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羆撃ち
メディアで大反響を呼んだ、猟犬フチと羆を追う孤高のハンターの物語!「必涙。」―― an・an・NHK週刊ブックレビュー・週刊文春・週刊新潮・週刊朝日・北海道新聞・日経新聞・ソトコト ほか多数これほどまでに迫真に満ちたハンティングの記録があったでしょうか。著者の久保俊治はいまも北海道・知床半島で羆を追う孤高のハンター。20代の頃より羆専門のハンターとして活躍、猟歴40年以上を誇ります。アイヌ語で火の女神を意味する「フチ」と名付けた北海道犬を相棒に小樽から知床半島まで羆を追い駆けめぐります。さらにはアメリカにハンター留学もしてさまざまな体験をします。初著作とは思えぬ卓越した筆力で壮絶な猟の一部始終を活写しています。ワクワクするような冒険譚に加え、大自然の春夏秋冬を繊細に描写。そして心を打つ「フチ」との悲しい別れのシーン。つまり著者は言葉を持ったハンターなのです。端的に評せば戸川幸夫氏+北方謙三氏。質の高い新たな動物文学の書き手が誕生しました。 -
春までのセンセイ
先生は私に命がけの言葉をくれた―― ひとりの教師と32人の生徒が向き合う“最後”の1年 『ザ・ロイヤルファミリー』『アルプス席の母』を経て辿り着いた著者の新たなる代表作、誕生! 東京都杉並区にある私立稜花女学院中学校。新年度に発表された3年E組の担任は、加賀美秀彦という中年の国語教師だった。最初は冴えないと思っていたけれど、先生の言葉はなぜだか心に響いてくる。それなのに夏休み直前、先生は病気で学校を辞めるというウワサが流れて……。 これはクラス全員がバトンをつなぐ、一生に残る一年間の物語。 「今日、この時点の、僕の代表作です」 ――早見和真 -
その犬をください
『同志少女よ、敵を撃て』著者による、近代日本と戦争をめぐる人と犬の物語。 1. 未開の咆哮/明治初期の東京府。御雇外国人として開成学校の教師に着任した英国人のジョージは、自分を見るや吠えかかる日本の野良犬たちに手を焼いていた。生徒であり通訳を務める士族の青年・藤川、そして祖国から連れてきた愛犬チェスターとローラを生活の支えとしていたジョージだが、ある日の夕暮れ時、帰路につくため駕籠を待っていたところ突然現れた浪人に立ち塞がれ――。 2. 忠犬誕生/昭和7年、渋谷駅。乗降客の間に混じって人待ち顔の老犬がいる。この犬についての新聞の小さな記事は、想像を超えた「ハチ公」ブームを作り出した。しかしその物語は記事のきっかけを作ったはずの日本犬保存会の会長・斎藤弘吉の想像を超え、動物愛護や映画産業に身を浸す人間を巻き込み、国家の思惑を含んで加速し、現実を超えてゆく。 3. 犬たちの戦争/アメリカとの戦争が始まった。熱烈な軍国少年となった坂間明は、いつも愉快な空想話を聞かせてくれた平吉兄さんが笑顔を失っていくことだけが気がかりだった。そんな折「犬の供出運動」が始まり、坂間家もお国のために愛犬ドーラクを差し出すように促される。明の父はあの手この手で供出を断るが、ついに巡査が家を訪れて説得をはじめる。 4. スランプ/令和の初夏。念願叶って進学校に入学した高校生の楓は、突然学校に行けなくなった。「戦争」という言葉が頭について離れず、自分を押しつぶしてゆくような恐怖を感じるのだ。家で飼っている引退警察犬リッキーも自分と同じく元気を失っており、楓はその世話をすることで気を紛らわせていた。しかしある朝突然、同級生の三門澄が家を訪れ、学校を休んでどう思ったかを問われて―― -
ハヤブサ消防団
【田園暮らしのミステリ作家vs美貌の歴史ミステリ作家】 ドラマ化&柴田錬三郎賞受賞の大ヒットミステリ、待望のシリーズ新作登場! ミステリ作家の三馬太郎が自然豊かな八百万町ハヤブサ地区に移り住んで数年。地元消防団の一員としても忙しい毎日を過ごすうち、とある文学賞にノミネート! 最大のライバル候補は、今をときめく美貌の歴史ミステリ作家・北原未南。だが、未南に不可解な疑惑が持ち上がる。 一方、八百万町では、ある若い女性が我が子を残して川から水死体で発見されていた。事件の真相を探るうち、太郎は町を揺るがす巨大な疑惑に巻き込まれて・・・・・・。 【集英社創業100周年記念作品】 ■著者プロフィール: 池井戸 潤(いけいど・じゅん) 作家。1963年岐阜県生まれ。慶應義塾大学卒。98年『果つる底なき』で江戸川乱歩賞を受賞しデビュー。2010年『鉄の骨』で吉川英治文学新人賞、11年『下町ロケット』で直木賞、23年『ハヤブサ消防団』で柴田錬三郎賞を受賞。 主な作品に「半沢直樹」シリーズ(『オレたちバブル入行組』『ロスジェネの逆襲』『アルルカンと道化師』ほか)、「下町ロケット」シリーズ(『ガウディ計画』『ヤタガラス』ほか)、『シャイロックの子供たち』『空飛ぶタイヤ』『民王』『七つの会議』『陸王』『ノーサイド・ゲーム』『花咲舞が黙ってない』『アキラとあきら』『俺たちの箱根駅伝』『ブティック』がある。 -
大谷吉継の終わらない関ケ原
慶長五年(一六〇〇)九月十五日、関ケ原の戦い――。東軍へ寝返った小早川秀秋の大軍を、大谷吉継は幾度も押し返したが力及ばず、無念のうちに切腹した。しかし、まばゆい光の中で目を覚ますと、目の前にはデウスの姿があった。「大谷刑部少輔吉継、この戦をやり直してみるか」三年前に戻った吉継は、再び関ケ原を戦うことに――。果たして、吉継は小早川の裏切りを防ぎ、盟友・石田三成を勝たせることができるのか!? 失敗しては繰り返し時を遡ることで、見えてきた真実とは! 『実は、拙者は。』で2024年啓文堂書店時代小説大賞、『一遍踊って死んでみな』でSNS推し本大賞2025発掘賞部門を受賞した著者による、タイムループ×歴史小説。文庫書き下ろし。 -
まだいない君に星の舟を
2001年。中学二年生の高津は鬱屈した毎日を送っていた。離島の由緒ある家に生まれたが、父は女性問題が多く、母は何年も前に家を出て行った。家政婦の女性に育てられたが、その彼女自身が父の不倫相手。しかも狭い島では住人たちに事情は筒抜けだ。そんな彼はひと目を避け、「神隠しの入り江」と呼ばれる立ち入り禁止の海岸に入り浸っていたが、ある日、入り江で倒れている若い女性を発見する。診療所に運ばれた彼女は意識を取り戻すと、野津みかげと名乗り、自分は2079年にいたと語る。19歳だという彼女と交流をしていくうち、未来からきたというみかげの言葉を裏付けるような事件が起こり・・・・・・? 名作『どこよりも遠い場所にいる君へ』の前日譚を描いた表題作に加え、シリーズからのスピンオフ短編4作を収録! -
夜叉王の最愛
┣━━ 運命の恋が、いま始まる ━━┫ 悪質な怪異を退治する一族の娘・明彩(めい)は、退魔の力がなく冷遇されて育った。一方、傲慢な弟は禁忌を荒らし、異界の王・涼牙(りょうが)を呼び起こしてしまう! その場に明彩は置き去りにされて……。 危機に陥る明彩だが、実は涼牙は穏やかで理知的な美青年だった。彼は明彩の秘めた希少な”癒やしの力”の価値を教え「俺の姫(もの)となれ」と彼女を誘う。涼牙の治める異界で明彩は力を発揮して尊重され、居場所をくれた彼に惹かれていく。 しかし、現世では家族が涼牙に罪を転嫁し、あろうことか異界への侵攻を企てていて――!? -
月ぬ走いや、馬ぬ走い
第67回群像新人文学賞、第46回野間文芸新人賞、第11回沖縄書店大賞(小説部門)トリプル受賞! 琉球大学在学中、21歳での鮮烈なデビュー作! 沖縄に生きるアメリカルーツの男子小学生、片足を失い幻肢痛に苦しむ米兵と結婚したコザの女性、特攻へ向かう旧日本軍将校──。14人の語りを通して、戦中から現代までの沖縄の80年史を描き、その因果の物語を辿る。 『月ぬ走いや、馬ぬ走い』は、沖縄の近現代、連鎖する暴力、死者と記憶と時間といった明らかな主題や情報が霞んでしまうほど詩的で恍惚的な文章に満ち、読後にそのすべてが名状しがたい体験として迫り残り匂いたつ。抜群のリズムと声によるこの容赦のない疾走はまったくの才能である。 ──川上未映子 島尾敏雄ほか先人のエコーを随所に響かせながら、沖縄に深く堆積したコトバの地層を掘り返し、数世代にわたる性と暴力の営みを、『フィネガンズ・ウェイク』的な猥雑さで、書きつけた作品。Z世代のパワフルな語部の登場を歓迎する。 ―― 島田雅彦 十四章の構成で沖縄の近現代史を描き切る、しかも連関と連鎖、いわば「ご先祖大集合、ただし無縁者も多い」的な賑わいとともに描き切る、という意図はものになった、と私には感じられた。/この小説はほぼ全篇、ある意味では作者自身のものではない言葉で綴られていて、だからこそ憑依的な文体を自走させている。つまり、欠点は「長所」なのだ、と私は強弁しうる。要するにこの「月ぬ走いや、馬ぬ走い」は小さな巨篇なのだ。 ―― 古川日出男 「読んだものを茫然とさせ、彼のいままでを氷づけにし、そのうえで、読むことをとおしてあたらしい魂を宿らせる、そんな小説でありたい……テクストでの魂込め(まぶいぐみ)とでも呼ぶべきところが、ぼくの目標です。」豊永浩平(受賞のことば) ぼくがここにいて、そしてここはどんな場所で、なによりここでぼくはこうして生きてきた、ってことを歌って欲しいんだ、ほとばしるバースはライク・ア・黄金言葉(くがにくとぅば)、おれらは敗者なんかじゃねえぞ刻まれてんのさこの胸に命こそ宝(ぬちどぅたから)のことばが、月ぬ走いや、馬ぬ走いさ! -
あんたはだいじょうぶ
1歳になる前から、みち代は、 ご飯を食べるのも居眠りをするのも、 父の足の上だった。 足芸をする曲芸一座の流転ーー。 『芥川賞落選小説集』『おにたろかっぱ』の著者による 人間のおかしみと切なさが胸を衝く、傑作小説。 鉄熊みち代は、足芸をする曲芸一座の家に生まれた。 3歳でアメリカ巡業に出るが、6歳で父と生き別れ、18歳で母を喪う。 第二次世界大戦中は日本人を収容するマンザナー強制収容所で過ごし、 終戦後はホテルのメイドとして働いていたが、 ある日、ピストルの流れ弾にあたって天啓を受け 「あんたはだいじょうぶ」と唱えながら街角で足芸をはじめることに……。 失ってばかりだが わたしたちには心臓がある 足がある タライがある 樽がある 三味線があって りんごの木箱がある -
宙わたる教室
伝説の「定時制科学部」がよみがえる! NHKドラマ化で話題沸騰&大ヒット 『宙わたる教室』待望の続編! さまざまな背景を持つ生徒が集う、東新宿高校定時制。 理科教師の藤竹を中心に結成された「科学部」は、かつて「火星のクレーター再現実験」に取り組み、学会の高校生セッション優秀賞、JAXAとの共同研究と快挙を成し遂げた“伝説”になった。 その6年後、顧問の藤竹は去り、科学部は消滅していた。ある事情で私立の超進学校から定時制に転入してきた飯星佐那は、科学部を復興しようともくろみ、勧誘活動を開始する――。 岳人や佳純など、かつての科学部メンバーも再登場。彼らの思いも背負って、新生・科学部が走り出す! 「泣ける青春科学小説」として絶賛された前作を上回る感動がここに。 『藍を継ぐ海』で直木賞を受賞した伊与原新さんがおくる、科学に触れる喜びにあふれた傑作長編! -
小説 仮面ライダーガッチャード University
仮面ライダーガッチャード=一ノ瀬宝太郎たちが悪の錬金術師・グリオンとの戦いを経て、循環と永遠を司る存在・ウロボロスを消滅させてから1年が経ったある日、新地球に謎の光が飛来した。ケミー達の報告を受けた宝太郎と錬金アカデミーの教師・黒鋼スパナは調査を開始するが、時を同じくして謎の生命体「HOPE」を売りさばく組織「フラクタル」が暗躍を始め……。テレビシリーズ&Vシネクスト『仮面ライダーガッチャード GRADUATIONS』に続く、宝太郎たちの新たな活躍を描いた仮想シーズン2から名エピソードを小説化したガッチャードファン必読の一冊! -
山田太郎の話
平凡以下だが令和のニューヒーロー、誕生! 自己主張が苦手なOL、及第点で満足している中学教師、野心を抱くホスト、ブラック企業で病んでしまった青年……。そんな彼らの共通点は、山田太郎に出逢ってしまったこと! 山田太郎は、中学の宿題「十年後の目標」に、「一生懸命、生きています」と書くほどのリアリスト!? 家族を残して家出してしまった父の代わりに、山田太郎は妹の学費を稼ぎ、母の介護費用を支払うため、職を転々としていた。その愚直なまでの姿勢が、かかわっている人間たちを変化させていく。生きづらさを感じる時代にあらわれた、令和のニューヒーローの物語! -
いつかニルヴァーナで
あなたは、罪を犯したことがありますか? そして、その罪を今でも後悔していますか? 早坂千弦はアイドルグループ『クインテイル』の熱烈なファンだった。推しの瑠璃香にはどんな時でも幸せでいてほしい、それだけを願っていたのに、その願いは叶わなかった――千弦が目を覚ますと、真っ白な空間に一人の女性が立っていた。神使と名乗るその人物は、千弦が二十七歳で死んだという……『レゾンデートルの祈り』の著者の新たなる地平。人間の罪と死に、深く真摯に向き合った祈りと再生の物語。 今村翔吾さんプロデュース、「秘境の文筆家」(宮崎県椎葉村)プロジェクトから生まれた第一弾、魂がうち震える長篇小説。 -
けんちゃん
障害を抱える青年けんちゃん、18歳。 けんちゃんと出会って、みんな変わった――。 特別支援学校高等部に通うダウン症のけんちゃん(18歳)。言葉をスムーズに発することができず、不可解な言動も多い。癇癪を起しては「気持ちを落ち着かせる部屋」に閉じこもる彼に、どの職員も手を焼いている。 そんな彼と出会った人々――特別支援学校の寄宿舎で臨時職員として働く多田野唯子、校内イベントを取材する地方紙記者・水上悠介、学校の生徒たちが立ち寄るコンビニの店員・七尾光、同じ支援学校に通うことになった女子生徒・若山葉月――それぞれの視点でけんちゃんとの交流を描いた連作小説です(全5編)。 著者こだまは、かつて特別支援学校の臨時職員として三年間働いていた。そこでの経験を下敷きに物語を紡ぎ、けんちゃんという障害のある高校生を魅力的に描く。気づけば読者は、“寄り添う”ともまた違う、“あたらしい世界”にいる。 『夫のちんぽが入らない』で衝撃デビューを果たした著者渾身、9年ぶりの初創作小説! -
消失
セロニアス・エリスン(通称モンク)はアフリカ系アメリカ人で、大学で教鞭をとりながら小説家として文学的な作品を書いている。彼の目からみると黒人を売りにしたレベルの低い作品が世間ではベストセラーとなっていた。モンクは三年ぶりにロサンゼルスから実家のワシントンに帰り、医師の姉や高齢の母に会う。姉からは母は物忘れが目立つようになり、金銭的にも困りそうだと告げられる。ロサンゼルスに戻ったモンクは教授昇進が決まったことを知るが、小説は十七社から出版を断られていた。エージェントからは「黒人らしさが足りない」などと言われる。 その後、姉が事件に巻き込まれて再度ワシントンに飛んだモンクは、兄が離婚して多額の借金を抱えていることを知った。モンクは母と家政婦が住む家に引っ越して休職する。エージェントに電話をすると、小説はさらに三人の編集者から断られていた。 モンクは亡き父の書斎に入り、父が使っていた古いタイプライターで小説を書き始める。一気に書き上げたその中編小説は、モンクにとって到底発表できないような低俗極まりない作品だった。しかし、別名スタッグ・リーで書いたその原稿をエージェントが大手出版社に送ったところ絶賛され、多額の契約金で出版されることに。モンクは、やりとりは基本的にエージェント経由とし、決してばれないようにスタッグ・R・リーを演じようと考えるが、作品は非常に大きな注目を集めていき・・・・・・。 2024年アカデミー賞脚色賞を受賞した映画『アメリカン・フィクション』原作小説。 (ERASURE by Percival Everett) 【著者略歴】 パーシヴァル・エヴェレット Percival Everett 1956年米国ジョージア州生まれ。アフリカ系アメリカ人作家。南カリフォルニア大学卓越教授。『ジェイムズ』(木原善彦訳、河出書房新社)で2024年全米図書賞、2025年ピューリッツァー賞などを受賞。著書にブッカー賞最終候補作『赤く染まる木々』(上野元美訳、早川書房)、ピューリッツァー賞最終候補作『Telephone』ほか。本書を原作とした映画『アメリカン・フィクション』が2023年に公開され、アカデミー賞脚色賞を受賞。 【訳者略歴】 雨海弘美(あまがい・ひろみ) 翻訳者。訳書にミシェル・ザウナー『Hマートで泣きながら』(集英社クリエイティブ)、クレア・ノース『ハリー・オーガスト、15回目の人生』(角川文庫)などがある。 -
よろこびの歌 新装版
悔いのないように歌おう。未来の自分に向けて―― 著名なヴァイオリニストの娘で、声楽を志す御木元玲は、音大附属高校の受験に失敗、新設女子高の普通科に進む。 挫折感から同級生との交わりを拒み、母親へのコンプレックスからも抜け出せない玲。 しかし、校内合唱コンクールを機に、頑なだった玲の心に変化が――。 見えない未来に惑う少女たちが、歌をきっかけに心を通わせ、成長する姿を美しく紡ぎ出した、青春×音楽小説の傑作! 2009年の単行本刊行時には、<読売新聞読書委員が選ぶ「2009年の3冊」>という企画(2009年12月27日朝刊)で、 小泉今日子さんが推奨したのをはじめ、多数のメディアで高評を博し、書評家諸氏や数多くの書店員に絶賛された名作が、このたび装いも新たに刊行。 カバー装画は人気イラストレーターのカチナツミさんが担当。 2021年に本作が原作の舞台「よろこびの歌」をプロデュースした演出家の石川寛美さん(「演劇集団キャラメルボックス」所属)による巻末解説も必読! -
公爵家の長女でした
血がつながっているだけの人、さようなら――。 公爵家の長女に相応しくあるため、幸せを諦め、勉学に励んできたローザリンデは、ある日婚約者から一方的に婚約破棄されてしまう。父からも手酷く見捨てられ絶望するなか、前世でも『長女だから』と搾取される過酷な人生を送っていたことを思い出し……。 「私だって、逃げてみせる」 記憶と共に不思議な力を手に入れたローザリンデは、家出を決行。その先で正体を隠した他国の皇太子と出会い!? これは、自分らしく生きることにした『公爵家の長女』だった私の物語。 【登場人物】 ・ローザリンデ 全てが平凡で「努力だけ」と冷遇されてきた令嬢。家出して迷い込んだ森で、アーノルドと出会う。 ・アーノルド 大帝国の皇太子。敵襲から逃れる最中に出会い、助けてくれたローザリンデに恋に落ちる。 -
天橋立物語 ~三年菊組ロリィタ先生~
その教師、人としてクズ、ロリィタじゃ最強! 「筋が通った生き方、この先生が教えてくれます!」(吉本ばなな) 国語教師・大石タネ。人としてクズ、ロリィタとして最強。 「下妻物語」竜ヶ崎桃子のDNAここにあり! 混迷の時代をレースの日傘でぶった斬る、痛快青春物語。 天橋立で知られる京都は宮津。のどかな観光地にある小さな私立高校に、臨時教師、全身ロリィタの大石タネがやってきた! 赴任早々、物議をかもしまくる彼女に何故かなつかれ、堂々ヒイキされるようになった姫山奈緒恵。 初恋、文化祭、進路、そして難病を抱える妹の瞑羅(くらら)とのこと……マイルールに生きる「ロリィタ先生」に振り回されながら、奈緒恵は、そして12人の生徒たちは、己の進むべき道を探っていく。 嶽本野ばら作家デビュー25周年記念長篇。 (底本 2025年11月発売作品) -
霜月記
名判官だった祖父・失踪した父・重責に戸惑う息子――町奉行を家職とする三代それぞれの葛藤を描く。 18歳の草壁総次郎は、何の前触れもなく致仕して失踪した父・藤右衛門に代わり、町奉行となる。 名判官と謳われた祖父・左太夫は、毎日暇を持て余す隠居後の屈託を抱えつつ、 若さにあふれた総次郎を眩しく思って過ごしている。ある日、遊里・柳町で殺人が起こる。 総次郎は遺体のそばに、父のものと似た根付が落ちているのを見つけ、また、 遺体の傷跡の太刀筋が草壁家が代々通う道場の流派のものではないかと疑いを持つ。 さまざまな曲折を経て、総次郎と左太夫はともにこの殺人を追うことになるが、 果たして事件の真相と藤右衛門失踪の理由とは。 第165回直木賞、第34回山本周五郎賞候補『高瀬庄左衛門御留書』の砂原浩太朗が描く、 令和の時代小説の新潮流「神山藩シリーズ」第三弾。 ~「神山藩シリーズ」とは~ 架空の藩「神山藩」を舞台とした砂原浩太朗の時代小説シリーズ。 それぞれ主人公も年代も違うので続き物ではないが、統一された 世界観で物語が紡がれる。 -
チームⅣ
“伝説の学連選抜”を駆けた男たちが箱根駅伝に帰ってきた――名手・堂場瞬一が放つ青春駅伝小説のベストセラーシリーズ、集大成的傑作! 箱根駅伝本戦出場を逃した大学から「関東学生連合」として選ばれた16人。 刻んだタイムが公式記録に残らない矛盾に揺れながら、選手たちは己の誇りと向き合い、東京~箱根間往復217.1kmを一本の襷でつなぐ戦いに挑む。 彼らを率いるのは17年前「学連選抜」の一員だった天才ランナー・山城悟。 そして山城が襷をつないだアンカーの浦大地が、優勝候補・城南大の監督として立ちはだかる。 名将と呼ばれる浦だが、大学側との確執で大会後の退任が囁かれていた……。 選手たちの葛藤と、監督二人の絆が交錯するとき、箱根路に2日間だけの特別なドラマが幕を開ける――! 堂場瞬一著作200冊記念作品。 -
きょうの日はさようなら 完全版
まばゆくて、愛おしい。17歳の夏 何もかも過去に置いてきた今日子は、2025年夏、明日子・日々人という双子の姉弟と出会う。 30年の眠りから目覚めた少女がくれたかけがえのないときを描く、一穂ミチの青春小説の決定版。 2016年に刊行され、息苦しいほど胸を打つと評判になった話題作を大幅加筆。 本書のための書き下ろし掌編に、2016年、21年に書かれた特典用掌編×2本を収録した永久保存版。 『光のとこにいてね』『恋とか愛とかやさしさなら』著者が切実に「いま、読んで欲しい」と願った、唯一無二の物語 【目次】 きょうの日はさようなら (掌編1)今日子ちゃんの夢 (掌編2)さよならプレイガールちゃん ―2025年冬・門司明日子― (掌編3)堂上今日子について ―1995年 & 2025年・沖津信也― (掌編4)あの子を嫌いだったころ ―2025年・神田朱音― (掌編5)ガールズピロートーク ―2026年秋・門司明日子― 本書は、2016年刊『きょうの日はさようなら』(集英社オレンジ文庫)を二次文庫化するにあたって、書き下ろし掌編などいくつかの作品を加えたものになります。 -
光のとこにいてね
あまりに美しく激しい愛の物語 〇本屋大賞3位、島清恋愛文学賞受賞の話題作がついに文庫化! ――切ないほど美しく、激しい愛の物語 うらぶれた団地の片隅で出会った 小学2年生の結珠と果遠。 正反対の境遇に育ちながら、 同じ孤独を抱えるふたりは強く惹かれ合うも、 幸せな時間は唐突い終わりを迎える。 8年後、名門女子校で思わぬ再会を 果たしたふたりは――。 人がひとを想う気持ちを最高純度で描く、 本屋大賞3位、キノベス2位、直木賞候補、 島清恋愛文学賞受賞と、 大きな話題を呼んだ傑作長編が文庫化! 単行本の初回特典だった掌編「青い雛」収録。 解説:村山由佳 単行本 2022年11月 文藝春秋刊 文庫版 2025年9月 文春文庫刊 この電子書籍は文春文庫版を底本としています。 -
そして、あなたは私を捨てる
竜の血を引く王族特有の病に罹った恋人のシリウスを救うため、自らを代償に死に戻ったアリアーナ。しかし、回復した彼が自分の姉に愛を告げる場面を目撃してしまう。 実家の公爵家では蔑まれ、二度目の人生でも恋人を失ったアリアーナは国を出ることに。だが数年後、竜の住む谷で暮らす彼女のもとをある人物が訪れたことで、二人の運命は再び動き始め……。 聡明で一途な青年だったシリウスはなぜアリアーナを裏切ったのか。彼の秘めたる愛が時を超えて明かされていく。 -
空、はてしない青
致命的な心の傷を、人はいかにのりこえうるか? ささやくような美しい声で、答えてくれる物語。 (川上弘美 / 作家) 旅をするとき、人は同時に、命を見つめているのではないか。 (西加奈子 / 作家) この“旅”の体験と記憶は、いつまでも失われない。 自分もいつかは“最高の旅”を誰かとしてみたい。 人生に終わりはないのだ。 (小島秀夫 / ゲームクリエイター) あらすじ 「若年性アルツハイマーと宣告された男性、26歳。人生最後の旅の道連れ募集」。エミルは病院と周りの同情から逃れるため、旅に出ることにした。長くても余命2年。同行者を掲示板で募集したところ、返信が届いた。「高速道路の三番出口で待ち合わせしよう。こちらは、つばの広い黒い帽子にゴールドのサンダルに赤いリュック。どう?」。現れたのはジョアンヌと名乗る小柄な若い女性。自分のことは何も語らない。2人はとりあえず、ピレネー山脈に向けキャンピングカーで出発することにした。それは、驚くほど美しい旅の始まりだったーー。 爽やかな筆致で描く、命と愛、生きる喜びについての感動大長編。 -
激しく煌めく短い命
集大成的恋愛小説、圧巻の千三百枚 二人の恋の炎は、すべてを焼きつくす。 京都と東京を舞台に描く、集大成的恋愛小説 「誰かを傷つけるのはこわいけど、傷つけなければ生まれない感情もある。」――綿矢りさ 京都に暮らす久乃(ひさの)は、中学校の入学式で出会った同級生の綸(りん)にひと目で惹かれ、二人は周囲の偏見にも負けず、手さぐりで愛をはぐくんでいく。 「名前なんか、どうでもいーやん。私は久乃が好き。久乃は私が好き。それで十分やろ」 しかしあることがきっかけで二人は決定的に引き裂かれる。 そして十数年後、東京の会社に勤める久乃は思いがけない形で綸に再会するのだった――。 綿矢りさ史上最長、圧巻の1300枚! -
眩光(げんこう)の彼方
あの日の選択は正しかったのか。 ユニフォームを脱いでも人生は続く。 人々の再起と夢の功罪を描く、感動のヒューマンドラマ。 デビュー作で第12回静岡書店大賞 気鋭の新人が放つ待望の第2作 あの日の選択は正しかったのか。 「プロにはいかない」立花国際大学の外野手・笠谷は、神奈川ブルーソックスのスカウト・真柴瑞稀の誘いを一蹴した。 安定した生活を求めて社会人野球に進むと笠谷は言うが、元警察官の瑞稀は持ち前の洞察眼で、本心ではないと疑う。そこには、警察官時代にとある少年犯罪を未然に防げなかった後悔があった。 他の有望選手を差し置いてドラフト上位に笠谷を推す瑞稀。スカウト陣から反対の声が上がるなか、瑞稀は笠谷の本当の想いを探り始めるが……。 夢に翻弄される者たちを描く感動の物語! -
海は忘れない
戦後80年。今、伝えたい渾身の反戦小説。 高校2年生の遙瑠は、ある日自転車事故に遭う。目を覚ますとそこは、戦争の爪痕が色濃く残る昭和の世界。一冊の生徒手帳を手がかりに自分が「浜口晴子」という少女になり昭和33年にタイムスリップしたことを知る。 晴子として暮らし、戦後の時代を懸命に生きる多くの人と関わるうちに、誰しもが苦しみ、悶えぬいた現実を深く実感する。令和の時代を生きる遙瑠にとっては歴史上のことだった「戦争」は、普通に生きる人々を巻き込み、その傷跡は決して癒えることがないものだった。晴子としての想い出もたくさん作り楽しく暮らしていたある日、事故により、また令和の時代に戻ることに。 令和に戻った遙瑠は「未来に生きている自分ができることは何だろう」と戦争への認識を新たにし、「伝える人」として歩みを進める――。そして祖父に連れられていった読書会では大きなサプライズが・・・・・・・。 膨大な取材をもとにしたリアリティ溢れる時代描写、生き生きとした昭和の人々の生き様・・・・・・。児童文芸のベストセラー作家が放つ唯一無二の圧倒的な反戦・人間ドラマ。 -
小さな神たちの祭り
3.11を忘れない――。感動のTVドラマを作者・内館牧子 自らの筆で書き下ろした小説版が文庫で登場! 巻末にはドラマで主役を演じた 俳優・千葉雄大氏 感動の解説を掲載! ◎あらすじ◎ 谷川晃は宮城県南部の街・亘理のいちご農家の長男。 家業を継ぐ気はなく、東京の大学に進学することに。 2011年3月11日は、アパートの契約などのために上京していた。 その間、晃を除く家族全員が津波に呑まれてしまい、8年経っても誰一人見つかっていない。 大学卒業後、東京で就職するも志半ばで仙台に戻った晃の目には、 人々がすっかり震災のことを忘れてしまっているかのように映っていた。 そんな晃を支えてくれたのは、恋人の岡本美結。 しかし、家族のことを考えると「自分だけが幸せになれない」と、晃は苦しんでいた。 そんな時、二人の前に1台のタクシーが現れる。 -
燃える息
町中でバッグや財布が「連れて行って」と私を呼ぶ。置き引きがやめられない私が次に手にした物とは。 ダイエットと運動を限界まで続けてしまう婚約者。 化粧品の衝動買いが止まらない母と美容にこだわる息子、など。 何かに依存せずにはいられない人間の性を描き、強烈なインパクトを残す6編収録。新感覚短編集。 貴方は何をやめられない? 現代人の約七割が、依存症!? 盗り続けてしまう人、刺激臭が癖になる人、運動せずにはいられない人、鏡をよく見る人、 緊張すると掻いてしまう人、スマホを手放せない人ーー抜けられない、やめられない。 依存しているのか、依存させられているのか。彼、彼女らは、明日の私たちかもしれない。 ──三宅香帆(書評家) -
声に出せずに叫んでる
母さんを殺したのは、俺だ――。 許せなかった。自分自身も、父の再婚も、大好きだった音楽も。 高校2年生の羽山陽介は母を亡くした幼少期の記憶に今も囚われていた。 男手一つで育ててくれた父と、突然紹介された父の恋人に懐く無邪気な妹。 あの人が家に来るたび作ってくれるカレーは、母の得意料理だった。 「俺、絶対認めないから」。 気持ちの整理がつかない日々の中、学校で不可解な事件が起こる。 切り刻まれた幼馴染のイヤホン、階段から突き落とされた友達。 突然部活を辞めたエース、誰とも長続きしない人気者、善意の押し売りに苦しむクラスメイト――。 それぞれの無言の叫びは渦となり、やがて溢れ出していく。 本当は誰かに叱ってほしい。お前を許すと言ってほしい。 誰も本当の意味では分かり合えない、それでも分かり合いたい。 僕たちは、必死にもがいて手を伸ばしている。 デビュー作で青春の「痛み」を暴いた若き才能が掬い上げるのは、 「痛み」の先にある一筋の「救い」。 -
琥珀色の騎士は聖女の左手に愛を誓う
魔獣という外敵から、聖剣と聖女によって護られているアイクラント王国。 聖女のみが、聖剣が持つ魔獣を鎮める加護の力を行使することができるが、その感情が糧として必要となり、救国の巡礼の間に聖女は感情を喪ってしまう。 その犠牲の代わりに、無事2年間の勤めを果たせば、王族かその縁者と結婚できる栄誉が定められていた。 しかし、今代の聖女リネッタ・セリエスが婚約者として指名したのは、王族でもなんでもない伯爵家の次男坊で、いわく付きと囁かれる黒騎士クウィル。 縁談から逃れたいという打算から不釣り合いな申し出を受けたクウィルだが、美しいが、人形のように感情が読めないリネッタとの距離感に四苦八苦する。 だが、この婚約はやがて互いの運命を大きく変え、建国に秘められた忌まわしき秘密をも明らかにしていくことになって――。 想う心が世界を変える、壮大で胸を打つ西洋風ファンタジー! 第9回カクヨムWEB小説コンテスト〈ライト文芸部門〉大賞受賞作! -
タッグ
コーナーの最上段から飛んで、リングに横たわる相手に体を浴びせる――得意技のバタフライ・プレスを武器に戦う、ベイビーフェイスのプロレスラー・戸部栄純。プロレス界のスターとしてリングに立ち続ける中、妻・美鶴が急逝した。残されたふたりの子どもを育てるため、プロレスを引退し居酒屋を始めた栄純。がむしゃらに生きているうちにあっという間に10年が過ぎ、子どもたちは親離れの時期を迎える――。大学入学、就活、そして親しい人との別れ。家族というチームから出て「これから」を探しはじめる戸部家の面々は、どんな人とタッグを組むのか。ひとり欠けた家族がそれぞれの道を歩き出す、まっすぐで優しい愛にあふれた物語。 -
ユニコーンレターストーリー
海を越え、手紙でつながるふたりの夢と挑戦のゆくえ。ことばはやさしい嘘をつき、絵は真実を語る・・・・・・かつてない青春小説! イラストと文章のスリリングな相互作用。大人気イラストレーターが細部までこだわりぬいた、やさしくて力強い“唯一無二”の物語。 【辻村深月さん推薦!】 大人になるってどういうことか。ハルちゃん、ミチオくん。かけがえのない、ふたりの大切な時間を読ませてくれてありがとう。 おさななじみのハルカとミチオ。10歳でミチオがアメリカへ引っ越し、ふたりの文通がはじまった。日米の学校や文化の違い、部活やバンド活動のこと、将来への迷い、友人や家族との問題。手紙だからこそ伝えられるさまざまな思いを共有しながら、やがてふたりはあるプロジェクトに挑戦することに・・・・・・。 -
私の居場所はここじゃない
舞台は大手事務所主催のエンターテイメントスクール。3月にある事務所所属をかけたオーディションに向け、高校生5人はレッスンに励んでいた。 友達と一緒に応募したオーディションで特別に声をかけられ、成り行きでアイドルを目指すことになり、当たり前だった「青春」や友人関係に息苦しさを感じ始める莉子。 亡くなった母の期待を背負い、結果を残したいと焦る、ダンスボーカルグループ志望の冬真。 「子どもを産まなければモデルになりたかった」という母の言葉で将来の夢を決め、SNSの活動を頑張るモデル志望の美華。 「普通」「真面目そう」と言われ続けてきたことにコンプレックスを抱き、「特別」になりたいと強く願う俳優志望の純平。 いじめが原因で自ら芸能活動を辞めたが、もう一度自分の居場所を求めて入学を決意した、元天才子役のつむぎ。 嫉妬や葛藤を乗り越えて彼らが最終オーディションの舞台に立つとき、どのような”光”を放つのか――。 ※巻末には、電子書籍限定特典として、アナザーストーリーを収録! -
成瀬は天下を取りにいく 無料お試し版
かつてなく最高の主人公、現る! 2024年本屋大賞はじめ、坪田譲治文学賞、キノベス!2024など、前人未到の16冠に輝いた超話題作。無料お試し版。 2020年、中2の夏休みの始まりに、幼馴染の成瀬がまた変なことを言い出した。 コロナ禍に閉店を控える西武大津店に毎日通い、中継に映るというのだが……。 M-1に挑戦したかと思えば、自身の髪で長期実験に取り組み、市民憲章は暗記して全うする。 今日も全力で我が道を突き進む成瀬あかりから、きっと誰もが目を離せない。 令和最注目作家・宮島未奈のデビュー作にして、2024年本屋大賞受賞作。第一話「ありがとう西武大津店」を丸々試し読み! 12月9日からは、コミカライズ第一巻の配信開始! -
いのちの波止場
吉永小百合さん主演映画『いのちの停車場』シリーズ最終話。主人公は映画で広瀬すずさんが演じた看護師・麻世。 これで安心して死ねるよ。 ありがとう、ありがとう。 余命わずかな人たちの役に立ちたい――“熱血看護師”麻世が「緩和ケア科」で学び、最後に受け取ったものは。 震災前の能登半島の美しい風景と共に、様々な旅立ちを綴る感動長編。 患者さんの苦痛を取り、嫌だと思うだろうことをしない。 それが最後にできる最高の仕事。 まほろば診療所の看護師・麻世は、能登半島の穴水にある病院の看護実習で「ターミナルケア」について学ぶ。激しい痛みがあるのに、どうしてもモルヒネを使いたくないという老婦人。認知症と癌を患い余命少ない父に無理やり胃ろうつけさせようする息子。そして麻世が研修の最後に涙と感謝と共に送るのは、恩師・仙川先生だった――。 -
ナカスイ!海なし県の水産列車
強くなれ、自分! かけがえのない仲間のため。 学校が統廃合の危機に!? 水産高校のプライドと命運をかけた、グルメ列車大作戦! 大人気「ナカスイ!」シリーズ、卒業のフィナーレへ。 栃木県立那珂川水産高校(ナカスイ)3年の鈴木さくらは、進路に悩んでいた。志望する食品加工学科のある大学に、学力が全然足りないのだ。 さくらは可能性があるという推薦入試に挑もうと、学校での実績作りに精を出すことに。 そんなとき舌鋒鋭い政治系ユーチューバーが定員割れのナカスイを「無駄」と切り捨て、廃校論が再燃。さくらは、人のまばらなローカル線に揺られながら怒り狂うのだが、妙案を思いつく。生徒会発案で、「ナカスイ水産列車」を走らせよう!目玉料理はあの高級食材だ! ところが生徒会選挙にチョウザメの採卵、鉄道会社へのプレゼンに受験勉強と、課題は山積みで……。 走り出したら止まらない!進路に迷走? 料理に奮闘! 人気シリーズついに完結!! -
純喫茶トルンカ 最高の一杯
「トルンカは、 日常と地続きにある 桃源郷だ」 菊池亜希子 最高の一杯をあなたに――。 路地裏に佇む『純喫茶トルンカ』のコーヒーに 魅せられた人々の三つの人生模様。 近所で骨董品屋を営む滝田の痛切な後悔、 ハリネズミのように心にハリをはやし生きてきた 女優・ルミの思いがけない転機、 『トルンカ』の寡黙なマスター・立花の過去と 彼が長年一人で抱えていた驚きの秘密……。 読了後、あなたをあたたかな余韻が包み込む。 大人気シリーズ感動の最終巻! 「再会とは、人生における 一番身近な奇跡である」 純喫茶トルンカは、 あなたを肯定してくれる場所。 【目次】 眉雪の後悔 傷だらけのハリネズミ 最高の一杯 解説:菊池亜希子 -
シルバー保育園サンバ!
何歳でも人生はやり直せる!ハートフル小説! 銀治は、定年退職後に妻から離婚を言い渡され、孤独で怠惰な日々を送っていた。暇を持て余し、シルバー人材センターからの様々な仕事を担っている。ある時、保育園の草むしりの仕事が入り、担当することに。銀治は、人と接すること、特に女性と子どもは大の苦手。渋々保育園に向かうが、次々に巻き起こるハプニングに対応し、その活躍が認められた銀治は、熱烈なリクエストによりそのまま嘱託職員となるはめに。 当初は銀治を怖がっていた子どもたちもだんだん慣れてなつくようになり、人付き合いが苦手な銀治も徐々に保育士たちとも打ち解けていく。日々、子どもや周囲の人たちと接するなかで、孤独だった銀治の心には少しずつ変化が。そんなある日、定年退職後に離婚し離れて暮らす娘について、衝撃の事実を知る――。そして銀治は、自分自身が蔑ろにしてきた「本当に大切なこと」に向き合うようになっていく。長い間蓋をしていた感情が蘇り、前向きに変わっていく銀治。勇気を振り絞って行動することや、あきらめないことの大切さ、いくつになっても後悔は取り戻せるということ・・・・・・。人生に大切なたくさんのことを笑いと共に教えてくれる、人生応援小説。 -
森にあかりが灯るとき
介護の現場に、光の種を撒く努力をしたい。お笑い芸人の夢に挫折し、特別養護老人ホーム「森あかり」で介護士として働くことになった星矢は、初めての夜勤の日に、利用者の鼻に酸素を投与するためのチューブが人為的に切断されているという医療事故に遭遇。さらにその原因が星矢にあるのではないかと施設長から疑われてしまう。介護士としての将来に自信を失くし、仕事へのやりがいも感じられないまま過ごしていた星矢は、ある日、施設で厄介者扱いされている医師・葉山彩子を街で見かけて、意外な場所に連れていかれる。お笑い芸人になる夢に破れた新人介護士、自分の信念が周囲に理解されない医者、過去に利用者の遺族から訴えられた施設長――。それでも彼らがここで働く理由とは。吉川英治文学新人賞受賞の著者が贈る、感動長編。 -
スターゲイザー
コバルト短編小説新人賞&氷室冴子青春文学賞出身の著者が送る、 令和の青春×アイドル文学が、今ここに生まれる! アイドル事務所のユニバースに所属するデビュー前の青年、通称「リトル」。 彼らはデビューに向けて、限られた時間の多くを費やしレッスンに励んでいた。 そんなある日、リトルたちが主役のイベント「サマーマジック」で最も活躍した一人を、デビュー間近のグループ「LAST OZ」に加えるという噂が流れだす。 この噂をきっかけに皆が熱を帯びていく中、リトルの一人である加地透は疑問を抱いていた。 “恋愛も学校生活も自分の身体も、全てを捧げないとデビューは叶わないのか?” デビューに対して人一倍強い野心を抱いている持田、 わずか14歳にしてソロデビューを打診された遥歌、 誰よりもストイックで自分の見え方を計算し尽くした振る舞いをする葵、 芸能人一家の複雑な環境で育った問題児の蓮司、 デビューができる期限まで残り一年を切った若林、そして透。 デビューを目指すこと以外はすべてバラバラの6人が出会った時、 彼らの未来は大きく変わる――かもしれない。 【著者略歴】 佐原ひかり(さはら・ひかり) 1992年兵庫県生まれ。大阪大学文学部卒業。2017年「ままならないきみに」で第190回コバルト短編小説新人賞受賞。2019年「きみのゆくえに愛を手を」で第2回氷室冴子青春文学賞大賞を受賞し、2021年、同作を改題、加筆した『ブラザーズ・ブラジャー』で本格デビュー。他の著書に『ペーパー・リリイ』『人間みたいに生きている』『鳥と港』、共著に『スカートのアンソロジー』『嘘があふれた世界で』がある。 -
輝山
読書メーターで感動の声多数! 単行本刊行時、新聞・雑誌で書評掲載多数、 話題の直木賞受賞第一作、待望の文庫化! 世界遺産・石見銀山を舞台に直木賞作家が描く 名もなき者たちの美しき生き様 あの山は命の輝きを永遠に宿し続けるいのちの山―― 江戸後期、弘化年間。 石見国大森銀山に赴き、大森代官所の中間として働く金吾は、 江戸から代官・岩田鍬三郎の身辺を探る密命を帯びていた。 間歩で鉱石を採掘し、気絶に罹り若くして命を落とす掘子、 重い荷を運び母と妹を養う手子の少年、石を選別するユリ女―― 銀山で懸命に働く人びとの姿に心動かされる金吾。 さらに彼らを慈悲深く見守る岩田を見て、金吾は己の命に疑問を抱く……。 【目次】 第一章 春雷 第二章 炎熱の偈(げ) 第三章 銀の鶴 第四章 ありし月 第五章 たたずむはまつ 第六章 いのちの山 -
イグアナの花園
動物の言葉が分かる美苑は、植物学者で大学教授の父と、厳格な華道師範である母親と住む家の中庭やアトリエで、生き物たちの言葉に耳を傾けるのが日課だった。一方、学校では人付き合いが苦手で「空気が読めない」子として回りから距離を取られていた。ある日、目覚めると、前日まで元気だった父が急逝した事実を知らされる。そんな美苑に声を掛けたのは、父の同僚である児玉先生。大学の植物園で飼育されている子供のグリーンイグアナを育てないかと美苑に提案する。そして14年間、「ソノ」と名付けられたイグアナと共にアトリエで暮らし、充分満たされた生活を送っていたのだが、突然母から呼び出され、驚愕の通告を受ける。母の体に癌が見つかり余命は恐らく半年。その半年の間に結婚せよと言われ……。 -
付き添うひと
弁護士・朧が、子ども達の閉ざされた心に向き合う、感動のヒューマン大作。 過去の経験を通して、付添人(少年犯罪において弁護人の役割を担う人)の仕事に就いたオボロ。彼に舞い込む依頼の先では、簡単には心を開かない、声を上げる方法すら分からない子どもたちが、心の叫びを胸に押し込め生き延びていた。オボロは、彼らの心に向き合い寄り添う中で、彼らとともに人生を模索していく――。 -
花守家に、ただいま。
交通事故で夫・花守透を亡くした桜子は、嫁いできた愛知県渥美半島にある夫の実家で、料理上手の義母との暮らしを続けている。花守家の庭には“透の木”――ハナミズキが植わり、毎年七夕には短冊を吊るして願いをかけるのが恒例だ。古民家での二人暮らしは穏やかで温かいが、いつまでこの暮らしが続くのだろうとふと不安が過ることもある。そんな折、夫の前妻との子を名乗る少女が訪れ、事件が起きて……? 著者最新の家族小説。 -
コンクールシェフ!
日本最大の料理コンクールで最終審査に残った6人。 テーマは「10年ぶりに会った友人との食事」。 わずか45分の闘いを制し、世界に羽ばたくのは誰だ!? 大人気TV番組『料理の鉄人』に携わった著者渾身の料理バトル! 邸 浩然 Tei Kozen…8大中華を修行した一匹狼 川縁伶奈 Rena Kawabuchi…フレンチ料理界のサラブレッド 里中 海 Kai Satonaka…不思議な魅力のポルトガル料理人 浅倉 薫 Kaoru Asakura…シャイだが天性の勘を持つイタリア料理人 和田拓実 Takumi Wada…ミシュラン二つ星レストランのスターシェフ 山科一人 Hitori Yamashina…脱サラして和食の板前を目指す最年長 -
愚か者の石
生きることは、まだ許されている。 明治18年初夏、瀬戸内巽は国事犯として徒刑13年の判決を受け、北海道の樺戸集治監に収監された。同房の山本大二郎は、女の話や食い物の話など囚人の欲望を膨らませる、夢のような法螺ばかり吹く男だった。明治19年春、巽は硫黄採掘に従事するため相棒の大二郎とともに道東・標茶の釧路集治監へ移送されることになった。その道中で一行は四月の吹雪に遭遇する。生き延びたのは看守の中田、大二郎、巽の三人だけだった。無数の同胞を葬りながら続いた硫黄山での苦役は二年におよんだ。目を悪くしたこともあり、樺戸に戻ってきてから精彩を欠いていた大二郎は、明治22年1月末、収監されていた屏禁室の火事とともに、姿を消す。明治30年に仮放免となった巽は、大二郎の行方を、再会した看守の中田と探すことになる。山本大二郎は、かつて幼子二人を殺めていた。 「なあ兄さん。 石炭の山で泣いたら 黒い涙が出るのなら、 ここの硫黄の山で涙流したら、 黄色い涙が出るのかねえ」 -
マイスモールランド
第72回ベルリン国際映画祭でアムネスティ国際映画賞・特別表彰を受けた映画『マイスモールランド』を監督自身が小説化! ここにいたい。願うことも罪ですか? 日本で暮らすクルド人少女の願いと闘いの物語。 幼いころから日本で育ち、埼玉の高校に通うクルド人の少女サーリャは、バイト先で東京の高校生・聡太と出会う。県境を流れる荒川の岸辺で、少しずつ心を通わせていく二人。しかしある日突然、在留資格を失ったサーリャの家族は、就労を禁じられ、自由に移動することもできなくなる……。 現代社会の不条理を、居場所を求めて闘う一人の少女の視点で描き、ベルリン映画祭で高く評価された映画『マイスモールランド』(2022年5月6日公開・嵐莉菜、奥平大兼出演)を監督自ら小説化した注目作。 第72回ベルリン映画祭ジェネレーション部門正式招待 -
電車で不思議なことによく遭遇して、みんな小刻みに震えました
重版を重ねた「猫の診察で思いがけないすれ違いの末、みんな小刻みに震えました」で話題のやーこの第2弾がついに登場。 なぜか不思議なことは電車でよく起きるので、今回は電車ネタを豊富にラインナップ。 「スマホの調子が悪くなり調べてもらいに行ったら恐ろしい事になっていた話」や「夜道で声をかけられて振り向いたら血の気が引いた話」「電車で赤子が泣き出して謝る母親を援護したら怖い目にあった話」など人気作の他、やーこの愛猫への思い溢れる長篇など書籍のために書き下ろした新作も10篇以上収録。 挿絵は第1弾に続き栖周が担当。笑いの起爆剤となる迫力あるイラストで書き下ろし作品を盛り上げる。 本作ももちろん、最初から最後まで笑いしかない1冊に。笑い9割、戒め1割の全40篇をお届けする。 声を出して笑っていただくのは光栄ですが、心配な方は周囲を確認してから読むことをおすすめする(気にしない方はそのままお読みください)。 -
絞め殺しの樹
新・直木賞作家のブレイク作! 北海道根室で生まれ、新潟で育ったミサエは、両親の顔を知らない。昭和十年、十歳で元屯田兵の吉岡家に引き取られる形で根室に舞い戻ったミサエは、農作業、畜舎の手伝い、家事全般を背負わされボロ雑巾のようにこき使われた。その境遇を見かねた吉岡家出入りの薬売りの紹介で、札幌の薬問屋「仙雲堂」で奉公することに。戦後、ミサエは保健婦となり、再び根室に暮らすようになる。幸せとは言えない結婚生活、早すぎた最愛の家族との別れ。数々の苦難に遭いながら、ひっそりと生を全うしたミサエは幸せだったのか。養子に出された息子の雄介は、ミサエの生きた道のりを辿ろうとする。 「なんで、死んだんですか。母は。癌とはこの間、聞きましたが、どこの癌だったんですか」 今まで疑問にも思わなかったことが、端的に口をついた。聞いてもどうしようもないことなのに、知りたいという欲が泡のように浮かんでしまった。 「乳癌だったの。発見が遅くて、切除しても間に合わなくてね。ミサエさん、ぎりぎりまで保健婦として仕事して、ぎりぎりまで、普段通りの生活を送りながらあれこれ片付けて、病院に入ってからはすぐ。あの人らしかった」(本文より) ※この作品は単行本版『絞め殺しの樹』として配信されていた作品の文庫本版です。 -
ピン芸人、高崎犬彦
『芸人雑誌』の太田出版が送る、『おもろい以外いらんねん』大前粟生による世界初“ピン芸人”小説! Aマッソ加納の紹介(『アメトーーク!!』)によって業界の話題をさらった『おもろい以外いらんねん』に続く大前粟生「芸人本」の最新作は、これまで描かれることの少なかった“ピン芸人”にフォーカスをあてる。主人公・高崎犬彦とそのライバル・安西煮転がしの約20年もの人生を追いかけることで、芸人にまとわりつく「売れること」と「消費のされやすさ」の葛藤を描く。 「本気でネタを見てくれてる人って、売れれば売れるほど少なくなっていくんか? 売れるほど芸人らしくなくなっていくんか? せやったら、売れるってなに? 僕は、僕らは、なんのために芸人しとるん?」 ――本文より -
フェスタ
北海道浦河町で生産牧場を営む三上収、三上徹の親子。 パリ・ロンシャン競馬場で開催される世界最高峰の「凱旋門賞」の舞台で力を発揮できるのは、ステイゴールドの血統に違いない――と確信していた。 そう結論づけた収はその産駒であり、かつて凱旋門賞で二着となったナカヤマフェスタの種付けを続けていた。そうして収が自信を持って作り出した仔馬は、調教師・児玉健司の目に留まり、将来の可能性を信じた馬主の小森達之助に引き取られることに。 二歳となりカムナビと名付けられたかつての仔馬は、美浦の児玉厩舎に引き取られ、その気性の荒さから厩務員である小田島雅彦らに手を焼かせていた。 一進一退しながらも着々と結果を残していくカムナビ。 目指すは、日本競馬界の悲願である凱旋門賞制覇。 生産者、厩務員、調教師、馬主、ジョッキー……ホースマンたちの夢を一頭の競走馬に懸けた熱き物語。
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