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島原の乱が鎮圧されて間もないころ、キリシタン禁制の厳しい日本に潜入したポルトガル人司祭ロドリゴは、日本人信徒たちに加えられる残忍な拷問と悲惨な殉教のうめき声に接して苦悩し、ついに背教の淵に立たされる……。神の存在、背教の心理、西洋と日本の思想的断絶など、キリスト信仰の根源的な問題を衝き、〈神の沈黙〉という永遠の主題に切実な問いを投げかける長編。
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神の存在について考えさせられる
読んでみると、神の存在・信仰の盲点というか何が正解なのかわからなくなりました。
非常に考えさせられる内容です。ぜひ興味ある方は読んでください。
Posted by ブクログ
7月の五島と長崎の旅の間に映画を観たことがきっかけで作品を読むことに。
紙で小説を読んだのは久々でしたが、やっぱりページをめくるというのはいいなと再度認識しました。そして今回の発見は「映画は目で見えるものを表現、再現できるが、臭いは届けられない」ということ。遠藤氏の小説の中には、どれだけ百姓たちが不衛生な生活をしているか、どれだけ臭いかってことが事細かに描かれていて、それは映画では感じることができなかったな、ということです。
でも、小説を読んでる時の方が、その不快感を十分に感じることができました。作家は臭いを届けるのに力を入れてたと思います。結構グロい表現が多かったですね。人糞や、吐瀉物の中に埋める顔とか、特にコンフェッションを農民から聞く時、その口臭が酷いこと、尿で濡れた箱のような場所に閉じ込められるとか。乾いた町のどこにも牛糞の匂いが立ち込めているとか、今までの時代劇のどれにもそんなものを感じさせるものがなかったです。
なぜ応えのない神を盲目的にあそこまで信じることができるのか。殺されるという恐怖に勝る信仰の強さを宿すまでに、どうやって宣教師は人々を洗脳することができたのか?単にバイブルを読むだけでそうなるとは考えられない。そんな問いの答えが明らかになったようでした。
拷問に耐えうる時、彼らは自身をキリストの経験に重ねて恍惚を得ていたのかもしれませんね。
Posted by ブクログ
オーディブルで聞く読書。平易な文体で、すっと頭に入ってくる。眼の前に絵が描かれるかのような語り口ですばらしい。そもそもの教義が、別の土地で土着信仰と融合して、そもそもの宗教とは異なるものに変容する、ということはおそらく南米でもアフリカでもどうようなのではなかろうか。ただ、日本のキリシタン対策が、なんとも日本人らしい対応であるなあと後半になればなるほどじんわりと納得される。メディアが違うこと、自分の成熟度に応じて、この本は味わいは大きく深まっていくようだ。クワトロラガッツィと合わせて、切支丹を理解し、人間の弱さを理解し、宗教とは、を問い直す物語としてはおすすめだ。じっくり読みたい。
Posted by ブクログ
社会の先生から勧めていただいた本。
遠藤周作さんは名前は知っていたものの
歴史小説などに弱い私は
手に取ることをしなかった。
恥ずかしながら
宣教師とか
イエズス会とか
踏み絵とか
鎖国とか
もちろん言葉と意味は知っていたが
なんだかちゃんと分かっていなかったため
その時代の復習から始め
読み始めたこちらの本。
すごく良かった。
面白かったと表現しようとしたが
面白いとはまた違う、
勉強になる、考えさせられる本だった。
自分の信仰しているものの本質や
自分の弱さに向き合う主人公。
1981年に刊行されたこちらの作品だが
名作と言われ、
長く読み続けられているのがよく分かる。
結局人間にとって
弱さとの向き合い方って永遠のテーマだったりする。
信念(信仰心)を曲げることで
多くの人が助かるとしたら
あなたは信念を曲げますか?
自分自身を創り上げてきたものを
すべて捨てられますか?
でもそれを捨てさえすれば
多くの人が助かるんですよ?
道徳の教科書に掲載されそうな内容だった。
そしてまたこれが史実をしっかり含んでいることが
何より苦しかった。
仏教とキリスト教の感覚の違いや
隠れキリシタンたちの運命や当時の拷問、
宣教師たちの考え方など
勉強になることもたくさんで
読んで良かった一冊になりました。
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