海とジイ

海とジイ

638円 (税込)

3pt

最期を見据えた生き様から光を得る人生賛歌。

舞台は、美しくもありときに恐ろしい顔を見せる海と島。3人のおじいさん=ジイの生き抜く姿と,そのジイから思いを受け取る人々の心模様をときに温かく、ときにいきいきと、ときに静かな筆致で描ききります。全3編の物語。
●海神~わだつみ
いじめが原因で不登校になった小学四年生の優生。ある日、瀬戸内の島に暮らす曾祖父を訪ねることになる。死期が近いはずの曾祖父・清次は、病人とは思えないほど元気に優生らを案内し、饒舌に振る舞う。その後入院となった曾祖父と優生が交わした二人だけの約束とは……。
●夕凪~ゆうなぎ
70代後半の老医師とそのクリニックに20年以上勤め、支え続けてきた48歳看護師の女性。ある日、クリニックを閉院すると宣言した後老医師が失踪する。必死で探す看護師の女性が行き着いたのは瀬戸内の島。もう戻らない、と告げる老医師の覚悟とは。静謐でほのかに温もる大人の慕情。
●波光~はこう
すべてを陸上競技に捧げてきたが、怪我により人生どん底になってしまった澪二。試験を前に逃げるように子供の頃訪れていた島にある祖父の家へ。石の博物館のリニューアルオープンの準備を手伝ううちに、今まで知り得なかった祖父の青春時代、親友、そして唯一の後悔を聞き……。

※この作品は単行本版『海とジイ』として配信されていた作品の文庫本版です。

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海とジイ のユーザーレビュー

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感情タグBEST3

    Posted by ブクログ

    面白かったなぁ
    ジイが伝えたいこと
    全部大好きだけど真ん中のやつの異質さがなんとも言えなくて頭に残る。ちょっと時間置いたらもう一回読んでみたいかも。

    1
    2025年09月07日

    Posted by ブクログ

    何回も読み直したいと帯に書かれていて
    そのまま手に取りました。
    都会からいきなり瀬戸内海の海のシーンに
    切替わる場面はまるで映画のような感覚です。

    じいちゃんから、生き抜いてきた人からの
    言葉が心に沁みます、
    無くしたも、気が付かないかったものが等身大に迫ってとても読み終えた時に心地いい気持ちに

    0
    2025年11月16日

    Posted by ブクログ

    3編のオムニバス形式(だということに3編目で気付く)オムニバスを読むことがあまりないので、繋がった時の感動も味わえた

    どの内容も書き始めから物語に引き込まれ、そして涙が止まらなかった…… 自分や自分の両親と重ねてしまうといろんな思いが込み上げた

    こんなに感情を揺さぶられた理由、それはあとがきのき

    0
    2025年06月04日

    Posted by ブクログ

    海も
    じいさんも
    大好きで。
    それはきっと
    懐の深さと奥行きに
    魅了されるからなんだなあと感じた。
    3つのお話は繋がっていて。
    自然を前に人は繕えない。

    なにを自分は後世に残していきたいか
    そんなことを考えながら。
    あたたかい物語でした。

    0
    2025年04月14日

    Posted by ブクログ

    3作の短編集。
    1作目が泣けました。
    電車の中で読んでいたので、ちょっと困りました(笑)
    ジイと過ごす時間で三者三様の想い、ちゃんと次世代へ伝わっているとこが良かったです。
    人と人との繋がりって大切だなぁと感じる1冊でした。

    0
    2025年04月02日

    Posted by ブクログ

    瀬戸内の海と3人のジイ。
    島で生きるジイたちの生きる姿を見た孫たちは、迷いから自分を見つめ直していく。

    第2話は、複雑な思いで読んだ。老いを感じ、個人の医院を閉院して、たまたま昔世話になった先輩医師を助けに島に行った。鬱々としていた思いを海で気持ちを前向きにしてもらったかのように映る。

    上手く言

    0
    2025年03月03日

    Posted by ブクログ

    海神
    トイレが原因でいじめを受けるようになった小学校四年の優生は、瀬戸内の島に暮らす曾祖父を訪ねる。死期が近いという曽祖父だったが、元気に優生と接した。そして入院した曽祖父と優生が約束を交わす。

    夕凪
    20年以上も70歳を超えた医師を支えてきた。
    その医師がクリニックを閉院すると言って、いなくなっ

    0
    2025年01月18日

    Posted by ブクログ

    命のメッセージ。生きてきた時間の長さの分だけ、時間を重ねた学びがある。だから伝えることができる想いを言葉にすることができるんだろうな…。何度読み返しても毎回気づくことごあり、登場する3人の老人からのメッセージを確かに受け取ることがでる。

    0
    2024年09月25日

    Posted by ブクログ

    藤野陽子さんは『満天のゴール』に続き2作目
    今回は『海とジイ』

    山でも空でもなく、海
    おじいさんじゃなく、
    おじいちゃんでもなく、ジイ
    読み進めるにつれ、このタイトルの意図する所がじわじわと心に響いて来る。

    三話の物語には、3人のジイの生き方と、そのジイの想いを受け取る人々の心情模様が描かれてい

    0
    2024年09月06日

    Posted by ブクログ

    これも最高。瀬戸内海で短編3作が絡み、湊かなえさん的な謎解きも楽しく。いや、そこは藤岡さん、ドカーンと泣かせてくれるので、飛行機で読んでて涙が溢れて、思わず中断。

    0
    2024年08月25日

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