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笹本遼賀、33歳。都内のレストランで働きながら、人並みに、真面目に生きてきた。だが、胃の不調で受けた検査は予想外の結果――突然のがんだった。どうして自分が? 絶望に襲われた時、弟の恭平から荷物が届く。それは遼賀が15歳の頃、故郷の山で遭難した時に履いていたオレンジ色の登山靴で……。「おれはまだ生きたい」、過酷な現実を突きつけられても懸命に前を向く遼賀と、彼を支える家族を通して誠実に“生”と向き合った感動長編!――「弱音を吐かない人は、いつだってたったひとりで闘っている」
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Posted by ブクログ
主人公の遼賀はレストランで働く真面目な青年だ。
本人曰く、自慢できるような人生ではないが、誰にも迷惑をかけず真面目に過ごしてきた自負がある。それなのにいまは、人に頼らないと生きていけない辛さが痛々しい。
今までできていたことができない、生活がままならないというもどかしさに涙が溢れた。
後半、思い出の山に登り山頂で登山ボランティアの小林との偶然の出会いから別れる場面、小屋を出たところで車椅子に目をやり振り返る小林が、何も言わずただ力強く頷く場面は涙が止まらなかった。
きっと小林は、その時全てを悟ったであろうことがうかがえた。
恭平や矢田、高那と登場人物も好感がもてた良書でした。
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