科学の発展の先にあるものを描く、現代の黙示録!
レアメタル入りのウナギ、蘇生した縄文時代の寄生虫、高性能サル型ロボット…。
科学技術に翻弄される人類の幸福はどこにあるのか!?
駿河湾で揚がった巨大ウナギを食べた人間が食中毒にかかった。
原因はウナギの体内に残留していたレアメタルのパラジウム。
非鉄金属を扱う会社の社員・斎原は、そのウナギが日本の資源確保の切り札になると確信し、生息地を追ったが……(「深海のEEL」)。
科学技術に翻弄される人間たちを描く、現代の黙示録。
Posted by ブクログ 2014年08月10日
篠田節子といえば、重厚な長編の『聖域』を心から楽しく、また感動して読んだ。
そんな印象があったので、この変わったタイトルの短編集を手にしたとき、さて、どんなものだろう、と、まずはわくわく感から入った。
あらたまったフルコースをいただいたレストランで、ふとカジュアルなランチコースを見つけたような。あ、...続きを読む
Posted by ブクログ 2014年10月06日
4作とも不思議な小説だったが、現代社会の様子や問題をデフォルメした感じで、きみ悪くも共感する場面が多々あった。
ただ、こういう想像を絶するような話は結構読んでいて疲れると気がついた。
しかしその中で「はぐれ…」は藍子と金森さんとの恋がうまくいきそうな結末でこの非日常的な話の中でほっこりした気分にも...続きを読む
Posted by ブクログ 2015年02月03日
題名にあるとおり、猿や豚などの動物がモチーフになった短編集。
ミステリーの部類にはいるのかな。
どの話も怖いです、そして気味が悪い・・・
こんな構想をどこで思いつくのか、かなり専門的に踏み込んだ部分もあり、作者の幅の広さを感じます。
今まで篠田さんのは何冊か読んでいますが、こういうたぐいの話は初めて...続きを読む