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「思い出した?」「なにを」「昨夜わたしにキスしたこと」ぼくは十七歳、北関東の街で、やたら生活力のあるお袋と暮らしている。けだるい夏休みのある日、つかみどころのない美少女・晶子に出会った。親友の田中くんと仲がいいのは気になるが、ぼくは晶子に惹かれてゆく。無茶なドライブをしたり、ビールをあおったり、大人の世界を覗き見したり…そんなゆるやかな日が、ずっと続くような気がしていたんだけど…。小さな街のリアルな青春を描き出した、傑作小説。
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Posted by ブクログ
1990年の作品。 1960年代を舞台とした青春小説。 高校生の恋愛、同級生の死など、ミステリ要素は全くなく、よくある設定にもかかわらず、面白いはなぜだろうかと思う。 高校生たちの当たり前のような飲酒、喫煙は時代的なものだろうか。
樋口有介は、こういう純文学系の作品のほうが絶対合っている。唐突なクライマックスは全然好きになれないが、なんとなく文章を読んでいるだけで幸せ。
樋口有介の著書は琴線に合う(だから「あんた、変わっている」)なかで、この作品は気持ちのよさ、という点では順位が落ちる(人が死んだり怪我したりが多い)が、主人公研一の母が遺した「遺書」の一節が妙に心に残った。「発作が起きてから気を失うまでの間、どれくらいの時間があったのか知りませんが、多くて一秒から...続きを読む二秒か、そんな処だろうと思います。そしてそれが本当に一秒か二秒であったとすれば、自分が、自分の人生に於いて一番知りたいと思っていた事の回答を出すのに、人間とはほんの一秒か二秒の時間しか必要としない生き物だということです。自分が生きてきた人生は最善であったのか、自分という人間がこれ以上生きる必要が有るのか。ねえ、研一、そんな事はまったく馬鹿馬鹿しくなるくらい簡単に分ってしまう事なのです。人生に於いて最大の問題が、なんと一秒か二秒です。随分簡単な話だとは思いませんか?」
私自身が暑いのが苦手なので、この作品全体の底から湧きたち、空気全体、そして樹上、上空まで覆う何とも言えない暑さが読んでいて体にこたえました。 爽快感と対極にある話。登場人物のすべてがすべからく鬱陶しい。晶子さんが少し涼やかかな。 透明感に満ちた青春小説、とカバーにあったけれど、どうだろう。混濁してい...続きを読むる感じが強かったけれど。 まあ、一気に読み終えたからきっと面白かったのだろうと思う。それくらい、読後に面白い、という実感は生まれなかった。途中で投げ出さなかったし。 これは、20代までに読むのかなあ。
退屈で暑くて、先が見えなくて、そんな夏。 クールで、冷めていて、諦観しているようで そうでもない男の子たちと、小悪魔な女の子たち。 この人の青春小説と言われる作品が好き。 でも、このお母さん、私の中ではもう10歳ぐらい年齢積んでるイメージだったけど、40後半で驚き。
ただそこに現実がある。 それを淡々とこなしていく。 感情表現を一切しないということがいつの間にか感情表現になっているから不思議です。
北関東の盆地の蒸し暑さが行間からにじみ出て来るような作品。未成年者の飲酒、喫煙に寛容なのは半世紀前の時代設定の為だろうか。のどかな感じがする。プールに花火と夏の風物詩がすこしもさわやかでないのは見事だった。そんな描写は一つもないのに読後に五間道路に立つ陽炎だけがイメージに浮かぶ。けだるさと悲しい別れ...続きを読むが物語の印象を強くする。
まずまずです。 やはり晶子と言う少女が魅力的ですね。蓮っ葉なようで、我儘なようで、でも別の面も持っていて、そうした二面性が魅力のようです。その他の登場人物もそれぞれ一癖あって、その辺りの造形は良いと思います。むしろ主人公が隠れてしまうくらい。 最後の急展開はどう受け取られるか。収まったとも見えるし、...続きを読む逆にここに落としちゃうのという感じもするし。でも私は好きでしたね。逆にこれが無かったら、単なるけだるいだけの小説になってしまったように思います
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