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人気絶頂のシンガーソングライター・上条梨乃はある朝、渋谷のゴミ捨て場で目を覚ます。昨夜からの記憶がなく、素顔をさらしているのに誰からも上条梨乃と認識されない状況に戸惑う。さらに街頭ビジョンには、上条梨乃が自殺したというニュースが流れており……。梨乃は自分を上条梨乃と認識できる青年・優斗らの力を借り、自らの死について調べだす。『このミス』大賞優秀賞受賞作!
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Posted by ブクログ
辻堂さんの作品は2作目だが、1作目と同様にオカルトじみてくる。最初は死んだ人間が誰にも分からずに復活するのが不思議だったが、途中で挟まれるインドの「輪廻の泉」の話しと次第にリンクしてくる。オカルト宗教も登場し、怒涛の謎解きの終盤へ。 死亡から復活した人間が次々現れ、現実的には戸籍の問題もあり生きて行...続きを読むくのは難しいと思うが、新しい未来を感じるエンディングでホッとさせられた。
シンプルに目頭が熱くなってツーーと 泣いてしまった本作『いなくなった私へ』 はじめて小説で泣きました。 泣ける要因としては、本書さいだいの 魅力でもある500ページにわたる濃密で豊かな その『物語』にあります。 500ページもあるの?と 思うかもしれませんが秒で溶けます。 人気絶頂の歌手 梨...続きを読む乃がある日 目を覚ますとそこは、渋谷のゴミ捨て場。起き上がりニュースに耳を傾けるとそこには自分が死んでいるニュースが報道されていた。さらに周囲の人間は自分のことを国民的歌手 梨乃とも認識しておらず行き場もない。とある青年と小学生だけが自分のことを梨乃と理解でき、3人は梨乃の自殺の理由と、その背景にある大きな事件へと関与していく…。というお話。 本書も最後の最後にとんでもない どんでん返しがありますが、それよりなにより ストーリーが重厚すぎるのよ。まじで。 映画よりも濃厚で絵が浮かぶ小説には これまで出会ったことがありませんでした。 泣けるミステリー、初体験でした。 本当におすすめできる最高の1冊です。ぜひ。
ちょっぴりファンダジーみたいで面白かったです! ある日、目を覚ました有名な歌手、上条梨乃は自分が自殺したというニュースを見る。しかも、誰も、自分を上条梨乃だと認識してくれない。梨乃は日本で知らない人がいないぐらい売れていて有名でした。しかも、自殺をした記憶がないんです。自殺なんてするわけないんです...続きを読む。そんな時、自分を上条梨乃だと認識できる青年と出会って…というストーリーです。 何気なく手に取った本。現実的なところもあるし、ファンタジーっぽいところもあって面白いです!少し長めの本なので読み始めるには勇気が必要だと思うのですが、読んでみたらページ数なんて関係ありません!どんどんページをめくる手が止まらなくなります!!
あなたは、”自分自身”が『自殺をした』というニュースを目にしたとしたらどう思うでしょうか? (*˙ᵕ˙*)え? 2023年度の自殺者数は21,837人と、前年よりは減少したものの以前高い数値が続いていることが明らかになりました。『自殺』という選択をされた方にはそれぞれに理由があったはずです。そ...続きを読むして、そんな背景事情を詳述するニュースを目にすることも多々あります。 しかし、『自殺』を選んだ人がその決断をした本当の事情はどこまでいっても本人しか知ることができないはずです。周囲はあくまで残された背景事情からその理由を推し量るしかありません。そして、そんな中には、本当は『自殺』ではななかったにも関わらず、『自殺』したと記録されてしまっている場合もありえます。死者に口無しと言われる通り、そこには永遠に突き止めることのできない真実が隠されてもいるかもしれません。 さてここに、『私、どうして自殺しちゃったんだろう』と”自分自身”の『自殺』に隠された真実を追い求める一人の女性が主人公となる物語があります。周囲から本人と認識してもらえなくなった女性の悩み苦しみを描くこの作品。そこに隠されたまさかの謎にすっかり酔わされるこの作品。そしてそれは、東京大学法学部に在学中だった辻堂ゆめさんが紡ぎあげるミステリーな物語です。 『意識が戻ったとき』、『どこか硬い地面の上に倒れていた』と、『頭は重く、ぼんやりと』しながら『遠くから通りを行く人の声』を聞くのは主人公の上条梨乃(かみじょう りの)。そこが『ゴミ捨て場』だと気づいた梨乃は身を起こし、後方からの足音に振り向くと『若い酔っ払い集団と目が合』います。『ニヤリと気持ちの悪い笑み』を見た時、『自分がサングラスをかけていなければ帽子もかぶっていないことに気がついた』梨乃は『自分の身体を見下ろし』『自身の私物』ではあるものの『着替えた記憶』のない『白いワンピース』を着ているのにも気づきます。そんな時、『すみませーん、今から俺たちと一杯付き合ってくれたりしませんかぁ?』と言われて焦る梨乃。『ちょっと待てよ?お前 ー』という言葉に自身の『正体に気づいたに違いな』いと思う梨乃。『すげえ綺麗な顔してんじゃんか』、『木原ゆずかに似てね?』、『え、どっちかっていうと国定美波っぽくね?』、『上条梨乃にも少し似てる気がする』と言う会話に『肩をぴくりと震わせ』る梨乃。しかし、『いや、そんなに似てなくね?』、『そうかなあ』と続く会話に梨乃は『酔っ払いすぎていて、私の顔をきちんと認識できないのかもしれない』と思います。『上条梨乃のこと、知ってるだろ。ほら、昨日の』、『よりによって、どうしてあんなことを…なあ?』と言われた梨乃は『あの、すみません。いま急いでいるので』と言うと『一目散に駆け出し』ました。そして、『危険な通りから脱出した』梨乃ですが『混乱した状態のまま突っ立って』しまいます。そんな時、『不意に後ろから若い女性の喋り声が聞こえ』ます。『あっ、ねえ見て、上条梨乃のニュースやってる!』という言葉に振り向いた梨乃は『ビルの側面にある巨大液晶画面』に流れる『金色のテロップ』を目します。『上条梨乃さん 昨夜自殺』という文字を見て立ちすくむ梨乃は、『あのっ、私が誰だか分かりませんか』と大学生らしき集団に駆け寄ります。『どうしたんですか。自分が誰だか分からないとか?』と聞かれる一方で、『記憶喪失?という言葉がささやかれる』のを聞く梨乃は『ねえどうして。私に気づいて。私に気づいて』と思います。今度は『OLらしき二人組へと近寄』った梨乃は『鏡を貸してくれませんか』と言うも『すたすたと遠ざか』られます。そんな中、『これで良かったら、どうぞ』と『人の好さそうな中年女性』が貸してくれた鏡を『すがるような思いで』覗き込む梨乃は、そこに『梨乃自身の顔』があるのを見て安堵しました。女性にお礼を言って再び歩き出した梨乃は『上条梨乃さん 昨夜自殺』というニュースを思い出し『昨夜…昨夜?私…何をしてた…?』と思い出そうとします。そんな時、『トン、と肩に手が置かれ』振り向くと『黒い大きなケースを背負った気弱そうな若者が隣にかが』み、『まっすぐに梨乃を見つめて』います。『この若者はさっきの大学生』のうちの一人だと思い出した梨乃。『もし間違ってたらごめんなさい。あの…』と語り出した男子大学生は『上条梨乃、さん。ですよね』と訊きます。『目を見開き、何度も頷』く梨乃に、『男子大学生はほっとしたように笑みを浮かべ』ました。そして、佐伯優斗(さえき ゆうと)と名乗る男子大学生と、『交差点近くの喫茶店』へとやってきた梨乃。そんな梨乃に『それにしても驚きました。上条梨乃が生きていたなんて。だって、あんなに大々的に自殺のニュースが流れてるのに』と言う優斗に『私、本当に生きてるんでしょうか。突然だれも私の顔を認識してくれなくなったんです』と語る梨乃。そんな梨乃が『身体は生きたまま存在が死んだ、ということなのかな』という思いの中、『上条梨乃さん 昨夜自殺』の真実を突き止めていくミステリーな物語が描かれていきます。 “人気絶頂のシンガーソングライター・上条梨乃はある朝、渋谷のゴミ捨て場で目を覚ます。昨夜からの記憶がなく、素顔をさらしているのに誰からも上条梨乃と認識されない状況に戸惑う。さらに街頭ビジョンには、上条梨乃が自殺したというニュースが流れており…。梨乃は自分を上条梨乃と認識できる青年・優斗らの力を借り、自らの死について調べだす”と内容紹介にうたわれるこの作品。2014年、東京大学法学部に在学されていた作者の辻堂さんは「夢のトビラは泉の中に」という作品で第13回”このミステリーがすごい!”大賞優秀賞を受賞されました。翌2015年に同作を「いなくなった私へ」と改題して刊行、それがこの作品となります。 そんなこの作品は以下の四部と〈エピローグ〉から構成されています。 ・〈第一部 出会い〉 ・〈第二部 泉の謎〉 ・〈第三部 生と死〉 ・〈第四部 二度目〉 読後、三文字にこだわってつけられた章題を読み返した私は、あれ?という思いに囚われました。レビュー冒頭に記した作品冒頭の概要の他、それぞれの章に紡がれていた物語の内容とどこか異なっているからです。一方で、なるほどと思ったのが、各章の冒頭に一見意味不明に記される不思議な文章の存在です。上記で上条梨乃が意識を取り戻した場面から始まる作品冒頭をご紹介しましたが、実はこの作品の冒頭には全く異なる場面を描く物語が序章のようにつけられているのです。それこそが、『手記』という小見出しの先に記されていくこんな文章です。 『この国のマットレスは硬い。どうにも慣れないが、病魔に侵されている今となっては、ありがたく臥せっている他はない』。 全くもって意味不明な文章ですが、そんな『手記』は以下のようなことを記していきます。 ・『数ヶ月前まで滞在していた、南アジアのとある異国』『で経験した、悲しく不思議な物語』を『書き残しておく』と語る『私』 ・『登り続けて五時間』、『森の出口』で『小さな泉』に行き着いた『私』は『その泉には近づいたらいけない』と語る『幼い少年』と出会う ・『少年に手招きされ』、『集落』へと訪れた『私』は、『部族の中で絶対的な権威を持つ』『村長』に村への滞在を認められる この『手記』は、〈第一部〉だけでなく、各章の冒頭に記されていきます。 『あの泉には、不思議な魔力があるんだよ』 そんな先に『手記』自体が物語として構成されていることが分かります。そう、この内容こそが上記した章題に相当するものなのです。さらには、この作品の元々の書名である「夢のトビラは泉の中に」自体が、この『手記』を想定したものであることが分かります。一体、この『手記』はなんなのか?どうして各章冒頭にこんなものが置かれているのか?物語を読み進むに連れ、読者はその意味を理解することになりますが、大学在学中に執筆されたまさかのデビュー作がこんな凝った構成を取ること自体凄いことだと思います。辻堂さんというと「あの日の交換日記」や「十の輪をくぐる」、そして「今、死ぬ夢を見ましたか」などでも非常に凝った構成で魅せてくださる方です。これから読まれる方には是非この練りに練られた辻堂さんの構成の妙にご期待いただければと思います。 そんな物語は、主人公の上条梨乃が『ゴミ捨て場』で意識を取り戻す場面からスタートします。『どの世代からも超人気』の『正真正銘の国民的歌手』だった梨乃は、どうしてこんな見知らぬ場所に倒れていたのかという疑問だけでなく、そもそも自らを誰にも上条梨乃であると認識してもらえないことに疑問を抱きます。そんな中に目にしたのがニューステロップのこんな見出しです。 『上条梨乃さん 昨夜自殺』 『マンションの十九階』にある自室ベランダから『飛び降り自殺』したという内容に絶句する梨乃は状況が全く飲み込めません。そんな戸惑いの中にいる梨乃に声をかけたのが男子大学生の佐伯優斗でした。 『僕以外に上条さんが上条さんだと分からない中、やっぱりひとりにはできませんしね』 そんな言葉の先に、二つ上という姉の なつみのことを紹介、しばらくの間一緒に同居できるよう手配してくれた優斗。そんな中にもう一人の人物が合流します。梨乃の『飛び降り自殺』に絡んで交通事故死を遂げたとされる十歳の立川樹(たちかわ いつき)です。梨乃同様に他の人から認識されなくなってしまったという樹は優斗としばらく暮らすことになります。一方の梨乃は自身が所属していた『ヨコミゾエンターテインメント』でアルバイトとして働き始めます。物語はそんな中に幾つもの謎を読者の前に突きつけていきます。 ・『私、どうして自殺しちゃったんだろう。自殺する直前、何にそこまで悩んでいたんだろう』by 梨乃 ・『死んだはずの僕たちがどうして生きているのか、あとどうして誰も僕たちを僕たちだと分かってくれないのか』by 樹 ・『どうして僕と優斗さんだけは梨乃さんが上条梨乃だって分かったの?』by 樹 ・『死んでいるのに、どうしていま生きているのかな』、『私の身体も、いっくんの身体も、きちんと埋葬されているはずなのに。私たちの身体は、こんなところにあるはずがないのに』by 梨乃 まさしく”このミステリーがすごい!”大賞優秀賞受賞作らしく、ミステリーの醍醐味の中に読者をどっぷりと浸らせてくれる物語が展開していきます。しかし、この作品はそれだけに止まりません。それこそが当時現役の大学生だった辻堂さんらしく大学生の日常を自然に物語の中に描いていくところです。『五人編成』のバンドに『ギターと、コーラス』で参加することになった梨乃。そもそもそこで演奏するのは”生前に”自らが作った楽曲群であるというところがなんとも言えない感情を読者に抱かせます。そんな物語は、全ての謎が丁寧に解き明かされていく〈第四部 二度目〉へと向かって駆け抜けていきます。この作品は文庫本で約500ページという圧倒的な物量の中に展開していきますが、上記した通り、各章の前段に置かれた『手記』の摩訶不思議な内容と本編のミステリーの深みが読む手を止められない読書を提供してくれます。そして、迎えるまさかの結末。謎でしかなかった『手記』と本編が見事な結びつきを見せ、数多張られてきた伏線が一気に解き明かされていく鮮やかな結末。そこには、「いなくなった私」と改題された書名の意味に深く感じ入る極めて前向きな清々しいまでの物語が描かれていました。 『生きてるのか死んでるのか、私にも分からないの』 そんな思いの中に理解できない立場に置かれてしまった主人公の上条梨乃。この作品では、そんな梨乃が自らの死の真相を探求する先にまさかの真実に辿り着くミステリーな物語が描かれていました。周囲の人に『認識されな』くなるという摩訶不思議な状況を上手く描いていくこの作品。並行して記される『手記』が物語に独特な雰囲気感を付与してもいくこの作品。 読む手を止めることのできない見事な物語構成の妙に、今に続く辻堂ゆめさんの原点を見た素晴らしい作品でした。
すごいストーリー。生まれ変わるって。自分がいなくなっているって、、、どんな気持ちかなぁ。ラストで号泣。
小学生が賢すぎるが、子供らしさもあり魅力的でした。カルト教団のデタラメさと泉の幻想的な部分のバランスが少し頭にすっと入らないところだけが、読み進めるのに苦労しました。一部の温かい伏線が心地よかったです。
本書は、著者のデビュー作ですが、何冊目かでようやく読みました。 結論から言うと、とても面白いです。 そして著者の他の作品にもあるように、温かい優しいものがベースにあります。 一から楽しんでももらいたいので、内容には触れませんが、ミステリー好き以外にも優しい物語が好きな方には是非読んでもらいたい傑作だ...続きを読むと思います。
人気タレントが自殺、しかし現世界に戻ってきたのか、いわゆるゴースト、幽霊ものといった感じで話は始まるが、南アジアの国の森の中での不思議な現象の話と平行して語られる。 ファンタジー、SF、ミステリー小説としての面白さを活かせるギリギリのところでの設定が上手く取られていて、展開をどんどん追いながら主人公...続きを読むたち若者たちの心理や葛藤、不安などがいろいろ混ざっていく感じが楽しめる青春小説かな。 輪廻転生がキーワードになるが、そちらをメインにすると話が重くなりすぎだったか、でもそこへの追求がちょっと物足りない感じもした。登場人物たちと一緒に謎解きに突き進んでいかされた感じで、作者の作戦勝ちになりました。
トリカゴを読んでいたく感動したので、デビュー作を読んでみた。 面白い。話の中に引き込まれていく。最後はほろりとさせられた。話の展開で無理がある場面(病院で診察を受ける)はあるものの、それを差し引いてもグッとくること間違いなし。 この作家の作品を潰していきたい。
読みやすい文章でスラスラと読めました。 真相は想像通りだったのでミステリーとしては物足りなさがありますが、感動ファンタジーとしては満足できるお話でした。
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