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明治期、東北。許されぬ仲の妊婦ミネと吉治。吉治は殺されミネは逃げる途中、牡馬アオと雪洞に閉じ込められる。正気を失ったミネは、アオを食べ命をつなぎ、春、臨月のミネは奇跡的に救出された。
生まれた捨造は出生の秘密を知らぬまま、座敷牢で常軌を逸しているミネを見舞い暮らす。アオの孫にあたる馬と北海道に渡ることを決心した捨造は、一瞬正気になった母から一切の経緯が書かれた手紙を渡され、今生の別れをする。
昭和、戦後。根室で半農半漁で暮らす捨造家族。捨造は孫の和子に、アオの血を引く馬ワカの飼育をまかす。ある台風の日、無人島に昆布漁に駆り出されたワカとほかの馬たちは島に取り残される。捨造と和子はなすすべもない。
平成。和子の孫ひかりは、和子に島の馬の話を聞かされていた。ひかりは病床の和子のために島にいる馬を解放することを思い立ち、大学の馬研究会の力を借りて、野生馬として生き残った最後の一頭と対峙するが……。
Posted by ブクログ 2024年03月15日
直木賞受賞前から気になっていた作品で、たまたま北海道出張中に本屋で特集が組まれており、勢いで購入。
北海道の地で馬と共に生きた家族6代の物語。各章のメインシーンの読者を引き込む力が凄い。一気に読まされる臨場感と心情の機微の表現。序章の遭難時の馬食に至る過程、第二章のフクロウの睨みを感じる場面は、...続きを読む
Posted by ブクログ 2018年10月21日
手に取ったのは、JRA馬事文化賞受賞作だからではなく、この本に呼ばれたから。
明治、昭和、平成に渡って描かれる、馬と人の物語。
とくにミネと和子の話には圧倒されて、これであれば240ページではなく、もっと長編にできたのでは?
と思ったけど、そうすると「人の話」になってしまう。
あくまでもこれは、...続きを読む
Posted by ブクログ 2024年03月24日
たまたま直木賞授賞式をリアルタイムで観たので著者に興味は湧いたが、いかんせん守備範囲ではないカテゴリーの小説なのでとりあえず入門として購入
インタビューの受け答えから感じたイメージ通り、期待通りの作品だった
謎やトリックから離れた小説もたまには悪くないな
6世代に渡って繋がれた馬への思いの着地点...続きを読む
Posted by ブクログ 2023年02月23日
明治の初めの頃でしょうか。東北の庄屋の娘が雪崩の被害に遭いながら、偶然生じた雪洞の中に乗ってきた馬と共にまぎれる。助けの望めないまま、長い間馬とその雪洞に過ごす娘は、空腹のためにその馬を食べ、生き延びるのだけれど……。
娘が生んだ捨造は一頭の馬と共に開拓民を募集していた北海道に渡り、以後、根室にて...続きを読む
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