ブックライブでは、JavaScriptがOFFになっているとご利用いただけない機能があります。JavaScriptを有効にしてご利用ください。
無料マンガ・ラノベなど、豊富なラインナップで100万冊以上配信中!
来店pt
閲覧履歴
My本棚
カート
フォロー
クーポン
Myページ
2pt
老成と若さの不思議な混淆、これを貫くのは豊かな詩精神。飄々として明るく踉々として暗い。本書は初期の短編より代表作を収める短編集である。岩屋の中に棲んでいるうちに体が大きくなり、外へ出られなくなった山椒魚の狼狽、かなしみのさまをユーモラスに描く処女作「山椒魚」、大空への旅の誘いを抒情的に描いた「屋根の上のサワン」ほか、「朽助のいる谷間」など12編。
アプリ試し読みはこちら
※アプリの閲覧環境は最新バージョンのものです。
Posted by ブクログ
小さなプライドを持ち、虚勢を張りながらいきていく。でもやっぱり最後はそこを捨てていかなければならない。そんなことを、気づかせてくれる作品
内容云々よりもただただ作者の文章が好きすぎる。 いい意味で庶民感覚のある素朴な風景の描写が好きです。 物語系に疲れた人にぜひ読んでほしいです。 内容でいえば「へんろう宿」「女人来訪」「寒山拾得」が特に好きです。 1/28追記 「屋根の上のサワン」「岬の風景」も大好きです。作者の文章にはかわいらしい、...続きを読むくすっと微笑んでしまう所があり、素朴な描写に加えてそうした点が好きなのかなと思います。
山椒魚。山椒魚は悲しんだ。から始まるわけだけれども最後のかえるの台詞を受けての山椒魚の気持ちがわからなくて、これ国語のテストに出たら0点だっただろうな。現在46歳。
なぜいま井伏鱒二を読もうと思ったのか、それが全然思い出せない。 2、3ヶ月まえに青木南八との交流をテーマにした「鯉」を読んだけれど、この『山椒魚』はそれより随分前から積読されていたから、「鯉」を読む前から何かが気になっていたのだろうと思う。それが一体何だったのか。 ただ何となく思うのは、何か「手触...続きを読むり」のある小説を読みたかったのではないかということだ。 歳をとって小説が読めなくなってきた。 原因はよく分からないけれど「世界を立ち上げる力」が弱くなってきたんじゃないかという気がする。 物語を読んでも昔のように世界が現れてこない。だから最初から確かな世界が描かれている、そんな小説を読みたかったのではないだろうか。 井伏鱒二の小説はその点で非常に優れているように思う。山椒魚にせよ、鯉にせよ、サワンにせよ、あるいは朽助にせよ、彼が住んでいる谷間にせよ、そこに描かれているものが、何か固形の重みを持って感じることができる気がする だから書かれていることが分からなくても読むことができるのではないか。 そんな気がした。
井伏鱒二の懐の大きな文章が堪能できる短編集。ストーリーとか小説の意味とか関係ないというのは乱暴すぎるかもしれないけどとある視点で絵画的に世界を優しく切り取るというようなふうに感じる。その結果「これは何を言いたいんだろう」という感想を持ってしまうものもあるけど、それが世界というものかもしれない。 代表...続きを読む作とされる山椒魚はそんな観察が浮き出る印象。朽助のいる谷間はストーリー感が強めに出る印象。屋根の上のサワンは全体的なバランスのよさを感じた。そのほか、へんろう宿、掛け持ち、女人来訪が印象に残った。女人来訪の文章は面白すぎる。大空の鷲はすごく実験的な作りの小説のようにも思えるけど語り口は井伏鱒二的で不思議な感触。 女人来訪の一番印象に残った部分。 「あなたも岡アイコさんも、どちらも愚劣です。不自然なロマンスはむしろ猥褻です。あなたは榛名山の譬え話で、ふんわりしてしまったんでしょう?」彼女はそれから笛の音に似た声でピイという声をあげて泣き出した。
今更ですが…。若い時読んだことなかったので。初期作品12作の短編集。個人的に「夜ふけと梅の花」が一番好きです。このユーモアとヒヤリ感が…。
言わずと知れた、超有名な作品。 教科書にも採用されたらしいが、多分習っていないので読む機会がなかった。 表題作『山椒魚』は、改変前のもの。 蛙の気持ちになってみると、いよいよ自分の命が尽きようとしているとき、怒りの感情が沸いてこないのも頷ける気がする。 ずっと二人で岩屋の中にいて、悪態ついて過ごして...続きを読むはいたけど、自分がいなくなった後、1人取り残される山椒魚の哀れさを思うと、自分の境遇よりもなお悪いのではないかと思ってしまう。 閉じ込められて初めて、その孤独や不安を痛感し、いたずらに飛び回って見せて煽るのではなかったと後悔もしたかも知れない。 いずれにしても、面白かった。
改めて読んでみた。表題作は幾通りもの解釈ができそう。『掛け持ち』が最高。屋根の上のサワンも好きです。自然描写が細かいとおもったら、作者は絵をよくする人だったそうなので納得。太宰治が有名だが、多くの現代作家も憧れる人らしい。新潮文庫は表紙が安西水丸。すてきです。
滑稽な ほのぼの 朗らか ユーモア 庶民的な 生き生き 可笑しみ 飄々 ↑読んでいて思い付いた言葉 文章に愛嬌があって 本人の性格が出てる気がする 古本トワサンにて購入
近代文学って慣れてないと読みにくいイメージだけど井伏の文章はスラスラ読めた。掛持ち、寒山拾得、夜ふけと梅の花、女人来訪、辺りが面白かった。主人公の語尾が「〜だぜ」なのもシャレてて好きだな。全体的にフワフワしてる感じとかも他の作家とは違った魅力の一つなのかも。
レビューをもっと見る
新刊やセール情報をお知らせします。
山椒魚
新刊情報をお知らせします。
井伏鱒二
フォロー機能について
「新潮文庫」の最新刊一覧へ
「小説」無料一覧へ
「小説」ランキングの一覧へ
黒い雨
井伏鱒二全詩集
試し読み
駅前旅館
荻窪風土記
かきつばた・無心状
神屋宗湛の残した日記
還暦の鯉
軍歌「戦友」
「井伏鱒二」のこれもおすすめ一覧へ
一覧 >>
▲山椒魚 ページトップヘ