短編集です。どれも素晴らしい。
私はこちらを先に読みましたが、同著者の『弁頭屋』改題なので同じものを買わないように注意です。
いやもう全編に渡っておかしい。異常なのに平常心なんです。姉飼から完全にぶれてない。
狂気に満ちているのにも拘らず、違和感を抱くこちらがおかしいのではないかと思わせるのには見事
...続きを読むとしか言いようがありません。
・弁頭屋
人の頭にお弁当を詰めて売るって発想がチャーミングです。グロいのに笑っちゃう。人を好きな気持ちなんかはごく普通なのに、何故普通に人の頭からごはんを食べるの?もう最高。
・赤ヒ月
えろい。わけわかんないけど淫靡なのはわかる。はあんぐろいよお。真剣に読むととろけちゃいそうです。
・カデンツァ
異常な恋愛小説。家電と人間が恋して、子供産んで、普通に生活してる。世界観がおもしろいし、家電の描き方も上手い。これを推してビブリオバトルに出ました。
・壊れた少女を拾ったので
理解できない。でもなんか綺麗。正直これが表題作になってしまったのはタイトルのインパクトだけだと思います。
・桃色遊戯
こういったSFなら好きです。世界の終わりを描いた美しい絶望の物語。ぞわぞわしてきて気持ち悪いです。