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Posted by ブクログ
読む人によって感じ方が変わる作品であると感じた。
【私が考えさせられたこと】
•恋愛について
•貧困について
•男女のキャリア形成について
•いじめについて
•教育について
•日本の産業について
•ファストファッションについて
•障害について
•ヤングケアラーについて
などなど…..
もし、以上のような視点で作品を読めていない人がいるならもう一度読み直してほしい。こんなにも美しい小説という形で私に様々な問題提起をしてくれた著者には感謝の気持ちでいっぱいだ。おそらく著者の多様な職業を通して培った経験がこのような作品に繋がったのではないだろうか。
話は変わるが、私は久々に関西出身の著者の作品を読んだ。所々にクスッと笑えるような会話が見受けられるところも気に入っている。
また、作品の細部で「こう表現するのかぁ〜!!!」と驚かされるような表現技法がたくさん使われており、小説そのもの全てを楽しんで読むことができた。
Posted by ブクログ
P189 信也が憲吾に言った言葉
「一番なのか?」
「お前が一番苦しいのか、って訊いてんの」
信也に言われたら「はい私は一番苦しいです」って答えられないよ
水樹が大人になった信也をみて思うこと
P249 子供の頃は何も映さない、空っぽに見えたその目に、折れることなく生きてきた自信が満ちている。小さな子供が、長い時間をかけて強い大人になったのだと、
今までの人生振り返ってみると辛い経験沢山あったなー
そのおかげで、私もちょっとやそっとのことではめげない大人になったな
森嶋家の三兄弟の仲が良く互いを大切に思う絆の強さが良かった。優しい兄達に守られながら成長した末っ子の悠人との再会、そして悠人の今、良かった。
Posted by ブクログ
45歳。自分の来し方と行く先を
見つめる。
長年続けてきた服飾デザインの仕事が、突然事業閉鎖に。
女子トークから始まり、軽い内容かと思いきや、主人公水樹の人生は幼少期から甘いものではなかった。
幼い頃、貧しい団地生活の中、同じ団地に住む正浩、信也、悠人の3兄弟とは、家族同然に過ごしてきた。
同級生の憲吾、恩師の遠子との再会をきっかけに、27年間の空白を経て、水樹は信也と再会する。信也のことが好きだという気持ちをしっかりと自覚して。
その再会の場面は描かれず、読者にラストは委ねられる。
結果がどうであれ、
自分の過去、周りの人達の過去、
今の自分、将来の自分、これだけしっかり
深く理解できていたら、それだけで十分だと思った。
藤岡陽子さんの経歴が、生きてきた年月が、小説を作り上げているんだな。
45歳。人生の折り返し地点。自分の人生の終わりも見えてくる。水樹の気持ち、手に取るようにわかる。その歳になって初めて自分の親の気持ちや状況が理解できたりする。
心に強く響いたフレーズ
(記憶を頼りにしてるので正確ではない)
1、人は3つの層からできている。
生まれついた性格、環境で形成される性格、努力して身につけた人格。
2.リレーのバトンは気持ちをつなぐんだ。
3.人にはそれぞれの戦い方があるんだ。
小説として、現在から過去に遡り、また現在に戻る構成が良かった。
登場人物、ひとりひとりの輪郭が際立っていて、ドラマのように情景が浮かんだ。
文学部出身、記者、司法事務、タンザニア留学、看護師、と様々な経験に裏打ちられた。無駄のないリアルな筆致が良い。
今、藤岡陽子さんブームであと4冊積んである。楽しみ。大好きな作家さんだ。
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