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  • 編笠十兵衛(上)

    編笠十兵衛

    小説・文芸
    3.7
    1~2巻781~825円 (税込)
    浅野内匠頭は吉良上野介へ刃傷におよび即日切腹となる。一方の上野介には何のとがめもなかった。“武士の喧嘩両成敗”という幕府の定法にもかかわらず、将軍綱吉の裁決は一時の気まぐれである片手落ちだと世の反感をかう。柳生十兵衛の血をひき、将軍家から〔御意簡牘〕と呼ばれる秘密の鑑札を与えられている浪人・月森十兵衛は、幕府政道の〔あやまち〕を正すため隠密活動を開始する。
  • 嵐が丘

    嵐が丘

    小説・文芸
    4.0
    1巻1,155円 (税込)
    寒風吹きすさぶヨークシャーにそびえる〈嵐が丘〉の屋敷。その主人に拾われたヒースクリフは、屋敷の娘キャサリンに焦がれながら、若主人の虐待を耐え忍んできた。そんな彼にもたらされたキャサリンの結婚話。絶望に打ちひしがれて屋敷を去ったヒースクリフは、やがて莫大な富を得、復讐に燃えて戻ってきた……。一世紀半にわたって世界の女性を虜にした恋愛小説の“新世紀決定版”。
  • 悪魔のいる天国

    悪魔のいる天国

    小説・文芸
    4.0
    1巻737円 (税込)
    ふとした気まぐれや思いつきによって、人間を残酷な運命へ突きおとす“悪魔”の存在を、卓抜なアイデアと透明な文体を駆使して描き出すショート・ショート36編を収録する。人間に代って言葉を交わすロボットインコの話『肩の上の秘書』未来社会で想像力にあふれた人間を待ち受ける恐怖を描く『ピーターパンの島』など、日常社会、SFの世界、夢の空間にくりひろげられるファンタジア。
  • 豆の上で眠る(新潮文庫)

    豆の上で眠る(新潮文庫)

    小説・文芸
    3.5
    1巻781円 (税込)
    小学校一年生の時、結衣子(ゆいこ)の二歳上の姉・万佑子(まゆこ)が失踪した。スーパーに残された帽子、不審な白い車の目撃証言、そして変質者の噂。必死に捜す結衣子たちの前に、二年後、姉を名乗る見知らぬ少女が帰ってきた。喜ぶ家族の中で、しかし自分だけが、大学生になった今も微(かす)かな違和感を抱き続けている。――お姉ちゃん、あなたは本物なの? 辿り着いた真実に足元から頽(くずお)れる衝撃の姉妹ミステリー。(解説・宇田川拓也)
  • この世には飲まなきゃいけない酒がある(新潮文庫)

    この世には飲まなきゃいけない酒がある(新潮文庫)

    小説・文芸
    -
    1巻693円 (税込)
    なぜだろう。この本を読んでいると無性にお酒が飲みたくなる。チェーン店で最適な飲み方を探求し、町中華のおつまみのチョイスで悩み、自宅でホッピーの実験を行ったかと思えば、仲間と怪しい居酒屋へ潜入する。三泊四日の関西遠征でも、たった三時間の箱根旅行でも美味しい酒と肴を求めて店から店へと流れゆく。幸せ溢れる愉快な日常を綴った最高の酒エッセイ。大ボリュームの関西編も収録。(解説・山田詠美)
  • ボトルネック

    ボトルネック

    小説・文芸
    3.9
    1巻693円 (税込)
    亡くなった恋人を追悼するため東尋坊を訪れていたぼくは、何かに誘われるように断崖から墜落した……はずだった。ところが気がつくと見慣れた金沢の街にいる。不可解な思いで自宅へ戻ったぼくを迎えたのは、見知らぬ「姉」。もしやここでは、ぼくは「生まれなかった」人間なのか。世界のすべてと折り合えず、自分に対して臆病。そんな「若さ」の影を描き切る、青春ミステリの金字塔。
  • 長英逃亡(上)

    長英逃亡

    小説・文芸
    4.0
    1~2巻781~880円 (税込)
    シーボルトの弟子として当代一の蘭学者と謳われた高野長英は、幕府の鎖国政策を批判して終身禁固の身となる。小伝馬町の牢屋に囚われて五年、前途に希望を見いだせない長英は、牢名主の立場を利用し、牢外の下男を使って獄舎に放火させ脱獄をはかる。江戸市中に潜伏した長英は、弟子の許などを転々として脱出の機会をうかがうが、幕府は威信をかけた凄まじい追跡をはじめる。
  • らんたん(新潮文庫)

    らんたん(新潮文庫)

    小説・文芸
    4.2
    1巻1,210円 (税込)
    らんたんの灯を絶やさないで。それは教育という名の希望なのだから――。伊勢に生まれた河井道は、札幌で新渡戸稲造に学び、米ブリンマー大学に留学、帰国後は津田梅子が創設した女子英学塾で教えた。良妻賢母ではなく、ひとりの人間として生きるための女学校をつくろうと、道は教え子の渡辺ゆりと奔走する。明治・大正・昭和の女子教育を築いた〈魂の姉妹〉(シスターフッド)を描く、輝きに満ちた大河小説!(解説・村岡恵理)
  • 痴人の愛

    痴人の愛

    小説・文芸
    4.3
    1巻737円 (税込)
    きまじめなサラリーマンの河合譲治は、カフェでみそめて育てあげた美少女ナオミを妻にした。河合が独占していたナオミの周辺に、いつしか不良学生たちが群がる。成熟するにつれて妖艶さを増すナオミの肉体に河合は悩まされ、ついには愛欲地獄の底へと落ちていく。性の倫理も恥じらいもない大胆な小悪魔が、生きるために身につけた超ショッキングなエロチシズムの世界。
  • 老人と海(新潮文庫)

    老人と海(新潮文庫)

    小説・文芸
    3.9
    1巻572円 (税込)
    八十四日間の不漁に見舞われた老漁師は、自らを慕う少年に見送られ、ひとり小舟で海へ出た。やがてその釣綱に、大物の手応えが。見たこともない巨大カジキとの死闘を繰り広げた老人に、海はさらなる試練を課すのだが――。自然の脅威と峻厳さに翻弄されながらも、決して屈することのない人間の精神を円熟の筆で描き切る。著者にノーベル文学賞をもたらした文学的到達点にして、永遠の傑作。
  • 君が手にするはずだった黄金について(新潮文庫)

    君が手にするはずだった黄金について(新潮文庫)

    小説・文芸
    3.9
    1巻693円 (税込)
    「あなたの人生を円グラフで表現してください」大学院生の僕は、エントリーシートを書くのをやめて、小説というフィクションを書き始める。青山の占い師、80億円を運用する自称凄腕トレーダー、偽ロレックスを腕に巻く漫画家。小説家・小川哲が遭遇する怪しげな人物たちの末路……。成功への渇望と満たされぬ承認欲求の果ての嘘と真実を描いた、傑作連作短編集。後日譚「革命前夜」を収録。(解説・大森時生)
  • 聖灰の暗号(上)

    聖灰の暗号

    小説・文芸
    4.0
    1~2巻671~715円 (税込)
    歴史学者・須貝彰は、南仏の図書館で世紀の発見をした。異端としてカトリックに憎悪され、十字軍の総攻撃を受けたカタリ派についての古文書を探りあてたのだ。運命的に出会った精神科医クリスチーヌ・サンドルとともに、須貝は、後世に密かに伝えられた“人間の大罪”を追い始める。構想三十年、時代に翻弄された市井の男女を描き続ける作家が全身全霊をこめた、歴史ミステリ。
  • 風が強く吹いている(新潮文庫)

    風が強く吹いている(新潮文庫)

    小説・文芸
    4.7
    1巻1,100円 (税込)
    箱根駅伝を走りたい――そんな灰二の想いが、天才ランナー走と出会って動き出す。「駅伝」って何? 走るってどういうことなんだ? 十人の個性あふれるメンバーが、長距離を走ること(=生きること)に夢中で突き進む。自分の限界に挑戦し、ゴールを目指して襷を繋ぐことで、仲間と繋がっていく……風を感じて、走れ! 「速く」ではなく「強く」――純度100パーセントの疾走青春小説。(解説・最相葉月)
  • 午後の恐竜

    午後の恐竜

    小説・文芸
    3.9
    1巻605円 (税込)
    現代社会に突然出現した巨大な恐竜の群れ。蜃気楼か? 集団幻覚か? それとも立体テレビの放映でも始まったのか?──地球の運命をシニカルに描く表題作。ティーチング・マシンになった教育ママ、体中に極彩色の模様ができた前衛芸術家、核爆弾になった大臣――偏執と狂気の世界をユーモラスに描く『狂的体質』。ほかに、『戦う人』『契約時代』『理想的販売法』『幸運のベル』など全11編。※文庫版に掲載の挿画は、電子版には収録しておりません。
  • 路地の子(新潮文庫)

    路地の子(新潮文庫)

    昭和39年、大阪――。中学三年生の龍造少年は学校にはいかず、自らの腕だけを頼りに、天職と信じた食肉の道へと歩み始めた。時に暴力も辞さない「突破者(とっぱもん)」と恐れられ、利権団体や共産党、右翼やヤクザと渡り合いながら食肉業界を伸し上がった一匹狼――。時代の波に激しく翻弄されながら、懸命に「路地の人生」を生き抜いた人々の姿を、大宅賞作家が活写した、狂おしいほどに劇的な物語。
  • しろばんば

    しろばんば

    小説・文芸
    4.3
    1巻1,045円 (税込)
    野草の匂いと陽光のみなぎる、伊豆湯ヶ島の自然のなかで幼い魂はいかに成長していったか。著者自身の少年時代を描いた自伝小説。
  • 光の犬(新潮文庫)

    光の犬(新潮文庫)

    小説・文芸
    4.1
    1巻1,045円 (税込)
    ひとりひとりの人生は奇妙にゆがみ、奇妙に偏っている――。助産婦の祖母、独身の三人のおばたち、会話の少ない父母、のびやかな姉・歩と気難しい弟・始。それぞれの願いと葛藤が溶けあいながら、三世代の時間は進んでゆく。北海道の小さな町を舞台に、失われてゆく一族の姿と、色褪せない人生の瞬間を、記憶をたどるようにして描き出す。読後、静かな余韻に包まれる百年にわたる家族の物語。(解説・江國香織)
  • ふがいない僕は空を見た(新潮文庫)

    ふがいない僕は空を見た(新潮文庫)

    小説・文芸
    3.8
    1巻693円 (税込)
    高校一年の斉藤くんは、年上の主婦と週に何度かセックスしている。やがて、彼女への気持ちが性欲だけではなくなってきたことに気づくのだが――。姑に不妊治療をせまられる女性。ぼけた祖母と二人で暮らす高校生。助産院を営みながら、女手一つで息子を育てる母親。それぞれが抱える生きることの痛みと喜びを鮮やかに写し取った連作長編。R-18文学賞大賞、山本周五郎賞W受賞作。
  • 神の悪手(新潮文庫)

    神の悪手(新潮文庫)

    小説・文芸
    3.7
    1巻649円 (税込)
    俺はなぜ、もっと早く引き返さなかったのか――。棋士を目指して13歳で奨励会に入会した岩城啓一だったが、20歳をとうに過ぎた現在もプロ入りを果たせずにいた。9期目となった三段リーグ最終日前日の夕刻、翌日対局する村尾が突然訪ねてくる。今期が昇段のラストチャンスとなった村尾が啓一に告げたのは……。夢を追うことの恍惚と苦悩、誰とも分かち合えない孤独を深く刻むミステリ5編。(解説・斜線堂有紀)
  • パラサイト・イヴ

    パラサイト・イヴ

    小説・文芸
    3.8
    1巻990円 (税込)
    事故で亡くなった愛妻の肝細胞を密かに培養する生化学者・利明。Eve1と名付けられたその細胞は、恐るべき未知の生命体へと変貌し、利明を求めて暴走をはじめる――。空前絶後の着想と圧倒的迫力に満ちた描写で、読書界を席巻したバイオ・ホラー小説の傑作。
  • カラマーゾフの兄弟(上中下)合本版(新潮文庫)

    カラマーゾフの兄弟(上中下)合本版(新潮文庫)

    小説・文芸
    -
    1巻3,300円 (税込)
    物欲の権化のような父フョードル・カラマーゾフの血を、それぞれ相異なりながらも色濃く引いた三人の兄弟。放蕩無頼な情熱漢ドミートリイ、冷徹な知性人イワン、敬虔な修道者で物語の主人公であるアリョーシャ。そして、フョードルの私生児と噂されるスメルジャコフ。これらの人物の交錯が作り出す愛憎の地獄図絵の中に、神と人間という根本問題を据え置いた世界文学屈指の名作。 ※当電子版は新潮文庫版『カラマーゾフの兄弟』上中下巻をまとめた合本版です。
  • 真田太平記(一)天魔の夏

    真田太平記

    小説・文芸
    4.3
    1~12巻880~1,100円 (税込)
    天正10年(1582年)3月、織田・徳川連合軍によって戦国随一の精強さを誇った武田軍団が滅ぼされ、宿将真田昌幸は上・信二州に孤立、試練の時を迎えたところからこの長い物語は始まる。武勇と知謀に長けた昌幸は、天下の帰趨を探るべく手飼いの真田忍びたちを四方に飛ばせ、新しい時代の主・織田信長にいったんは臣従するのだが、その夏、またも驚天動地の時代が待ちうけていた。全12冊。
  • ゼロの焦点

    ゼロの焦点

    小説・文芸
    3.9
    1巻990円 (税込)
    前任地での仕事の引継ぎに行って来るといったまま新婚一週間で失踪した夫、鵜原憲一のゆくえを求めて北陸の灰色の空の下を尋ね歩く禎子。ようやく手がかりを掴んだ時、“自殺”として処理されていた夫の姓は曾根であった! 夫の陰の生活がわかるにつれ関係者がつぎつぎに殺されてゆく。戦争直後の混乱が尾を引いて生じた悲劇を描いて、名作『点と線』と並び称される著者の代表作。
  • 明治の人物誌

    明治の人物誌

    小説・文芸
    3.8
    1巻990円 (税込)
    星新一の父・星一は、苦学しながらアメリカの大学を卒業し、帰国して製薬会社をおこした。事業は成功したが、やがて政争に巻き込まれ衰退していく。それでも常にエネルギッシュで近代人的な生き方を貫いた生涯だった。彼の夢と理想に手をかした野口英世、伊藤博文、エジソン、後藤新平など、近代国家の形成期に活躍した明治人たちとの交流の中から、星一の生涯を辿った異色の伝記。
  • 罪の轍(新潮文庫)

    罪の轍(新潮文庫)

    小説・文芸
    4.1
    1巻1,210円 (税込)
    昭和三十八年十月、東京浅草で男児誘拐事件が発生。日本は震撼した。警視庁捜査一課の若手刑事、落合昌夫は、近隣に現れた北国訛りの青年が気になって仕方なかった。一刻も早い解決を目指す警察はやがて致命的な失態を演じる。憔悴する父母。公開された肉声。鉄道に残された“鍵”。凍りつくような孤独と逮捕にかける熱情が青い火花を散らす――。ミステリ史にその名を刻む、犯罪・捜査小説。
  • ぼくはイエローでホワイトで、ちょっとブルー(新潮文庫)

    ぼくはイエローでホワイトで、ちょっとブルー(新潮文庫)

    小説・文芸
    4.3
    1~2巻649~737円 (税込)
    人種も貧富の差もごちゃまぜの元底辺中学校に通い始めたぼく。人種差別丸出しの移民の子、アフリカからきたばかりの少女やジェンダーに悩むサッカー小僧。まるで世界の縮図のようなこの学校では、いろいろあって当たり前、みんなぼくの大切な友だちなんだ――。ぼくとパンクな母ちゃんは、ともに考え、ともに悩み、毎日を乗り越えていく。最後はホロリと涙のこぼれる感動のリアルストーリー。(解説・日野剛広)
  • 火山のふもとで(新潮文庫)

    火山のふもとで(新潮文庫)

    小説・文芸
    4.3
    1巻935円 (税込)
    ぼくが入社した村井設計事務所は、ひと夏の間、北浅間の「夏の家」へ事務所を移動する。そこでは稀有な感性をもつ先生のもと、国立現代図書館の設計コンペに向けての作業が行われていた。もの静かだけれど情熱的な先生の下で働く喜びと、胸に秘めた恋。そして大詰めに迫った中で訪れる劇的な結末。ただ夏が過ぎても物語は終わらなかった。かけがえのない記憶と生命の瞬きを綴る鮮烈なデビュー作。
  • 風神の門(上下) 合本版

    風神の門(上下) 合本版

    小説・文芸
    3.0
    1巻1,870円 (税込)
    関ヶ原の合戦によって豊臣家が大坂城にとじこめられてしまった時期、伊賀の忍者の頭領、霧隠才蔵は人ちがいで何者かに襲われたことから、豊臣・徳川の争いに次第にまき込まれてゆく。生来、いかなる集団にも属することを嫌った才蔵であったが、軍師真田幸村の将器に惹かれ、甲賀の忍者、猿飛佐助とともに、豊臣家のために奮迅の働きをし、ついには徳川家康の首をねらうにいたる。 ※当電子版は『風神の門』(上)(下)の全二巻をまとめた合本版です。
  • ペスト

    ペスト

    小説・文芸
    4.0
    1巻935円 (税込)
    アルジェリアのオラン市で、ある朝、医師のリウーは鼠の死体をいくつか発見する。ついで原因不明の熱病者が続出、ペストの発生である。外部と遮断された孤立状態のなかで、必死に「悪」と闘う市民たちの姿を年代記風に淡々と描くことで、人間性を蝕む「不条理」と直面した時に示される人間の諸相や、過ぎ去ったばかりの対ナチス闘争での体験を寓意的に描き込み圧倒的共感を呼んだ長編。
  • 落日燃ゆ

    落日燃ゆ

    小説・文芸
    4.5
    1巻935円 (税込)
    東京裁判で絞首刑を宣告された七人のA級戦犯のうち、ただ一人の文官であった元総理、外相広田弘毅。戦争防止に努めながら、その努力に水をさし続けた軍人たちと共に処刑されるという運命に直面させられた広田。そしてそれを従容として受け入れ一切の弁解をしなかった広田の生涯を、激動の昭和史と重ねながら抑制した筆致で克明にたどる。毎日出版文化賞・吉川英治文学賞受賞。
  • おせん

    おせん

    小説・文芸
    4.1
    1巻880円 (税込)
    〔けころ〕とよばれる娼家から身請けされ、いまは囲われ者となっているおせんと、かつてのなじみ客でゆすりの罪で島流しにあった男の母親との心のふれあいを描いた表題作。それがその男の口ぐせとも知らず“不作の生大根”という罵言にかっとなり、思わず殺してしまった世間知らずの娘の、その後の人生を追った「三河屋お長」。ほかに「あいびき」「お千代」「梅屋のおしげ」など全13編収録。
  • 音楽は自由にする(新潮文庫)

    音楽は自由にする(新潮文庫)

    小説・文芸
    4.4
    1巻1,100円 (税込)
    「あまり気が進まないけれど」と前置きしつつ、日本が誇る世界的音楽家は語り始めた。伝説的な編集者である父の記憶。ピアノとの出合い。幼稚園での初めての作曲。高校での学生運動。YMOの狂騒。『ラストエンペラー』での苦闘と栄光。同時多発テロの衝撃。そして辿りついた新しい音楽――。華やかさと裏腹の激動の半生と、いつも響いていた音楽への想いを自らの言葉で克明に語った初の自伝。
  • 家裁調査官・庵原かのん(新潮文庫)

    家裁調査官・庵原かのん(新潮文庫)

    小説・文芸
    4.2
    1巻880円 (税込)
    少年少女たちは、なぜ罪を犯してしまったのか? その真の原因を探るのが「家裁調査官」である。福岡家裁北九州支部の調査官・庵原かのんは、自転車窃盗JKビジネス、バイク暴走、女性暴行など数多くの事件に直面していた。当事者である子どもたちの声に耳を傾けるうちに、彼女はそれぞれの事件の〝深い根〟に気が付き、そして……。心理描写の名手が満を持して放つ、待望の新シリーズ。 (解説・藤川洋子)
  • 風と共に去りぬ 第1巻

    風と共に去りぬ

    小説・文芸
    4.1
    1~5巻825~935円 (税込)
    アメリカ南部の大農園〈タラ〉に生まれたスカーレット・オハラは16歳。輝くような若さと美しさを満喫し、激しい気性だが言い寄る男には事欠かなかった。しかし、想いを寄せるアシュリがメラニーと結婚すると聞いて自棄になり、別の男と結婚したのも束の間、南北戦争が勃発。スカーレットの怒濤の人生が幕を開ける――。小説・映画で世界を席巻した永遠のベストセラーが新訳で蘇る!
  • 下天を謀る(上)

    下天を謀る

    小説・文芸
    4.0
    1~2巻825~880円 (税込)
    「その日を死に番と心得るべし」との覚悟で幾多の合戦を生き抜いた藤堂高虎。織田信長亡き後、豊臣家に三顧の礼を持って迎え入れられるが、秀吉は茶々との愛欲に溺れ、天下人としての資質を失っていく。落胆した高虎は一時出家さえ試みるが、徳川家康から届いた一通の手紙に心を動かされ、再び下天を謀る決意を固める──。「戦国最強」との誉れ高い異能の武将を描く本格歴史小説。
  • 雫の街―家裁調査官・庵原かのん―(新潮文庫)

    雫の街―家裁調査官・庵原かのん―(新潮文庫)

    小説・文芸
    4.0
    1巻880円 (税込)
    みんな、嘘をつきますから。心の内はわからない――。庵原かのんは、横浜家庭裁判所川崎中央支部の家裁調査官。離婚や相続など家庭内のさまざまな「家事事件」を担当している。彼女のもとに持ち込まれるのは、記憶喪失の男の身元確認、行方不明者の居場所探し、奇妙な離婚調停など一筋縄ではいかない案件ばかり。隠された秘密の先に待つのは、ほろ苦い真実か、微かな希望か!? 人気シリーズ第二弾。(解説・池上冬樹)
  • 掌の小説(新潮文庫)

    掌の小説(新潮文庫)

    小説・文芸
    4.6
    1巻1,100円 (税込)
    両親を早くに失った私は、幼い頃から祖父を一人で介護していた。私が十六歳の時に祖父が亡くなり、火葬され……。自伝的な「骨拾い」のほか、「伊豆の踊子」の原形をなす「指環」、謎めいた高貴な少女が馬車を追いかける「夏の靴」、砕け散ってしまった観音像を巡る「弱き器」など、四十年以上にわたり書き続けられた豊穣なる掌編小説122編。神秘、幻想、美的感受性等、川端文学の粋が凝縮されている。(解説・吉村貞司、小川洋子)
  • 獅子の城塞

    獅子の城塞

    小説・文芸
    4.5
    1巻1,089円 (税込)
    決して陥ちぬ天下城、それは築城家の見果てぬ夢。戸波次郎左は信長の夢を叶えるため、欧州に向かった。安土城を造った鬼才の血を引く男はイタリアで名を上げる。やがて大国イスパーニャの圧政に抗うネーデルラント人たちに請われ、彼らを守る鉄壁を手がけることに。愛しい妻子。異国で得た信頼。だが故郷日(ひ)の本(もと)はあまりに遠く――。佐々木譲が全ての力を注ぎ込んだ、大河冒険小説。
  • オルタネート(新潮文庫)

    オルタネート(新潮文庫)

    小説・文芸
    3.9
    1巻990円 (税込)
    高校生限定のSNSアプリ「オルタネート」が必須の現代。料理コンテストでの失敗に悩む調理部部長の蓉(いるる)は、再びの挑戦を決断。高校を辞め居場所を探す尚志(なおし)は、音楽家らのシェアハウスに潜り込む。オルタネートを信奉する凪津(なづ)は、アプリが導く運命の相手を探す。そして文化祭の初日、三人それぞれに起こる奇跡――。10代の過酷さと煌めきを鮮やかに切り取る、青春小説の新たなマスターピース。(解説・重松清)
  • 秘密の花園

    秘密の花園

    十歳にして両親を亡くし、親戚に引きとられたメアリ。顔色も悪く愛想のない彼女を唯一楽しませたのは、ひっそりと隠された庭園だった。世話役のマーサの弟で、大自然のなかで育ったディコンに導かれ、庭園と同様にその存在が隠されていた、いとこのコリンとともに、メアリは庭の手入れを始めるのだが――。三人の子どもに訪れた、美しい奇蹟を描いた児童文学永遠の名作を新訳。
  • オペレーションZ(新潮文庫)

    オペレーションZ(新潮文庫)

    小説・文芸
    4.0
    1巻1,045円 (税込)
    大手生保会社が資金繰りのため国債を投げ売りする事態が発生、国債価格が暴落した。国債頼みの政治は、誰かが終わりにせねばならない……。国家予算を半減すべく、江島隆盛総理のもと若手財務官僚が集い、極秘作戦(オペレーション)が始動する。しかし他省庁や与党守旧派が抵抗し、世論も猛反発、メディアの攻撃が渦巻くなか、総理はついに国会を解散する大博打を打つ――。息もつかせぬ緊迫のメガ政治ドラマ!
  • きみはポラリス(新潮文庫)

    きみはポラリス(新潮文庫)

    小説・文芸
    3.9
    1巻825円 (税込)
    どうして恋に落ちたとき、人はそれを恋だと分かるのだろう。三角関係、同性愛、片想い、禁断の愛……言葉でいくら定義しても、この地球上にどれひとつとして同じ関係性はない。けれど、人は生まれながらにして、恋を恋だと知っている――。誰かをとても大切に思うとき放たれる、ただひとつの特別な光。カタチに囚われずその光を見出し、感情の宇宙を限りなく広げる、最強の恋愛小説集。(解説・中村うさぎ)
  • 覇王の家(上)

    覇王の家

    小説・文芸
    4.0
    1~2巻825円 (税込)
    徳川三百年――戦国時代の騒乱を平らげ、長期政権(覇王の家)の礎を隷属忍従と徹底した模倣のうちに築き上げた徳川家康。三河松平家の後継ぎとして生まれながら、隣国今川家の人質となって幼少時を送り、当主になってからは甲斐、相模の脅威に晒されつつ、卓抜した政治力で地歩を固めて行く。おりしも同盟関係にあった信長は、本能寺の変で急逝。秀吉が天下を取ろうとしていた……。
  • 悲鳴(新潮文庫)

    悲鳴(新潮文庫)

    小説・文芸
    3.9
    1巻825円 (税込)
    サチは美しく利発な少女だった。だが彼女は誘拐され、何年も男に監禁された。教育を、青春を奪われ、子を産まされ……けれどようやく事件は発覚し、生還を果たす。しかしそれは新たな苦痛の始まりだった。旧弊な価値観のまま変化のない住人による嫌がらせや無理解に疲弊する彼女の元へこの骨が本物のサチだと白骨死体が送りつけられる――。重なる悪意の根幹に何があるのか。衝撃のミステリ。(解説・大矢博子)
  • 雷神(新潮文庫)

    雷神(新潮文庫)

    小説・文芸
    3.9
    1巻935円 (税込)
    あの日、雷が落ちなければ、罪を犯すことはなかった――。埼玉で小料理屋を営む藤原幸人(ゆきひと)を襲った脅迫電話。電話の主が店に現れた翌日、娘の夕見(ゆみ)から遠出の提案を受ける。新潟県羽田上(はたがみ)村――幸人と姉・亜沙実の故郷であり、痛ましい記憶を封じ込めた地だった。母の急死と村の有力者の毒殺事件。幸人らが村を訪れると、凄惨な過去が目を醒まし……。最後の一行まで最上級の驚愕が続くミステリ。(解説・香山二三郎)
  • 暗幕のゲルニカ(新潮文庫)

    暗幕のゲルニカ(新潮文庫)

    小説・文芸
    4.3
    1巻935円 (税込)
    ニューヨーク、国連本部。イラク攻撃を宣言する米国務長官の背後から、「ゲルニカ」のタペストリーが消えた。MoMAのキュレーター八神瑤子はピカソの名画を巡る陰謀に巻き込まれていく。故国スペイン内戦下に創造した衝撃作に、世紀の画家は何を託したか。ピカソの恋人で写真家のドラ・マールが生きた過去と、瑤子が生きる現代との交錯の中で辿り着く一つの真実。怒濤のアートサスペンス!(解説・池上彰)
  • 小林秀雄の恵み(新潮文庫)

    小林秀雄の恵み(新潮文庫)

    ビジネス・実用
    4.5
    1巻935円 (税込)
    37歳の迷える私=橋本治には、小林秀雄の『本居宣長』は過剰と孤立を恐れるなと諭す、じいちゃんの励ましだった。いまもその感動は圧倒的だ、ただ……。小林秀雄賞を受賞した55歳の私は改めて難解な作品の通読へ向かう。そして、真摯な愛情と決意で、小林の文章にねばり強く伴走するうち、ある「恵み」を受け取ったのだった。小林秀雄から現代日本人の宿命を遠望する革新的論考。
  • 国家の罠―外務省のラスプーチンと呼ばれて―

    国家の罠―外務省のラスプーチンと呼ばれて―

    ビジネス・実用
    4.6
    1巻990円 (税込)
    ロシア外交、北方領土をめぐるスキャンダルとして政官界を震撼させた「鈴木宗男事件」。その“断罪”の背後では、国家の大規模な路線転換が絶対矛盾を抱えながら進んでいた――。外務省きっての情報のプロとして対ロ交渉の最前線を支えていた著者が、逮捕後の検察との息詰まる応酬を再現して「国策捜査」の真相を明かす。執筆活動を続けることの新たな決意を記す文庫版あとがきを加え刊行!
  • ザ・ロイヤルファミリー(新潮文庫)

    ザ・ロイヤルファミリー(新潮文庫)

    小説・文芸
    4.3
    1巻990円 (税込)
    お前に一つだけ伝えておく。絶対に俺を裏切るな――。父を亡くし、空虚な心を持て余した税理士の栗須栄治はビギナーズラックで当てた馬券を縁に、人材派遣会社「ロイヤルヒューマン」のワンマン社長・山王耕造の秘書として働くことに。競馬に熱中し、〈ロイヤル〉の名を冠した馬の勝利を求める山王と共に有馬記念を目指し……。馬主一家の波瀾に満ちた20年間を描く長編。山本周五郎賞受賞作!(解説・今野敏)
  • Dの複合

    Dの複合

    小説・文芸
    3.7
    1巻990円 (税込)
    作家の伊瀬忠隆は雑誌の依頼を受けて「僻地に伝説をさぐる旅」の連載を始めた。第一回浦島伝説の取材地丹後半島いらい、彼の赴くところ常に不可解な謎や奇怪な事件が絶えない。そして突然の連載打切り。この企画の背後に潜む隠された意図の存在に気づいたとき、伊瀬は既に事件の渦中に巻き込まれていた。古代史、民俗説話と現代の事件を結ぶ雄大な構想から生れた本格的長編推理小説。
  • 謎のアジア納豆―そして帰ってきた〈日本納豆〉―(新潮文庫)

    謎のアジア納豆―そして帰ってきた〈日本納豆〉―(新潮文庫)

    ミャンマー奥地で遭遇した、納豆卵かけご飯。日本以外にも納豆を食べる民族が存在することをそのとき知った。そして著者は探求の旅に出る。ネパールでは美少女に導かれ、湖南省で味噌との関係に苦悩。東北秋田で起源について考える。“手前納豆”を誇る人びと。夢中で食べた絶品料理。愛する食材を追いかけるうちに、アジア史までもが見えてきた。美味しくて壮大な、納豆をめぐる冒険の記。(解説・小倉ヒラク)
  • 三たびの海峡

    三たびの海峡

    小説・文芸
    4.2
    1巻990円 (税込)
    「一度目」は戦時下の強制連行だった。朝鮮から九州の炭鉱に送られた私は、口では言えぬ暴力と辱めを受け続けた。「二度目」は愛する日本女性との祖国への旅。地獄を後にした二人はささやかな幸福を噛みしめたのだが……。戦後半世紀を経た今、私は「三度目の海峡」を越えねばならなかった。“海峡”を渡り、強く成長する男の姿と、日韓史の深部を誠実に重ねて描く山本賞作家の本格長編。
  • 恐竜まみれ―発掘現場は今日も命がけ―(新潮文庫)

    恐竜まみれ―発掘現場は今日も命がけ―(新潮文庫)

    モンゴル、アラスカ、カナダ。化石を求め、年間3分の1は海外へ出かける。灼熱や濁流と闘い、時にグリズリーと遭遇。探検家のように危険なフィールドを歩み、鷹のように目を凝らし続ける目的はただ一つ、歴史を変える大発見だ。そして、遂に北海道で日本初の全身骨格を発掘。カムイサウルス・ジャポニクスと命名した。世界で知られる恐竜研究者による最も熱くてスリリングな発掘記・完全版。(解説・郡司芽久)
  • 沈黙

    沈黙

    小説・文芸
    4.3
    1巻781円 (税込)
    島原の乱が鎮圧されて間もないころ、キリシタン禁制の厳しい日本に潜入したポルトガル人司祭ロドリゴは、日本人信徒たちに加えられる残忍な拷問と悲惨な殉教のうめき声に接して苦悩し、ついに背教の淵に立たされる……。神の存在、背教の心理、西洋と日本の思想的断絶など、キリスト信仰の根源的な問題を衝き、〈神の沈黙〉という永遠の主題に切実な問いを投げかける長編。
  • ホワイトラビット(新潮文庫)

    ホワイトラビット(新潮文庫)

    小説・文芸
    4.1
    1巻781円 (税込)
    兎田孝則は焦っていた。新妻が誘拐され、今にも殺されそうで、だから銃を持った。母子は怯えていた。眼前に銃を突き付けられ、自由を奪われ、さらに家族には秘密があった。連鎖は止まらない。ある男は夜空のオリオン座の神秘を語り、警察は特殊部隊SITを突入させる。軽やかに、鮮やかに。「白兎事件」は加速する。誰も知らない結末に向けて。驚きとスリルに満ちた、伊坂マジックの最先端!(解説・小島秀夫) ※本作品は、単行本版『ホワイトラビット』を文庫化した作品となります。重複購入にご注意ください。
  • 水を抱く

    水を抱く

    小説・文芸
    3.7
    1巻781円 (税込)
    初対面で彼女は、ぼくの頬をなめた。29歳の営業マン・伊藤俊也は、ネットで知り合った「ナギ」と会う。5歳年上のナギは、奔放で謎めいた女性だった。雑居ビルの非常階段で、秘密のクラブで、デパートのトイレで、過激な行為を共にするが、決して俊也と寝ようとはしない。だがある日、ナギと別れろと差出人不明の手紙が届き……。石田衣良史上もっとも危険でもっとも淫らな純愛小説。
  • 夜の桃

    夜の桃

    小説・文芸
    3.4
    1巻781円 (税込)
    これほどの快楽は、きっとどこか真っ暗な場所に通じている──。成功した仕事、洒落た生活、美しい妻と魅力的な愛人。全ては玩具にすぎなかった。安逸な日々を謳歌していた雅人が出会った少女のような女。いちずに自分を求めてくる彼女の、秘密の過去を知った時、雅人はすでに底知れぬ恋に陥っていた。禁断の関係ゆえに深まる性愛を究極まで描き切った、瑞々しくも濃密な恋愛小説。
  • 蒼き狼

    蒼き狼

    小説・文芸
    4.1
    1巻935円 (税込)
    風の如く蹂躙せよ。嵐の如く略奪せよ。世界史上未曾有の英雄、成吉思汗即位八百年! 遊牧民の一部族の首長の子として生れた鉄木真=成吉思汗(テムジン=チンギスカン)は、他民族と激しい闘争をくり返しながら、やがて全蒙古を統一し、ヨーロッパにまで及ぶ遠征を企てる。六十五歳で没するまで、ひたすら敵を求め、侵略と掠奪を続けた彼のあくなき征服欲はどこから来るのか?――アジアの生んだ一代の英雄が史上空前の大帝国を築き上げるまでの波瀾に満ちた生涯を描く雄編。
  • 新しい花が咲く―ぼんぼん彩句―(新潮文庫)

    新しい花が咲く―ぼんぼん彩句―(新潮文庫)

    小説・文芸
    3.6
    1巻935円 (税込)
    寿退社後に婚約破棄されたアツコが、行く当てもなく乗り込んだ路線バスの終点で見たもの。学級閉鎖で留守番中のアタル君が巻き込まれた不可思議な事件。自殺同然の事故で兄を亡くした妹が、偶然出会った女子中学生。俳句から着想を得て生まれた物語は、十七音の枠を超え、色彩豊かな無限の世界へ広がってゆく。人生の機微を掬い取るように描く、怖くて、切なくて、涙を誘う、極上の短編集。(解説・倉阪鬼一郎)
  • 花神(上)

    花神

    小説・文芸
    4.1
    1~3巻935~990円 (税込)
    周防の村医から一転して討幕軍の総司令官となり、維新の渦中で非業の死をとげたわが国近代兵制の創始者大村益次郎の波瀾の生涯を描く長編。動乱への胎動をはじめた時世をよそに、緒方洪庵の適塾で蘭学の修養を積んでいた村田蔵六(のちの大村益次郎)は、時代の求めるままに蘭学の才能を買われ、宇和島藩から幕府、そして郷里の長州藩へととりたてられ、歴史の激流にのめりこんでゆく。
  • ぎょらん(新潮文庫)

    ぎょらん(新潮文庫)

    小説・文芸
    4.3
    1巻935円 (税込)
    人が死ぬ際に残す珠「ぎょらん」。噛み潰せば、死者の最期の願いがわかるのだという。地方都市の葬儀会社に勤める元引きこもり青年・朱鷺は、ある理由から都市伝説めいたこの珠の真相を調べ続けていた。「ぎょらん」をきっかけに交わり始める様々な生。死者への後悔を抱えた彼らに珠は何を告げるのか。傷ついた魂の再生を圧倒的筆力で描く7編の連作集。文庫書き下ろし「赤はこれからも」収録。(解説・壇蜜)
  • 塩狩峠

    塩狩峠

    小説・文芸
    4.3
    1巻935円 (税込)
    結納のため、札幌に向った鉄道職員永野信夫の乗った列車は、塩狩峠の頂上にさしかかった時、突然客車が離れて暴走し始めた。声もなく恐怖に怯える乗客。信夫は飛びつくようにハンドブレーキに手をかけた……。明治末年、北海道旭川の塩狩峠で、自らを犠牲にして大勢の乗客の命を救った一青年の、愛と信仰に貫かれた生涯を描き、生きることの意味を問う長編小説。
  • スキップ(新潮文庫)

    スキップ(新潮文庫)

    小説・文芸
    4.0
    1巻935円 (税込)
    昭和40年代の初め。わたし一ノ瀬真理子は17歳、千葉の海近くの女子高二年。それは九月、大雨で運動会の後半が中止になった夕方、わたしは家の八畳間で一人、レコードをかけ目を閉じた……目覚めたのは桜木真理子42歳。夫と17歳の娘がいる高校の国語教師。わたしは一体どうなってしまったのか。独りぼっちだ――でも、わたしは進む。心が体を歩ませる。顔をあげ、《わたし》を生きていく。(解説・佐藤夕子、佐藤正子)
  • ツナグ(新潮文庫)

    ツナグ(新潮文庫)

    小説・文芸
    4.3
    1巻880円 (税込)
    一生に一度だけ、死者との再会を叶えてくれるという「使者(ツナグ)」。突然死したアイドルが心の支えだったOL、年老いた母に癌告知出来なかった頑固な息子、親友に抱いた嫉妬心に苛まれる女子高生、失踪した婚約者を待ち続ける会社員……ツナグの仲介のもと再会した生者と死者。それぞれの想いをかかえた一夜の邂逅は、何をもたらすのだろうか。心の隅々に染み入る感動の連作長編小説。
  • 沼地のある森を抜けて(新潮文庫)

    沼地のある森を抜けて(新潮文庫)

    小説・文芸
    3.9
    1巻935円 (税込)
    はじまりは、「ぬかどこ」だった。先祖伝来のぬか床が、うめくのだ――「ぬかどこ」に由来する奇妙な出来事に導かれ、久美は故郷の島、森の沼地へと進み入る。そこで何が起きたのか。濃厚な緑の気息。厚い苔に覆われ寄生植物が繁茂する生命みなぎる森。久美が感じた命の秘密とは。光のように生まれ来る、すべての命に仕込まれた可能性への夢。連綿と続く命の繋がりを伝える長編小説。
  • やりなおし世界文学(新潮文庫)

    やりなおし世界文学(新潮文庫)

    小説・文芸
    3.7
    1巻935円 (税込)
    もういいかげん、ギャツビーのことを知る潮時が来たようだ――。いつかは読みたい、けれどなんだか敷居が高い古典名作の数々。国も時代も文化も違うそれらの世界は、自分と同じような悩みや、新しい友達のような登場人物や、生きるうえで勇気が持てる姿勢に満ち満ちていた! 『灯台へ』『ペスト』『カラマーゾフの兄弟』など、全92作の魅力をふだん使いの言葉で綴る、軽やかで愉快な文学案内。(解説・辻山良雄)
  • ようこそ地球さん

    ようこそ地球さん

    小説・文芸
    3.8
    1巻935円 (税込)
    文明の亀裂をこじあけて宇宙時代をのぞいてみたら、人工冬眠の流行で地上は静まりかえり、自殺は信仰にまで昇華し、宇宙植民地では大暴動が惹起している――人類の未来に待ちぶせる悲喜劇を、皮肉げに笑い、人間の弱さに目を潤ませながら、奇想天外、卓抜なアイデアをとりまぜて描いたショートショート42編を収録。現代メカニズムの清涼剤とも言うべき大人のための寓話集です。
  • 大奥づとめ―よろずおつとめ申し候―(新潮文庫)

    大奥づとめ―よろずおつとめ申し候―(新潮文庫)

    小説・文芸
    4.1
    1巻737円 (税込)
    上様の寵愛こそすべて、とは考えなかった女性たちがいた。御手つきとは違い、昼間の仕事に励んだ「お清」の女中たち。努力と才覚で働く彼女たちにも、人知れず悩みはあって……。里に帰れぬ事情がある文書係の女、お洒落が苦手なのに衣装係になった女、大柄というだけで生き辛い女、負けるわけにはいかぬが口癖の女。涙も口惜しさも強さに変えて、溌剌と自分らしく生きた女たちを描く傑作。(解説・細谷正充)
  • か「」く「」し「」ご「」と「(新潮文庫)

    か「」く「」し「」ご「」と「(新潮文庫)

    小説・文芸
    3.9
    1巻737円 (税込)
    みんなには隠している、少しだけ特別な力を持った高校生5人。別に何の役にも立たないけれど、そのせいで、クラスメイトのあの子のことが気になって仕方ない――。彼女がシャンプーを変えたのはなぜ? 彼が持っていた“恋の鈴”は誰のもの? それぞれの「かくしごと」が照らし出す、お互いへのもどかしい想い。甘酸っぱくも爽やかな男女5人の日常を鮮やかに切り取った、共感必至の青春小説。
  • 凶夢など 30

    凶夢など 30

    小説・文芸
    3.7
    1巻737円 (税込)
    都会からはなれた小さな入江で出会った老人と新婚の夫婦。その夜、老人が見たのは、新婚の二人が殺しあう夢だった。一年後、老人はまた同じ夢を見た。不思議な夢を気にした老人は、名産品を二人に送って様子をみる。礼状が届き、何事もなかったかと、安心する老人。この繰り返しが、何年も続いたのだが……。夢想と幻想の交錯する不思議な世界にあなたを誘う夢のプリズム30編。
  • ティファニーで朝食を(新潮文庫)

    ティファニーで朝食を(新潮文庫)

    小説・文芸
    3.9
    1巻737円 (税込)
    第二次大戦下のニューヨークで、居並ぶセレブの求愛をさらりとかわし、社交界を自在に泳ぐ新人女優ホリー・ゴライトリー。気まぐれで可憐、そして天真爛漫な階下の住人に近づきたい、駆け出し小説家の僕の部屋の呼び鈴を、夜更けに鳴らしたのは他ならぬホリーだった……。表題作ほか、端正な文体と魅力あふれる人物造形で著者の名声を不動のものにした作品集を、清新な新訳でおくる。
  • できそこない博物館

    できそこない博物館

    小説・文芸
    3.9
    1巻737円 (税込)
    ある日、発見された正体不明の物体。ナメクジのような形のこの物体は、一体なんのために作られたのか。――こんなショートショート、あなたは読んだことがありますか?ショートショート1001編を達成した著者が、20年以上にわたって書きためた、誰にも見せたことのない創作メモ155編を公開。スペース・オペラから時代物まで、その発想の秘密を明らかにするエッセイ集。
  • でっちあげ―福岡「殺人教師」事件の真相―

    でっちあげ―福岡「殺人教師」事件の真相―

    「早く死ね、自分で死ね。」2003年、全国で初めて「教師によるいじめ」と認定される体罰事件が福岡で起きた。地元の新聞報道をきっかけに、担当教諭は『史上最悪の殺人教師』と呼ばれ、停職処分になる。児童側はさらに民事裁判を起こし、舞台は法廷へ。正義の鉄槌が下るはずだったが、待ち受けていたのは予想だにしない展開と、驚愕の事実であった。第六回新潮ドキュメント賞受賞。
  • 青い鳥

    青い鳥

    小説・文芸
    4.4
    1巻880円 (税込)
    村内先生は、中学の非常勤講師。国語の先生なのに、言葉がつっかえてうまく話せない。でも先生には、授業よりももっと、大事な仕事があるんだ。いじめの加害者になってしまった生徒、父親の自殺に苦しむ生徒、気持ちを伝えられずに抱え込む生徒、家庭を知らずに育った生徒──後悔、責任、そして希望。ひとりぼっちの心にそっと寄り添い、本当にたいせつなことは何かを教えてくれる物語。
  • 小澤征爾さんと、音楽について話をする(新潮文庫)

    小澤征爾さんと、音楽について話をする(新潮文庫)

    「良き音楽」は愛と同じように、いくらたくさんあっても、多すぎるということはない――。グレン・グールド、バーンスタイン、カラヤンなど小澤征爾が巨匠たちと過ごした歳月、ベートーヴェン、ブラームス、マーラーの音楽……。マエストロと小説家はともにレコードを聴き、深い共感の中で、対話を続けた。心の響きと創造の魂に触れる、一年間にわたったロング・インタビュー。
  • 眩(新潮文庫)

    眩(新潮文庫)

    小説・文芸
    4.5
    1巻880円 (税込)
    あたしは絵師だ。筆さえ握れば、どこでだって生きていける――。北斎の娘・お栄は、偉大な父の背中を追い、絵の道を志す。好きでもない夫との別れ、病に倒れた父の看病、厄介な甥の尻拭い、そして兄弟子・善次郎へのままならぬ恋情。日々に翻弄され、己の才に歯がゆさを覚えながらも、彼女は自分だけの光と影を見出していく。「江戸のレンブラント」こと葛飾応為、絵に命を燃やした熱き生涯。(解説・葉室麟)
  • 黒い雨

    黒い雨

    小説・文芸
    4.3
    1巻880円 (税込)
    一瞬の閃光に街は焼けくずれ、放射能の雨のなかを人々はさまよい歩く。原爆の広島――罪なき市民が負わねばならなかった未曾有の惨事を直視し、“黒い雨”にうたれただけで原爆病に蝕まれてゆく姪との忍苦と不安の日常を、無言のいたわりで包みながら、悲劇の実相を人間性の問題として鮮やかに描く。被爆という世紀の体験を、日常の暮らしの中に文学として定着させた記念碑的名作。野間文芸賞受賞。
  • しろがねの葉(新潮文庫)

    しろがねの葉(新潮文庫)

    小説・文芸
    4.2
    1巻880円 (税込)
    銀(しろがね)の光を見つけた者だけが、この地で生きられる――。父母と生き別れ、稀代の山師・喜兵衛に拾われた少女ウメは、石見(いわみ)銀山の坑道で働き始める。山に穿(うが)たれた深い闇に恐れと憧れを抱きながらも、そこに女の居場所はない。熱く慕う喜兵衛や、競うように育った隼人を羨むウメだったが、勢いを増すシルバーラッシュは男たちの躰(からだ)を蝕(むしば)んでゆく……。生きることの苦悩と官能を描く、直木賞受賞作。(解説・北方謙三)
  • 黒の様式

    黒の様式

    小説・文芸
    3.7
    1巻825円 (税込)
    結婚して二年たらずで自殺した美しい姉。歳月がながれ高校生の母親となった妹が、思春期の息子の手に負えない行状から、姉の死の真相にたどりつく「歯止め」。小さな港町の家々に投げ込まれた奇怪なチラシ。二十年前に母親が義父に殺されたと告発する男が巻き起こす騒動の驚くべき顛末「犯罪広告」。“古拙の笑い(アーケイック・スマイル)”を浮かべた若い女の硬直した死体の謎「微笑の儀式」。傑作中編小説三編。
  • TIMELESS(新潮文庫)

    TIMELESS(新潮文庫)

    小説・文芸
    4.2
    1巻825円 (税込)
    うみは、ひとを好きになれない。アミは、好きなひとと子供をつくるのがこわい。お互い恋愛感情をもたず、交配の約束だけして結婚した。やがてうみが妊娠するとアミは去り、父親不在のまま息子のアオは17歳になった――。高校の教室、修学旅行の広島、江姫を弔う六本木、鰯売りの声が響く銀座カルティエ。人びとが結びつき織り成した時間の地層が、今生を生きる心の縁(よすが)となる、圧巻の長編。(解説・江國香織)
  • 日蝕・一月物語

    日蝕・一月物語

    小説・文芸
    3.8
    1巻825円 (税込)
    錬金術の秘蹟、金色に輝く両性具有者(アンドロギュノス)、崩れゆく中世キリスト教世界を貫く異界の光……。華麗な筆致と壮大な文学的探求で、芥川賞を当時最年少受賞した衝撃のデビュー作「日蝕」。明治三十年の奈良十津川村。蛇毒を逃れ、運命の女に魅入られた青年詩人の胡蝶の夢の如き一瞬を、典雅な文体で描く「一月物語」。閉塞する現代文学を揺るがした二作品を収録し、平成の文学的事件を刻む。
  • 万両役者の扇(新潮文庫)

    万両役者の扇(新潮文庫)

    小説・文芸
    -
    1巻825円 (税込)
    「芸のため」ならいかなる所業も許されるのか――江戸森田座の人気役者、今村扇五郎。美麗で物柔らかな〈扇様〉に夢中のお春は、女房の座を狙い、偶然出会った妻のお栄に近づくが……。しがない饅頭売り、己の才に悩む衣裳の仕立て師、天下一の腕を自負する老鬘師。人々が役者の業にのまれゆくなか、扇五郎に人殺しの嫌疑がかかる。天才役者の真実(まこと)の姿とは。山田風太郎賞受賞の傑作時代小説。(解説・尾上右近)
  • えどさがし(新潮文庫)

    えどさがし(新潮文庫)

    小説・文芸
    4.0
    1巻693円 (税込)
    時は流れて江戸から明治へ。夜の銀座で、とんびを羽織った男が人捜しをしていた。男の名は、仁吉。今は京橋と名乗っている。そして捜しているのは、若だんな!? 手がかりを求めて訪ねた新聞社で突如鳴り響く銃声! 事件に巻き込まれた仁吉の運命は――表題作「えどさがし」のほか、お馴染みの登場人物が大活躍する全五編。「しゃばけ」シリーズ初の外伝。
  • きよしこ

    きよしこ

    小説・文芸
    4.3
    1巻693円 (税込)
    少年は、ひとりぼっちだった。名前はきよし。どこにでもいる少年。転校生。言いたいことがいつも言えずに、悔しかった。思ったことを何でも話せる友だちが欲しかった。そんな友だちは夢の中の世界にしかいないことを知っていたけど。ある年の聖夜に出会ったふしぎな「きよしこ」は少年に言った。伝わるよ、きっと──。大切なことを言えなかったすべての人に捧げたい珠玉の少年小説。
  • 錦繍

    錦繍

    小説・文芸
    4.1
    1巻693円 (税込)
    「前略 蔵王のダリア園から、ドッコ沼へ登るゴンドラ・リフトの中で、まさかあなたと再会するなんて、本当に想像すら出来ないことでした」運命的な事件ゆえ愛しながらも離婚した二人が、紅葉に染まる蔵王で十年の歳月を隔て再会した。そして、女は男に宛てて一通の手紙を書き綴る――。往復書簡が、それぞれの孤独を生きてきた男女の過去を埋め織りなす、愛と再生のロマン。
  • 死ぬことと見つけたり(上)

    死ぬことと見つけたり

    小説・文芸
    4.5
    1~2巻693~781円 (税込)
    常住坐臥、死と隣合せに生きる葉隠武士たち。佐賀鍋島藩の斎藤杢之助は、「死人」として生きる典型的な「葉隠」武士である。「死人」ゆえに奔放苛烈な「いくさ人」であり、島原の乱では、莫逆の友、中野求馬と敵陣一番乗りを果たす。だが、鍋島藩を天領としたい老中松平信綱は、彼らの武功を抜駆けとみなし、鍋島藩弾圧を策す。杢之助ら葉隠武士三人衆の己の威信を賭けた闘いが始まった。
  • 鳥類学者だからって、鳥が好きだと思うなよ。(新潮文庫)

    鳥類学者だからって、鳥が好きだと思うなよ。(新潮文庫)

    鳥類学者、それは神に選ばれし存在である。スマートな頭脳に加え、過酷なフィールドにいつでも出張できる体力が必要なのだから。かわいいメグロからの採血。噴火する孤島への上陸。ある日は吸血カラスの存在に驚き、ある夜は蛾の襲来に震え……。美女たちよ、わたしに近づくな。やけどするぜ。生き物を愛する人にも、そうでもない人にも、絶対に楽しめる、汗と笑いの自然科学エッセイ。(解説・谷村志穂)
  • 点と線

    点と線

    小説・文芸
    3.8
    1巻693円 (税込)
    ビートたけし主演のドラマ原作。九州の海岸で発見された男女の死体。汚職事件渦中の役人と愛人の心中……そう誰もが思ったが、疑念を抱いたベテラン刑事が独自に捜査をはじめる。しかしたどり着いた容疑者には疑う余地のないアリバイがいくつもあった。同時刻に北海道にいたという鉄壁のアリバイ――東京駅で1日に1度しかない、たった4分間の空白――時刻表トリックを用いた元祖とも言われる作品で、空前の推理小説ブームをまきおこした傑作。松本清張の代表作であり、ミステリ名作中の名作!
  • 友達・棒になった男(新潮文庫)

    友達・棒になった男(新潮文庫)

    小説・文芸
    3.7
    1巻693円 (税込)
    平凡な男の部屋に闖入して来た9人の家族。善意に満ちた笑顔で隣人愛を唱え続ける彼らの真意とは? どす黒い笑いの中から他者との関係を暴き出す傑作「友達」〈改訂版〉(谷崎潤一郎賞受賞)。日常に潜む底知れぬ裂け目を三つの奇妙なエピソードで構成した「棒になった男」。激動の幕末を生きた人物の歴史的評価に新たな光を当てた「榎本武揚」。斬新な感性で“現代”を鋭く照射する、著者の代表的戯曲3編を収録。(解説・中野孝次)
  • 卑弥呼の葬祭―天照暗殺―(新潮文庫)

    卑弥呼の葬祭―天照暗殺―(新潮文庫)

    小説・文芸
    3.8
    1巻693円 (税込)
    高千穂の夜神楽の真っ只中で男性の首なし死体が発見された。一方宇佐神宮では御霊水の井戸に禍々しいものが……。その九州で「卑弥呼の調査に行く」と言ったまま行方不明の従弟・漣を追う萬願寺響子。実在する凶首塚古墳、百体神社の謎。奇妙な天岩戸伝説と隠蔽された事件とは。そして天皇家が鎮魂の儀式を続けてきた真の理由とは。この国の黎明に何があったのか。瞠目の古代史ミステリー。
  • 明治元年の逆賊―池波正太郎幕末作品集―(新潮文庫)
    NEW

    明治元年の逆賊―池波正太郎幕末作品集―(新潮文庫)

    小説・文芸
    -
    1巻693円 (税込)
    幕末に近代日本の礎を築いた幕臣、小栗忠順(ただまさ)。井伊直弼に見出され、遣米使節として米国の先進性を目の当たりにした「負けぎらい」の俊才は、横須賀製鉄所の建設や陸海軍の充実、幕府財政の管理に辣腕を振るう。しかし維新の渦にのみこまれ、やがて「逆賊」として悲劇の運命を辿り――小栗ほか河井継之助(つぐのすけ)、松平容保(かたもり)、新選組や彰義隊など、熱き信念を貫いた男たちの葛藤と激闘を描く幕末作品集。(解説・木村行伸)
  • 盲目的な恋と友情(新潮文庫)

    盲目的な恋と友情(新潮文庫)

    小説・文芸
    4.2
    1巻693円 (税込)
    タカラジェンヌの母をもつ一瀬蘭花(いちのせらんか)は自身の美貌に無自覚で、恋もまだ知らなかった。だが、大学のオーケストラに指揮者として迎えられた茂実星近(しげみほしちか)が、彼女の人生を一変させる。茂実との恋愛に溺れる蘭花だったが、やがて彼の裏切りを知る。五年間の激しい恋の衝撃的な終焉。蘭花の友人・留利絵(るりえ)の目からその歳月を見つめたとき、また別の真実が――。男女の、そして女友達の妄執を描き切る長編。
  • 四畳半王国見聞録

    四畳半王国見聞録

    小説・文芸
    3.5
    1巻693円 (税込)
    「ついに証明した! 俺にはやはり恋人がいた!」。二年間の悪戦苦闘の末、数学氏はそう叫んだ。果たして、運命の女性の実在を数式で導き出せるのか(「大日本凡人會」)。水玉ブリーフの男、モザイク先輩、凹(へこみ)氏、マンドリン辻説法、見渡すかぎり阿呆ばっかり。そして、クリスマスイブ、鴨川で奇跡が起きる──。森見登美彦の真骨頂、京都を舞台に描く、笑いと妄想の連作短編集。
  • ヴェネツィア便り(新潮文庫)

    ヴェネツィア便り(新潮文庫)

    小説・文芸
    3.8
    1巻693円 (税込)
    「もし、あなたがこれを読む時、ヴェネツィアがもうないなら、これは、水の底から届いた手紙ということになります」「ヴェネツィアは、今、輝く波に囲まれ、わたしの目の前にあります。沈んではいません」――三十年の時を越えて交わされる〈わたし〉と若い〈あなた〉の「ヴェネツィア便り」。なぜ手紙は書かれたのか、それはどんな意味を持つのか。〈時と人〉を描く懐かしくも色鮮やかな15の短篇。(解説・荻野アンナ)
  • あしながおじさん(新潮文庫)

    あしながおじさん(新潮文庫)

    小説・文芸
    4.3
    1~2巻649~825円 (税込)
    孤児院で育ったジュディの人生に、とびきりのチャンスと幸せが舞い込んできた。名を名乗らない裕福な紳士が、奨学金を出して彼女を大学に通わせてくれるという。ただし条件がひとつ。毎月、手紙を書いて送ること。ジュディは謎の紳士を「あしながおじさん」と呼び、持ち前のユーモアがあふれた手紙を書き続けるのだが――。最高に素敵なハッピーエンドが待ち受ける、エバーグリーンな名作。
  • 噂の女

    噂の女

    小説・文芸
    3.5
    1巻825円 (税込)
    「侮(あなど)ったら、それが恐ろしい女で」。高校までは、ごく地味。短大時代に潜在能力を開花させる。手練手管と肉体を使い、事務員を振り出しに玉の輿婚をなしとげ、高級クラブのママにまでのし上がった、糸井美幸。彼女の道行きにはいつも黒い噂がつきまとい――。その街では毎夜、男女の愛と欲望が渦巻いていた。ダークネスと悲哀、笑いが弾ける、ノンストップ・エンタテインメント!
  • 桶川ストーカー殺人事件―遺言―

    桶川ストーカー殺人事件―遺言―

    ひとりの週刊誌記者が、殺人犯を捜し当て、警察の腐敗を暴いた……。埼玉県の桶川駅前で白昼起こった女子大生猪野詩織さんの殺人事件。彼女の悲痛な「遺言」は、迷宮入りが囁かれる中、警察とマスコミにより歪められるかに見えた。だがその遺言を信じ、執念の取材を続けた記者が辿り着いた意外な事件の真相、警察の闇とは。「記者の教科書」と絶賛された、事件ノンフィクションの金字塔!
  • 悲しみの歌(新潮文庫)

    悲しみの歌(新潮文庫)

    小説・文芸
    4.4
    1巻825円 (税込)
    米兵捕虜の生体解剖事件で戦犯となった過去を持つ中年の開業医と、正義の旗印をかかげて彼を追いつめる若い新聞記者。表と裏のまったく違うエセ文化人や、無気力なぐうたら学生。そして、愛することしか知らない無類のお人好しガストン……華やかな大都会、東京新宿で人々は輪舞のようにからみ合う。――人間の弱さと悲しみを見つめ、荒涼とした現代に優しく生きるとは何かを問う。
  • ゴーグル男の怪(新潮文庫)

    ゴーグル男の怪(新潮文庫)

    小説・文芸
    4.0
    1巻825円 (税込)
    煙草屋の老婆が殺された夜、ゴーグルで顔を隠した男が闇に消えた ……。死体の下から見つかった黄色く塗られたピン札、現場に散乱する真新しい五十本の煙草。曖昧な目撃情報に怪しい容疑者が続出し、核燃料製造会社をめぐって奇怪な噂が。そしてついに《ゴーグル男》が出現した。巧緻な伏線と戦慄の事件が、ねじれ結ばれ混線する! この上なく残酷で、哀しい真相が心を揺さぶるミステリー。
  • 散歩のとき何か食べたくなって

    散歩のとき何か食べたくなって

    小説・文芸
    3.9
    1巻825円 (税込)
    映画の試写を観終えて、銀座の〔資生堂パーラー〕に立ち寄り、はじめて洋食を口にした40年前を憶い出す。外神田界隈を歩いていて、ふと入った〔花ぶさ〕では、店の人の、長年変らぬ人情に感じ入る。時代小説の取材で三条木屋町を散策中、かねてきいていた〔松鮨〕に出くわす。洋食、鮨、蕎麦、どぜう鍋、馬刺から菓子にいたるまで、折々に見つけた店の味を書き留めた食味エッセイ。

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