黒い雨

黒い雨

小説・文芸
880円 (税込)

4pt

一瞬の閃光に街は焼けくずれ、放射能の雨のなかを人々はさまよい歩く。原爆の広島――罪なき市民が負わねばならなかった未曾有の惨事を直視し、“黒い雨”にうたれただけで原爆病に蝕まれてゆく姪との忍苦と不安の日常を、無言のいたわりで包みながら、悲劇の実相を人間性の問題として鮮やかに描く。被爆という世紀の体験を、日常の暮らしの中に文学として定着させた記念碑的名作。野間文芸賞受賞。

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  • カテゴリ
    :
    小説・文芸
  • ジャンル
    :
    小説 / 国内文学
  • 出版社
    :
    新潮社
  • 掲載誌・レーベル
    :
    新潮文庫
  • タイトル
    :
    黒い雨
  • タイトルID
    :
    255436
  • 電子版発売日
    :
    2014年04月11日
  • コンテンツ形式
    :
    EPUB
  • サイズ(目安)
    :
    1MB

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黒い雨 のユーザーレビュー

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感情タグBEST3

    Posted by ブクログ

    渡辺謙さん朗読のオーディブルが素晴らしい。最初から最後まで淡々と静かに読み進められ、その淡々さが恐怖を増します。広島原爆被曝者が長期間にわたり重症に耐え、生き延びる意志を持ち続けたことに感銘を受けました。あの時代を生き抜いた日本人は本当にたくましく賢明でした。私たちもどんなに辛くても、生きたいという希望を持ち続けなければと感じました。

    1
    2025年09月07日

    Posted by ブクログ

    めちゃくちゃ面白くて驚いた。
    いくつか井伏鱒二の作品を読んで、この日常のささやかな(わりと退屈な)出来事を描写する感じと、原爆という重いテーマがうまく結びつかなかったけど、原爆投下後も続く平凡な市民の日常を書いている感じがすごかった。
    ハーシーのルポはある種ヒーローもののような活躍をする人物が出てくるが、本作の主人公は原爆投下によって原爆症を負いながらわりと平凡な日常を続けている、このリアルさ。
    死者を河原で火葬することを役所が黙認することになり、工場長の命で、お経を唱えることになる。近くの寺でお経を写させてもらって、できるだけのことはやる。
    ・夕方ちかくなると、三人も四人も死亡者が出た。はじめの一人二人の知らせのときは「閑間さん、すみませんがお経を頼みます」と云って来たが、次第にぞんざいになって来て「閑間さん、葬式ですから来て下さい」と云うようになった。僕もいつとはなしに、自分でもそう云ってもらった方が気が楽だと思うようになっていた。
    なんか、この感じがすごく面白い。

    ・戦争はいやだ。勝敗はどちらでもいい。早く済みさえすればいい。いわゆる正義の戦争よりも不正義の平和の方がいい。

    「戦争」や「原爆」は政治的な意味合いが色々付いてしまって、もはや実感できるものとして指摘できる実体がない。そこで、井伏鱒二は「戦争」はこういうこと、「原爆」はこいうこと、ということを具体的に描いているように思う。
    姪の縁談のために自分の日記を清書し始めたが、縁談が破綻になったあとも最後まで清書するという、もはやよくわからない構成だが、よく残してくれたと思う作品だった。

    0
    2026年09月10日

    Posted by ブクログ

    Audibleで聞いた。朗読は渡辺謙さん。

    広島の原爆被爆後の惨状が、これでもかと言わんばかりに生々しく語られる。

    丸木位里、丸木俊さんの、原爆の図は決して誇張でも何でもないこと、はだしのゲンの描写も、事実だったことの証明とも言えるだろう。

    さっきまで元気に生きていたのに。
    能登半島地震を体験して、なおさら、人災でしかない戦争は即刻止めること。武器なんて持たないでと、思わざるを得ない。

    死んで守る国家ってなんなの? 死んだら何にもならないじゃん。

    0
    2026年03月29日

    Posted by ブクログ

    1945年8月6日〜15日の広島を、そして戦後の被爆者の生活を、あくまでも「日常」を描いている。
    生々しすぎて途中途中でウッとなってしまった。
    一瞬にして全てを奪い去られた人々。恐怖とか怒りとかそんな感情も抱く暇も与えられずに無数の罪なき人が亡くなったという事実。

    「抑止力」としての核開発が世界中で進んでいるが、全くもって広島と長崎の出来事は他人事なんだなと。
    被爆国として核の恐ろしさを伝える不断の努力を国家レベルで継続していかなければいけない。

    日本人たるもの原爆ドームは絶対に目で見ておかなければならないと改めて思わされた。
    (飯美味そうだし普通に広島には行きたい)

    0
    2026年01月31日

    Posted by ブクログ

    戦争の恐ろしさ、原爆の惨たらしさ。
    じっくりと読み進めながら、私の想像力では到底及ばないほどの凄まじい光景だったのだろうと思う。
    「何もかも情けない。」という一文が、戦争の全てを物語っているような気がした。

    0
    2025年11月22日

    Posted by ブクログ

    audible 。井伏鱒二のこの本、いつか読もうと思っていたが渡辺謙が朗読するとわかって飛びついた。
    想像以上の内容だった、これまでに読んだノンフィクション、フィクション、広島平和公園の資料館で見た数々の展示品、被爆者の語りなどなど、自分が受け止めていたことをすべてひっくり返すほどの衝撃だった。
    原爆や戦争の真実を知りたい人、この1冊できっとわかります。それほどの作品だ。

    0
    2025年08月25日

    Posted by ブクログ

    全世界の人に読んでほしい本でした。こんなことを繰り返してはいけない。読み終わった後、なんとも言えない、言葉にならない気持ちになって泣けてきました。全世界が平和になってほしい。

    0
    2025年08月18日

    Posted by ブクログ

    人々は暮らし、生きている。その影から付き纏い、引き裂き、壊し、奪っていく戦争。井伏鱒二氏の文章の書き方から、「人が生きる日常の中に起こっていたことだ」と痛いほど感じた。

    0
    2025年08月14日

    Posted by ブクログ

    ★五つです
    『白紅、日を貫く』、、、こんな虹は見たくないてす。
    井伏さんの作風なのか淡々と話が進み、悲惨な情景がサクサクと描かれ、話が先に進みます。
    とはいえ、映画やドラマなどより、井伏さんの描かれる文字の方が悲惨さが伝わります。

    玉音放送を聴いている姿は過去映像で観ますが、聴いた直後などは観たことがないので、当時の情感が伝わります。

    戦争はダメ

    0
    2025年08月14日

    Posted by ブクログ

    他の戦争映画に比べて、心がひどく痛むことがなかったのが不思議。自分の想像力が貧困なせいなのか。
    一般市民の日常風景が淡々と描かれていて、やたらと戦争を非難する書き方はされていない。
    重松が泣いたり喚いたりすることなく、原爆前と変わらず性格がぶれることなく、生活を続けているからだろうか。その点は、妻シゲ子も矢須子も大袈裟に悲惨な顔はしていない。

    壁にかかった「撃ちてし止まん」が虚しさの象徴に思えた。広島長崎の人たちは終戦のラジオ放送を呆然と聞いただろう。安心と不毛な気持ちがごちゃ混ぜになったような。
    “もう負けていることは敵にもわかっていたはずだ。ピカドンを落とす必要はなかったろう”
    そのとおりだと思った。

    原爆や戦争のことを今まで何も知らなかったので、原爆がどんなものなのか、戦時下の軍の統制、市民の食事など細かい生活事情が知れて勉強になった。

    0
    2025年08月13日

黒い雨 の詳細情報

  • カテゴリ
    :
    小説・文芸
  • ジャンル
    :
    小説 / 国内文学
  • 出版社
    :
    新潮社
  • 掲載誌・レーベル
    :
    新潮文庫
  • タイトル
    :
    黒い雨
  • タイトルID
    :
    255436
  • 電子版発売日
    :
    2014年04月11日
  • コンテンツ形式
    :
    EPUB
  • サイズ(目安)
    :
    1MB

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