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「あまり気が進まないけれど」と前置きしつつ、日本が誇る世界的音楽家は語り始めた。伝説的な編集者である父の記憶。ピアノとの出合い。幼稚園での初めての作曲。高校での学生運動。YMOの狂騒。『ラストエンペラー』での苦闘と栄光。同時多発テロの衝撃。そして辿りついた新しい音楽――。華やかさと裏腹の激動の半生と、いつも響いていた音楽への想いを自らの言葉で克明に語った初の自伝。
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Posted by ブクログ
めっちゃ面白かった。すごい人って幼少期の環境から全然違うよなあと、凡人の私は羨ましく思った。色んな人との出会いによって仕事が生まれていく過程は勉強になる。音楽を仕事にできるのっていいなー、かっこいいなー、、何かゼロから自分で表現して生み出してみたいなと思わされた。
身近に置いて、よく手に取ります。坂本龍一さんのボソボソした声が聞こえてきそうな本。まだまだ生きていただいて、すてきな音楽をききたかったな。若い頃の教授の姿を思い浮かべながら、みんなそう思うはず。まだ悲しいです。合掌。
ハラタツけど教授、かっこよすぎ…! スカした野郎だけどそれが問答無用で許されるし、跪かずにはおれない。教祖とはこのことか(?)村上春樹でさえ、「ダンスダンスダンス」に無意味に唐突に坂本龍一という4文字を登場させずにはいられないって…! クゥ、
制作の背景や時代も感じる事ができ、最高に面白い。 西洋音楽の時間と、自分が生きている時代が交わる瞬間。の言葉がとくに印象的だった。
戦場のメリークリスマスのイメージが強くてYMOというテクノポップの先駆者的なバンドをやっていたり学生運動に参加したりあくが強そうな背景も持ってるんだと驚いた。
坂本龍一さんが雑誌の連載で2年近くに渡って語った自伝をまとめた一冊。 坂本龍一さんと言えば「戦場のメリークリスマス」と「ラストエンペラー」くらいしか知りませんでしたが、随分と幅広く活動されていたんだなと驚きました。 先進的で、過去にこだわらずどんどん新しいことをやってみる。何にも執着しない。 ...続きを読む音楽もクラシック、ロック、ポップスと様々にジャンル分けされてはいても、長い歴史の中で必ず潜在的に他のジャンルの影響を受けているわけだから、音楽家でも、そのジャンルの中だけで活動する人もいれば、複数のジャンルを渡り歩くように活動する人もいるんだな、と思いました。 備忘として、自分の中で一番印象に残った部分を引用します。↓ 『表現というのは結局、他者が理解できる形、他者と共有できるような形でないと成立しないものです。 だからどうしても、抽象化というか、共同化というか、そういう過程が必要になる。 すると、個的な体験、痛みや喜びは抜け落ちていかざるを得ない。そこには絶対的な限界があり、どうにもならない損感がある。 でも、そういう限界と引き換えに、まったく別の国、別の世界の人が一緒に同じように理解できる何かくの通路ができる。 言語も、音楽も、文化も、そういうものなんじゃないかと思います。』(本作P.22より引用)
坂本龍一さんの自伝。というかインタビュー形式の対談でご自身が語られた内容が本になったもの。記憶のある幼少時のことから語られている。坂本さんが自然に語っておられる様に感じてしまいます。しみじみ。 語られたことがほぼ直接文章になっているので、様々な言葉に対して注釈が付いている。私も時々注釈を見て、そう...続きを読むいうことなのか、と頷いていました。 1950年代からの日本の情景もよく見えてきます。私は年下なので完全に同時代を生きたとは言えないけれど、かなりの部分が重なっている。特に一定期間、同じ地域で暮らしていたことがあり、当時の坂本さんの社会の見方、ご感想・ご意見に共感を覚えるところが数多くありました。 作品の後半でさりげなく語っておられるけど、坂本さん自身が語られた、ご自身の創作活動について一番よく表現しているところが、「ずっと考えていることなんですが、自分ができてしまうことと、本当にやりたいことというのが、どうも一致しない場合が多いんです。できてしまうから作っているのか、本当に作りたいから作っているのか、その境い目が、自分でもよくわからないんですね。」(p273)という部分、だと思います。 やはり、坂本さんは天才なのだな、ということを思い知りました。
本人のインタビューなどを見たことがあれば、ほんとにそのまま本人がしゃべっているみたいな臨場感が感じられると思う。書き起こし方が絶秒。内容もけっこう率直に語っていて、意外と知らなかったこともあって興味深かった。スケッチ・ショーをうらやましく見てた、なんていうのは思わず笑ってしまった。なんか一人っ子っぽ...続きを読むくて微笑ましい。
読んでいる時には、坂本龍一さんから直接話を聞いているようで、読み終わった後に「あ、坂本さんはもうここにはいないのか。」と寂しさと悔しさが溢れて来ました。坂本さんという人柄に本からでもこんなにまで惹かれるとは思いませんでした。あなたに会いた過ぎて、あなたの曲を今も聴いてしまっています。幸せです、ありが...続きを読むとうございます。
坂本龍一の生涯を知るにはこの本が一番かと思う。 音楽でしか坂本龍一を知らなかったからこの本で本当の坂本龍一が知れた気がした。あらゆるジャンルの音楽を生み出していてその時代の背景も見えて面白かった。とくにラストエンペラーは驚きだった。
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