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「あなたの人生を円グラフで表現してください」大学院生の僕は、エントリーシートを書くのをやめて、小説というフィクションを書き始める。青山の占い師、80億円を運用する自称凄腕トレーダー、偽ロレックスを腕に巻く漫画家。小説家・小川哲が遭遇する怪しげな人物たちの末路……。成功への渇望と満たされぬ承認欲求の果ての嘘と真実を描いた、傑作連作短編集。後日譚「革命前夜」を収録。(解説・大森時生)
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Posted by ブクログ
おそらく好き嫌いが別れる本だろう。自分は、語り手の「僕」、つまり可能世界の小川哲に共感できる部分が多く、面白くて一気に読み切ってしまった。小川節にもっと浸かりたい。
表題作品について、読み終わった後に改めてタイトルを見直すと、なぜ著者がこのタイトルをつけたのかがよく分かると同時に、そのタイトルセンスの良さに脱帽させられる。人間存在の多面性について軽快に切り込んだ、著者らしい短編。
大好きな朝井リョウが帯を書いていたので手に取ったのだけれど、おもしろすぎた これから小川哲を読み漁ります
読むのが得意でない私にも、小川哲さんの書く文章はすっと身体に馴染む感覚があります。 主人公が「小川さん」、著者の実体験かと思いきやフィクション。楽しく読めます。
小説ではあるものの本著は小説家が主人公であり小川哲自身が主人公としか思えないような構成。どこまで事実でどこまでがフィクションなのか最後までずっと分からなかったが、世の中にある小説は著者のなかにある視点だからこういう形もありだし面白いなと思った エッセイ読んだ時の感覚に近いけどこの人の考え方や世の中...続きを読むの捉え方の角度は好きだなと思う。半ば諦めを感じる部分とどうしても許せない部分の線引きが上手でこういう人を自他の境界線がはっきりしているというのだろうなと思う 最後に好きな文章を引用で 「人生にはかけがえのない 奇跡的な瞬間というものがいくつも存在する。誰かを好きになったり、美しい景色を見たり、美味しい料理を食べたりそういったものだ。 小説家はそれらを文章にしようとする。 文章にした瞬間それらの軌跡が陳腐でありふれた偽物の黄金に変わってしまうことを知りながら」 言語化に対する世の中の評価が上がり、自分が「言語化」というものに向き合おうとするたび自分の思いや感情がこんなにさっぱりしたものだったのだろうかと落胆することが多い もっと湿度を持った感情のほうが多いはずなのに言葉にそれを乗せきれなくてこれは私のスキル不足によるものだと思っていた。 でも、この文章を読んでプロの小説家でも言葉にした瞬間「偽物の黄金」になる感覚があるんだという事実に安堵した もちろんレベルは違うけど、言語化ってそこまで美化されるべきものでもないし言語化できない部分があっていいんだよなって思えた
著者と同名の“小川哲”を主人公とする短編集。 “はず”という語彙について。 はず、ということは、 それを手に入れた未来を想像し、 手に入らなかかった現実が訪れた、ということ。 とある動画で見たところでは、 文字を読めない人間は見たことのない風景について 何かを推定する、ということをしないという。...続きを読む 自分にとっては現実は情報量が多すぎて、 うまくとらえきれない。 それを文字として描写することで、 一部づつでも確実にとらえていくことができているような感覚がある。 文字で、虚構を綴る、小説世界で、小川哲が、虚構に出合う、物語。
読んだ後にじわじわ良かったなって思った。 特に短編『君が手にするはずだった黄金について』が印象に残った。他人に対してこんな風に思っていたい。
頭の中で行ったり来たりして考えながら自分なりの結論に辿り着いて行動するという、その繰り返しで少しずつ前進していくのが人生なんだなと感じる作品でした。特に序盤の2つのお話が好きでした。
最初は『?』が自分の頭にあったが、読み進める中で物語同士が結びつき、最終的にとても面白い物語でした!
現実はそんな整えられたものでもないのに、辻褄合わせに必死になる。 エピソードを話したり思い出したりすればするほど、色んなことが上書きされて本当から遠ざかっていく。あったものがなくなったり、なかったものがでてきたり。言語化するほど気持ちが上書きされるし、実際の感情の大きさより小さくなったり、ズレて...続きを読むしまう気がする。模写や風景画を描くとき、写真を撮る時と似てる。私に見えているものはこうじゃないのにって現実と表現したものの乖離にもどかしくなる。
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君が手にするはずだった黄金について(新潮文庫)
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小川哲
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