新潮文庫の検索結果

非表示の作品があります

  • 水中都市・デンドロカカリヤ(新潮文庫)

    水中都市・デンドロカカリヤ(新潮文庫)

    小説・文芸
    4.2
    1巻781円 (税込)
    ある日突然現われた父親と名のる男が、奇怪な魚に生れ変り、それまで何の変哲も無かった街が水中の世界に変ってゆく「水中都市」、コモン君が、見馴れぬ植物になる話「デンドロカカリヤ」。安部短編作品の頂点をなす表題二作に、戯曲「友達」の原型となった「闖入者」や「飢えた皮膚」など、寓意とユーモアあふれる文体の内に人間存在の不安感を浮び上がらせた初期短編11編を収録。(解説・ドナルド・キーン)
  • 他人の顔(新潮文庫)

    他人の顔(新潮文庫)

    小説・文芸
    3.8
    1巻781円 (税込)
    液体空気の爆発で受けた顔一面の蛭のようなケロイド瘢痕によって自分の顔を喪失してしまった男……失われた妻の愛をとりもどすために“他人の顔”をプラスチック製の仮面に仕立てて、妻を誘惑する男の自己回復のあがき……。特異な着想の中に執拗なまでに精緻な科学的記載をも交えて、“顔”というものに関わって生きている人間という存在の不安定さ、あいまいさを描く長編。(解説・大江健三郎)
  • ホワイトラビット(新潮文庫)

    ホワイトラビット(新潮文庫)

    小説・文芸
    4.1
    1巻781円 (税込)
    兎田孝則は焦っていた。新妻が誘拐され、今にも殺されそうで、だから銃を持った。母子は怯えていた。眼前に銃を突き付けられ、自由を奪われ、さらに家族には秘密があった。連鎖は止まらない。ある男は夜空のオリオン座の神秘を語り、警察は特殊部隊SITを突入させる。軽やかに、鮮やかに。「白兎事件」は加速する。誰も知らない結末に向けて。驚きとスリルに満ちた、伊坂マジックの最先端!(解説・小島秀夫) ※本作品は、単行本版『ホワイトラビット』を文庫化した作品となります。重複購入にご注意ください。
  • 母性(新潮文庫)

    母性(新潮文庫)

    小説・文芸
    4.2
    1巻781円 (税込)
    女子高生が自宅の中庭で倒れているのが発見された。母親は言葉を詰まらせる。「愛能う限り、大切に育ててきた娘がこんなことになるなんて」。世間は騒ぐ。これは事故か、自殺か。……遡ること十一年前の台風の日、彼女たちを包んだ幸福は、突如奪い去られていた。母の手記と娘の回想が交錯し、浮かび上がる真相。これは事故か、それとも――。圧倒的に新しい、「母と娘」を巡る物語(ミステリー)。(解説・間室道子)
  • 無関係な死・時の崖(新潮文庫)

    無関係な死・時の崖(新潮文庫)

    小説・文芸
    4.1
    1巻781円 (税込)
    自分の部屋に見ず知らずの死体を発見した男が、死体を消そうとして逆に死体に追いつめられてゆく『無関係な死』、試合中のボクサーの意識の流れを、映画的手法で作品化した『時の崖』、ほかに『誘惑者』『使者』『透視図法』『なわ』『人魚伝』など。常に前衛的主題と取り組み、未知の小説世界を構築せんとする著者が、長編「砂の女」「他人の顔」と並行して書き上げた野心作10編を収録する。(解説・清水徹)
  • 予定日はジミー・ペイジ

    予定日はジミー・ペイジ

    小説・文芸
    4.1
    1巻770円 (税込)
    流れ星を見つけたとき、あ、できたかもと思った。初めての妊娠。でも、「私、うれしくないかもしれない」。お腹の生命も大事だけど、生活って簡単に変えられないよ。ひとり驚喜する夫さんちゃんを尻目に、頼りなくも愛おしい妊婦マキの奮闘が始まる。目指すは、天才ロック・ギタリストの誕生日と同じ出産予定日! 笑えて、泣けるマタニティ小説。著者描き下ろしイラスト多数収録。
  • フェルメールの憂鬱(新潮文庫)

    フェルメールの憂鬱(新潮文庫)

    小説・文芸
    3.4
    1巻935円 (税込)
    未発見のフェルメール作品『ニンフと聖女』がスイスで見つかった。その直後ニューヨークのメトロポリタン美術館からフェルメールの代表作『少女』が強奪され、日本人に買い取られたという情報が流れる。2枚の絵をめぐり絡み合うさまざまな思惑と、周到に張り巡らされていく幾重もの罠。天才詐欺師、悪徳画商、宗教団体教祖――くせ者たちによる騙し合いに勝利して、最後に絵を手にするのは!?(解説・西上心太) ※新潮文庫に掲載の図版は電子版には収録しておりません。
  • 河童・或阿呆の一生(新潮文庫)

    河童・或阿呆の一生(新潮文庫)

    小説・文芸
    3.8
    1巻440円 (税込)
    芥川最晩年の諸作は死を覚悟し、予感しつつ書かれた病的な精神の風景画であり、芸術的完成への欲求と人を戦慄させる鬼気が漲っている。出産、恋愛、芸術、宗教など、自らの最も痛切な問題を珍しく饒舌に語る「河童」、自己の生涯の事件と心情を印象的に綴る「或阿呆の一生」、人生の暗澹さを描いて憂鬱な気魄に満ちた「玄鶴山房」、激しい強迫観念と神経の戦慄に満ちた「歯車」など6編。(解説・吉田精一)
  • あの子とQ(新潮文庫)

    あの子とQ(新潮文庫)

    小説・文芸
    4.1
    1巻880円 (税込)
    人間の血を吸うなんて、ありえない――! 吸血鬼一族・嵐野家のひとり娘でありながら普通の高校生として暮らす弓子だったが、17歳の誕生日を間近に控えたある朝、得体の知れない物体に出くわす。その黒くてトゲトゲの「Q」は、弓子が人間の血を吸わずに17歳を迎えられるか、監視しに来たという……。とびきりキュートですこぶる愉快、けれど忘れられない切なさを残す、新時代の青春小説!
  • 宇宙のあいさつ

    宇宙のあいさつ

    小説・文芸
    3.9
    1巻880円 (税込)
    植民地獲得のために地球から派遣されてきた宇宙船はすてきな惑星を占領することができた。温和な気候、豊富な食料、従順な住民たち、200歳の平均寿命――疲れた地球人のための保養地として申し分なかった。しかし、喜びもつかの間、おそるべき事実が……無気味なイロニーのあふれる表題作など、奔放なアイデアと洒脱なエスプリでスマートに描くショート・ショートの傑作35編。
  • キツネ狩り(新潮文庫)

    キツネ狩り(新潮文庫)

    小説・文芸
    4.3
    1巻935円 (税込)
    3年前のバイク事故で右眼を失明した警察官の尾崎冴子。事故現場の峠を訪れた日から、彼女の右眼には3年前の光景が映るようになる。署長の深澤に特殊能力を見込まれ、上司の弓削(ゆげ)と、未解決一家4人殺害事件の再捜査に乗り出した尾崎は、過去を見る眼と懸命な捜査で徐々に凶悪犯に迫ってゆくが――。斬新な設定と手に汗握る追跡劇で警察小説に新風を吹きこんだ新潮ミステリー大賞受賞作。(解説・吉田大助)
  • 食べると死ぬ花(新潮文庫)

    食べると死ぬ花(新潮文庫)

    小説・文芸
    3.5
    1巻935円 (税込)
    最愛のひとり息子・裕也を失った桜子は、カウンセラーの久根ニコライからふしぎな壺を与えられる。美しい彼は3つのルールさえ守れば裕也が帰ってくると言うが――。絶望した人間たちに久根が与える贈り物は、神の奇蹟か、それとも悪魔の呪いなのか。全ての謎が繋がるとき異なる世界への扉が開く。人間の欲望を抉(えぐ)り出す、極上のホラーミステリ。文庫化に際し、最終章「診断の鍵」を書下ろし収録。(解説・三津田信三)
  • 東電OL殺人事件

    東電OL殺人事件

    彼女は私に会釈して、「セックスしませんか。一回五千円です」といってきました――。古ぼけたアパートの一室で絞殺された娼婦、その昼の顔はエリートOLだった。なぜ彼女は夜の街に立ったのか、逮捕されたネパール人は果たして真犯人なのか、そして事件が炙り出した人間存在の底無き闇とは……。衝撃の事件発生から劇的な無罪判決までを追った、事件ノンフィクションの金字塔。
  • 日蓮(新潮文庫)

    日蓮(新潮文庫)

    小説・文芸
    3.3
    1巻880円 (税込)
    地震が起こる。疫病が蔓延する。命が無惨に失われる。何故だ。日本が悪法に染まってしまったからだ――。日蓮は法華経への帰依を説き、他宗派に敢然と挑む。それは権力者たる北条氏を敵とすることに等しかった。斬首の危機、佐渡への配流。苦難の中で、信じる法をひたすら世に広め続ける日蓮は、その信仰と情熱で人びとを救うことができるのか。歴史を動かした僧の半生を描く、感動巨編。(解説・末國善己)
  • 八本目の槍(新潮文庫)

    八本目の槍(新潮文庫)

    小説・文芸
    4.5
    1巻935円 (税込)
    石田三成とは、何者だったのか。加藤清正、片桐且元、福島正則ら盟友「七本槍」だけが知る真の姿とは……。「戦を止める方策」や「泰平の世の武士のあるべき姿」を考え、「女も働く世」を予見し、徳川家に途方もない〈経済戦〉を仕掛けようとした男。誰よりも、新しい世を望み、理と友情を信じ、この国の形を思い続けた熱き武将を、感銘深く描き出す正統派歴史小説。吉川英治文学新人賞受賞。(解説・縄田一男)
  • 夜のピクニック

    夜のピクニック

    小説・文芸
    4.4
    1巻880円 (税込)
    高校生活最後を飾るイベント「歩行祭」。それは全校生徒が夜を徹して80キロ歩き通すという、北高の伝統行事だった。甲田貴子は密かな誓いを胸に抱いて、歩行祭にのぞんだ。三年間、誰にも言えなかった秘密を清算するために――。学校生活の思い出や卒業後の夢など語らいつつ、親友たちと歩きながらも、貴子だけは、小さな賭けに胸を焦がしていた。本屋大賞を受賞した永遠の青春小説。
  • 岬にて―乃南アサ短編傑作選―

    岬にて―乃南アサ短編傑作選―

    小説・文芸
    3.7
    1巻869円 (税込)
    かつての恋人の故郷でその不在を想うキャリア・ウーマン。寒い土地への転居を境に狂い出す「じゃぱゆきさん」。整形して若い男と結婚し、離別した娘を従妹として引き取ろうとする母。夫の子を産むと決めた女のもとを訪ねる妻。次々と夫が死ぬ魔性の女。彼女たちはさまざまに熟れていく。女性の心理描写が際立つ短編を精選し、単行本未収録作品を追加したベスト・オブ・ベスト第二弾。
  • 公孫龍 巻一 青龍篇(新潮文庫)

    公孫龍

    小説・文芸
    4.5
    1~2巻737円 (税込)
    中国戦国時代、人質として周から燕に送られることとなった十八歳の王子稜(りょう)。父赧王の燕王宛ての書翰に、己を殺すようにと書かれているのを知った稜は愕然とする。王宮内の陰謀に巻き込まれたことを悟った稜は、山賊の襲撃から救った強国趙の幼き二公子の求めに応じ、商人「公孫龍(こうそんりょう)」として趙の都邯鄲(かんたん)を目指すことに。群雄割拠の乱世に颯爽と現れた青年の成長を描く波乱万丈の大河歴史小説開幕。
  • 作家との遭遇(新潮文庫)

    作家との遭遇(新潮文庫)

    小説・文芸
    4.1
    1巻737円 (税込)
    少年の頃に開いた書物の森で、あるいは「学校」のようだった酒場の片隅で、沢木耕太郎が心奪われるように出会ってきた作家たち。山本周五郎、向田邦子、山口瞳、色川武大、吉村昭、吉行淳之介、小林秀雄、瀬戸内寂聴など、書くことが即ち生きることだった19人の作家に正面から相対し、その本質を描き出す。誰も知らなかった顔に辿り着き、緊張感さえ孕むスリリングな刺激あふれる作家論!
  • 水神(上)

    水神

    小説・文芸
    4.3
    1~2巻649~737円 (税込)
    目の前を悠然と流れる筑後川。だが台地に住む百姓にその恵みは届かず、人力で愚直に汲み続けるしかない。助左衛門は歳月をかけて地形を足で確かめながら、この大河を堰止め、稲田の渇水に苦しむ村に水を分配する大工事を構想した。その案に、類似した事情を抱える四ヵ村の庄屋たちも同心する。彼ら五庄屋の悲願は、久留米藩と周囲の村々に容れられるのか──。新田次郎文学賞受賞作。
  • 善人たち(新潮文庫)
    NEW

    善人たち(新潮文庫)

    小説・文芸
    -
    1巻737円 (税込)
    本当の愛は、残酷もいやらしさも含まれているの――。開戦直前、牧師になるために米国に留学した日本人を主人公に、差別や偽善、憎悪を鮮やかに描き出す表題作他、転び者と蔑まれ、信仰と俗世の栄達との間で苦しむ「切支丹大名・小西行長」。男を愛して男を信じて、それなのにその男に紙屑のように棄てられた女性を描く「わたしが・棄てた・女」。没後発見された三作の未発表戯曲を収録。(解説・加藤宗哉)
  • 痴人の愛

    痴人の愛

    小説・文芸
    4.2
    1巻737円 (税込)
    きまじめなサラリーマンの河合譲治は、カフェでみそめて育てあげた美少女ナオミを妻にした。河合が独占していたナオミの周辺に、いつしか不良学生たちが群がる。成熟するにつれて妖艶さを増すナオミの肉体に河合は悩まされ、ついには愛欲地獄の底へと落ちていく。性の倫理も恥じらいもない大胆な小悪魔が、生きるために身につけた超ショッキングなエロチシズムの世界。
  • 敦煌

    敦煌

    小説・文芸
    4.0
    1巻737円 (税込)
    官吏任用試験に失敗した趙行徳は、開封の町で、全裸の西夏の女が売りに出されているのを救ってやった。その時彼女は趙に一枚の小さな布切れを与えたが、そこに記された異様な形の文字は彼の運命を変えることになる……。西夏との戦いによって敦煌が滅びる時に洞窟に隠された四万巻の経典が、二十世紀になってはじめて陽の目を見たという史実をもとに描く壮大な歴史ロマン。
  • 富豪刑事

    富豪刑事

    小説・文芸
    3.7
    1巻737円 (税込)
    深田恭子主演のドラマ原作。ドラマ版では主人公が大富豪・神戸喜久右衛門の孫娘に変わったが、原作の主人公は喜久右衛門の息子・神戸大助。キャデラックを乗り廻し、最高のハバナの葉巻をくわえた“富豪刑事”こと神戸大助が、迷宮入り寸前の五億円強奪事件を、密室殺人事件を、誘拐事件を、次々と解決してゆく。金を湯水のように使って。
  • マルテの手記

    マルテの手記

    小説・文芸
    4.3
    1巻737円 (税込)
    青年作家マルテをパリの町の厳しい孤独と貧しさのどん底におき、生と死の不安に苦しむその精神体験を綴る詩人リルケの魂の告白。
  • 名もなき星の哀歌(新潮文庫)

    名もなき星の哀歌(新潮文庫)

    小説・文芸
    3.3
    1巻935円 (税込)
    新卒銀行員の良平と漫画家志望の健太には裏稼業がある。人の記憶を小瓶に入れて売買する「店」だ。ノルマに追われ奔走する二人は、ある日、路上ライブで流浪の歌姫・星名と出会う。彼女の過去と歌詞に秘められた謎、一家焼死事件の生き残り、迫りくる脅迫者の影、そして、スワンプマンとは誰だ!? 絡まりあう幾多の謎が解けるとき、美しくも残酷な真実が浮かび上がる。新潮ミステリー大賞受賞作。(解説・新川帆立)
  • 君といた日の続き(新潮文庫)

    君といた日の続き(新潮文庫)

    小説・文芸
    4.0
    1巻880円 (税込)
    長い雨の切れ間に女の子を拾った。「ここ、どこ?」ちぃ子と名乗るその少女はどうやら1980年代からタイムスリップしてきたらしい。ちぃ子はなぜ僕の前に現れたのか、はたして元の時代に戻れるのか、封印された記憶に隠された真相は。娘を亡くした父親と、両親のいない少女の、奇妙な「夏休み」がはじまる。すべての伏線が繋がったとき、時空を超えた愛の物語が浮かび上がる号泣必至ミステリー。(解説・大森望)
  • しろがねの葉(新潮文庫)

    しろがねの葉(新潮文庫)

    小説・文芸
    4.2
    1巻880円 (税込)
    銀(しろがね)の光を見つけた者だけが、この地で生きられる――。父母と生き別れ、稀代の山師・喜兵衛に拾われた少女ウメは、石見(いわみ)銀山の坑道で働き始める。山に穿(うが)たれた深い闇に恐れと憧れを抱きながらも、そこに女の居場所はない。熱く慕う喜兵衛や、競うように育った隼人を羨むウメだったが、勢いを増すシルバーラッシュは男たちの躰(からだ)を蝕(むしば)んでゆく……。生きることの苦悩と官能を描く、直木賞受賞作。(解説・北方謙三)
  • 夜明けのカルテ―医師作家アンソロジー―(新潮文庫)

    夜明けのカルテ―医師作家アンソロジー―(新潮文庫)

    その眼で患者と病を見つめてきた医師にしか描けないことがある。新米研修医が気づいた真実。引きこもり患者を救うひと癖ある精神科医。無差別殺人犯への緊急手術。友の脳腫瘍に握る電気メス。深夜の出産に奔走する医療チーム――。彼らは考える。決断する。オペを行う。あなたの命を守るために。9名の医師作家が、知識と経験をもとに臨場感あふれる筆致で描く、空前の医学エンターテインメント集。(解説・吉田大助)
  • 母の待つ里(新潮文庫)

    母の待つ里(新潮文庫)

    小説・文芸
    4.0
    1巻825円 (税込)
    40年ぶりに帰るふるさとで待っていたのは、初めて会う〈母〉だった――。大企業の社長として孤独を抱える松永徹。退職と同時に妻から離婚された室田精一。親を看取ったばかりのベテラン女医・古賀夏生。人生に疲れた三人が選んだのは「里帰り」だった。囲炉裏端に並ぶ手料理や不思議な昔話。母と過ごす時間が三人を少しずつ変えていく……すべての人に贈る感涙の物語。ふるさとを、あなたへ。(解説・赤坂憲雄)
  • 批評家失格―新編初期論考集―(新潮文庫)

    批評家失格―新編初期論考集―(新潮文庫)

    ビジネス・実用
    4.0
    1巻935円 (税込)
    小林秀雄の慧眼は批評を、分析でも悪口でもなく、愛情と感動だと喝破した。芸術に対峙し、心打たれることに意義を見出す。この近代批評の確立者も当初、生計を支える稼ぎ手として書く。東大新聞の下品な問いにも不機嫌さを隠さず応じた。一方で美に昏い世を警醒し続ける。人間的な素顔の窺える文庫初収録随想と入手困難だった批評を併せて収録。22歳から30歳まで、瑞々しい52編の文芸論集。(解説・池田雅延)
  • 乱鴉の島(新潮文庫)

    乱鴉の島(新潮文庫)

    小説・文芸
    3.9
    1巻825円 (税込)
    犯罪社会学者の火村英生は、友人の有栖川有栖と旅に出て、手違いで目的地と違う島に送られる。人気もなく、無数の鴉が舞い飛ぶ暗鬱なその島に隠棲する、高名な老詩人。彼の別荘に集まりくる謎めいた人々。島を覆う死の気配。不可思議な連続殺人。孤島という異界に潜む恐るべき「魔」に、火村の精緻なロジックとアクロバティックな推理が迫る。本格ミステリの醍醐味溢れる力作長編。(解説・村上貴史)
  • 子子家庭の身代金(新潮文庫)

    子子家庭の身代金(新潮文庫)

    小説・文芸
    4.0
    1巻605円 (税込)
    パパは会社の罪をかぶって逃亡中。なんとママも同じ日に恋人と駆け落ちしてしまった! 両親に「家出」された律子と和哉の小学生姉弟は力を合わせて暮らすけれど、トラブルは次々と襲いかかる……。明日のごはんもない我が家なのに和哉が誘拐された? 弟を救うため、姉が謎解きに挑むが、犯人はあまりに意外な人物だった──。表題作はじめ、驚きの結末の連打が魅せる短編全8編。
  • あすなろ物語

    あすなろ物語

    小説・文芸
    3.9
    1巻693円 (税込)
    天城山麓の小さな村で、血のつながりのない祖母と二人、土蔵で暮らした少年・鮎太。北国の高校で青春時代を過ごした彼が、長い大学生活を経て新聞記者となり、やがて終戦を迎えるまでの道程を、六人の女性との交流を軸に描く。明日は檜になろうと願いながら、永遠になりえない「あすなろ」の木の説話に託し、何者かになろうと夢を見、もがく人間の運命を活写した作者の自伝的小説。
  • カンガルー・ノート(新潮文庫)

    カンガルー・ノート(新潮文庫)

    小説・文芸
    3.9
    1巻693円 (税込)
    ある朝突然、〈かいわれ大根〉が脛に自生していた男。訪れた医院で、麻酔を打たれ意識を失くした彼は、目覚めるとベッドに括り付けられていた。硫黄温泉行きを医者から宣告された彼を載せ、生命維持装置付きのベッドは、滑らかに動き出した……。坑道から運河へ、賽の河原から共同病室へ――果てなき冥府巡りの末に彼が辿り着いた先とは? 急逝が惜しまれる国際的作家の最後の長編!(解説・ドナルド・キーン)
  • 「鬼畜」の家―わが子を殺す親たち―(新潮文庫)

    「鬼畜」の家―わが子を殺す親たち―(新潮文庫)

    使用済みのオムツが悪臭を放ち、床には虫が湧く。暗く寒い部屋に監禁され食事は与えられず、それでもなお親の愛を信じていた5歳の男児は、一人息絶え、ミイラ化した。極めて身勝手な理由でわが子を手にかける親たち。彼らは一様に口を揃える。「愛していたけど、殺した」。ただし「私なりに」。親の生育歴を遡ることで見えてきた真実とは。家庭という密室で殺される子供たちを追う衝撃のルポ。
  • 羆嵐

    羆嵐

    小説・文芸
    4.3
    1巻693円 (税込)
    北海道天塩山麓の開拓村を突然恐怖の渦に巻込んだ一頭の羆の出現! 日本獣害史上最大の惨事は大正4年12月に起った。冬眠の時期を逸した羆が、わずか2日間に6人の男女を殺害したのである。鮮血に染まる雪、羆を潜める闇、人骨を齧る不気味な音……。自然の猛威の前で、なす術のない人間たちと、ただ一人沈着に羆と対決する老練な猟師の姿を浮彫りにする、ドキュメンタリー長編。
  • 山椒魚

    山椒魚

    小説・文芸
    3.7
    1巻693円 (税込)
    老成と若さの不思議な混淆、これを貫くのは豊かな詩精神。飄々として明るく踉々として暗い。本書は初期の短編より代表作を収める短編集である。岩屋の中に棲んでいるうちに体が大きくなり、外へ出られなくなった山椒魚の狼狽、かなしみのさまをユーモラスに描く処女作「山椒魚」、大空への旅の誘いを抒情的に描いた「屋根の上のサワン」ほか、「朽助のいる谷間」など12編。
  • 自衛隊失格―私が「特殊部隊」を去った理由―(新潮文庫)

    自衛隊失格―私が「特殊部隊」を去った理由―(新潮文庫)

    戦前生れの厳格な祖母から「女々しいことをするくらいなら死を選べ」と言い渡されて入隊した海上自衛隊。イージス艦「みょうこう」の航海長だった’99年、人生が一変する。能登半島沖で北朝鮮工作船と対峙したのだ。一触即発の事件を機に防衛庁初、特殊部隊の創設に関わることになる。日本人の奪還という迫り来る使命の為に全精力を傾けた8年間。『邦人奪還』の著者が本気(マジ)で明かす国防の真実。(解説・かわぐちかいじ)
  • 博士の愛した数式

    博士の愛した数式

    小説・文芸
    4.3
    1巻693円 (税込)
    [ぼくの記憶は80分しかもたない]博士の背広の袖には、そう書かれた古びたメモが留められていた──記憶力を失った博士にとって、私は常に“新しい”家政婦。博士は“初対面”の私に、靴のサイズや誕生日を尋ねた。数字が博士の言葉だった。やがて私の10歳の息子が加わり、ぎこちない日々は驚きと歓びに満ちたものに変わった。あまりに悲しく暖かい、奇跡の愛の物語。寺尾聰主演の映画原作。
  • 破船

    破船

    小説・文芸
    4.4
    1巻693円 (税込)
    二冬続きの船の訪れに、村じゅうが沸いた。けれども、中の者は皆死に絶えており、骸が着けていた揃いの赤い着物を分配後まもなく、恐ろしい出来事が起った……。嵐の夜、浜で火を焚いて、近づく船を座礁させ、積荷を奪い取る――僻地の貧しい漁村に古くから伝わる、サバイバルのための過酷な風習“お船様”が招いた海辺の悲劇を描いて、著者の新境地を示す異色の長編小説。
  • またあおう(新潮文庫)

    またあおう(新潮文庫)

    小説・文芸
    3.8
    1巻693円 (税込)
    お江戸は日本橋。長崎屋の跡取り息子、若だんなこと一太郎の周りには、愉快な妖たちが沢山。そんな仲間を紹介しようとして楽しい騒動が起きる「長崎屋あれこれ」、屏風のぞきや金次らが『桃太郎』の世界に迷い込む「またあおう」、若だんなが長崎屋を継いだ後のお話で、妖退治の高僧・寛朝の形見をめぐる波乱を描く「かたみわけ」など豪華5編を収録した、文庫でしか読めない待望のシリーズ外伝。
  • モオツァルト・無常という事

    モオツァルト・無常という事

    小説・文芸
    4.2
    1巻693円 (税込)
    小林批評美学の集大成であり、批評という形式にひそむあらゆる可能性を提示する「モオツァルト」、自らの宿命のかなしい主調音を奏でて近代日本の散文中最高の達成をなした戦時中の連作「無常という事」など6編、骨董という常にそれを玩弄するものを全人的に験さずにはおかない狂気と平常心の入りまじった世界の機微にふれた「真贋」など8編、ほか「蘇我馬子の墓」を収録する。
  • 妖精配給会社

    妖精配給会社

    小説・文芸
    3.7
    1巻693円 (税込)
    他の星から流れ着いた《妖精》は従順で遠慮深く、なぐさめ上手でほめ上手、ペットとしては最適だった。半官半民の配給会社もでき、たちまち普及した。しかし、会社がその使命を終え、社史編集の仕事を残すだけとなった時、過去の記録を調べていた老社員の頭を一つの疑念がよぎった……諷刺と戦慄の表題作など、ショート・ショートの傑作35編を収録した夢と笑いの楽しい宝石箱。
  • 老後破産―長寿という悪夢―(新潮文庫)

    老後破産―長寿という悪夢―(新潮文庫)

    「預金が尽きる前に、死んでしまいたい」「こんなはずじゃなかった……」年金だけでは暮らせない。金が無いので病院にも行けない。食費は1日100円……。ごく普通の人生を送り、ある程度の預貯金もある。それでも、病気や怪我などの些細なきっかけで、老後の生活は崩壊してしまう。超高齢化社会を迎えた日本で、急増する「老後破産」の過酷な現実を、克明に描いた衝撃のノンフィクション。
  • わたしが・棄てた・女(新潮文庫)
    NEW

    わたしが・棄てた・女(新潮文庫)

    小説・文芸
    3.5
    1巻693円 (税込)
    太平洋戦争に敗れて3年、吉岡努は、どんな女でも構わないという暗い欲望のままに森田ミツと出会い、甘い言葉を囁き騙し、そしてゴミ屑のように棄てた――。吉岡が小狡く社会を生き抜く一方、ミツの人生は転落の一途を辿る。だがミツはひたむきに吉岡を信じ、想い続け、自らが最大の試練に直面してもなお、澄みきった心で悲しみにくれる人に手を差し伸べる。究極の愛を描ききった不朽の名作。(解説・小川洋子)
  • 神とさざなみの密室(新潮文庫)

    神とさざなみの密室(新潮文庫)

    小説・文芸
    3.3
    1巻825円 (税込)
    ここはどこ!? 女子大生の凛は記憶を辿るが、何も思い出せない。暗い部屋で、両手首を頭上で縛られている。一体誰がこんなことを。恐怖に駆られる凛の前に、突然見知らぬ男が現れる。両者の間に横たわる、顔を焼かれた死体――。破局のタイムリミットが近づく中、対立する政治団体の男女を、疑惑と憎悪、密室と死体の謎が翻弄する。本格ミステリ新世代の旗手による究極の密室監禁サスペンス。(解説・千街晶之)
  • 乗り遅れた女

    乗り遅れた女

    小説・文芸
    -
    1巻484円 (税込)
    新幹線に乗り遅れたと、東京駅から新潟までタクシーを飛ばした女は、好物のはずの夕食の蕎麦をなぜ残したのか?──「乗り遅れた女」。深夜タバコを買いに出、交通事故に遭った男の妻とその犯人は、なぜ監察医に会いに行ったのか?──「三分のドラマ」。もしかしたら犯人は私だったかもしれない……。身近で緻密なミステリー6編。快いミスリードをお楽しみください。
  • 周五郎少年文庫 殺人仮装行列―探偵小説集―(新潮文庫)

    周五郎少年文庫 殺人仮装行列―探偵小説集―(新潮文庫)

    小説・文芸
    -
    1巻781円 (税込)
    覆面の女性歌手の人気で沸く東都劇場に脅迫状が届いた。彼女を出演中に誘拐するという。支配人の息子榊山宗一は前夜の帝国座での女優誘拐事件をヒントにトリックに挑む(「覆面の歌姫」)。殺人光線の研究所所内親睦の園遊会で起きた惨劇と背後にあった諜報戦を描く表題作。巧妙なトリックと乱麻を断つ名推理が光る探偵小説18編。
  • やがて訪れる春のために(新潮文庫)

    やがて訪れる春のために(新潮文庫)

    小説・文芸
    3.9
    1巻737円 (税込)
    入院中の祖母から、庭の様子を見てきてほしいと頼まれた村上真芽(まめ)。彼女が目にしたのは、荒涼とした景色だった。花が咲き誇った庭に、しっかり者の祖母に、いったい何が起きたのか? 庭を復活させようとする真芽は、怪しげな隣人や家の売却計画など様々な困難に直面するが、幼なじみたちの力を借りながら奮闘する。バラ、クレマチス、ミントなど植物が彩る庭を舞台に描く、あなたのための物語。(解説・岩田徹)
  • 美しすぎた薔薇(新潮文庫)

    美しすぎた薔薇(新潮文庫)

    小説・文芸
    4.1
    1巻825円 (税込)
    竜守令祥(たつもりれいしょう)は、転職先で教育係となる工藤三鷹(くどうみたか)との衝撃の出会いを果たす。その容姿、能力、所持品までもが憧れであり、全てを真似る日々が始まる。だが、その「執着」は殺人への幕開けだった。ストーカー被害の顛末と考えられるなか、やがて、被疑者となった男に関わる不可解な事実が次々と浮かび上がる。――『レモンと殺人鬼』で注目の著者が描く、究極のサスペンス! 『初めて会う人』改題。(解説・大矢博子)
  • 共犯者

    共犯者

    小説・文芸
    3.8
    1巻825円 (税込)
    銀行を襲い、仲間と山わけにした金で商売をはじめた内堀彦介は、事業に成功した今、真相露顕の恐怖から5年前に別れた共犯者の監視を開始するが……。疑心暗鬼から自滅していく男を描く「共犯者」。妻の病気、借金、愛人とのもめごと、仕事の失敗――たび重なる欲求不満と緊張の連続が生み出す衝動的な殺意を捉えた「発作」。ほかに、「恐喝者」「愛と空白の共謀」など全10編を収める。
  • 張込み―傑作短編集(五)―

    張込み―傑作短編集(五)―

    小説・文芸
    4.2
    1巻880円 (税込)
    推理小説の第1集。殺人犯を張込み中の刑事の眼に映った平凡な主婦の秘められた過去と、刑事の主婦に対する思いやりを描いて、著者の推理小説の出発点と目される「張込み」。判決が確定した者に対しては、後に不利な事実が出ても裁判のやり直しはしない“一事不再理”という刑法の条文にヒントを得た「一年半待て」。ほかに「声」「鬼畜」「カルネアデスの舟板」など、全8編を収録する。
  • 不発弾(新潮文庫)

    不発弾(新潮文庫)

    小説・文芸
    3.7
    1巻825円 (税込)
    大手電機企業が発表した巨額の「不適切会計」。捜査二課の小堀秀明は、背後に一人の金融コンサルタントの存在を掴む。男の名は、古賀遼。貧しい炭鉱街の暮らしから妹を救うため、体力頼みの場立ち要員として証券会社に就職。狂乱のバブルを己の才覚のみでのし上がった古賀は、ある事件をきっかけに復讐を始めるのだった――。欲望に踊らされた男たちの終わらない闘いを描く経済サスペンス。(解説・磯山友幸)
  • こんな感じで書いてます(新潮文庫)

    こんな感じで書いてます(新潮文庫)

    小説・文芸
    3.8
    1巻649円 (税込)
    本を読むのと書くのとは両輪だ。書いた原稿を最初に読むのはいつだって自分なのだから――。25歳の時に目黒考二につけてもらった「群ようこ」の名前、はじめて本になったエッセイ『午前零時の玄米パン』、旧友・鷺沢萠との懐かしい日日、そして作家を目指す若者へのメッセージ。物書き業40余年。すべての経験がネタに結びつく。作家・群ようことして過ごした時を振り返る、自伝的エッセイ。
  • 常設展示室―Permanent Collection―(新潮文庫)

    常設展示室―Permanent Collection―(新潮文庫)

    小説・文芸
    4.1
    1巻649円 (税込)
    いつか終わる恋をしていた私。不意の病で人生の選択を迫られた娘。忘れられないあの人の記憶を胸に秘めてきた彼女。運命に悩みながら美術館を訪れた人々の未来を、一枚の絵が切り開いてくれた――足を運べばいつでも会える常設展は、今日もあなたを待っている。ピカソ、フェルメール、ラファエロ、ゴッホ、マティス、東山魁夷……実在する6枚の絵画が物語を豊かに彩る、極上のアート短編集。(解説・上白石萌音)
  • 青春の蹉跌

    青春の蹉跌

    小説・文芸
    4.2
    1巻649円 (税込)
    生きることは闘いだ。他人はみな敵だ。平和なんてありはしない。人を押しのけ、奪い、人生の勝利者となるのだ――貧しさゆえに充たされぬ野望をもって社会に挑戦し、挫折した法律学生江藤賢一郎。成績抜群でありながら専攻以外は無知に等しく、人格的道徳的に未発達きわまるという、あまりにも現代的な頭脳を持った青年の悲劇を、鋭敏な時代感覚に捉え、新生面を開いた問題作。
  • 脱出

    脱出

    小説・文芸
    3.7
    1巻649円 (税込)
    昭和20年夏、敗戦へと雪崩れおちる日本の、辺境ともいうべき地に生きる人々の生き様を通し、〈昭和〉の転換点を見つめた作品集。突然のソ連参戦で宗谷海峡を封鎖された南樺太の一漁村の村人の、危険な脱出行を描く表題作。撃沈された沖縄からの学童疎開船・対馬丸に乗船していた一中学生の転変をたどる「他人の城」。東大寺の仏像疎開作業に従事する僧侶と囚人たちをめぐる「焔髪」など5編。
  • だめだこりゃ

    だめだこりゃ

    小説・文芸
    4.1
    1巻649円 (税込)
    2005年3月で1周忌を迎えた、いかりや長介の自伝。音楽は四流、笑いは素人。それがドリフターズだった。東京の下町に生まれ、バンドマン生活を経て、ドリフターズに加わったいきさつ。お化け番組「全員集合」の陰でネタ作りに追われた日々と、メンバーの知られざる素顔。そして、「踊る大捜査線」の大ヒットまで。豪快半生と秘話の数々。
  • 遠い日の戦争

    遠い日の戦争

    小説・文芸
    4.3
    1巻649円 (税込)
    終戦の詔勅が下った昭和20年8月15日、福岡の西部軍司令部の防空情報主任・清原琢也は、米兵捕虜を処刑した。無差別空襲により家族を失った日本人すべての意志の代行であるとも彼には思えた。だが、敗戦はすべての価値観を逆転させた。戦犯として断罪され、日本人の恥と罵られる中、暗く怯えに満ちた戦後の逃亡の日々が始まる――。戦争犯罪を問い、戦後日本の歪みを抉る力作長編。
  • 二十歳の原点

    二十歳の原点

    小説・文芸
    3.9
    1巻649円 (税込)
    独りであること、未熟であることを認識の基点に、青春を駆けぬけていった一女子大生の愛と死のノート。学園紛争の嵐の中で、自己を確立しようと格闘しながらも、理想を砕かれ、愛に破れ、予期せぬうちにキャンパスの孤独者となり、自ら生命を絶っていった痛切な魂の証言。明るさとニヒリズムが交錯した混沌状態の中にあふれる清冽な詩精神が、読む者の胸を打たずにはおかない。
  • ぼくはイエローでホワイトで、ちょっとブルー(新潮文庫)

    ぼくはイエローでホワイトで、ちょっとブルー(新潮文庫)

    小説・文芸
    4.5
    1~2巻649~737円 (税込)
    人種も貧富の差もごちゃまぜの元底辺中学校に通い始めたぼく。人種差別丸出しの移民の子、アフリカからきたばかりの少女やジェンダーに悩むサッカー小僧。まるで世界の縮図のようなこの学校では、いろいろあって当たり前、みんなぼくの大切な友だちなんだ――。ぼくとパンクな母ちゃんは、ともに考え、ともに悩み、毎日を乗り越えていく。最後はホロリと涙のこぼれる感動のリアルストーリー。(解説・日野剛広)
  • 悶絶スパイラル(新潮文庫)

    悶絶スパイラル(新潮文庫)

    小説・文芸
    3.9
    1巻649円 (税込)
    作家の一日は忙しい。「シャツがイン」のあるべき姿を考察し、脳内政界ラブロマンスに思いを馳せ、ジョジョTを着て打ち合わせにむかう。タクシー運転手さんにはモテ女を演じ、野球場のゲイカップルをやっかみ、天丼を求め夜の町を彷徨う……。キャラの濃すぎる家族や友人たちに囲まれて、妄想アドレナリンは今日も絶賛分泌中! 愛と笑いで読者を包む、情熱的ミラクルエッセイ。(解説漫画・松苗あけみ)
  • リルケ詩集

    リルケ詩集

    小説・文芸
    4.1
    1巻649円 (税込)
    現代抒情詩の金字塔といわれる「オルフォイスへのソネット」をはじめ、二十世紀ドイツ最大の詩人リルケの独自の詩境を示す作品集。
  • 蒼い描点

    蒼い描点

    小説・文芸
    3.9
    1巻1,155円 (税込)
    若い編集者椎原典子は、女流作家村谷阿沙子の原稿催促に出向いた箱根で、顔見知りのフリーライターの変死にぶつかる。死者と村上女史に謎の繋がりを感じた典子と同僚崎野は、やがて女史には代作者がいたという確信を持つ。女史の夫と女中の相次ぐ失踪、女史の精神病院への逃避、そして第二の殺人と、事件は意外な方向へ発展する……。心理の微妙な起伏と情景の描写が光る推理長編。
  • ボクは好奇心のかたまり

    ボクは好奇心のかたまり

    小説・文芸
    -
    1巻638円 (税込)
    いかにもの好きと言われようと、いかに冷や水とけなされようと、生れつきの好奇心のムシはおさまらない――美人女優に面談を強要する、幽霊屋敷を探険に行く、上野の乞食氏と対談する、催眠術の道場を見物に行く、舞台熱が昂じて素人劇団を結成する、無謀にも運転免許に挑戦する、etc、etc。呆れるばかりのもの好き精神を発揮して狐狸庵先生東奔西走。珍妙無類のエッセー集。
  • 黒い画集

    黒い画集

    小説・文芸
    4.2
    1巻1,265円 (税込)
    安全と出世を願って平凡に生きる男の生活に影がさしはじめる。“密通”ともいうべき、後ろ暗く絶対に知られてはならない女関係。どこにでもあり、誰もが容易に経験しうる日常生活の中にひそむ深淵の恐ろしさを描いて絶讃された連作短篇集。部下のOLとの情事をかくしおおすために、殺人容疑を受けた知人のアリバイを否定し続けた男の破局を描いた「証言」など7篇を収める。
  • 悪魔のいる天国

    悪魔のいる天国

    小説・文芸
    4.0
    1巻737円 (税込)
    ふとした気まぐれや思いつきによって、人間を残酷な運命へ突きおとす“悪魔”の存在を、卓抜なアイデアと透明な文体を駆使して描き出すショート・ショート36編を収録する。人間に代って言葉を交わすロボットインコの話『肩の上の秘書』未来社会で想像力にあふれた人間を待ち受ける恐怖を描く『ピーターパンの島』など、日常社会、SFの世界、夢の空間にくりひろげられるファンタジア。
  • きつねのはなし

    きつねのはなし

    「知り合いから妙なケモノをもらってね」籠の中で何かが身じろぎする気配がした。古道具店の主から風呂敷包みを託された青年が訪れた、奇妙な屋敷。彼はそこで魔に魅入られたのか(表題作)。通夜の後、男たちの酒宴が始まった。やがて先代より預かったという“家宝”を持った女が現れて(「水神」)。闇に蟠るもの、おまえの名は? 底知れぬ謎を秘めた古都を舞台に描く、漆黒の作品集。
  • 仙丹の契り―僕僕先生―(新潮文庫)

    仙丹の契り―僕僕先生―(新潮文庫)

    小説・文芸
    3.8
    1巻737円 (税込)
    長らくの仲間と別れ、新たな旅路へ出発した僕僕一行。国境を守る街で、王弁は吐蕃(チベット)の医師ドルマと再会した。どうやら同地の城の主ダー・バサンが病に倒れ、医師と薬師を募集しているらしい。二人はタッグを組んでチャレンジするが、患者に触れずに診断してみろと妙な条件を出され……。奇怪なおねえキャラも登場し、王弁と僕僕の仲も進展、か? 「僕僕先生」シリーズ、ドキドキの第八弾!
  • 鳥居の密室―世界にただひとりのサンタクロース―(新潮文庫)

    鳥居の密室―世界にただひとりのサンタクロース―(新潮文庫)

    小説・文芸
    3.8
    1巻737円 (税込)
    その朝、最高の幸せと最悪の不幸が少女を見舞った。枕元にあったのは、期待もしていなかった初めてのクリスマスプレゼント。だが信じがたい事件も起きていた。別の部屋で母が殺されていたのだ。家にはすべて内鍵が掛けられ、外から入れるとしたらサンタくらいだった。周辺で頻発していた怪現象と二重三重の謎。京都を舞台に、若き御手洗潔が解き明かす意外な真相と人間ドラマ。心温まる名編。(解説・青柳碧人)
  • 名残の花(新潮文庫)

    名残の花(新潮文庫)

    小説・文芸
    4.0
    1巻737円 (税込)
    ご一新から五年。花見客で賑わう上野の山に、かつて南町奉行を務め、「妖怪」と庶民から嫌われた鳥居耀蔵の姿があった。失脚し、二十三年の幽閉の末に耀蔵が目にしたのは変わり果てた江戸の姿。明治を、「東京」を恨み、孤独の裡に置き去られていた男の人生は、金春座の若役者・滝井豊太郎と出会ったことで動き始める。時代の流れに翻弄されながらも懸命に生きる人々を描く感涙の時代小説。(解説・末國善巳)
  • 邦人奪還―自衛隊特殊部隊が動くとき―(新潮文庫)

    邦人奪還―自衛隊特殊部隊が動くとき―(新潮文庫)

    小説・文芸
    4.0
    1巻737円 (税込)
    20XX年平壌でクーデターが勃発、北朝鮮軍部はムスダンリからミサイル発射を企んでいた。米国は自国保護のためピンポイント爆撃へと動き出す。だがその標的近くで日本人拉致被害者6名が生存していることが発覚。日本政府は邦人奪還のため自衛隊特殊部隊の投入を決断するが……。海上自衛隊特別警備隊の創設者が、政府の動きや作戦行動を完全シミュレーション。驚愕のドキュメントノベル。(対談・かわぐちかいじ)
  • 夢魔の標的

    夢魔の標的

    小説・文芸
    3.8
    1巻737円 (税込)
    異変はある日突然起った。腹話術師の人形クルコちゃんが、まるで生きた人間のように勝手に喋りはじめたのだ。人形の反逆!? 叱っても、ご機嫌をとっても一向に効き目はなく、彼女はますます横暴になるばかり。腹話術師の狂気が作り上げた妄想か? それとも、異次元の世界からの秘密の指令によって人形が何かを企んでいるのか? ショート・ショートの名手が贈る、異色の長編SF。
  • おせっかいな神々

    おせっかいな神々

    小説・文芸
    3.8
    1巻781円 (税込)
    神さまたちはおせっかい。人間どもをからかったり、意地悪をしたり、時にはいたずらをしかけたり。あなたのそばで起る事件もひょっとしたら神さまの仕業かもしれない……。畑で拾った“笑い顔の神”の正体は? ブロンズの“商売の神”のご利益は?――ふとした偶然からまき起される数々の事件を斬新・奇抜なアイデアで描き、異次元の笑いの世界に誘うショート・ショート40編。
  • ざんねんなスパイ(新潮文庫)

    ざんねんなスパイ(新潮文庫)

    小説・文芸
    3.7
    1巻781円 (税込)
    私は73歳の新人スパイ、コードネーム・ルーキー。初任務で市長を暗殺するはずが、友だちになってしまった……。福音を届けにきてペーパーナイフで殺されたイエス・キリスト。泥棒稼業の隣人マダム。うっかり摘発したワリダカ社長の密造酒工場。森で出会った巨大なリス・キョリス!? 一度ハマれば抜け出せない。連鎖する不条理が癖になる傑作ユーモア・スパイアクション。(対談・伊坂幸太郎)
  • 肖像彫刻家(新潮文庫)

    肖像彫刻家(新潮文庫)

    小説・文芸
    4.2
    1巻781円 (税込)
    芸術家の道を諦めた中年バツイチの正道。心機一転、八ケ岳山麓に移住するが、本場イタリア仕込みの腕を振るった女神像は、あらぬ場所に置かれてしまう。それでも注文には心を込めリアルな彫像を造った。だが耳を疑うことが起きた。喋るというのだ、肖像が……。古刹の訳あり仕事から、亡き両親の像、大胆な裸体彫刻まで、珍現象が巻きおこす人間模様をからりとしたユーモアで笑い飛ばす傑作。(解説・鵜飼哲夫)
  • 新版 トットチャンネル

    新版 トットチャンネル

    小説・文芸
    3.9
    1巻781円 (税込)
    いいお母さんになるやりかた、教えてくれるかも知れない――そうして、一人の少女はNHK専属テレビ女優第1号となり、放送の世界に飛び込んだ。しかし、録音された声を初めて聞いた時は、自分の声じゃないと泣きじゃくるなど、草創期のテレビ界でトットが巻き起こす事件の数々、やがて個性派女優へと開花していく姿を、笑いと涙で綴る感動の青春記。最新メッセージを加えた決定版。
  • 雀の手帖(新潮文庫)

    雀の手帖(新潮文庫)

    小説・文芸
    3.8
    1巻781円 (税込)
    食卓のおでんやすきやきが、筍とそら豆になるまでの一月から五月、何気ない日々の出来事を書き留めた百日の手帖。女にとって親密なことば「きざむ」、隅田川の意外な光景「川の家具」、道路掃除の仕事をする女のひとの話「掃く」、季節に心の機微を読む「春の雨」、ほか「おこると働く」「木の声」「朝の別れ」「豆」「吹きながし」等、移りゆく暮らしの実感を自在に綴って今なお古びない名随筆。(解説・出久根達郎、青木奈緒)
  • 沈黙

    沈黙

    小説・文芸
    4.3
    1巻781円 (税込)
    島原の乱が鎮圧されて間もないころ、キリシタン禁制の厳しい日本に潜入したポルトガル人司祭ロドリゴは、日本人信徒たちに加えられる残忍な拷問と悲惨な殉教のうめき声に接して苦悩し、ついに背教の淵に立たされる……。神の存在、背教の心理、西洋と日本の思想的断絶など、キリスト信仰の根源的な問題を衝き、〈神の沈黙〉という永遠の主題に切実な問いを投げかける長編。
  • 水―本の小説―(新潮文庫)

    水―本の小説―(新潮文庫)

    小説・文芸
    3.3
    1巻781円 (税込)
    一行一行、蟹の味がするようでしょう――。向田邦子から村上春樹、三島由紀夫からエラリー・クイーン、芥川龍之介から江戸川乱歩など、水のようにたゆたいながら広がっていく連想。“本の名探偵”によって、古今東西の作品や人物が、時空やジャンルを超えて縦横無尽に結びつけられていく。そしてその先に待つ、豊穣な時間。やがて物語の舞台は、泉鏡花の故郷・金沢へ。泉鏡花文学賞受賞作。(解説・野崎歓)
  • 疫病神

    疫病神

    小説・文芸
    4.0
    1巻781円 (税込)
    建設コンサルタント・二宮啓之が、産業廃棄物処理場をめぐるトラブルに巻き込まれた。依頼人の失踪。たび重なる妨害。事件を追う中で見えてきたのは、数十億もの利権に群がる金の亡者たちだ。なりゆきでコンビを組むことになったのは、桑原保彦。だが、二宮の〈相棒〉は、一筋縄でいく男ではなかった――。関西を舞台に、欲望と暴力が蠢く世界を描く、圧倒的長編エンターテインメント!
  • とわの庭(新潮文庫)

    とわの庭(新潮文庫)

    小説・文芸
    3.9
    1巻693円 (税込)
    盲目の女の子とわは、大好きな母と二人暮らし。母が言葉を、庭の植物が四季を、鳥の合唱団が朝の訪れを教えてくれた。でもある日、母がいなくなり……それから何年経っただろう。壮絶な孤独の闇を抜け、とわは自分の人生を歩き出す。おいしいご飯、沢山の本、大切な友人、一夏の恋、そしてあの家の庭。盲導犬ジョイと切り拓いた世界は眩い光と愛に満ちていた。涙と生きる力が溢れ出す感動長編。(解説・平松洋子)
  • ドリトル先生アフリカへ行く(新潮文庫)

    ドリトル先生アフリカへ行く(新潮文庫)

    小説・文芸
    3.8
    1巻693円 (税込)
    ドリトル先生は、動物のことばが分かるお医者さん。馬の弱視もワニの歯痛もお手のもの。ある晩、アフリカに住むサルの間で病気が流行っているという知らせが届いた。仲間を救うため、サルのチーチー、アヒルのダブダブ、子豚のガブガブたちをつれてアフリカへと出発するが、ドリトル先生一行を待っていたのは、嵐に牢屋に海賊だった! 百年を超えて世界中で愛され続ける名作、待望の新訳。
  • りかさん(新潮文庫)

    りかさん(新潮文庫)

    小説・文芸
    4.0
    1巻693円 (税込)
    リカちゃんが欲しいと頼んだようこに、おばあちゃんから贈られたのは黒髪の市松人形で、名前がりか。こんなはずじゃ。確かに。だってこの人形、人と心を通わせる術を持っていたのだ。りかさんに導かれたようこが、古い人形たちの心を見つめ、かつての持ち主たちの思いに触れた時――。成長したようことその仲間たちの、愛と憎しみと「母性」をめぐる書下ろし「ミケルの庭」併録。
  • 令和元年のテロリズム(新潮文庫)

    令和元年のテロリズム(新潮文庫)

    20人を殺傷して何も言葉を残さず自殺した川崎無差別殺人犯。引きこもりとされる長男を殺害した元農水事務次官。戦後で最も多くの死者を出した京アニ放火殺人犯。自動車を暴走させて母子の命を奪い、「上級国民」という言葉を生んだ元高級技官――。令和の幕開けに起こった新時代の多難を予感させる事件から浮かび上がってくる現代日本の風景とは。安倍元首相殺害事件を追加取材した完全版。
  • 乙女の家(新潮文庫)

    乙女の家(新潮文庫)

    小説・文芸
    4.7
    1巻825円 (税込)
    愛する人との内縁関係を貫いた曾祖母、族のヘッドの子どもを16歳で産んだ祖母、理想の家庭像に邁進しすぎる母という、強烈な女系家族に育つ女子高生の若菜は、自分のキャラのなさに悩んでいた。文学少女キャラの友人・高橋さんと家出をしてみたり、彼女の初恋や家族の恋への助太刀を決め、名脇役を目指してみたり。はたして若菜は自分のキャラと、皆の幸せを掴めるか。かしまし迷走青春劇。
  • 笑う怪獣 ミステリ劇場

    笑う怪獣 ミステリ劇場

    小説・文芸
    3.0
    1巻528円 (税込)
    突如出現する巨大怪獣。地球侵略を企むナゾの宇宙人。そして人々に襲いかかる驚異の改造人間。いい年齢をしてナンパが大好きな、アタル、京介、正太郎の3バカトリオに、次々と恐怖が襲い掛かる! 彼らを救うヒーローは残念ですが現れない! 密室、誘拐、連続殺人。怪物たちは、なぜか解決困難なミステリを引き連れてくるのであった。空前絶後のスケールでおくる、本格特撮推理小説。
  • 隠花の飾り

    隠花の飾り

    小説・文芸
    3.7
    1巻605円 (税込)
    妻子ある男を好きになってしまった銀行勤めの伴子。男と結婚するのに必要となる三千万円を横領するが、たった一枚の百円玉が、その運命を反転させる「百円硬貨」。毎日弁当を作り、ボーナスで洋服を仕立てて、年下の男に尽くす滝子。男が若い女と結婚することが決まり潔く身を引くが、結婚前夜に男が訪ねて来て……「記念に」。愛を求めるあまり転落してゆく女たちを描く傑作短編十一編。
  • 白いしるし(新潮文庫)

    白いしるし(新潮文庫)

    小説・文芸
    3.8
    1巻605円 (税込)
    女32歳、独身。誰かにのめりこんで傷つくことを恐れ、恋を遠ざけていた夏目。間島の絵を一目見た瞬間、心は波立ち、持っていかれてしまう。走り出した恋に夢中の夏目と裏腹に、けして彼女だけのものにならない間島。触れるたび、募る想いに痛みは増して、夏目は笑えなくなった──。恋の終わりを知ることは、人を強くしてくれるのだろうか? ひりつく記憶が身体を貫く、超全身恋愛小説。(解説・栗田有起)
  • 背中の勲章

    背中の勲章

    小説・文芸
    4.0
    1巻605円 (税込)
    昭和17年4月18日――太平洋上の哨戒線で敵機動艦隊を発見した特設監視艇・長渡丸の乗員は、玉砕を覚悟で配置につき、死の瞬間を待った。けれども中村一等水兵以下五名は、米軍の捕虜となり、背中にPWの文字のついた服を着せられて、アメリカ本土を転々としながら抑留生活をおくった――。運命のいたずらに哭く海の勇士の悲しい境涯を通して描く、小説太平洋戦争裏面史。
  • プリズンの満月

    プリズンの満月

    小説・文芸
    4.0
    1巻605円 (税込)
    40年におよぶ刑務官生活にピリオドを打った鶴岡に、再就職の話が舞い込んだ。それは、巣鴨プリズン跡地に建つ高層ビル建設の警備を指揮するというものだった。鶴岡の脳裏に、かつて自らが刑務官として勤務したプリズンの情景がよみがえった――。敗戦国民が同国人の戦犯の刑の執行を行うという史上類のない異様な空間に懊悩する人々の生きざま。綿密な取材が結実した吉村文学の新境地。
  • 星の王子さま

    星の王子さま

    小説・文芸
    4.4
    1巻605円 (税込)
    砂漠に飛行機で不時着した「僕」が出会った男の子。それは、小さな小さな自分の星を後にして、いくつもの星をめぐってから七番目の星・地球にたどり着いた王子さまだった……。一度読んだら必ず宝物にしたくなる、この宝石のような物語は、刊行後七十年以上たった今も、世界中でみんなの心をつかんで離さない。最も愛らしく毅然とした王子さまを、優しい日本語でよみがえらせた、新訳。
  • 僕の人生には事件が起きない(新潮文庫)

    僕の人生には事件が起きない(新潮文庫)

    小説・文芸
    3.9
    1巻605円 (税込)
    組み立て式の棚は完成できぬまま放置して、水筒に入れたあんかけラーメンの汁を公園のベンチで飲む。マニュアル至上主義の店と「食べログ」低評価店の惨状に驚愕しつつ、歯医者の予約はことごとく忘れ、野球場で予想外のアクシデントに遭遇する……事件なんて起きないはずだった「ありふれた人生」に何かが起こる、人気お笑い芸人による初エッセイ集。書き下ろし「文庫版あとがき」も収録。
  • 木馬の騎手

    木馬の騎手

    小説・文芸
    4.6
    1巻605円 (税込)
    出稼ぎに出たきり戻らぬ父を尋ねて、ひとり東京に着いたキワ、自分は電気仕掛けで動くのだと頑なに信じる少年・作次、晴れ着を着て父親とメリー・ゴー・ラウンドに乗るチサ――。危ういバランスをとりつつ、生と死の深淵を覗き見る子供たち。この、人生の小さな冒険家たちの、様々な死とのたわむれを、清冽な抒情と澄んだユーモアを重ね合せて描く「接吻」「睡蓮」「厄落し」「星夜」「初秋」「ロボット」「遠出」「遊び」「出刃」など12編。著者会心の連作短編集。
  • 「弱くても勝てます」―開成高校野球部のセオリー―(新潮文庫)

    「弱くても勝てます」―開成高校野球部のセオリー―(新潮文庫)

    ビジネス・実用
    3.6
    1巻605円 (税込)
    甲子園も夢じゃない!? 平成17年夏、東大合格者数日本一で有名な開成高校の野球部が、東東京予選ベスト16に勝ち進んだ。グラウンドでの練習は週1日、エラーでも空振りでもかまわない、勝負にこだわりドサクサに紛れて勝つ……。監督の独創的なセオリーと、下手を自覚しながら生真面目に野球に取り組む選手たちの日々。思わず爆笑、読んで納得の傑作ノンフィクション!
  • 写楽 閉じた国の幻(上)

    写楽 閉じた国の幻

    小説・文芸
    3.6
    1~2巻781円 (税込)
    世界三大肖像画家、写楽。彼は江戸時代を生きた。たった10ヵ月だけ。その前も、その後も、彼が何者だったのか、誰も知らない。歴史すら、覚えていない。残ったのは、謎、謎、謎──。発見された肉筆画。埋もれていた日記。そして、浮かび上がる「真犯人」。元大学講師が突き止めた写楽の正体とは……。構想20年、美術史上最大の「迷宮事件」を解決へと導く、究極のミステリー小説。
  • 朝日のようにさわやかに

    朝日のようにさわやかに

    小説・文芸
    3.6
    1巻737円 (税込)
    葬式帰りの中年男女四人が、居酒屋で何やら話し込んでいる。彼らは高校時代、文芸部のメンバーだった。同じ文芸部員が亡くなり、四人宛てに彼の小説原稿が遺されたからだ。しかしなぜ……(「楽園を追われて」)。ある共通イメージが連鎖して、意識の底に眠る謎めいた記憶を呼び覚ます奇妙な味わいの表題作など全14編。ジャンルを超越した色とりどりの物語世界を堪能できる秀逸な短編集。
  • 鬼にきんつば―七つの刻鐘の幽霊―(新潮文庫)

    鬼にきんつば―七つの刻鐘の幽霊―(新潮文庫)

    小説・文芸
    4.3
    1巻737円 (税込)
    皆が恐れる北町同心・小平次は、じつは甘い菓子が大好きで、幽霊が大の苦手。彼の貸家に住む美貌の僧侶・蒼円は、霊が見える異能を持つ。暮七ツの鐘とともに現れる幽霊――それが本所で身元不明死体として発見された若い侍だと知った二人は、手がかりを辿り、死者の残した哀しき未練を知る。強面(こわもて)だが心優しい同心と、異能の僧侶が、霊にまつわる謎を解く、大江戸人情ミステリー、第二幕。(解説・澤田瞳子)
  • 消された一家―北九州・連続監禁殺人事件―

    消された一家―北九州・連続監禁殺人事件―

    七人もの人間が次々に殺されながら、一人の少女が警察に保護されるまで、その事件は闇の中に沈んでいた──。明るい人柄と巧みな弁舌で他人の家庭に入り込み、一家全員を監禁虐待によって奴隷同然にし、さらには恐怖感から家族同士を殺し合わせる。まさに鬼畜の所業を為した天才殺人鬼・松永太。人を喰らい続けた男の半生と戦慄すべき凶行の全貌を徹底取材。渾身の犯罪ノンフィクション。

最近チェックした作品からのおすすめ