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Posted by ブクログ
初めて読んだ松本清張です。
日本海側の厳しい寒さがよく伝わりました。
サスペンスの終盤によく出てくる日本海の源流を味いました。
日本海の寒風は寒いんだなと!
東京でお見合い結婚して、新婚旅行後に勤務地の石川に戻った旦那さん。石川勤務をしていた旦那さんが東京に戻ってくるはずなのに、いくら待っても、旦那さんが帰ってこない…
そんなところから話は始まりまして
夫が帰ってこなくて、旦那のことで知ってることが少ない主人公と共に、少ない手がかりを元に真実を追う話が、次のページへと読み進めいと思える作品でした。
最後のシーンも好きで、日本海の厳しさを知った上での行為に後ろめたさや懺悔の気持ちを抱えていたんだなと感じました。
Posted by ブクログ
素晴らしかった!出張先の金沢で突然失踪した新婚間もない36歳の鵜原憲一の足取りを追って、彼の死を推理していくのが刑事とか探偵の視点ではなく、残された若き妻である禎子というのがおもしろい。
いなくなった夫はどこに行ったのか、捜索する禎子は直感を働かせて推理して裏どりしていく。職業的に訓練されたわけでもない彼女が、鋭い直感を駆使して事件の真相を暴いていくのだ。禎子の中にそのような能力が芽生えていく瞬間を的確に描いているのが、松本清張の凄いところだ。
「この時、はっきりと禎子は意識した。夫には女がいる。自分の知らない女が。そして、自分よりずっと前から夫のそばにいる女が。それは確信のような直感であった。人間は意識の下にぼんやりと感じていても、それが明瞭には上に出てこないことがある。そのことが具体的な思考となるのは、外界の具象的な刺激を受けて、表面に引き出されてからではなかろうか。思索的な分析がそれから始まる。あたかも禎子の中の分析がそのような形を取った。」
ミステリーといジャンルは、ストーリーの筋がドライブするが、人間描写の深さが作品の質に大きく影響すると改めて感じた読書体験だった。
Posted by ブクログ
「推理小説の結末が気になって寝る間も惜しんで頁をめくる」というベタベタな読書体験ができた。松本清張の代表作のひとつ。”動機”を重要視する清張先生らしく、意外なところに収束してゆく結末には素直に驚かされ、『ゼロの焦点』というタイトルの重みも後からじわじわと感じた。途中やや冗長な感じがするものの、情報と論点が次々に整理されてゆくので読みやすい。しかし昭和30年代といえば私の両親が生まれた頃だけど、こんな時代だったのだな。戦争の傷も癒えきらず、お見合い結婚が普通にあって、個人情報保護とか皆無で……。禎子がお見合い結婚したばかりの夫・憲一のためになぜこれほど一生懸命になるのか、そして憲一も久子がいるのになぜお見合い結婚をすることになったのか、疑問だったが、それはそういうものだったとしか言えないのかもしれない。
Posted by ブクログ
映画を観たことがあったので結末は知っていましたがとても興味深く読みました。
時代設定は戦後まもなくなので、よくドラマや映画で見たことのある、いわゆるパンパンと呼ばれていた女性たちが登場したり、個人情報保護の概念が無かった時代でしょうから捜索方法も今では全く成り立ちませんが、その時代の空気感を感じられました。
後半になってくると、主人公の女性がそれまで調べたことを頭でまとめようとするシーンが何度か出てきますが、さっきも同じようなことを書いてなかったかなと思うことが多々あって、ちょっとうるさく感じました(松本清張を始めて読んだのでよく用いられる手法なのがどうかわかりませんが)。
私は結末を知っていましたが、犯人がわかるのがちょっと唐突じゃないかと思いました。
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