【感想・ネタバレ】空にピースのレビュー

あらすじ

東京郊外の公立小学校に新しく赴任したひかりは衝撃を受ける。ウサギをいじめて楽しそうなマーク、ボロボロの身なりで給食の時間だけ現れる大河、日本語が読めないグエン。これまでの経験がまるで役に立たない現場で一人一人と向き合ううち、いつしかひかりは子どもたちの真の輝きを見つけていく……。新米教師の奮闘と成長に心震える感動作。

...続きを読む
\ レビュー投稿でポイントプレゼント / ※購入済みの作品が対象となります
レビューを書く

感情タグBEST3

Posted by ブクログ

様々な問題を抱えた子供が集結した6年2組。
そのクラス担任になったひかり先生と生徒のお話。

そこに元校長が亡くなったという事件も絡んできて、ミステリー要素も含まれた内容で、予測ができない展開も面白かった。

先生が真っ直ぐで子供達の未来を常に考えてくれていて、その優しさに心温まる。
また荒れたクラスであっても、子供達の純粋で無邪気な様子や、先生の頑張りに応えようとする様子はとても可愛らしい。

個人的には授業中や行事の様子で、自分の小学生の頃の思い出と重なるような描写が多く、鮮明に小学生の頃の感情を思い出すきっかけになったりして、懐かしさや切なさを感じ、グッとくるものがあった。

少し読み進めただけで、クラスの抱える問題が多過ぎて重過ぎて、これはハッピーエンドは無理だろうと感じるレベルだったのに、こんな素敵なエピローグで締め括られるとは驚きだった。

0
2025年03月16日

Posted by ブクログ

今年最後、素晴らしい終わり方でした。
生徒に全力でぶつかって行く小学校教師の主人公にエールを送りながら読みました。

0
2024年12月31日

Posted by ブクログ

藤岡陽子さん、2冊目の作品です。
晴れたらいいね を最初に読みとても感動しましたが、この作品も間違いないです。
感動。涙。先生という職業の難しさも大変さも感じました。主人公は本当に素晴らしい先生です。
ラストも良かったですね。
藤岡陽子さんの作品、ほかにも読んでみようと思います。

0
2024年12月21日

Posted by ブクログ

最初の方はとても辛く、読むのをやめようかとも。
澤木ひかり・・と同じ仕事をしていたのは、私の周りに複数います。
なので読むのが辛いと思えるところが‥‥

そしてきっとこの後、その仕事に就くかもしれない大学生がいるかも。
穏やかな終わり方なので、よかったです。

0
2024年12月19日

Posted by ブクログ

ネタバレ

藤岡陽子さんの作品は3冊目。
教師になり5年めの澤木ひかりが、問題を抱える水柄小学校6年2組の、新しい担任になった時から約1年間の奮闘記。

子どもは、親を選べない。
家庭に入れば、子どもにとって親はすべてだと思う。子どもは過酷な状況でも、なんとか順応しようと試みるものだ。
ひかりのクラスには、学校給食で命をつなぐ子どもがいる。私は(たくさん食べてたくさん眠る)は子どもの特権だと思っている。もし日本のどこかでおきていることなら悲しすぎる。

子どもは先生も選べない。
理不尽なことをされても、抵抗できない。
自分のことを真剣に考えてくれる先生を、どこかで探している。

そこに「光」がさす。ひかり先生の存在だ。
ネグレクト、発達障害、児童虐待、外国人児童問題、小児性愛、次々と起こる問題を持ち前の行動力で突き進んでいく、ひかり先生は頼もしい。

「神様、この世に生まれたすべての子どもたちを幸せにしてください」
ひかり先生の言葉はやさしく尊い。

どんな状況においても、子どもには未来があり、可能性を秘めていると思う。

今、小学校の教師は激務だと聞いた。
子どもたちの笑顔のためにも、先生にはいつも元気でいてほしいと願うばかりだ。

0
2024年12月09日

Posted by ブクログ

久々に本で泣いた〜。

東京郊外の公立小学校に新しく赴任したひかり。
担当する六年二組の生徒たちは社会の根深い諸問題の犠牲になっているような子たちが多い。
自分が小学生だった頃を思い返しても、かなりいたよなこういう子たちと思って、子どもの行動には全部理由があるっていうのがすごく刺さった。

0
2024年11月17日

Posted by ブクログ

文句なく⭐︎5つ!
素晴らしい小説だった。
帯を見て新米教室が子供達に降りかかる困難に奮闘するお話…と思い手にしたが、そんな軽いものではなかった。
今や小学生の抱える問題はお友達と喧嘩しちゃった…勉強が難しい…ありきたりなものではなく不登校、ネグレクト、貧困、不法滞在、小児性愛者…そのどれもが紛れもなく社会問題である。
社会問題があどけない小学生の学校生活にまで入り込んでいる事が恐ろしい。
そしてそれらの問題から目を背ける事が当たり前のようになってしまう教師のあり方、そうせざるを得ない教師を取り巻く環境、教師ばかりではなく親の在り方、家庭環境、地域社会の子供への関わり方…波紋はどんどん広がるばかりだ。
「金の角持つ子供たち」の塾講師、加地先生も素晴らしい先生だったけれど本書の澤木先生もまた心から子供を想い、正面から向き合う先生…こんな先生が1人でも多く…と思わされる先生の象徴だ。
(クラス全体を見た時賛否両論ありそうな先生だけど…笑。問題児とされる生徒に心を奪われすぎると手の掛からない生徒や保護者の心は歪む問題も多々^^; 理解してくれる生徒や保護者ばかりではない)
小説として充実した読書時間を持てた事は確か!ただそれだけではない…小説の中の話だから…と終わらせられない大きな問題定義を掲げてくれた!
そう、こういう現実がある事をもっともっと知らなければならない。
知るところから始まると思わされた!

藤岡さんの小説、やっぱり好き。
他の小説もたくさん読んでいきたい!

0
2024年04月10日

Posted by ブクログ

ネタバレ

私自身教員にはならなかったものの教育学部を卒業したため、本屋で見かけて思わず手に取ってしまった本。
読んでて児童ひとりひとりが抱える問題が重く、簡単に解決できないことばかりで、主人公の苦労に感情移入し苦しくなることもあったが、話のテンポがよくすごく読みやすくてサクサクと読み進めれた。

悩み葛藤し挑戦しながら児童に一生懸命向き合った主人公が、最後に無事報われて児童たち感謝され、全員で卒業できたところには、涙腺に来るものがあった。
実際の先生はここまでひとりひとりに向き合って家庭に赴いくことは出来ないと思うが、主人公の姿勢がとても心に刺さる良い作品だと思う。

個人的に特に印象深かったのが、貧困やDVの児童以外の''手のかからない子''について少しだが描かれたのがいいなと思った。優等生だからこそ先生が後回しにてしまい、主人公と話す時嬉しそうにした児童がおり、主人公とは別に感情移入してしまった。
またその児童自身も学びたい気持ちがあるのに大学には行けない、と親から言われてて主人公がかける言葉に悩むシーンも、心に刺さった場面だった。

0
2024年04月09日

Posted by ブクログ

ネタバレ

文章量の多い文庫本だな、読めきれるかな思いながらと手にとったが、吸い込まれるように読んでしまった。生徒を取り巻く社会問題が、子どもたちに重くのしかかり、少しでも良い方向にと動く担任の奮闘ぶりが素晴らしかった。最後みんなでピースしてる姿は私の中ではっきり映像として流れて、その子どもたちの笑顔は眩しいものだった。

0
2024年03月20日

Posted by ブクログ

子どもは自分が置かれた環境を変えることができない。食べるために登校する子、高校や進学を諦めなくてはならない子、虐待…。重くて辛い環境の中で、それでも懸命に生きる姿と必死に力になろうとする先生、諦めてしまわなければ、今すぐにではなくても、いつか頑張ってよかったと思える未来がやってくるのだと信じたくなった。誰か1人でも子どもたちのSOSに気づくことができたら、そして手を差し伸べることができたら、信じることができる大人がいれば、その子はきっと変わることができるんだと思った。

0
2024年02月06日

Posted by ブクログ

ネタバレ

各所で泣かされる物語でした。
ロンがサウの給食を増やした場面のいざこざ…切なくも皆の優しさに溢れてて涙です。

子供が変わろうとしても結局、親が障壁になる…
切ない事実ですね。。
でも、「先生」の影響力ってやっぱり大きいと思う、大変だろうけど頑張って欲しい!世の中の先生たちを応援したくなる、そんな本でした。

澤木先生の真っ直ぐさに、若さを感じ、
エピローグに先生を辞するとあった相庭先生ですが、先生不足の世の中、根本的な考え方がまともで優秀な先生には教師を続けてもらいたかったと思った。

0
2025年06月09日

Posted by ブクログ

重い、重い題材。だからこそ読み進めるのに気が引けることもあった。
でも、とても切なくも素敵なお話。
先生という職業は尊い。
今私がここにいるのも、この感想を読んでいるあなたも、先生の存在なくしては実現しなかったはず。
先生次第で、人は良くも悪くもその後の人生に大きく影響を与える。そういう職業なのである。
その重責に苦労しつつもやり甲斐を覚え、児童一人一人の現実に真摯に向き合い、遂に心を許し合う。そんな先生の、紆余曲折と醍醐味を具現化したような内容に大変感動しました。

0
2025年05月26日

Posted by ブクログ

いわゆる《親ガチャ》で、どちらかと言えば残念なほうに当たってしまった子どもの担任になった若い小学校教師が主人公。

今思うと、自分が小学生の時のクラスメイトだったあの子、もしかしてそうだったのかな(都内23区在住)というケースも

時代が令和になると、そういう環境の家庭も聞かなくなったな、いたとしても珍しいのでは、と思っていたが…。

《環境から生じる格差》
子どもにはなんの責任もない。

真冬の屋外、もこもこのダウンジャケットの子とお下がり何代目なの?の古いコートの子じゃ寒さの体感は違う。


でも、子どもはみんな親が大好きだ。
クソみたいな毒親でも子どもは親を庇うし親から好かれたい。

子どもたちがかわいらしくていい子だからこそ、本人が、望む道を貧困を理由に諦めることがない社会になればいいと思う。

大人目線や常識、自分の経験で決めつけるのではなく、一人一人とそれぞれ丁寧に話を聞こうとする、不器用でちょっとトロくてたまにイラつく先生にも好感が持てた。

にしても切ない。

0
2025年04月20日

Posted by ブクログ

かなり重苦しかった。
理想に燃える若い女性教師が、疲労でうつろな瞳になっていく姿が目に浮かぶ。唯一心を開いていた養護教諭の前でも自ら心を閉じてしまう。
ネグレクトや昼夜逆転で不登校に陥る子、日本語をうまく話せない外国籍の子、給食費を滞納せざるを得ない子。そんな子たちに寄り添って擦り切れていく先生。
最後はかすかな光が見え、報われたように見えるけど、きっと彼女は疲弊している。そしてそれが蓄積され、ボディーブローのようにひびいていく。
理想に燃える一人の教師の存在が周りの教師に刺激を与え、活気づくことはあるだろう。
でも、今の教育現場の抱える問題はチームで対応し、他の教育機関と連携しないと解決の糸口は見えない。
「空にピース」をしながら卒業生と笑顔を見せる女性教諭。よかった。本当によかった。
でも、もう一人の6年生担任は最後の力を振り絞って卒業生を見送り、教師を辞めていく。何年か前から教育の限界を感じて。元は若き女性教師と同じように子どもに寄り添っていた熱い教師が。
藤岡陽子さんの描きたかったのはどちらの姿なのか。たぶんどちらもだろう。

「あなたが、この世に見たいと願う変化に、あなた自身がなりなさい。」(マハトマ・ガンジー)

0
2025年02月05日

Posted by ブクログ

ネタバレ



ネグレクトや虐待、貧困や不法在留など様々な問題に直面する小学校六年生の子供たちを救おうと、その担任の先生が孤軍奮闘する。

こういう系の本は苦手かも?と心配していたが、担任教師であるひかりの考えや行動は決して押し付けがましくなく、純粋に子供たちを心配する愛情ゆえなので、自然にひかりを応援する気持ちになれた。

絶望とも言える程の苦難の中、少しずつ光が見えてくるラストは圧巻で心が暖かくなり、目には涙が溢れた。

新年の1冊目、よい本を読めて幸せ。

0
2025年01月01日

Posted by ブクログ

26歳のひかりが赴任した小学校。
6年2組は問題だらけ。

不登校 ネグレクト 不法滞在 虐待 モンペ

ひとつひとつに真摯に向き合うひかりに
子供たちは次第に心を開いてゆく

これはねぇ、きれいごとじゃないよね
こんなの先生が壊れちゃうよ。。

0
2024年12月11日

Posted by ブクログ

藤岡さんの教育系。突然6年の担任を持たされた26才ひかり先生が、おそらくその小さな体で不登校とか虐待といった課題に全力で立ち向う。今どきの若い先生でも、ここまで頑張る人がいるんだな、と感動しました。

0
2024年08月31日

Posted by ブクログ

教師になって5年。
赴任した小学校で、ひかりが担当したのは6年生のクラスだった。
クラスにはベトナム籍で、日本語がちゃんと読めない男子や、授業中に教室を出ていく男子。そして不登校気味で給食だけを食べにくる男子もいて・・・
前向きな性格と行動力でひとりひとりの児童に向き合おうとする。
保護者に会うために家庭訪問を繰り返し、食べることに不自由している子にはインスタントラーメンの作り方を教えたりもする。
貧困と虐待、そして性暴力。

いま、この日本で貧困児童が7人にひとりいるという現実。
その現実を目の前にして言葉がない。

0
2024年08月02日

Posted by ブクログ

最初から最後まで心を揺さぶられまくりでした。

教え子に対する担任教師である主人公の無条件の愛情に何度涙したことか…。
世の中には赤の他人の大人が手を差し伸べなけらばいけない子どもがたくさんいる。
こんな豊か国である日本にも、飢えに苦しむ子はたくさんいるのは事実。

世の中すべての子どもたちが幸せになりますように。主人公の教師は何度も祈る。
本当にそのとおりである。
どんな子どもにも罪はない。
すべて大人の責任である。

悲しい現実と心温まる教師の愛情が激しく入り混じる物語である。
読んでよかった。

0
2024年07月31日

Posted by ブクログ

主人公の「澤木ひかり」は教員生活5年目で、新たに水枝小学校へ赴任することになった。
前に勤めていた小学校の先輩教諭から「水枝小学校は大変だよ」と言われていたが、何が大変なのか具体的には教えて貰えなかった。
これまでは低学年、中学年の担任になった経験は4年間あるのだが、水枝小学校では6年生の担任を任される。
そして先輩が言っていた大変さに直面することになるのだが、孤軍奮闘の様相で、子供たちは勿論、親や上司たる校長・副校長とも対峙することになる。
『 空にピース 』は小学校の教育現場を舞台にして綴られているが、今の日本が抱えている社会問題ここに集積しているように思えた。
学校への不登校、度を越した考えのモンスターペアレント、児童虐待、ネグレクト、外国人児童への教育、そして貧困と暴力など、社会の縮図が水枝小学校を通して問題提起されていた。
まだ若い「澤木ひかり」教諭に立ち塞がる諸問題に対し、怯むことなく持ち前の正義感と使命感でなんとか解決しようと立ち向かう姿勢に胸を打たれた。

0
2024年07月08日

Posted by ブクログ

藤岡先生は読後何時もほんわか気分にさせてくれる
「空にピース」どうしてこの題名?と思ったけれど結末で納得した
学校の先生の存在って大きいですよね、それも小、中学生の時の先生は、子供ってどれだけ自分に真剣に向き合ってくれているかと言う事に、とても敏感ですよね、澤木先生に出会えた子供達は幸せだなぁ
運命変わったと言っても過言ではないと思う
「不幸は明るい場所を嫌う」と言っていつも明るい笑顔を心がけていた女の子の言葉も心に沁みた

0
2024年06月30日

Posted by ブクログ

貧困地域の学級崩壊、不登校、ネグレクト、不法滞在、小児性愛者等ありとあらゆるトラブルを抱えて、それに正面から取り組もうとする若い女性教師の姿を描いてます。
構成が上手く物語の展開が面白いので大切なものを見落としがちですが、現実に主人公の様な先生がいたら、この展開では身も心も削られてしまい、定年まで勤める事は出来ないであろうと思います。あらためて「教師」が如何にハードな職業かと認識させられました。
どなたかの感想で、(教職者かと思われます。)
「先生の行動が美徳のようにして描かれてるのは違うと思う。これが世間の理想とする教職員の姿なのかと思うとぞっとする。」とありました。
まさにその通りです。
学校単位や特に教師個人の能力に依存したままの現在、限界は既にに迎えているはずで、国として真剣に学校教育を考えないと教育システムが崩壊するという警鐘が聞こえてきました。

0
2024年03月19日

Posted by ブクログ

知っていることでも
知らないふりをしてしまう・・・
気づいていることでも
気づかないふりをしてしまう・・・
そして
忘れられないのに
忘れたふりをしてしまう・・・
忘れたふりをしているうちに
記憶が薄れていくことを願いながら・・・

0
2024年03月17日

Posted by ブクログ

小学校教師5年目の澤木ひかり。新しく赴任した学校で受け持つ事になったのは、問題が山積みの6年2組。どうにかしたい必死な気持ちとは裏腹に、実際に出来る事には限りがあり…それでも向き合う事を諦めずに奮闘する物語。

想像以上に読んでいてとても苦しくなるお話でした。現実的には、ひかりの様な働き方をしていたら先生たち皆駄目になってしまう。けれど、ひかりの様な心を持った先生に出会えたら幸せだろうなぁ。

『子どもに限らず大人でも、心から信じられる誰かがいる人は強い。その誰かはたくさんでなくてもいい。たった一人でいい。』本当にそうだなぁと思いました。

0
2024年01月27日

Posted by ブクログ

小学校教諭になって6年目の澤木ひかりの奮闘を描くお話。

現代の子どものバックグラウンドには、貧困、虐待、など、多種多様な問題が隠れていることも少なくない。澤木先生は、そういった生徒たちの問題に真正面から対峙し、「なんとかしたい!」という熱い想いを持って直感で行動していく。そして子どもたちやその問題と向き合っていく。その姿勢には本当に感銘を受けた。

でも、こうした複雑に絡み合う問題を解決していくには、先生たった1人の情熱だけではなく、他機関連携のもと、チームで解決していかないと、先生が潰れてしまう。子どもたちの未来はもちろんのこと、その子どもたちを支える、そこに関わる方々の未来も、明るいものでありますように。

0
2025年06月02日

Posted by ブクログ

辛い物語。子どもたちの行動には理由がある、心に残る言葉だ。貧困や親の事情で苦しんでいる子どもたちに寄り添う澤木先生はどこまでもまっすぐで、一筋の光となる。教師の正義感や子どもたちを思う気持ちだけに頼りすぎることなく、大人たちみんなで子どもに寄り添って行かなければとやるせ無い気持ちになった。

0
2025年03月15日

Posted by ブクログ

重苦しかった。
これはないわ、と思った。
貧困層の学校に一人の誠実な先生が一生懸命生徒たちに関わっていく。
学校に教師として勤めたことのある人なら、この学校はリアルではないと思うのではないでしょうか。
生徒たちの大変さより教員集団の崩壊をこの小説から感じました。
実際は生徒はもっと大変だし、教師はもっと助け合うものだと思います。
学校を大変にしているのは一人一人の教員の狭量です。この物語の学校では。
大変な子もいるけど、いい子も多い。こんな子どもたちなら教師が協力すれば学校は変わるはずです。
こんな学校もあるのでしょうが。
心温まる勇気の出る感動を与えてくれるいつもの藤岡さんの作品らしからぬシニカルさで、読んでいて辛かったです。
困難校に勤める教師一人一人の気持ちをもっと描いてほしかった。教師だって心折れて理想が追求できないことがある。少なくとも初任の時は理想を持っていたでしょう。相庭先生だけは事情がわかりましたが、これもなんだかなあ、という感じです。
できれば、主人公だけでなく同僚の彼らとともに変わっていってほしかった。
読み終わった後ストレスが溜まりました。
作者は一人の女性教師の頑張りを際立たせるためにだめ教師をたくさん作った?
藤岡陽子さんらしからぬ作品でがっかりでした。

0
2025年02月25日

Posted by ブクログ

全ての子どもが愛され幸せであってほしい。

困難の中にある子どもたちが登場すると、目を背けたくなるけれど。
最後まで読みました。少しでも救いがあると信じて。

身近にはいないけれど、本当にこんな子どもたちがいるのだろうか。いるのだろうな。

将来の夢YouTuber
の背景を考えたことはなかった。
サッカー選手になりたい、と同列だと思っていたけれど、そうか。
わが子は何を目指すのか。

0
2024年07月27日

Posted by ブクログ

ネタバレ

真っ直ぐな主人公に好感がもてた
現実でもこんな問題が重なれば
先生は本当に大変

救いがあるとすれば
子どもたちが素直で優しいこと…

0
2024年06月11日

Posted by ブクログ

2024.2.17
教員をしてるので、心にうっと来る場面が多かった…
働いてから分かったことだけど、私が経験したことのない大きなものをこんなに小さい背中に抱えている子どもが多くて、子どもの力だけでは解決できないことも多い。そういう子どもたちの為に奔走していきたい。家庭の事情は介入が難しいけど…

「ケーキの切れない非行少年たち」を参考文献にしてた!

0
2024年02月17日

「小説」ランキング