取材を元にストーリーは展開されていく。著者は死体のあった現場等にも足を運んだそうだ。事件は俗に言うスチュワーデス殺人事件。容疑者には教会の神父があがったが、裏に潜む闇の人物、教会とのつながり、どれも確信に近いものだったのに当時の時代背景によって、国際問題に発展する可能性を秘めたこの事件は慎重に扱わざるを得なかった。モタモタしているうちに容疑者は国外へ。事件は闇の中へ葬りさられてしまった。この小説が事実に近いものならば…殺された被害者は一体どういう気持ちの中、死んでいったのだろうか。死に顔は穏やかで笑みを浮かべているようだった。とあるが最後まで愛を信じたのだろうか。

    0
    2015年05月18日

    Posted by ブクログ

    良人が罪人になっていくありさまを克明に記す。誰しもが罠にはまる可能性があるのだという人間の脆さをうまく描いている。

    0
    2011年05月08日

    Posted by ブクログ

    非常に秀逸なタイトル。前半が犯罪に至る過程、後半が犯罪の真相を追及する構成となっている。
    読んでいて不快感が鰻登りに上がるが恐ろしいのは現実にあったスチュワーデス(当時の呼称)殺人事件を元にしているところ。現実の方もベルギー人神父は国外に飛んでいる。
    この本では西洋人は日本人を人間とも思っておらずキリスト教の救済すべき対象は西洋白人に絞られているとしか感じられない。そもそも殺人前からご性交されている時点で性職者と化している。被害者が本書どおりの素晴らしい性格なら救いようもない後味ではあるが戦争に敗れた国民がいかに扱われるかを知るには良い本だろう。

    0
    2026年01月03日

    Posted by ブクログ

    再読。ノンフィクション・ミステリー。
    戦後という日本が国際的に弱い立場の時代、キリスト教宗教集団の名に隠れて、救援物資の横流し、麻薬の密輸の犯罪が行われ、あげくに殺人事件も隠されようとする。
    翻弄され殺されたのは、そのころ憧れの職業スチュワーデスの女性。殺したのは若い神父。
    こういう昭和時代の黒い部分を、描かせたら一品の清張節をふたたび満喫。

    0
    2024年05月27日

    Posted by ブクログ

    解説を含むと文庫で699ページに渡る長編でありますが、
    読み始めるとどんどん気になり、第二部はほぼ一気に読んでしまいました。
    先日、三億円事件と黒い福音がドラマスペシャルで行われていて、
    そこで気になった原作本。
    ドラマでは、第一部がほぼ割愛され、ビートたけしさん演じる
    刑事たちの視点がメインとなっていたので、
    原作を読むとトルベック側の状況がよくわかりました。

    宗教組織を守る、という一点で、その目的のためなら
    麻薬の密輸までも行う。
    トルベック神父、ルネ・ビリエ神父の欲望に負けて破戒の日々を
    歩むのに、それをうまく自分のなかでごまかして、納得させて
    悪事を働く姿を見て
    宗教組織というものに属することへの恐怖を感じてしまいます。
    正義をふりかざせる立場の危なさよ。

    「聖職者が人殺しをするうなどと考える奴らは、魂に悪魔が棲んでいます」

    といいますが、夜ごと女性と肉体関係を持ち、砂糖、麻薬などの密売を繰り返す
    聖職者は、悪魔そのものではないのでしょうか。

    結局、首相が、控えているヨーロッパ外交への影響も考え、
    犯人であるトルベックや関係する人物を国外へ。

    検索すると当時の首相である岸信介は、ノーベル平和賞候補に推薦されていたとか。
    全体の権益を考えたら、1人の人殺しなどどうでもよい、という人が
    ノーベル平和賞受賞にならなくて良かったと思います。
    小説ではありますが、事実もほぼ等しいと、私は考えますので。

    警察の現場レベルで頑張っても、上層部からの圧力で悔しい思いをする。
    こういう物語は、昔も今も変わらないことが残念です。

    松本さんのこのジャンルの他の作品も読みたいと思いました。

    0
    2014年05月18日

    Posted by ブクログ

    たけしのドラマを先に見たので、原作が読みたくなって読みました。ドラマが先だったので特に違和感もなく伏線なども分かってよかったです。
    竹内結子演じる江原の役が、あまりに原作と違い過ぎたのに笑えました。

    それよりも何よりも久しぶりの松本清張が面白かったけど時間がかかった。
    文章が今どきの作家と違ってきちんとしてるけど堅苦しい。でも読みごたえはある。

    0
    2014年05月05日

    Posted by ブクログ

    社会派松本清張の憤怒がこの作品を生み出した。

    50年前の日本人スチュワーデス殺人事件を扱った本書は

    終戦後の日本の国際的地位の低さと

    勝戦国から流入した、人、物、金、そして思想がいかに敗戦国である日本に影響を及ぼしたのか、教えてくれる。

    清張の取材力と、原動力となった怒りが、本書を映えさせている。

    0
    2013年12月07日

    Posted by ブクログ

    「黒革の手帳」が本気で何が面白いのか分からなかったので、僕のなかで松本清張は火曜サスペンス劇場の人ぐらいのポジションになってしまっていたのですが、この「黒い福音」はよかった。

    そもそも僕は、吉村昭作品のようなノンフィクション小説が好きで、本を読み終わったあとは「現実すげー」とアホ面で元ネタの事件について色々調べたりして賢くなった気になっているわけですから、同じく現実に起きた事件を下敷きにしたこの「黒い福音」が面白くないはずはなかったのでした。

    しかしこの作品のすごいのは、吉村昭小説では出来る限り事実に即して物語が描かれるのに対し、犯人が結局捕まっていない殺人事件の犯人の行動を全部書いてしまって、「こいつが犯人です」と真顔で言ってしまうところ。

    様々な人たちの思惑や、政治情勢の影響によって結局検挙されなかった犯人に対し、そして世界に対し、毅然とNOを突きつけられる文学の可能性を僕は、火曜サスペンスの人だと思っていた松本清張に教えられたのでした。やっぱり読まず嫌いはダメですね。

    0
    2013年03月28日

    Posted by ブクログ

    聖職者として身を捧げようとする外国人神父が、一人の女性と恋に落ちる。彼をとりまく教会関係者と裏で暗躍する巨大犯罪組織が、信仰心と愛欲の狭間で葛藤する彼を巧みに利用しようとして、悲劇が起きてしまう。

    純粋無垢な神父が追いつめられ犯罪に手を染めてしまうまでの過程と、そして宗教団体をとりまく巨大な闇組織の全貌を後一歩まで追いつめる警察官の様子が非常にスリリングに描かれ、最後まで目が離せなかった。

    しかしこのストーリーが実際に起きた殺人事件を基に作られたということを知った時が一番震撼してしまったが・・

    0
    2013年01月31日

黒い福音 の詳細情報

  • カテゴリ
    :
    小説・文芸
  • ジャンル
    :
    小説 / 国内小説
  • 出版社
    :
    新潮社
  • 掲載誌・レーベル
    :
    新潮文庫
  • タイトル
    :
    黒い福音
  • タイトルID
    :
    197077
  • 電子版発売日
    :
    2013年02月01日
  • コンテンツ形式
    :
    EPUB
  • サイズ(目安)
    :
    1MB

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