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Posted by ブクログ
子どもを二人生んだ山崎由美という女性の視点から描かれる物語。
由美は二人子どもを産み、一人は亡くし、もう一人を捨てて、この町にやってきた。
何かに耐えられなくなったからだが、それが何かは読者にはわからない。
店と家事の仕事をする代わりに、彼女は平山タバサを店主とする薬局に身を寄せる。
薬屋として代々町の人々の生と死の現場尾立ち会ってきたという平山家。
いったい彼は何者なのか。
彼の処方する薬はどういうものなのか。
そして、この町は、異界なのか。
異界、とすれば、これは「高野聖」の男女反転ヴァージョンか?
あるいは「砂の女」の?
ただ、母性の問題が底に感じられるところは、そういった先行作品とは違っている。
平山家に嫁いだ女性たちは、みないつの間にか、どこかからやってきた人ばかり。
おまけに短命だ。
由美もまたタバサの息子を産み、こういう平山家の女に列するのだが…。
少年になった息子が彼女につきつける「約束」とは何か。
ずっと平山家にいたという老女のマサヤさんも謎の存在のままだ。
物語の序盤に、由美にかけた「ころんでしまうよ」という言葉は、果たして助言か、呪いか。
何の構えもなく読んで、横っ面をひっぱたかれた。
ホラーといってくれれば、そう思って読んだのに。
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