河崎秋子のレビュー一覧
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羊飼いといえば…
ハイジに出てきた少年…ああ、彼はヤギ飼いだった。そう思ったくらい、私には馴染みがない。
羊飼いに憧れ、職業にした河﨑さん。
とても興味深くて、一気読みだった。
酪農をしている家で育った土壌があるからだろうが、動物を家畜として育て、それを肉としていただくことに淡々としている。
と畜場で最後の時間を過ごす羊の写真があるのだが、私はどうしても「かわいい」という気持ちになり、なんとも切なくなる。
ちゃんと、肉として良いものであることに心が動いている河﨑さんはプロだなと思った。
最後のエピソードで「えっ!」と声が出てしまった。
河﨑さんが立派に羊飼いとして存在していた証だなと感動し -
Posted by ブクログ
ネタバレとにかく暗く重く苦しい内容。気持ちが沈んでいる時や元々メンタルが繊細な方には向かないかなと思って星一つ減らしました。それでも読み進めずにはいられないものがあって、読み応えはあります。
主人公ミサエに数々の苦難が立ちはだかります。
根室で生まれ、幼少期を新潟で過ごし、そしてまた9歳で根室の吉岡家に引き取られ、奴隷のようにこき使われる日々。その中でも、猫の白妙の温もりや、同じ屯田兵村の林家、薬売りの小山田の優しさに触れて、ほんのひとときではあるけれども癒され、運命が動いていく…。
どうか救いがありますようにと思いながら読みましたが、これがなかなか。
後半第2部からは、主人公が変わり衝撃の事実 -
Posted by ブクログ
明治時代、北海道にある樺戸収治監(監獄)を舞台にしたお話。
学生運動に軽い気持ちで参加しただけなのに、13年もの実刑判決を受け 収監された巽(たつみ)。
そして同じ頃に同房に収監され大二郎とペアとなり、次第に友情めいた気持ちを持つ様になる。
その大二郎は 中に水の入った小さな水晶を大切に隠し持っていた。
その石を 彼はいったいなんのために持っていたのか?
✎︎_________
今の時代の刑務所の事も知ってるわけではないけど
明治時代の監獄所生活は 人権なんてあったもんじゃない様な酷さで なんだかズーンとなった。
特に硫黄鉱山での描写は常に死と隣り合わせで過酷だったな〜
そん -
Posted by ブクログ
常に北海道を舞台に、歴史を含んだ物語を綴られている河崎秋子さん。
今回手にした『 鯨の岬 』も、北海道を舞台にした中編2話の構成となる。
第一話『 鯨の岬 』
札幌に住む主人公の奈津子は、息子夫婦が共働きということで孫の蒼空の世話を押し付けられていた。
小学校から帰ってきた蒼空は、二世帯住宅の自宅には戻らずに、奈津子の住まいで両親が帰宅するまで過ごしていた。
流石に時折気苦労を感じることもあって疲労感に苛まれるのだが、夫の援助は全く期待できなかった。
奈津子は月に一日、母親が入所している釧路の施設に出かけることにしていた。
釧路に向かう途中、小学生の時に住んでいた霧多布へ向かうことにした。
そ -
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ネタバレ先生独特のユーモラスな文章で綴られたファミリーヒストリー。
確かに北海道人ってルーツにあんまり興味ない人が多い気がします(笑)せいぜい頑張っても曽祖父母か高祖父母くらいまでな感じ。
どこそこ家臣でとかルーツがはっきりしている人以外はあとは割と「先祖?さぁ」って人が自分の周りもほとんど。罰当たりな子孫ですみませんな感じです(笑)
やはり文書が一つでも残ってるっていうのは大きいですよね。
そこを足がかりに親戚を訪ねて思いがけない話を収集していく様子が楽しげです。
しかしやはり一番お父さんにお話を聞きたかったことでしょうね。
先祖をたどっていく中で出てくるお父さんの兄弟の話やお母さんの開業の話、先