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シングルマザーの新聞記者・久平可南子は心に決めていた。息子のために仕事は辞めない。父親の名は誰にも明かさない。取材の折、彼女を見つめる戦力外通告を受けたプロ野球投手・深澤翔介。ふと気にかかり、インタビューを試みると、彼には可南子の秘密を知る素振りがあって……。仕事、育児、生きがい。今、前を向くことのリアルを、ひたむきな再起の物語に込める。
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Posted by ブクログ
主人公の可南子と、深澤の、愚直に頑張る姿に背中を押される気持ち。真っ直ぐに努力していてすごい。 私は自分が100%頑張ってることを認めるのが怖い。本当は100%かもしれないけど、結果が伴わなかった時にどうしようもなく落ち込んじゃうのが嫌だから80%だと思い込むようにしてるのかも、と思う。 でも結果...続きを読むなんて出る方が奇跡みたいなものだし、頑張ってることそれ自体がすごいことだからさ、自分を認めてあげたいなと思った。 終わりのために頑張る、頑張るのは終わりがあるから、ってセリフも沁みたな。 読んでいて背筋が伸びたり、 もっと前向きに頑張りたいと思えるようになる、 とても良作でした。
どんなに頑張っても過去を変えることはできないし、自分以外の人を変えることもできない。それならば、自分を見つめ未来を見つめて生きていく方がいい。まっすぐで誠実に毎日を過ごす魅力的な登場人物たちに、とても刺激をもらうことができた。
シングルマザーと息子、トライアウトの取材中に出会った落ち目のプロ野球選手。 頑張るとは何か。人の目を気にせず、とは口で言うのは簡単だが実践するのは難しい。 それを爽やかに乗り越えていく物語。 藤岡陽子さんの本はどれも面白い。
すごい、すごい、何度も言ってしまいたいほど感動しました。 野球好きな私としても、トライアウトがいかにたいへんな事だと、ますます確信しました。 こんなにたくさんの大好きセリフが出てくる小説は初めてです。 ぜひ一読の価値ありです!
シングルマザーとして懸命に生きる主人公。真面目で一生懸命だからこそ、いろいろなことを一人で抱え込み、かえって人生をこじらせてしまっているようにも感じました。 母親として読むと、子どものために頑張ろうとする気持ちや、自分のことよりも子どもの幸せを願う姿には、どこか共感するものがありました。 そして...続きを読む何より心に残ったのは、そんな母親を見ながら、まっすぐ優しく育っている子どもの姿。子どもは親が思っている以上に親のことを見ていて、時にはその優しさに親のほうが救われることもあるんだな、と胸が熱くなりました。 家族のさりげない優しさにも何度もぐっときて、完璧じゃなくても、支えてくれる人がいることの温かさを感じました。母と子の絆や家族の愛情がじんわり心に残る、優しい物語でした。
プロ野球のトライアウトに元ずくお話です。 それぞれの物語や思いが詳細に描かれていて、かつ、熱い物語がそれぞれにあってとても心熱くなります。 野球がなくても感じられるところは多々あると思うので一度読んでいただけることをお勧めします。
ここで書かれてたように、あれ?結局書かないのね?っという感じだし、トライアウトという題名からもっとゴリゴリの野球物語かと思ったらそうでもない。 けど戦力外通告を受けたプロ野球選手の深澤が、たまらなくカッコいい!戦力外となってもまだ諦めきれず、まだやれると信じて足掻く。戦力外になってもなお、野球だけに...続きを読む全てを注ぎ込む、こんな人間がいたっていいだろう。信念を持って生きてきた人間の言葉は重くて沁みる。 主人公の息子の野球少年もとても強くカッコいいぞ!家族のつながりも温かく、言葉のひとつひとつが心に残る作品でした。
題名から 泣ける野球の話し と想像し、また、別の作品の[リラの花咲くけものみち]がとても良かったので、どんな作品かとても楽しみにしてました。 野球で泣く準備をしてたので、ちょっと想像と違いました。(私の勝手な期待ですが。。) でも藤岡さんらしい人の葛藤や困難を乗り越えて成長する様がいいですね。
藤岡さんの小説は好きですが、こちらも良かった。 宮城県の実家に息子を預けて東京で新聞記者として働くシングルマザーの可南子。そして戦力外通告を受けトライアウトに挑戦する深澤。 校閲部から運動部へ移動となり、仙台でのプロ野球12球団合同トライアウトの取材をきっかけに何度か会うようになった2人。恋愛に...続きを読む発展するとかではなく、少しずつ信頼感が増して行く関係性がとても良かった。そして可南子の息子である孝太が良い子過ぎて泣けました。実の父親は野球選手としては一流でも人としては最低。是非深澤のような野球選手になって欲しいな。 実際にテレビでプロ野球選手のトライアウトを扱ったドキュメンタリー番組を見た事があるが、なかなか難しくて、野球しかやったことがないのに一般企業で第2の人生をスタートさせる選手も多い。この小説の深澤のようにプロにこだわり海外に行くというのも選択肢の1つということを知った。 環境も待遇も違う海外に行く深澤と、息子と暮らす為に新聞記者を辞めた可南子の新たなスタートにエールを送りたい。
プロ野球の合同トライアウト(自由契約になった選手を12球団のスカウトらが見て、復活採用する制度)に、今年も45人の選手が挑戦されました。年々採用される選手が減っているそうです。そのため今のところ、NPB主催によるトライアウトは、来年度以降行われないようです。(後日記載…選手会主催で続行されるようです...続きを読む。) そんなトライアウトに挑戦した深澤翔介に、取材先で目を奪われた久平可南子。実は、彼の高校時代にも強い印象を受けていました。そしてその後から、仙台に住む親や、預けている息子の一大事で何かと力になってくれたのが、深澤でした。 小説では高齢の親のことや、少年野球をやっている息子の考太のこと、妹がパートナーとして選んだ人のことなど、人生を生きていく上で考えさせられることが、描かれていました。 読み進めながら、ずるい人達に負けないでいてほしいと思いました。また、可南子の不器用ながらも懸命に生きる姿と、考太がまっすぐに育っている様子に家族の協力があってこそのものを感じました。 最後は、「人は気もちがあるかぎり、どこまでも強く挑めるのだ」という言葉そのままの、深澤翔平の今後を応援したい気持ちで一杯になりました。 思わず空を眺めたくなる、読後感のいい小説でした。
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