罪の轍(新潮文庫)

罪の轍(新潮文庫)

小説・文芸
1,210円 (税込)

6pt

昭和三十八年十月、東京浅草で男児誘拐事件が発生。日本は震撼した。警視庁捜査一課の若手刑事、落合昌夫は、近隣に現れた北国訛りの青年が気になって仕方なかった。一刻も早い解決を目指す警察はやがて致命的な失態を演じる。憔悴する父母。公開された肉声。鉄道に残された“鍵”。凍りつくような孤独と逮捕にかける熱情が青い火花を散らす――。ミステリ史にその名を刻む、犯罪・捜査小説。

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  • カテゴリ
    :
    小説・文芸
  • ジャンル
    :
    小説 / 国内小説
  • 出版社
    :
    新潮社
  • 掲載誌・レーベル
    :
    新潮文庫
  • タイトル
    :
    罪の轍(新潮文庫)
  • タイトルID
    :
    1249666
  • 電子版発売日
    :
    2022年11月28日
  • コンテンツ形式
    :
    EPUB
  • サイズ(目安)
    :
    1MB

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罪の轍(新潮文庫) のユーザーレビュー

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感情タグBEST3

    Posted by ブクログ

    “高度成長期”
    その陰で幾つもの“前例なき”出来事が起こる。

    「オリンピックの身代金」で登場した捜査一課五係の刑事が再登場する(この物語の方が時代は少し前)。

    物語のベースは、1963年戦後復興にわく東京で実際に起こった「吉展ちゃん誘拐事件」。
    電話逆探知や報道規制など、これ以降の誘拐事件での対応の走りとなった出来事だった。

    物語は1960年代の様子を背景に、刑事、被害者家族、被疑者のほか、かかわったさまざまな人たちの思いや戸惑いを描く。
    特に主人公とも言える宇野寛治の生い立ちや、北海道礼文島からの脱出、東京での生活、刑事とのやりとりでは、悪人と言い切れない切なさと相まって、悲しみをも覚える。

    抜群の臨場感であっという間に800ページが過ぎ、読み終えてしばらく余韻にふけるような読書だった。

    0
    2026年09月19日

    Posted by ブクログ

    今年一かもしれない。
    厚く分量もあったが、一気に読めた。
    あえて言えば、終わり方があっさりしすぎなのかもしれない。が、別の終わり方もよく考えられないしらこれでよかったんだろう。

    0
    2026年08月23日

    Posted by ブクログ

    奥田英朗の長篇ミステリ作品『罪の轍』を読みました。
    奥田英朗の作品は、2年前に読んだ『町長選挙』以来ですね。

    -----story-------------
    昭和38年、東京
    男児誘拐事件に人びとは震撼した──

    絶対零度の孤独を抱える容疑者×執念でホシを追う捜査一課刑事

    昭和三十八年十月、東京浅草で男児誘拐事件が発生。
    日本は震撼した。
    警視庁捜査一課の若手刑事、落合昌夫は、近隣に現れた北国訛りの青年が気になって仕方なかった。
    一刻も早い解決を目指す警察はやがて致命的な失態を演じる。憔悴する父母。
    公開された肉声。
    鉄道に残された〝鍵〟。
    凍りつくような孤独と逮捕にかける熱情が青い火花を散らす──。
    ミステリ史にその名を刻む、犯罪・捜査小説。
    -----------------------

    2016年(平成28年)から2019年(令和元年)に新潮社が発行する月刊小説誌『小説新潮』に連載された『霧の向こう』を改題して、2019年(令和元年)に刊行された作品です。

    刑事たちの執念の捜査×容疑者の壮絶な孤独――犯罪小説の最高峰、ここに誕生!

    東京オリンピックを翌年に控えた昭和38年……浅草で男児誘拐事件が発生し、日本中を恐怖と怒りの渦に叩き込んだ、、、

    事件を担当する捜査一課の落合昌夫は、子供達から「莫迦」と呼ばれる北国訛りの男の噂を聞く……世間から置き去りにされた人間の孤独を、緊迫感あふれる描写と圧倒的リアリティで描く社会派ミステリの真髄。

    事件の描写がノンフィクションのように細部まで行き届き、東京オリンピック前の昭和38年という時代の空気が物語全体を支えており、800ページ超の長篇にもかかわらず、驚くほどテンポ良く、飽きずに読み進められましたね……警察の捜査手順、通信網の限界、交通手段の不便さ、そしてテレビという新しいメディアの影響力という、昭和38年ならではの制約と可能性が混ざり合い、事件の進展に直接影響を与えていく展開が捜査の一手一手に重みを与えていて読み応えがあり、物語の世界観に浸ることができました、、、

    そして、物語の中で印象的だったのは、犯人の生い立ちに潜むやるせなさ ですかね……貧困、家庭環境、社会の隙間に落ちていく若者、単なる警察小説にとどまらず、犯人が背負っていた過去が丁寧に描かれており、刑事たちの執念の捜査で、その全貌が明らかになったとき、読む側は罪の重さを感じながらも、どこかで「もし別の環境だったら」と考えずにはいられませんでした。

    このやるせなさが、物語に深い余韻を残すんですよね……長篇でありながら冗長さを感じさせず、むしろページをめくるほどに昭和の空気が濃くなっていく作品、、、

    事件のリアリティ、犯人の人生の哀しみ、社会の変化……それらが重なり合い、読者を一気に昭和38年へ連れ戻す そんな作品でした。

    0
    2026年04月11日

    Posted by ブクログ

    面白かった。見事な群像劇。今自分の中で奥田英朗がブーム。これまで伊良部シリーズしか知らなかったのは何故なのか…でも今知ったお陰でめちゃ面白い過去作を読む楽しみが味わえている。

    0
    2025年12月18日

    Posted by ブクログ

    ミステリーにも警察小説にも見えるけど、ジャンルを越えた「奥田英朗さんの小説」としか言いようがない唯一無二の味わいがあります。話の中身は辛いけど「人の清き心」に触れて生きることが少し楽になる、そんな小説だと思いました。

    0
    2025年10月02日

    Posted by ブクログ

    東京オリンピックの1年前の東京。実際に東京の下町で発生した誘拐事件をモデルとした刑事物の小説。
    礼文島出身の青年と警視庁捜査一課の若手刑事。特に刑事が地道に足で操作を行い、また当時は個人の力量に頼りスタンドプレーや尋問での暴力など時代を感じる。
    当時の風俗を活かした描写が絶品だが特急の名前を「しらとり」にしたのはなぜだろうか?実際は「はくつる」かと。オリンピックの前年には存在しなかった架空の列車だからだろうか。

    0
    2025年04月30日

    Posted by ブクログ

    後半は息つく暇もない、緊迫の展開。

    こいつが犯人なのか?いやでもそうじゃないと信じたい…と思わされる人物描写が圧巻。

    空き巣の宇野と刑事の落合のダブル主人公の様な構成だが、2人の掛け合いなどが多いわけではなく周りを固める登場人物達が本当に魅力。特に落合のバディの大場が少しずつ落合を認めていく描写が良かった。

    0
    2025年04月22日

    Posted by ブクログ

    日本中を震撼させた『吉展(よしのぶ)ちゃん誘拐事件』をモチーフに、奥田英朗が書いたフィクションミステリー。

    昭和38年というこの時期は東京オリンピックを目前にして 日本中が沸き立っていた。刑事の捜査もアナログで、足で聞き込みし、恫喝し罪を白状させる力技…
    そして何故誘拐し、殺してしまったのか…犯人の背景についても想像ではあるが描いている。実際の吉展ちゃん事件同様に、犯人は逮捕されるが、子供は帰ってこなかった…

    小説を読んだ後に、実際の事件について書かれている記事などを読むと、かなり忠実に物語化していることがわかるので、なかなかリアリティある内容であるのは間違いない。

    もちろん実際の犯人は当然に、その犯人のことを描いた小説の主人公も身勝手な犯行で情状酌量の余地も無いのだが、誘拐に対する捜査方法(逆探知、報道協定と公開捜査、ポリグラフ…ウソ発見器の導入等)の変遷がこの事件をキッカケに変わっていったということが何となくわかる。

    800ページあるので、読み応えはなかなかでした。

    0
    2025年03月04日

    Posted by ブクログ

    奥田先生のこの時代の小説、面白すぎます。
    オリンピックの身代金が大好きで、期待して読み始めたら期待通り。
    罪の轍、、読み終えてタイトルの意味を考えて、、心が暗くなる。

    0
    2025年03月01日

    Posted by ブクログ

    ただ生を繋ごうとする歩みは、罪という名の轍となって社会に刻まれる。

    「どこへ行っても、俺の居場所はなかった」
    『自覚なき悪』が暴くのは、彼を追い詰めた生い立ちや環境と社会の残酷さか。

    日本中が東京オリンピック前で沸き立つなか、刑事たちの執念の捜査は孤独な歩みを炙り出し、救いなき泥濘の中で重なり合う。

    読みごたえのある昭和の社会派小説です。

    0
    2026年04月27日

罪の轍(新潮文庫) の詳細情報

  • カテゴリ
    :
    小説・文芸
  • ジャンル
    :
    小説 / 国内小説
  • 出版社
    :
    新潮社
  • 掲載誌・レーベル
    :
    新潮文庫
  • タイトル
    :
    罪の轍(新潮文庫)
  • タイトルID
    :
    1249666
  • 電子版発売日
    :
    2022年11月28日
  • コンテンツ形式
    :
    EPUB
  • サイズ(目安)
    :
    1MB

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