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小学校で独りぼっちの「私」の居場所は、母が勤めるマッサージ店だった。「ここ、あるんでしょ?」「ありますよ」電気を消し、隣のベッドで客の探し物を手伝う母。カーテン越しに揺れる影は、いつも苦し気だ。母は、ご飯を作る手で、帰り道につなぐ手で、私の体を洗う手で、何か変なことをしている――。少女の純然たる目で母の秘密と世界の歪(いびつ)を鋭く見つめる、鮮烈な中編。芥川賞候補作品。(解説・又吉直樹)
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Posted by ブクログ
小学生ならではの文体 風景とかのふとした日常から感じた小さい頃特有の語彙は、私の過去を思い出させるものがあった なんでお客さんはすぐ死ぬハムスターくれたんだろう って思ってたけど、そういうことだったんだな 解説読んでやっとわかった お金持ちの女の子のお父さんがあの人って普通に読んでて気づけるんかな、...続きを読む聡いね
尾崎世界観さんの2作目にして、芥川賞候補作に選ばれた作品。 前作『祐介』とは作風も文体も全く違う。そうなるのは主人公が小学生なので必然だが、それを書き切る表現力が凄まじい。 ———あらすじ——— 小学校で独りぼっちの「私」の居場所は、母が勤めるマッサージ店だった。 「ここ、あるんでしょ?」「あり...続きを読むますよ」 電気を消し、隣のベッドで客の探し物を手伝う母。 カーテン越しに揺れる影は、いつも苦し気だ。 母は、ご飯を作る手で、帰り道につなぐ手で、私の体を洗う手で、何か変なことをしている――。 少女の純然たる目で母の秘密と世界の歪(いびつ)を鋭く見つめる、鮮烈な中編。 第164回芥川賞候補作。 行き場のない少女は、カーテン越しに世界に触れる。 デビュー作『祐介』以来、4年半ぶり初の純文学作品。 ———感想——— 小学校低学年の主人公「私」の見る世界と心情を、丁寧に描写する文章が秀逸。主人公の純粋さがダイレクトに伝わってきて、面白くも、心苦しくもあった。 いけないことをしてそう、だとはわかっていても、具体的に何をしているのかはわからない世界を、大人になってこんな解像度で書くのがすごい。僕は小学校低学年当時の感覚や感性なんて忘れてしまっている。
付箋を貼りたくなるシーン、表現の連続だった。小学生の少女には母がカーテンの向こうでやってることが何かいけない事なんだとわかっている。そんな母に対する感情に折り合いをつけ愛情を求めるようとする少女の健気さが読んでいて辛かった。
うまいなあ カーテン越しの音でしか母を知ることができない 子供の限られた語彙で伝える惨状 よくわからないことは救いなのかどうか
やっぱり幼い子供から見る世界は大人とは全然違う。 カーテン越しで見る親の影の描写はお見事 受験終わりです
子供が書くような文章と対照的に内容が重くて、読んでる間ずっと苦しかった。パキパキと表現される、お母さんを変にするそれはなんだったんだろう、、 子供目線から書かれる周りの大人達の苦しみが濃くて、本当に辛くなった。お母さんが男の人と変なことをしてる、この意味が分からないところから段々と知っていく過程、本...続きを読む当に絶妙。 子供の感じる汚さが本能的でゾワゾワするような感じ
こちらが思っている以上に、子供には感受性があること。しかし、その感受性の中にはやはり幼さがあることを様々な面で書いていて、考えさせられた。
星5だけど、登場する腐った大人(教師と政治家) が胸糞悪すぎてマイナス1。 も一度。作品自体は星5!
尾崎世界観の世界観 表現がおもしろい 小学生の女の子の心の中 うまく表現できないけど ふいんき伝わってくる みたいな。 先生…クズすぎるよ… 遅れてるってそういうことよな? 言う?それ。 ということはきっと子供も。 いい大人に出会えますように。
子供の視点から描かれている本。 尾崎さんだからこそ表現できる観音的な表現から何度も読みたいと思える本だ。 幼いながらに母親の事を分かりたいでも分かりたくない。そんな気持ちも繊細に書いている。
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