無料マンガ・ラノベなど、豊富なラインナップで201万冊以上配信中!
※アプリの閲覧環境は最新バージョンのものです。
Posted by ブクログ
ペンは剣より強い。
私が読後、真っ先に思い浮かんだのがこのフレーズ。
著者の知り合いの教員から聞いた話を元に、構成されたストーリーなのだと言う。誰かが書かないと、という著者の正義感なんだろうなぁ。私はそういうの嫌いじゃない。
虐待されていたり、ネグレクトだったり、移民だったりで、小学校に通えないとか、どうにか通っても馴染めない子どもたちと、それをなんとか救おうとする若い教師。
フィクションではあるけど、こういう家庭は確実にあるし、社会的に守られていない弱者がいるのだと知ることはとても重要だと思った。
作中に出てくる児童の中で、印象に残っているのは文香だ。私の子どもの頃と重なる。
子どもを育てていると、本を読んでいると、心の中にしまっていたどす黒い箱が開く時がある。
その箱があること自体、忘れていたのに。
私が藤岡作品を読むのは3作目。
この本は、『きのうのオレンジ』を読み終えたタイミングで知って、娘が小学生になる前に読みたいと思っていた。
何より、主人公の名前に吸い寄せられた。
娘が保育園の担任に注意されることが多く、私自身がダメ出しばかりされているように思っている。
先日ついに「こういう、生きていく上で大事なことって、やっぱりご家庭でちゃんとお子さんとお話して欲しいんですよ」と言われてしまった。
保育園の先生は子どものプロだから。
私などが、解決策を導けるはずもない。
何でも教えてやってください。よろしくお願いします。
そんな風に、子どもたちを保育園に預けてきた。
ここまで、赤ちゃんのときからずっと。
先生たちに教えてもらったことは、本当にたくさんある。
というか、娘たちは、大事なことや必要なことを全部保育園で教えてもらった。
私は、つくづくダメな母だと思う。
作中で、大河の母のセリフに泣いた。
私は彼女とは真逆に高齢出産なのだけど、それはそれで「アナタ、何年生きてきたんですか?」「これだけ生きてるんだから当然できますよね?」という圧をいたるところで感じる。
何歳で産んでも初めてのことはわからんし、向いてないものは向いてない。
まぁでも…開き直ってばかりはいられない…。
これを読み終わって、自分の子どもたちへの関わり方を考えざるを得ないな…と思っている。
夫は、保育園の先生からの指摘を「先生自身の支配欲を満たしたいだけ」「担任との相性が悪いだけ」と全く聞かない。先生との相性が悪い…それは…アンタや。
先方もそれを感じているから、先生から子どものトラブルを聞かされるのは、いつでも私の役目だ。
「よく見てくださって、ありがとうございます」
「様子をお知らせいただき、ありがとうございます」
私の、先生へのセリフ集である。
これを、泣かずに、喧嘩せずに、言えるようになったのは年を重ねた成果かもしれない。
藤岡作品は、温かい。
「誰か一人、がいるかどうか」
水野先生のこのセリフも、私は泣いた。
お友達とのコミュニケーションでトラブルを起こす娘に、私は言ってしまう。
おうち帰ったら、たくさん好きな絵本読もうか、と。
甘やかしているだけなのかもしれないけど。
その一人を見つけられるか。出会えるか。
今は出会えなくても、いつか出会えるよ。
今、ひとりぼっちなら、たくさん本が読めるよ。
ひとりぼっちでも、たくさん本は読めるよ。
私の中のちいさい人に、そう声をかけた。
藤岡さんは、すっかり私のお気に入りの作家さんの一人だ。たくさん読めば、いろんなことと繋がれる。
だから読書はやめられない。
Posted by ブクログ
様々な問題を抱えた子供が集結した6年2組。
そのクラス担任になったひかり先生と生徒のお話。
そこに元校長が亡くなったという事件も絡んできて、ミステリー要素も含まれた内容で、予測ができない展開も面白かった。
先生が真っ直ぐで子供達の未来を常に考えてくれていて、その優しさに心温まる。
また荒れたクラスであっても、子供達の純粋で無邪気な様子や、先生の頑張りに応えようとする様子はとても可愛らしい。
個人的には授業中や行事の様子で、自分の小学生の頃の思い出と重なるような描写が多く、鮮明に小学生の頃の感情を思い出すきっかけになったりして、懐かしさや切なさを感じ、グッとくるものがあった。
少し読み進めただけで、クラスの抱える問題が多過ぎて重過ぎて、これはハッピーエンドは無理だろうと感じるレベルだったのに、こんな素敵なエピローグで締め括られるとは驚きだった。
※アプリの閲覧環境は最新バージョンのものです。