ばにらさま

ばにらさま

700円 (税込)

3pt

二度読み必至!
伝説の直木賞受賞作『プラナリア』に匹敵する、
光と闇が反転する傑作短編集。

1,「ばにらさま」 僕の初めての恋人は、バニラアイスみたいに白くて冷たい……。
2,「わたしは大丈夫」 夫と娘とともに爪に火をともすような倹約生活を送る私。
3,「菓子苑」 気分の浮き沈みの激しい女友だちに翻弄されるも、放って置けない。
4,「バヨリン心中」 余命短い祖母が語る、ポーランド人の青年をめぐる若き日の恋。
5,「20×20」 主婦から作家となった私は、仕事場のマンションの隣人たちと……。
6,「子供おばさん」 中学の同級生の葬儀で、遺族から形見として託されたのは。

以上6編を収録。

日常の風景の中で、光と闇を鮮やかに感じさせる凄み。
読み進むうちにぞっと背筋が冷えるような仕掛け。
「えっ」と思わず声が出るほど巧みな構成。
引きずり込まれる魅力満載の山本文緒文学!

2021年10月に惜しくも逝去した著者最後の小説集。

解説=三宅香帆

※この電子書籍は2021年9月に文藝春秋より刊行された単行本の文庫版を底本としています。

...続きを読む

ばにらさま のユーザーレビュー

\ レビュー投稿でポイントプレゼント / ※購入済みの作品が対象となります
レビューを書く

感情タグBEST3

    Posted by ブクログ 2024年04月15日

    …なんとなく…感じてしまう違和感。
    これは何だろうと思っていると、驚く事実が発覚し、この物語には別のフィルターがあった事に気づきます。
    そのフィルターから見てみる物語は最初にイメージしたものとは異なる意外な世界でした。


    そして浮き彫りにされたのは女性たちの潔のよいエゴイズム。
    エゴイズムというと...続きを読む

    0

    Posted by ブクログ 2024年03月17日

    私たちは、晴れることのない空虚さを抱えたまま、この「日常」という、いつ崩れるかもしれない薄氷の上を歩くが如く生きていかないといけないのかもしれない。いや、それが「生きていく」ということなのかもしれない。

    女性の日常を描いた6編の短編集。
    未婚のアラサー女性を描いた表題作から始まり、主婦としての女性...続きを読む

    0

    Posted by ブクログ 2024年02月17日

    20×20と子供おばさんが大好き。
    前者は山本さんご自身のお話だろうなとなんかうれしくなりながら読んでしまった。
    子供おばさんは素敵な表現を見つけて、山本さんの言葉は刺さるものが多い。

    0

    Posted by ブクログ 2024年01月09日

    山本文緒作品を初めて読んだ
    恋愛小説のイメージからこれまで敬遠していたが、読んでみると日常の描写が細やかで面白い
    人物の心的描写もしっかりなされているため、感情をあわせて読むことができた
    最近には珍しく、続きが気になって読書したくなる作品だった

    0

    Posted by ブクログ 2024年03月16日

    昔の作品(単行本に入れなかった作品)を集めて遺作というのはずるいのではないかと思いつつ…でもいい売り方ですよね。そして名作に限らずたくさん作品を持っている版元は強いですよね。。

    0

    Posted by ブクログ 2024年02月18日

    -------------------------
    そんなにも
     不安なのか。

    彼女は、雑誌の中のモデルみたいに
    細くて綺麗で、優しく笑っていて、楽しそうで……

    え?
    思わず二度読み

    最後の作品集
    -------------------------
    6編の短編集ですが、
    最初の「ばにらさま」、...続きを読む

    0

    Posted by ブクログ 2024年01月31日

     本書は、山本文緒さんが2021年に逝去される1ヶ月前に単行本として刊行された短編集です。「最後の作品集」とするも、6編の初出が2008〜2015年となっており、『自転しながら公転する』(2020)より前なんですね。

     各編とも、短くスラスラ読めますが、濃密な内容です。入念な仕掛けがあって、途中か...続きを読む

    0

    Posted by ブクログ 2024年01月09日

    『恋愛中毒』がツボだったので、続けての山本文緒さん。

    表題作の『ばにらさま』が一番好き。酸いも甘いも知ったアラサーが楽しめる短編6篇。

    0

    Posted by ブクログ 2023年12月22日

    山本文緒さんの本が読みたくて。

    ツイッターやブログといった
    現代的なSNSが組み合わされていることによって
    よりリアルな日常を味わえた。

    子どもおばさんが最後で良かった。
    どんな日常も悪くないと思えた。

    0

    Posted by ブクログ 2023年11月25日

    山本文緒さんの本を読んだのは2作品目だけど、
    この人の描く女性はリアル。
    なかなか毒のある短編集だった。
    SNS、というよりインターネットというのはやはり恐ろしい。
    そんなつもりはなくても個人が特定できちゃうからね…

    0

ばにらさま の詳細情報

閲覧環境

  • 【閲覧できる環境】
  • ・ブックライブ for Windows PC(アプリ)
  • ・ブックライブ for iOS(アプリ)
  • ・ブックライブ for Android(アプリ)
  • ・ブックライブ PLUS for Android(アプリ)
  • ・ブラウザビューア

※アプリの閲覧環境は最新バージョンのものです。

この本をチェックした人は、こんな本もチェックしています

文春文庫 の最新刊

無料で読める 小説

小説 ランキング

山本文緒 のこれもおすすめ

同じジャンルの本を探す