河崎秋子のレビュー一覧
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ネタバレ読みながら頭の中に情景が浮かび続ける。かなり生々しい描写も多く、こんなにリアルに読者に想像させるのはすごいと思った。熊と人の対峙がテーマだと思っていたが実際はそれだけではなく、人間の内面や生き方について考えさせる小説。ラストは全く想像していなかった展開で、なぜそうなったのかとずっと考えている…。
熊爪は自身が熊になりきれない事を悟った。
人間になろうとしたがそれもなりきれなかった。
『殺されなきゃ死ねないんだし、あんたは』という陽子の言葉は、熊など野生の生き物にも当てはまる言葉。陽子は熊爪を熊と認識したんだろう。
熊爪が兎を殺す所を見ていたのも殺す決意を固める伏線だったのか。
熊同士。人同士が -
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プロローグ
肉と肉とがぶつかり合う
ほとばしる汗と体液
叡智を超えた技と体位が繰り広げられる
やがてお互いが絶頂を迎える
それが……
本章
『肉弾』である
壮絶な肉弾戦に★5
いゃ〰、本作も素晴らしいかった
河崎秋子さん『愚か者の石』に次ぐ2作目であるが
両作ともに素晴らしい!
素晴らし過ぎる!
気弱で人生を惰性に生きてきた青年が、父親に連れられて狩猟にでるが、そこに突如ヒグマが現れ
狩る側から狩られる側へ
人は絶体絶命の窮地に立った時、文字通り!?
一皮剥けるのだ!
そして野犬と共闘し狩る側へ
ヒグマを追い詰めていくさまは圧巻だ
納得の大藪春彦賞である
エピローグ -
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生と死 自然界の生き方について
『ともぐい』を読み終えて、まず強く残ったのは、フィクションなのにノンフィクションのような生々しさだった。熊と人間が生きる山の世界があまりにも現実的に感じられ、物語を読んでいるというより、実際にそこで生きている人間を見ているような感覚になった。
特に印象に残ったのは、自然界の本質や、生と死について描かれているところ。
食べるために殺し、殺したものを食べて生きる。人間も動物も、結局は自然の循環の中にいる一つの生き物にすぎない。そうしたことを、綺麗にまとめるのではなく、生々しいまま描いているのがよかった。
その中でも熊爪は、とてもいいキャラクターだった。
人間社 -
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明治後期の北海道。猟師として自然の中で生きる熊爪は、一頭の熊との因縁や人との出会いを通して、生と死、人と自然の境界に向き合っていく。圧倒的な自然描写と命のやり取りが胸を打つ、直木賞受賞作。
圧倒的な自然描写と、熊との息詰まる攻防に引き込まれた。しかし、私の心に最も残ったのは熊爪の死生観だった。
熊爪は命を奪うのではなく、「いただく」という感覚で生きているように感じた。必要以上には求めず、自らが与えられた生も、いつかは自然へ返すもの。その循環を受け入れているからこそ、生にも死にも執着しない。彼が見つめていたのは、生き延びることではなく、生と死の均衡を崩さず、自分にふさわしい生を全うすることだ -
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河﨑秋子『ともぐい』新潮文庫。
以前から読みたいと思っていた河﨑秋子の第170回直木賞受賞作がようやく文庫化された。
所謂、クマ物である。
古くは苫前三毛別事件を題材にした戸川幸夫の『羆風』に始まり、吉村昭の『羆嵐』『羆』、同じく苫前三毛別事件の詳細を描いた木村盛武のノンフィクション『慟哭の谷 北海道三毛別・史上最悪のヒグマ襲撃事件』、吉村龍一『光る牙』、樋口明雄の『約束の地』、北林一光『ファントム・ピークス』、熊谷達也の『ウエンカムイの爪』『邂逅の森』、白土勉の『火の獣』、佐藤友哉の『デンデラ』、久保俊治の『羆撃ち』、増田俊也の『シャトゥーン 〜ヒグマの森〜』と数多くのクマ物を読んで来 -
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北海道と馬の話。第1話が相当に凄まじい。河崎秋子さん味が深い。
第1話 世は明治。祖母の家の最奥の部屋に母はいる。手折った野菊を渡す。母が妊娠期に病んだので、捨造は小作農家に養子に出された。養父母は困窮の中でも養ってくれた。養父母が亡くなったが、嫁取りなどは望めそうもない。ある日見かけた新聞記事に開拓民募集とあった。馬を買い、北海道に渡る。母から別れ際に手紙を渡される。捨造が産まれるまでの記録だった。
第2話 昭和で戦後。北海道根室地方。捨造の孫和子。馬を育てている。いくらくらいの値がつくか楽しみでいる。捨造は妻を第二子出産時に亡くした。
ワカと名づけられた手のかかる馬が、帰厩の時刻になっ -
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「ともぐい」で直木賞の河崎秋子さんはもともと羊飼いだったらしい。作家として独り立ちするようになるまでの道のりを描いたもので、エッセイというには重すぎる。ああ、だからあの文章か、と私は思った。読んでよかった。
直木賞作家河崎秋子はもと羊飼い。今は北海道の十勝で保護猫二匹と共に暮らしている。羊の肉を食用にするために40-50頭飼っていた。
子羊を畜用の銃で撃ち、解体する。最後の子が屠殺されたのを見届けて羊飼いではなくなった。本格的に日本で羊が飼育され始めたのは明治以降。日本ではマイナーだが、海外では超メジャーな家畜である。ニュージーランドの牧場に分娩シーズンに留学を始める。食事と寝場所を提供し -
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最初は暗くて救われない話が多かったけど、だんだんと時代と共に良くなった。好きな話が多かった。特に馬蹄屋さんの話が好き。
第1話 ヒトエは札幌の蚕種所で父が働いているので手伝っている。養蚕が広がるにつれ、桑畑に夜中に忍び込んで葉を取っていくなどされることが増え、桑の葉が足りない。兄が女工と出奔し、その女工の借金まで背負わねばねらなくなった。父が新種の苗をたくさん買ってきた。期待を込めて植えたが、北海道の寒さに耐えかねてあっという間に枯れた。養蚕は歴史の隅に追いやられる。
第2話 道東のバラサンでミンクを養殖している。毛皮を取るために繁殖させているのだ。日本は日清日露と大陸で戦ったが、寒さ対策 -
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ネタバレ・あらすじ
明治30年代の札幌。養蚕工場を営む両親のもとに生まれたヒトエ。
昭和40年代の根室。ミンクを養殖業者の孝文。
戦前戦後の北見。ハッカ草栽培農家のリツ子。
明治後半の大島。羽毛貿易のためひたすら鳥を求めて南北を放浪する弥平。
昭和30年代の江別。蹄鉄屋家業の息子雄一。
昭和20年代の江別。レンガ工場で働く佐川吉正。
5作目の続編。陶芸家として生計を立てる佐川の息子、光義。
衰退した産業に従事していた人間たちを書いた6編の短編集。
・感想
これぞ文学、と感じた作品だった。
個人的な偏見だけどやはり文学ってのは「北」に限る。
北で育ち北で生まれ、北で生きてる全ての生命ってやっぱたくま -
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北海道の監獄で出会った相方の、来し方を探る旅。重厚な作品だけど、読み口は重くない。すごく良かった。
瀬戸内巽はボンボン育ちだったが、大学で革命思想に出会い、樺戸集治監に投獄された。雑居房。大二郎という同室の者が語り出す。大二郎は天皇が身体を壊して恩赦が出ることを祈っているようだ。
大二郎がある日、監獄内を覗き込んでいた女がいたと言ったが、中田看守はそんな女はいなかったと言った。大二郎はホラ吹きなのかもしれない。その夜巽は田淵に襲われかけるが、看守の見回りに助けられる。
巽は虫歯が痛くてたまらない。他の囚人たちは病の際辛かった話で盛り上がる。中田看守が虫歯を抜いてくれる。囚人たちは北の大地 -
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とっても良かった!!
クマ´•ᴥ•`がニュースで話題になり始めた頃に『ともぐい』で直木賞を受賞されていて、気になっていた作家さん
さらに
表紙カバーイラストとタイトルも素晴らしい✨
イラストは阿部海太さん
このイラストに惹かれるひと多いはず…私もそのひとりです
(*´艸`*)♡
さて、本題
エッセイのイメージだったんですが…
NHKの『ファミリーヒストリー』(知ってる方いるかなぁ??)のようなドキュメンタリー調
作者さまのお父さまとご家族への思いがあふれてます
自然と命に向き合っているからこその言葉選びの数々にグッときました
作者さまの小説もぜひ読んでみたい!! -
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shintak5555さんの本棚から
来ました
これはもう好きなやーつです
わいの好きなやーつです
弱小生産牧場で期待いっぱいに生まれた暴れ馬が周りの人々に愛情に育まれながら大活躍
ありがたい
こんなんなんぼあってもいいですからね
そしてあーた河﨑秋子さんですよ!
もうほんとね硬軟自在でびっくりしちゃうよね
わいはほら河﨑さんのエッセイとかも読んでるから、このほわ〜んとした文体もそこまでびっくりないけどね(5行前にびっくりしとったやないか)
シルバーファーンや魅力的な登場人物たちをほのぼのとした世界でうまく動かしてる
やるね〜
わいはほのぼのバージョンの秋子さんのが好きだな〜