河崎秋子の作品一覧
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Posted by ブクログ
木内昇さんの解説の冒頭にあるよう、この作品からは〝においが激しく立ち上″ってきた。
まさに、登場人物の体臭がしてくるのだ。
それ故に嫌なヤツは嫌な臭いが濃く漂い、読んでいてムカムカする。
その世界に放り出されて、逃げたいのに逃げられない読書体験となる。
それは何故か。
第二部第一章無花果の、″シメゴロシノキ″のエピソードで、その訳がすとんと落ちてきた。
そう言えば、イチジク属のイヌビワは、イヌビワコバチと言う寄生バチと共生しているという。
相互に深く依存し、一方の破滅は他方の滅亡と言われるほどに。
インドボダイジュも同じイチジク属。
絡みつき、時に傷つきながらも、根室の土地と共生する
Posted by ブクログ
こんな苦しい小説を久しぶりに読みました。
読み進めるのに何度も挫けそうになりました。
あまりにも主人公が不幸すぎて、悲しすぎて。
それでも最後まで読んだのは圧倒的な面白さがあったからです。
いや、面白いという表現は不適切かもしれません。
これは面白いという物語ではありません。
とにかく苦しくて切なくて悲しいお話です。
それでも読んで良かったと心から思います。
ここに生まれてしまった者は、その家から逃げられない。
私にはその気持ちがよくわかります。
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北海道根室で生まれ、新潟で育ったミサエは、両親の顔を知らない。昭和十年、十歳で元屯田兵
Posted by ブクログ
大人になって北海道に帰ってきて、ご近所に住んでいる、開拓した人たちのことをとても知りたかったので、本を読んだが、実際にご近所の開拓二世の方から、内地のご先祖の話を聞くことはほとんどない。話してくれるのはいつも、今の北海道での暮らしのことだった。こちらからご先祖がどこから来たのかを聞くことも憚られたので、長いこと付き合ってきて、ようやく話の中でふと漏らしてくれるくらいだ。でもこれを読んだら、どこから来たことにはあまり関心がない人が多いとあって、なるほどと思った。
河崎さんがご先祖のことを調べようとしたのは、お父さんが、もう過去を語ることができなくなってしまったからだ。それなら調べてでも知ろうとし
Posted by ブクログ
エッセイは、いろんな人の人生を追体験できる素晴らしい読み物だと実感した一冊。
羊飼いに憧れるけど、実際どうすれば羊飼いになれるのか?羊飼いは何をしているのか?それを面白く楽しみながら学べるエッセイでした。
噛めば噛むほど肉汁が出てくるような、体験記。きっとここには書かれている以上の体験が、このエッセイに重みを持たせているんだろうな〜
追記
読み終わって、最初は羊面白いなぁと思ってたけど最後の方は自分には命を扱う仕事はできないなぁとちょっと重たい気持ちになった。きっと、飼育と屠畜を別の人が行っているから世の中の酪農は成り立っているんだろうなぁ…私は自分が育てた動物の最期がどうしても気になってし