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東京郊外の公立小学校に新しく赴任したひかりは衝撃を受ける。ウサギをいじめて楽しそうなマーク、ボロボロの身なりで給食の時間だけ現れる大河、日本語が読めないグエン。これまでの経験がまるで役に立たない現場で一人一人と向き合ううち、いつしかひかりは子どもたちの真の輝きを見つけていく……。新米教師の奮闘と成長に心震える感動作。
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Posted by ブクログ
ペンは剣より強い。 私が読後、真っ先に思い浮かんだのがこのフレーズ。 著者の知り合いの教員から聞いた話を元に、構成されたストーリーなのだと言う。誰かが書かないと、という著者の正義感なんだろうなぁ。私はそういうの嫌いじゃない。 虐待されていたり、ネグレクトだったり、移民だったりで、小学校に通えないと...続きを読むか、どうにか通っても馴染めない子どもたちと、それをなんとか救おうとする若い教師。 フィクションではあるけど、こういう家庭は確実にあるし、社会的に守られていない弱者がいるのだと知ることはとても重要だと思った。 作中に出てくる児童の中で、印象に残っているのは文香だ。私の子どもの頃と重なる。 子どもを育てていると、本を読んでいると、心の中にしまっていたどす黒い箱が開く時がある。 その箱があること自体、忘れていたのに。 私が藤岡作品を読むのは3作目。 この本は、『きのうのオレンジ』を読み終えたタイミングで知って、娘が小学生になる前に読みたいと思っていた。 何より、主人公の名前に吸い寄せらた。 娘が保育園の担任に注意されることが多く、私自身がダメ出しばかりされているように思っている。 先日ついに「こういう、生きていく上で大事なことって、やっぱりご家庭でちゃんとお子さんとお話して欲しいんですよ」と言われてしまった。 保育園の先生は子どものプロだから。 私などが、解決策を導けるはずもない。 何でも教えてやってください。よろしくお願いします。 そんな風に、子どもたちを保育園に預けてきた。 ここまで、赤ちゃんのときからずっと。 先生たちに教えてもらったことは、本当にたくさんある。 というか、娘たちは、大事なことや必要なことを全部保育園で教えてもらった。 私は、つくづくダメな母だと思う。 作中で、大河の母のセリフに泣いた。 私は彼女とは真逆に高齢出産なのだけど、それはそれで「アナタ、何年生きてきたんですか?」「これだけ生きてるんだから当然できますよね?」という圧をいたるところで感じる。 何歳で産んでも初めてのことはわからんし、向いてないものは向いてない。 まぁでも…開き直ってばかりはいられない…。 これを読み終わって、自分の子どもたちへの関わり方を考えざるを得ないな…と思っている。 夫は、保育園の先生からの指摘を「先生自身の支配欲を満たしたいだけ」「担任との相性が悪いだけ」と全く聞かない。先生との相性が悪い…それは…アンタや。 先方もそれを感じているから、先生から子どものトラブルを聞かされるのは、いつでも私の役目だ。 「よく見てくださって、ありがとうございます」 「様子をお知らせいただき、ありがとうございます」 私の、先生へのセリフ集である。 これを、泣かずに、喧嘩せずに、言えるようになったのは年を重ねた成果かもしれない。 藤岡作品は、温かい。 「誰か一人、がいるかどうか」 水野先生のこのセリフも、私は泣いた。 お友達とのコミュニケーションでトラブルを起こす娘に、私は言ってしまう。 おうち帰ったら、たくさん好きな絵本読もうか、と。 甘やかしているだけなのかもしれないけど。 その一人を見つけられるか。出会えるか。 今は出会えなくても、いつか出会えるよ。 今、ひとりぼっちなら、たくさん本が読めるよ。 ひとりぼっちでも、たくさん本は読めるよ。 私の中のちいさい人に、そう声をかけた。 藤岡さんは、すっかり私のお気に入りの作家さんの一人だ。たくさん読めば、いろんなことと繋がれる。 だから読書はやめられない。
小学生を育てる親として、さまざまな想いを巡らすことになる良本だと思った。 決して誇張した表現ではなく、リアルにあり得るテーマなのではないだろうか。
様々な問題を抱えた子供が集結した6年2組。 そのクラス担任になったひかり先生と生徒のお話。 そこに元校長が亡くなったという事件も絡んできて、ミステリー要素も含まれた内容で、予測ができない展開も面白かった。 先生が真っ直ぐで子供達の未来を常に考えてくれていて、その優しさに心温まる。 また荒れたクラ...続きを読むスであっても、子供達の純粋で無邪気な様子や、先生の頑張りに応えようとする様子はとても可愛らしい。 個人的には授業中や行事の様子で、自分の小学生の頃の思い出と重なるような描写が多く、鮮明に小学生の頃の感情を思い出すきっかけになったりして、懐かしさや切なさを感じ、グッとくるものがあった。 少し読み進めただけで、クラスの抱える問題が多過ぎて重過ぎて、これはハッピーエンドは無理だろうと感じるレベルだったのに、こんな素敵なエピローグで締め括られるとは驚きだった。
今年最後、素晴らしい終わり方でした。 生徒に全力でぶつかって行く小学校教師の主人公にエールを送りながら読みました。
藤岡陽子さん、2冊目の作品です。 晴れたらいいね を最初に読みとても感動しましたが、この作品も間違いないです。 感動。涙。先生という職業の難しさも大変さも感じました。主人公は本当に素晴らしい先生です。 ラストも良かったですね。 藤岡陽子さんの作品、ほかにも読んでみようと思います。
最初の方はとても辛く、読むのをやめようかとも。 澤木ひかり・・と同じ仕事をしていたのは、私の周りに複数います。 なので読むのが辛いと思えるところが‥‥ そしてきっとこの後、その仕事に就くかもしれない大学生がいるかも。 穏やかな終わり方なので、よかったです。
久々に本で泣いた〜。 東京郊外の公立小学校に新しく赴任したひかり。 担当する六年二組の生徒たちは社会の根深い諸問題の犠牲になっているような子たちが多い。 自分が小学生だった頃を思い返しても、かなりいたよなこういう子たちと思って、子どもの行動には全部理由があるっていうのがすごく刺さった。
文句なく⭐︎5つ! 素晴らしい小説だった。 帯を見て新米教室が子供達に降りかかる困難に奮闘するお話…と思い手にしたが、そんな軽いものではなかった。 今や小学生の抱える問題はお友達と喧嘩しちゃった…勉強が難しい…ありきたりなものではなく不登校、ネグレクト、貧困、不法滞在、小児性愛者…そのどれもが紛れも...続きを読むなく社会問題である。 社会問題があどけない小学生の学校生活にまで入り込んでいる事が恐ろしい。 そしてそれらの問題から目を背ける事が当たり前のようになってしまう教師のあり方、そうせざるを得ない教師を取り巻く環境、教師ばかりではなく親の在り方、家庭環境、地域社会の子供への関わり方…波紋はどんどん広がるばかりだ。 「金の角持つ子供たち」の塾講師、加地先生も素晴らしい先生だったけれど本書の澤木先生もまた心から子供を想い、正面から向き合う先生…こんな先生が1人でも多く…と思わされる先生の象徴だ。 (クラス全体を見た時賛否両論ありそうな先生だけど…笑。問題児とされる生徒に心を奪われすぎると手の掛からない生徒や保護者の心は歪む問題も多々^^; 理解してくれる生徒や保護者ばかりではない) 小説として充実した読書時間を持てた事は確か!ただそれだけではない…小説の中の話だから…と終わらせられない大きな問題定義を掲げてくれた! そう、こういう現実がある事をもっともっと知らなければならない。 知るところから始まると思わされた! 藤岡さんの小説、やっぱり好き。 他の小説もたくさん読んでいきたい!
面白かった。 サスペンス要素がうまく融合しながらもひたむきな主人公と子供たちの葛藤と成長が良く描かれていた。 確かに考えると学校って、いくらでも事件やトラブルが起こり得る環境だよなぁ。 教育現場の過酷な実情を垣間見れた気がする。
教育現場のリアルな実態に衝撃を受けた。 新米教師の奮闘ぶりを描いたハートフルな物語だと思ったが、知らなかった、知ろうとしてこなかった教育現場の実態を、まざまざと思い知らされた。 4月に水柄小学校に着任したばかりの主人公「ひかり」の受け持つ6年2組には、大きな問題を抱えた生徒が大勢いる。どんな時も...続きを読む生徒一人一人に寄り添い、生徒の目線で動くひかり。 そんな彼女は同僚から時に疎まれ、上司からは厳しく叱責を受け、保護者からの理解も得られない。 それでも強い信念を持ち、心が折れそうになりながらも、自らを叱咤し、辿り着いた先にみえた光とは・・・ 物語全体を包むミステリー要素も効果的で、どんどんのめり込んでしまった。 弱者であるこどもの問題も勿論だが、巻末の解説にもあったように、若干26歳、教師5年目のひかり自身も弱者だと言わざるを得ない。 彼女の直向きな働きぶりがあまりにも眩しい・・・ だからこそ、このままの姿勢で教職が長く続けられるのかと、色々思いを膨らませ、心配な気持ちになってしまった。 唯一の救いは、ひかりの味方でいてくれる養護教諭、水野先生の存在だ。たった一人、この存在がいるかいないかは、天地ほどの差があると思う。 教師の高い離職率、休職者の多さ、教師不足の実態。 プライベートと仕事の区別なく働いている私の知人もいるが、その現場の過酷さをどこまで知っていただろうか。 まずは知ること。そして自分の考えをもつこと。 必要なときは力を尽くそうと気付かせてもらえる素晴らしい作品だった。 ラストの希望のある温かな締め方に、藤岡陽子さんのお人柄を感じた。
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