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【第171回芥川賞候補作】 「俺を転売して下さい」喉の不調に悩む以内右手はカリスマ“転売ヤー”に魂を売った!? ミュージシャンの心裏を赤裸々に描き出す。
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Posted by ブクログ
価値、プレミア、雑すぎる括りなんだなと。 集団心理の危うさ、人間の無意識の醜さのようなものを覗いてしまい、自分がその1部だと思うことが辛かった。 主人公の心情がこれでもかと言うくらい事細かに書いてあり、リアルな苦しみが息苦しい。自分に言われているような、自分が言っているようなそれは、共感ではなく、...続きを読む自分自身として主人公にのめり込ませるような力強さがあって、曲だけじゃなくて文章まで全部そのままかっこいいのかよって思う。
著者自身が現役のバンドマンだからボーカルの心情とかライブの現場の描写とか物凄くリアルで…ライブに行きたくなるなあ、もちろん"定価"でチケットを買って。
転売がある種プレミアという価値観となり横行する世の中で 声がうまく出せなくなったバンドマンが自分の声を転売してほしいと転売ヤーに提案する。 すごい名前の著書だと思ったらクリープハイプのボーカルの方だった。本当のバンドマンが書くライブや転売の見方や チケットを買う側ではなく売る側の目線が面白くて「転...続きを読む売される」=「需要が上回る」という自己肯定感の指針に振り回される主人公の心境も面白かった。 転売の先にあるのが、選択する無観客ライブというもので 発端はあるアーティストのライブ中に死人がでる事故があって、彼女は沢山の命が集まってる事に怖くなった事だと書かれていて私達はライブに行くことによって本物のアーティストを「生きてる!ほんとに人間だったんだ!」と思う事が沢山あるが、こちらも人間で1つ命であって、沢山の命があのライブという形に集合してるんだなと改めて思った。 ラストはフォーカスされてるけど、まざまざとその事を書いてるような、そうでないような。冒頭の高速な展開からふと速度を落とした書き方の不思議なバランスのせいで、終わりがよくわからないなどういう事?とおもったけど、たぶんこれはどちらも生きてる人間で命ですよって話。
読む手が止まらない。読後はほとんど放心状態になるほど、私にとって衝撃作だった。とにかく描写がすごい。クリープハイプの楽曲にも通ずるような、独特の比喩がたまらない。展開は率直に怖かった。それはホラーということではなくて、人間の心理が恐ろしかった。パラダイムシフトに狂気の片鱗を見たような気がした。もう一...続きを読む回読みたい。
音楽を取り巻く環境を、現実にそのど真ん中にいる作者が書くから説得力がありすぎる。トンデモ展開で笑っちゃうしパワーワード満載(カップル系転売ヤーには参った)でずっと笑いが止まらない。ライブシーンでの観客のノリや視線、野次など本人の思いが代弁されているのでは?との推察もできるし、いまのフェス飽和シーンの...続きを読む嫌なとこちゃんと描いてて終始楽しめました。評価高いのも納得です、素晴らしい。
転売でチケットにプレミア付ける時代とか怖すぎる。私の世界も、チケット買ったのにあえて行かずに無観客にするのがエモいとかなったらどうしよ。てか主人公が自分のバンドメンバーに熱がないのが一番ヤバいよね。 というか物販売上が1番次に繋げるために大事なんだから、『転の声』的転売デストピアは来てはならないで...続きを読むすよ……‼︎と戒める。
著者のライブに行き、歌声にがっかりした経験があるので、思うように歌えない主人公と著者が重なり、自覚があったのかと想像して嬉しくなった。しかもそれを小説のネタにして昇華しているとは!と可笑しくもあった。 プロの転売ヤー団体が存在したり、無観客ライブムーブメントなどが巻き起こるユニークな世界観の中にも、...続きを読むバンドマンならではの生々しい描写もあり、予想以上に楽しめた。 著者の作品は「母影」やエッセイも読んだことがあるが、本作が一番、自分の興味と重なって好みだった。
*** 【転の声/尾崎世界観】 ************************************************ 舞台は、ライブチケットの転売が市民権を得ている社会。 バンドのフロントマン以内右手は、不安に追い詰められ、 自分達のチケットにプレミアを付けるべく、 カリスマ“転売ヤー”...続きを読むに縋りついてしまう。 「俺を転売してくれませんか」 高額取引の痕跡をSNSで確認しては過剰に振り回される、 尾崎世界観にしか書けない虚実皮膜のバンド小説にして、 エゴサ文学の到達点。 ************************************************ 芥川賞候補作、尾崎世界観小説三冊目。 なかなかに評価の分かれる作品だと思う! 「よくわかんなかった」「難しすぎた」 「転売までは理解出来たが、無観客ライブが意味不明」 という意見もあったし、クリープファンの視点からも、 「こんな風に思われてるなんてと読んでて悲しくなった」等 書かれていて、読むのに覚悟がいる作品だと思った。 確かに読んでる間、ずっと息苦しかった、気がする。 えー…でも面白い…面白いというかすごい、すごい作品! と、思ってたら、兵庫さんも同じこと言ってたあはは! (兵庫慎司 →元ロッキング・オンの現フリー音楽ライター) そして正直、音楽ファン、フェスやライブによく行く人、 多ジャンルやシーンの流れやファン層に精通している人、 実際に問題視されてたり嫌悪されてる行動や言動の知識、 SNS活用者じゃないと、理解困難な箇所が多いなと感じた。 (ディッキ族、地蔵、ワーキャー、ネットスラングも多数) そして私は全てを網羅していると豪語出来る。笑 でも、だからこその苦しさと悲しさと恥ずかしさと哀れみ。 全部バレてる、尾崎世界観にはバレているんだ、と思った。 私はクリープハイプファンである。 尾崎世界観に向ける眼差しも愛情も愛憎も尊敬も羨望も、 押し付けも勝手な期待も絶望も、「可愛い」も、バレてる。 そして尾崎の想いも、今回でバレた、というか、知った。 全部が全部じゃない、たとえフィクションであろうとも、 以内は尾崎で、アイツはアノ人で、アレはアレだろうと、 どうしたって推測してしまうし、想像してしまう。 バンド側も。客側も。主催者側も。全部全部剥がされる。 それくらい、緻密に、事細かに、書かれている、痛い程。 正直、導入も長く、序盤もくどく、辟易するところもある。 なのに終盤畳み掛けるように事柄だけが淡々と記されて、 あっというまに終わる。あっけなく終わる。 でも、実際ネットの動きってこんなもんじゃなかろうか。 燃えて消えて、炎上鎮火、意見は二転三転、晒しと祭り。 善悪は一晩どころか一瞬で逆転、正義も悪も表裏一体。 こんなものにしがみついて、果たして音楽と言える? 最後の一ページ、それに全てが込められている。 尾崎が何より伝えたかったことであり、物語の答え。 全部が間違ってると分かってて読んではいたけれど、 最後にちゃんと救いが描かれていて良かったねえ…(誰目線) お上手な歌や、カリスマ性や、流暢な喋りや、絶好調の声、 私達は完璧なステージだけを見たいわけじゃないんだよ? そこには歌があって、音があって、生がある、 私はそんなライブが見たいし、そんなファンでいたい。 (とか思って悦に入ってる自分も、バレてんだどうせ。笑) この本のサイン会行きたかったあああ(今更)
本当にTwitter、Xを読んでいるかのよう 普段小箱でライブをしているけどフェスにも呼ばれるバンド、ファンのほとんどが女性客 このバンドがどういうバンドか容易に想像できて苦しくなるリアルすぎる。 自分の好きなバンドはこの世界だったら転売についてどんな方針で活動するんだろうって気になった プ...続きを読むレミアに惑わされない人間でいたい
承認欲求が転売のプレミアとして捉えられる世界の話。配信もない、バンドが舞台にもあがらない無観客ライブという破綻した形態に行き着くところが承認欲求の究極形ということか。そこまで非現実的とも思えなくさせるところがさすが現役バンドマンだし小説家としてもうまいと思った。
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