春の夢

春の夢

691円 (税込)

3pt

亡き父の借財を抱えた大学生、井領哲之。大阪にあるホテルでのアルバイトに勤(いそ)しむ彼の部屋には、釘で柱に打ちつけられても生きている蜥蜴(とかげ)の「キン」がいる──。可憐な恋人とともに、人生を真摯に生きようとする哲之の憂鬱や苦悩、そして情熱を1年の移ろいのなかにえがく、青春文学の輝かしい収穫。

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春の夢 のユーザーレビュー

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感情タグBEST3

    Posted by ブクログ

    忍耐の大切さを教えてくれる。また読みたい。青春のエネルギーと不安定感。ふとしたときにあの世に一歩踏み出してしまうかもしれないような危うさと、その中でも何がなんでも生きてやろうという熱情と。

    0
    2019年10月27日

    Posted by ブクログ

    父が借金の整理を付けずに死んでしまった為に、主人公の哲之とその母は借金取りから逃れる為別々に暮らすことに。
    哲之は田舎のアパートに落ち着くのだが、ひょんな事から蜥蜴と共に暮らすことになる。

    彼女陽子への思い
    バイト先でのホテルでのゴタゴタ
    母親の暮らしを心配したり
    借金取りが家に来るのではという恐

    0
    2017年06月02日

    Posted by ブクログ

    私と主人公の哲之を重ね合わせながら読みました。30年以上前に、父の事業が行き詰まり、夜逃げ。一家離散しました。当時、私は26歳、とりあえず友人のアパートに転がり込み、武庫之荘の4畳半一間、共同トイレ共同風呂のアパートに住んでました。日々、債権者が来ることに怯えながら過ごしていました。小説の中に出てく

    0
    2016年03月28日

    Posted by ブクログ

    ふと死にたくなったり、ふと生きたくなったり、人は簡単に生死を扱うときもあるけれど、生きることは、そんなに容易くない。正解も解らない中で、意味など知ることもなく、ただ生かされている、そんな風にかんじる時もある。
    でもキンのように、いつか自由になることを夢見て生きていいんじゃないかなぁ。
    ただ生きてるこ

    0
    2024年08月09日

    Posted by ブクログ

    色々な問題を抱えた大学生が様々なことち苦悩しながら送る日々が描かれる。
    蜥蜴の存在が哲之の考え方や行動に変化を与えているように感じる。

    時代状況などを知らない面もあったものの、面白く読めた。あと陽子みたいな彼女ほしい。

    0
    2023年05月20日

    Posted by ブクログ

    生きていく上でままならないこと、逃れられないことって誰にでもあって、それがたとえすごく小さなことだったとしてもそれによって傷ついたり深く落ち込んだり。
    そういうときに答えが出ないことは分かっているのに死というものについて考えることはよくあるなぁと思った。
    明日はもう来ないって覚悟でなきゃ生きれないほ

    0
    2023年03月25日

    Posted by ブクログ

    釘で打ち付けられても生きてるトカゲと過ごした大学生の1年の話というあらすじに惹かれて読んでみました。
    ある時代のただの青春小説ではなく、生きることの意味のようなものを主人公の生き様から学べた哲学的な1冊でした。

    0
    2023年02月26日

    Posted by ブクログ

    なんか色々とモンモンし続ける青年の話、と思いきやのトカゲである。
    いやトカゲを飼うというのもなかなかないけど、釘で柱に打ち付けてっていうのはかなりアツいのではないか。今どきこの設定では、大家がグリーンピースあたりに通報して活動家が大量に押し寄せて人生が終わること間違いなし。ネットにも情報がばらまかれ

    0
    2022年11月13日

    Posted by ブクログ

    冒頭から食らいついてしまった。
    当に社会人1年目、 大東市
    野崎のアパートに私も居たせいか哲之に自分を重ねる所があった。
    懸命に生きる哲之親子と陽子 幸せであれと祈りつつ ページを繰る。
    物悲しさと 刹那が同居し、あっと言う間に読み終えた。
    蜥蜴のキンチャンが良い味を添えていた。

    0
    2022年11月04日

    Posted by ブクログ

     読書力養成読書、11冊目。

     なんだろう、この、読むにつれて少しずつ少しずつ、じわじわと心に染み込んでくる、コクとうまみ。

     始めはあまり好みじゃないかもと思いながら読んでいたのが、いつの間にか抜け出せなくなっていて、気がつけば懸命に生きる主人公に喝采を送っていた……。こういうのって、もしかし

    0
    2022年09月11日

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