ブックライブでは、JavaScriptがOFFになっているとご利用いただけない機能があります。JavaScriptを有効にしてご利用ください。
無料マンガ・ラノベなど、豊富なラインナップで100万冊以上配信中!
来店pt
閲覧履歴
My本棚
カート
フォロー
クーポン
Myページ
3pt
島原の乱が鎮圧されて間もないころ、キリシタン禁制の厳しい日本に潜入したポルトガル人司祭ロドリゴは、日本人信徒たちに加えられる残忍な拷問と悲惨な殉教のうめき声に接して苦悩し、ついに背教の淵に立たされる……。神の存在、背教の心理、西洋と日本の思想的断絶など、キリスト信仰の根源的な問題を衝き、〈神の沈黙〉という永遠の主題に切実な問いを投げかける長編。
ブラウザ試し読み
アプリ試し読みはこちら
※アプリの閲覧環境は最新バージョンのものです。
神の存在について考えさせられる
読んでみると、神の存在・信仰の盲点というか何が正解なのかわからなくなりました。 非常に考えさせられる内容です。ぜひ興味ある方は読んでください。
Posted by ブクログ
初めて著者の作品を読みました。 ちょっとなんというか…すごい、くらいしか感想が出てこない。圧倒されました。
ありえない。これほどの物語がひとりの人間の頭の中から生み出されたなんて。一生手放すことはないだろう。
キリシタン禁制のために踏み絵が行われていたのは知ってはいたが、踏まれる側から語られているシーンは衝撃だった。信仰とはなんなのかということを深く考えさせられ小説としても迫力と読み応えがあった。遠藤周作の本を初めて読んだが、この代表作に限らず他の本も読みたい衝動に強く駆られている。
まず心を打たれたのは、その静謐で詩的な文章表現でした。遠藤の文章には、信仰や苦悩といった抽象的なテーマを、具体的な情景や感覚を通して体験させる力があると感じました。 本作で最も興味深かったのは、キリストがロドリゴの思考の中で徐々に「人間化」していくプロセスです。たとえば、踏絵を前にして苦悩するロド...続きを読むリゴに語りかける「キリスト」の声は、かつて彼が理想化していた神の声ではなく、むしろ彼自身の弱さや人間らしさを映し出しているように感じられました。この描写は、信仰が単なる絶対的な救済ではなく、現実の中でどのように揺れ動くかを象徴していると感じます。 また、本作は信仰の「綺麗事」的な側面を容赦なく暴いています。ロドリゴが理想として掲げる信仰が、実際には信徒たちの苦痛を軽減するどころか、時にその苦しみを増幅させている現実は重いテーマです。平和の中で語られる信仰の言葉は美しいものですが、拷問や殉教といった過酷な現実に直面すると、それは無力であるように見えます。この矛盾に対し、ロドリゴが神の「沈黙」を感じる場面は、信仰の本質を問い直す契機となっています。 さらに、作品全体を通して、遠藤周作が日本におけるキリスト教の歴史や信仰のあり方を深く掘り下げていることにも感銘を受けました。17世紀の日本におけるキリスト教弾圧という背景は、単なる舞台設定ではなく、人間の信仰が社会や文化とどう折り合いをつけていくのかを考える重要な要素です。遠藤は、この複雑なテーマを通じて、信仰が持つ美しさと脆さを浮き彫りにし、私たち読者に普遍的な問いを投げかけています。 『沈黙』は、単なる宗教小説ではなく、信仰とは何か、人間とは何かを問いかける普遍的な物語です。その余韻は深く、信仰や自己のあり方について考え続けさせる一冊でした。
読んでる間は、特に壮大な物語ではないのに凄く惹き込まれるなぁって思ってたけど、解説を読んで納得した。物語の構成と視点が工夫されてるらしい。 ひとつのの芸術作品を味わうことができた。
個人的で人間的なレベルを超えて神を理解する事や、認識する事が出来ないというテーマもあり、神の存在証明や、神の沈黙というテーマをこれほど分かりやすく、多角的に考えた作品はないと思いました。 踏み絵を踏む事や棄教してしまう事が、神への裏切りやキリスト者としての汚点だと考える、それ自体が傲慢であり、すで...続きを読むに神に赦されている存在であるという事がよく理解できました。
苦しい小説だった。 特にキリスト教の人が読むと辛いのかな? フェレイラの「この国の者たちがあの頃信じたものは我々の神ではない」の辺り、深かったな。 そして信仰心との闘い。 無宗教の人より、他の宗教でも何か信仰している人が読むとじぶんの信仰心と照らし合わせたりして、よりこの小説に考えさせられるん...続きを読むじゃないかなと思った。
ドラマチックで読みやすかったがとにかく苦しい。さて、信者を救うために神を棄てることは裏切りであるか。他者のために生きる支えとなる一番大事な神を手放すことを決断してもなお、それは自分を守るための詭弁ではないかと悩み、神の沈黙に耳を傾ける司祭。 司祭を追い詰めるイノウエも元信者。 私はこの人物が一番気...続きを読むになった。 残酷な悪者の様に見えるが真のキリスト教が日本では曲解されて受け入れられ、主の神聖さが失われていくように感じられて失望しているのかもしれない。 それに対してやはり沈黙している神に「このようにしてもまだ黙っているのか?」と信者を拷問にかけているのかもしれない。 司祭と同じようにイノウエもまた神の沈黙に信心が揺れている信じたい人なのかもしれないと想像した。
弱さとは何か、キリストが我々に与えるものとはなんなのかを再認識(実際には誤解していたのだが)させられた
レビューをもっと見る
新刊やセール情報をお知らせします。
沈黙
新刊情報をお知らせします。
遠藤周作
フォロー機能について
「新潮文庫」の最新刊一覧へ
「小説」無料一覧へ
「小説」ランキングの一覧へ
哀歌
愛情セミナー
愛と人生をめぐる断想
試し読み
愛の砂漠
青い小さな葡萄
秋のカテドラル 遠藤周作初期短篇集
明日という日があるじゃないか
あなたの中の秘密のあなた
「遠藤周作」のこれもおすすめ一覧へ
一覧 >>
▲沈黙 ページトップヘ