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前任地での仕事の引継ぎに行って来るといったまま新婚一週間で失踪した夫、鵜原憲一のゆくえを求めて北陸の灰色の空の下を尋ね歩く禎子。ようやく手がかりを掴んだ時、“自殺”として処理されていた夫の姓は曾根であった! 夫の陰の生活がわかるにつれ関係者がつぎつぎに殺されてゆく。戦争直後の混乱が尾を引いて生じた悲劇を描いて、名作『点と線』と並び称される著者の代表作。
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Posted by ブクログ
松本清張作品は、終盤からラストまでの疾走感が凄いと思う。本作品もラスト一気読みした。スマホが無い時代ってこんなに情報収集に時間が掛かるんだ、と改めて現代の便利さを感じさせられる。戦後の女性観や背景も垣間見えて興味深く読んだ。
戦後の混乱期に翻弄され、自分ではどうにもならなかった、その隠したい過去が事件の鍵となっていた。 そういう時期は、ある人にはあって、でも全てを曝け出さないでも生きていける社会がいいのだと思う。 時代派小説と言われている理由に納得。
見合いで結婚した夫が突然失踪してしまうところから物語が始まる。 広告代理店の営業職で、金沢と東京の二重生活をしていた夫。金沢に夫の失踪の秘密があると、禎子は金沢へ向かう。そこで彼女が知った真相とは… 1950年代、まだ戦後まもないこの時代に女性が生きて行くのは大変だった。時代に翻弄された可哀想な女...続きを読む性たちが物語の鍵になっていきます。 幸せな結婚生活のはずが、最初から夫の鵜原憲一にはどこか不穏な影があった…そんな不穏な雰囲気をじわじわと感じさせるのがなんて上手なんでしょう。 序盤からどんどん物語に引き込まれていきます。 夫の失踪を調べるうちに起きる第一、第二の殺人。 日本海の荒々しい海、寂しい漁村の風景が目に浮かびます。 憲一が残した2枚の家の写真。その写真の謎が明らかになっていくところが本当に面白い。 ゼロの焦点、というタイトルも秀逸ですよね。
謎解きの要素にではなく、犯人の殺害動機に深い余韻を残す作品。そこに深みを出しているのは、まず時代背景であり、犯人としての語りは無く、冬の荒海に代弁させているところにこの作品の凄みを感じた。
戦後の日本の時代背景を抑えておくと、より理解が深まる作品かなと感じました。 過去のステータスを知られてしまう事が、いかに地位に関わるのか、暗い過去が何とも言えない気持ちにさせられました。 半世紀も前の作品なのに飽きがこず、スラスラ読めたし、北陸の寒々しい表現が読んでるこっちも寒くなる感じがしました。
作品の演出としてか、石川県各地の陰鬱な雰囲気が強調されていた。私はそうは思わないが、松本清張にはこの地の風景がそんな風に見えたのか…。ただ、重要な舞台である能登の海岸(私が行ったのは冬の夜にライトアップされた機具岩)を前にすると、本作に描かれたように烈風が吹き付け、奇岩のおどろおどろしい感じもあって...続きを読む恐ろしかったのは確か。この地を旅した清張が何を感じたか考えながら読了した。 筋については、先の展開が気になるようなタッチなのでどんどん読み進めることができた。
#ドキドキハラハラ
宮部みゆきの「火車」への影響を感じる。時代背景などをありありと感じる描写もよかった。でもそのウイスキーは飲んじゃいかんでしょ。
時代背景が感じられる骨太なミステリー。 悪い人がいるわけではないが、どんどん深みに嵌って殺人を繰り返していく犯人。戦後の苦しい時代を背負って生きる人々のお話でした。
お見合いで10歳年上の鵜原憲一と結婚した禎子。その憲一が新婚早々失踪し、禎子は夫の行方を追って夫が赴任していた石川県へと飛ぶ。現地での協力者である本多と地道な追跡を続け、夫である鵜原憲一の過去や事の顛末が徐々に明らかになっていく。 戦後の混乱期を生きた女性の悲しい物語だった。禎子は愛する夫の行方を...続きを読む探し求めて石川県をさ迷い歩くのですが、どこか一歩引いた第三者目線で物語を俯瞰しているようなところがあり、同じ時代を生きた女性として、犯人に同情的な気持ちを寄せているのが印象的だった。ラストシーンは冬の北陸の風景が目に浮かぶようでした。 やっぱり松本清張は面白いなぁ。
誰も彼も個人情報をばんばん漏らすあたり、時代が違うなぁと思ってしまう。古い小説なので当たり前ですが! 言葉遣いが綺麗で素敵。 謎解きにモヤモヤが残る部分はあるけれど、文学的な美しさが良いところ。
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