鯨の岬

鯨の岬

583円 (税込)

2pt

札幌に暮らす奈津子は、鯨が腐敗爆発する動画を見て臭いを思い出す。後日、釧路の母を訪ねる途中、捕鯨の町にいた幼い頃の記憶が蘇ってくる……。老境の主婦の置かれた生活環境と家族関係を描きながら、その生い立ちと忘れていた過去を掘り起こした彼女は(「鯨の岬」)。江戸後期の蝦夷地野付に資源調査のため赴任した平左衛門。死と隣り合わせの過酷な自然の中で、下働きの家族と親しくなり……(「東陬遺事」/北海道新聞文学賞受賞作)。命を見つめ喪失と向き合う人々の凄絶な北の大地の物語。全二編。

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鯨の岬 のユーザーレビュー

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感情タグBEST3

    Posted by ブクログ

    常に北海道を舞台に、歴史を含んだ物語を綴られている河崎秋子さん。
    今回手にした『 鯨の岬 』も、北海道を舞台にした中編2話の構成となる。
    第一話『 鯨の岬 』
    札幌に住む主人公の奈津子は、息子夫婦が共働きということで孫の蒼空の世話を押し付けられていた。
    小学校から帰ってきた蒼空は、二世帯住宅の自宅に

    0
    2025年07月19日

    Posted by ブクログ

    普通の60代くらいの主婦の話で嫁の愚痴とか老後の不安とかの話かと思いきや、とんでもない事実が明らかになり、読んだ後も衝撃の余韻にしばらく浸ってました。時代小説の方も全然違う雰囲気でしたが、思わぬ展開と描写力で、一気に引き込まれました。解説も良かった。

    0
    2024年07月29日

    購入済み

    すごく面白かった。ミステリーとは違うんだろうけどどんでん返しというか、決して明るい話ではないけど、絶望的な気分になる話でもなく、良い。

    0
    2024年02月20日

    Posted by ブクログ

    描写が素晴らしい。
    感性が合ったのだと思うけど、語り手の主人公に感情移入がし易く景色が目に浮かぶようだった。
    一話目の「鯨の岬」は少しミステリのようなオチがあるのが良い。ちょっとした逃避行だが無駄ではない感じが良かった。
    二話目はもっと時代が遡る。オチはよく分からなかった。ただこちらも描写が良いので

    0
    2023年12月10日

    Posted by ブクログ

    ふと手に取ったら、またも北海道を拠点にしている女性作家だった。桜井紫乃とか谷村志穂とか、そしてこの河﨑秋子とか、北海道は骨太な物語を生む女性作家が多いなという印象。
    この文庫本には表題作とデビュー作の「東郰遺事」の2編が入っている。いわば平凡な主婦がふと日常をエスケープして幼時の忘れていた思い出がよ

    0
    2023年02月10日

    Posted by ブクログ

    北海道の出身の作家さんだということで、読んでみました。
    釧路行ったばかりだったので、札幌から釧路長旅だよね〜と主人公に共感。この作家さんの登場人物は身近にいる、悪くもないけど聖人でもない、ふつうに毒を抱えて生きている人がリアルに感じられるところがいいなと思う。
    合理的な嫁とかうるさい乗客にイラつくと

    0
    2023年01月30日

    Posted by ブクログ

    農繁期に読んで、そのままになっていた。
    時間をかけないとと記録しておけない内容だったので、ここに河崎秋子作品をまとめて。

    幼馴染と母親の介護の話を、鯨を絡めて語ることを、誰が考えつくだろうか。しかもその鯨は爆発するのだ。北海道の道東に住み、この景色を見て育ち、牛や羊を育て、屠り、人に出逢いながら人

    0
    2023年01月21日

    Posted by ブクログ

    素晴らしく面白かった。22年上半期ベスト3に入る。
    静謐な文章で、おばあちゃんになってから自分の過去を振り返る「鯨の岬」。淡々と今の生活を振り返りながら過去を思い出す話と思ったらミステリーみたいな驚きが。

    北海道新聞文学賞の「東陬遺事」。主人公が目にするある家族の因果応報の物語。最後かなり残酷な結

    0
    2022年07月12日

    Posted by ブクログ

    河﨑秋子『鯨の岬』集英社文庫。

    表題作で書き下ろしの『鯨の岬』と第46回北海道新聞文学賞受賞作の『東陬遺事』の2編を収録した作品。

    河﨑秋子は個人的に注目している作家の一人である。静謐な文章の中に感じる不思議な自然の力と人間の運命の機敏。そんな作品を描き続ける河﨑秋子から目が離せない。

    『鯨の

    0
    2022年06月24日

    Posted by ブクログ

    打ち上げられた鯨。
    ガスが溜まる。
    遺骸が膨らむ。
    爆発。
    漂う腐敗臭。

    里帰りの際にふと生まれた意識の隙間。
    誘われるように向かった故郷で巡る記憶の旅の果てに見るもの――。

    《鯨の岬》

    江戸時代。
    ロシアの南下政策に危機を感じた江戸幕府は、
    蝦夷地の調査のために訪れた幕府の役人と、
    はるか北

    0
    2025年09月10日

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