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「辻堂ミステリの最高傑作であり真骨頂。 本書で秘密を解くのは探偵ではない。読者である」 先生、聞いて。私は人殺しになります。お願いだから、じゃましないでね?(「教師と児童」) わたしだって本当の気持ちを書くからね。ずっと前から、ムカついてた。(「姉と妹」) 嘘、殺人予告、そしてとある告白……。 大切な人のために綴られた七冊の交換日記。そこに秘められた、驚きの真実と感動とは? ――この緻密な仕掛けを、是非読み解いてください。
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Posted by ブクログ
辻堂ゆめさん、4作目です。 私には丁度よい感じのミステリーで面白いです。もちろん、この作品も面白かったです。 交換日記が小道具(!?)的な役割をしていました。 色んな人の組み合わせで交換日記をします。 入院患者と見舞客 教師と児童 姉と妹 母と息子 加害者と被害者 上司と部下 夫と妻 そして、...続きを読むこの交換日記には2人の教師の関わりがあります。でも、始めのうちは2人いるとは分からなかった。 私は「加害者と被害者」の章が好きです。「さすが、先生!」と思ってしまいました。 交換日記 中学生の時に友達としたことがあります。が、クラスの担任教師ともしたことがあります。残念ながら本書のような先生ではなくて、返された日記に書かれた言葉に傷ついて、二度と悩みを相談するのはよそうと思った記憶があります。 まぁ、担任教師は一生懸命に考えてくれたのでしょうがಠ_ಠ
予想がつかない展開がとても面白かった。 特に、最終的にそこまでの話の伏線が回収されるところが本当に気持ちよかった。 交換日記はやったことないけど、自分の日々のことを日記に書き込むことを習慣にしている。今は海外出張中で少しサボってしまっているが。 日記を書くと、その1日が無駄にならない感覚がある...続きを読む。何かしら良いこともあれば、その先に繋がる良い出来事がある。ただ、頭の中で考えていてもすぐに忘れてしまう。だから、書き留めて、振り返って、日々色んなことに取り組んでいく必要がある。 自分に子供ができたら、やってみたいと思った。
「女教師は、ベッドに横たわったまま、 一心不乱に文字を書いている。彼女は思う。 文章とは、無限大だ。紙の上では、何にだってなれる」 —プロローグより スマホやSNS、PCメールで言葉を交わすのが当たり前になった今、手書きの文章は時代遅れと感じる人もいるかもしれません。 気が向いた時だけ、気軽...続きを読むに送れる言葉。もし面倒になれば、すぐに辞められる。そんな便利さの中で、すっかり姿を消してしまいました。けれど、物語は、そんな “古くて不便”な手段にこそ、心を通わせる力があることを教えてくれます。 本作は七話で構成されており、それぞれ異なる関係性の二人が交換日記を通じて対話を重ねます。 交換日記という静かな舞台が置かれ、そこに綴られる言葉が、時に優しく、時に鋭く、相手の心に触れていきます。最終話で全てが繋がる構成には、静かな驚きと深い感動があります。 字の上手さではなく、心の温度が宿ります。 けれど、駆け引きのない言葉の遣り取りに、真実が滲み出る。人はどこまで本音を伝えられるのか。 そして、言葉はどこまで人を救えるのか。 そんな一冊でした。 読書は楽しい。
「トリカゴ」を読んで作者のファンになり今回2作目。それとはまったく作風が異なるがどちらも素晴らしい。 7編からなる連作だが、時系列を考えながらこの先生はいつの??などと勝手に考えながら読み進めていった。 最後まで読み、今までの流れがストンと落ちた感じ。 各章ごとに細かなトリックのような仕掛けも施さ...続きを読むれていて、それもまた楽しめた要因のひとつ。
辻堂ゆめさんの作品は「トリカゴ」に続き2作目でした。 こちらは短編連作でしたが、ほのぼのしたり、驚いたり、感動したりで素敵なストーリーでした。 交換日記をこっそり見てしまったようで、ちょっとドキドキ感もありですが。 文字に起こすことで、なかなか言いにくいことも書くことが出来るし、嘘をつくことも出来ま...続きを読むす。だけど読み手のことを考えるとどこまで書いていいのか、本当に自分の気持ちが伝わっているのかなど考えます。 7話それぞれの個性が出ていて読み応えがありました。 お薦めです!
文章を書くことで、自分の気持ちがわかったり、整理出来たりする事がよくわかるお話たち。あたたかくて、それぞれのお話が伏線となって、最後には感動的でした。こんな先生たちであふれたら、学校も楽しくなるんだろうな。
心が温まるいい作品でした。 スタバでのんびり読んでいたにも関わらず何度もウルっときてしまいました。 今の子は交換日記なんてしないかもだけど、交換日記ドンピシャな世代なので、何だか懐かしくもなりました。
読者の思い込みをうまく利用した、小さな驚きがちりばめられた、やさしい物語。 小学校の先生を中心に、交換日記を通じて紡がれる7つの連作短編集。 入院患者と見舞客、教師と児童、姉と妹、母と息子、加害者と被害者、上司と部下、夫と妻——。 それぞれが思い思いに綴る心のキャッチボールには、喜怒哀楽のさまざま...続きを読むな感情が込められていて、それだけでも十分に読み応えがある。 けれど、一話ごとに物語が積み重なるたび、やがてすべてが一つの大きな物語へとつながっていく緻密な構成に気づき、ラストには深い感動が待っていた。 誰かにそっと勧めたくなる、素晴らしい一冊。
とんでもなく好みの本です。表題通り交換日記が主役。7話の短編で、6話の壮大な伏線と最後に怒涛の回収という爽快な展開。1話毎でも綺麗にまとめられているため、余計に最終章を読んだ時は揺さぶられる。
一風かわった?連作短編集。自分の思い込みに、はっとさせられ、見落としていた文章が多々あることに気づかされる。ちょっと悔しい。 内容は、7つの交換日記が先生と生徒、姉妹、夫婦、上司部下、加害者と被害者で行われる。不穏な始まりも多かったけど、最後は心がほんわか温かい感じなのでそこは安心して読めます。
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