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Posted by ブクログ
ミステリーで泣かされました。
新見優希が東京の大学に入学し、高知の絵画教室で小学生の時一緒だった三年生の岡本淳之介と偶然再会します。
教室の寿美子先生と息子のタケシのことを話すと、優希はタケシのことをチェスの選手で絵本の主人公のナガサカ・タケシだと思い込んでいて、淳之介はバレーボールの日本代表の小田島健志だと思っていたことがわかります。
それで二人は教室の生徒で中学生だった、吉江京香を探し出し連絡をとってみました。京香はタケシの幼なじみでタケシは永坂剛と言う名のニートだと答えます。
以下ネタバレしていますのでお気をつけください。
京香のカウンセラーの晴川あかりに相談するとそれは虚偽記憶ではないかと言われます。虚偽記憶とは何らかのタイミングで勘違いして、それがそのまま定着してしまったものです。
晴川先生は「犯人は剛くんでしょう」と言います。
もしそうだったとしたら、何のために二人の記憶を改ざんしたのか…。
京香は剛と幼い頃、結婚の約束をした幼なじみでした。京香は絵が上手く、とても大切にしている自分で描いた絵がありました。
そしてアトリエが火事になり、剛は京香の絵を火の中に飛び込んで取りに行き、しばらく入院したあと、東京で単身赴任をしていた父親の所へ引っ越してしまったのです。
大人になった京香はプロポーズをしてくれる恋人もいましたが、ニートで引きこもりになってしまった剛が忘れられず、ときどき剛の部屋の窓を覗いたり、メールを送っていました。
そして優希と淳之介、京香と晴川先生は、剛の謎を知るために寿美子先生の元を訪ねます。
剛の秘密を寿美子先生から聞いた京香は恋人からのプロポーズを受けいれますが、最後の最後に剛の秘密と二人のとった行動には泣かされました。
とてもせつない物語でした。
Posted by ブクログ
タケシっていったい誰?幼馴染同士の記憶の違いから展開していくミステリー。思い込んでいることを否定していく話の展開は驚きと気づきの連続、信じていることをひっくり返しながら次々起こってくる疑問を解き明かしていく展開はなかなか面白かった。心理学には全く無知でも謎解きのキーは理解し易く、わかるなあと思わせるところも良い。
出来すぎ無理やりという意見もあり、この作家の作品としてはそれほど評価は高くないようだが、スリリングな展開、切ない気持ちをうまく恋愛ミステリーを仕立て上げていて、読み終わった後も登場人物の気持ちにしみじみと感じ入ることができる傑作だと思った。
読後感がいいと思える小説のポイントの一つは、登場人物のその後はどうなるんだろうと気になるところだと思うが、淳之介、優希、京香、それぞれに塗り替えられた記憶とそれまで持っていた思い出とともとにその先の人生を進んでいつまで欲しいなって思ったりした。でも一番気になるのは晴川先生かな。
Posted by ブクログ
子供の頃の記憶が他の人と食い違っているお話
絵本に影響を受けてチェスに傾倒している新見優希は、大学に入学した際に小学生のときに同じ絵画教室に通っていた岡本淳之介に出会う
旧交を温める中で二人は記憶の食い違いに気づく
淳之介は絵画教室の先生の息子のタケシにバレーボールを教わった事をきっかけにバレーの道に
優希は架空の登場人物のタケシがチェスで活躍する絵本を繰り返し読んできた事でチェスに傾倒したが、先生の息子のタケシの記憶はない
二人は当時の上級生だった吉江京香に連絡を取り、心理学の専門家である晴川あかりの元を訪ねたが、自分たちの記憶が作られた虚偽記憶であると指摘される
なぜ虚偽記憶が植え付けられたのか?誰がしたのか?なぜそんな事をしたのか?
その真相に隠された真実とは……
他の人も指摘してるけど、記憶操作がうまく行き過ぎているかな
理論上は可能なんだろうけど、偶然うまく行ったにしては出来すぎ
ただ、謎の真相を知った上でどうするかの選択が描かれてあるのはよい
新たな課題に対してどう向き合っていくのか、区切りをつけるのか?ってか、剛の最後の行動はどんな意図があったのかね?
今後の成り行きが気になるなぁ
ま、多分寄り添う展開になるんだろうけどね
謎解きそのものではなく、その先の方が大事というお話は好き
ソースモニタリングエラー(出来事の内容は覚えているが、その出来事をどこで体験したのか特定できなくなる心理学的現象は確かにあるよね
子供のときの話を親から聞かされた結果、自分でその記憶を補完している面があるからなぁ
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小説・文芸
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