河崎秋子のレビュー一覧

  • 颶風の王

    Posted by ブクログ

    たまたま直木賞授賞式をリアルタイムで観たので著者に興味は湧いたが、いかんせん守備範囲ではないカテゴリーの小説なのでとりあえず入門として購入

    インタビューの受け答えから感じたイメージ通り、期待通りの作品だった
    謎やトリックから離れた小説もたまには悪くないな

    6世代に渡って繋がれた馬への思いの着地点

    最も理解しやすいはずの現代パートが尻すぼみに感じたのは、それ以前の物語に引き込まれたせいか
    捨三と和子のパートは良かったねえ


    解説はただのあらすじだった
    書評家とは

    0
    2024年03月24日
  • 土に贖う

    Posted by ブクログ

    北海道の歩んで来た産業史とその産業に関わってきた人々の生活を感じる短編集。
    お蚕さんに、ハッカ、煉瓦、そして馬。ミンクの育成とアホウドリの話は衝撃を受けつつ、そんなこともあったのだろうなと、小説なのだけれどノンフィクションを読んでいるような感覚にもなる作品たちです。
    本を読むことにのめり込めます。

    0
    2024年03月20日
  • 土に贖う

    Posted by ブクログ

    河﨑秋子集英社文庫北海道に入植したご先祖さまはどんな思いでこの地に辿り着いたのか。開拓民は東北の農家の次男三男が多いというのは嘘かほんとかはわからないけれど。何某かの期待はあっただろう。自然だけはべらぼうにあり、可能性だけは無限に広がるのが北海道という土地なのかもしれない。養蚕、レンガ工場、ハッカ栽培…。当たれば大きいが、しくじれば命すら奪い取られる地。華やかな時代もあっただろうがこの本に収められている短編の主人公たちは皆、辛抱強く、たくましく、でも、どこかしなやかで、したたかだ。解説にあった「生命の秤」が腑に落ちる。

    0
    2024年02月28日
  • 鯨の岬

    Posted by ブクログ

    河﨑秋子さんの初期の作品ということで、興味を持ち読んでいる間に直木賞受賞となりタイムリー?な読書でした。

    「鯨の岬」は出だしからもう磯の匂いや魚の匂いがゴメの声と共に立ち上ってくるような描写。五感を刺激されるようなつかみ。
    主人公がショートトリップに出向いた展開からなにか楽しい展開になるのかななどとのんびり読んでいたけれど、最後には思いもよらないところへ連れて行かれて絶句。こんな始まり方の河﨑さんの作品が、そんなのんきな小説であるはずないのに。それにしても…。鯨の肉を目にしたらこれからはこの小説を思い出しそうです。
    「東陬遺事」北海道文学賞を受賞されたということでずっと読んでみたかった一作。

    0
    2024年01月26日
  • 肉弾

    Posted by ブクログ

    野犬と熊との闘い。摩周湖のカルデラ。
    河﨑秋子らしく狩猟の事など詳しく生々しい。歴史ものでない点が河﨑秋子らしくない。

    0
    2023年04月26日
  • 鯨の岬

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    自分が住まう土地が舞台の本を手に取ってしまうことありませんか?自分はよくあります。これもそんなふうにして手に取った一冊なんですけどね。主婦・奈津子さんの憂いとでもいうんでしょうかね。子育てが終わってひと段落したと思ったら孫育が待ち構えていて、嫁にいいように使われているような虚しさとでもいうんでしょうか。責任と割合の見合ってなさとか。親の介護も決して苦ではないにせよ。そういう鬱屈した思いを胸に抱えて、開けてしまった幼少の頃の記憶の扉。そういう時代が確かにあったし、それはなかったことにはならないんだよなと。

    0
    2023年02月26日
  • 颶風の王

    Posted by ブクログ

    明治の初めの頃でしょうか。東北の庄屋の娘が雪崩の被害に遭いながら、偶然生じた雪洞の中に乗ってきた馬と共にまぎれる。助けの望めないまま、長い間馬とその雪洞に過ごす娘は、空腹のためにその馬を食べ、生き延びるのだけれど……。

    娘が生んだ捨造は一頭の馬と共に開拓民を募集していた北海道に渡り、以後、根室にて主に馬の生産で食べていく。その捨造から5代にわたる家族の話です。

    力強いストーリーテリングでした。僕が通ってこなかった道に咲いている言葉の花たちを多く所持しているような著者、という印象がまずありました。時代小説として始まることもあり、その語彙の種類や言葉の用い方が、僕のカバーしていない領域にあるも

    0
    2023年02月23日
  • 鯨の岬

    Posted by ブクログ

    「鯨の岬」と「東陬遺事」の2篇が収められている。「鯨の岬」は老境に差し掛かった奈津子が、孫が爆笑していた鯨が爆発する動画を気に留めつつ、施設にいる母をみまおうとでかけた際にたまたま故郷に立ち寄り、過去のおもいでをなぞったり母から話を聞いて、むかし友人らが巻き込まれた爆発事故があったことをを思い出す、そんなお話で、なかなか良かった。「鯨の岬」は江戸時代の北海道の話なのだが、今ひとつなんのことだか掴みそこね、今一つだったなあ。

    0
    2022年08月04日
  • 颶風の王

    Posted by ブクログ

    馬と人の、何代にも渡る物語。
    明治時代、東北地方でのミネの壮絶な体験とそれを知る捨造。
    昭和戦後、根室地方での捨造と孫の和子の、馬との生活。
    平成、大学生のひかりが祖母和子のために動く、そして出会った馬との交感。

    短編のように、次の時代に移る話に戸惑うものの、最後まで読んで、長い長い物語を読んだような満足感があった。

    0
    2021年06月20日
  • 肉弾

    Posted by ブクログ

    人生に自暴自棄な青年が、横暴な父に連れられ北海道のカルデラの森に。鹿狩りのはずが熊を撃つよう父に命ぜられる。そこへ異様な熊が、野犬が……。

    熊、おっかなかった!

    犬は健気だな。

    迫力ある内容で、ため息をもらしながら読んだ。

    命に、手を合わせたくなる。

    0
    2021年01月17日
  • 肉弾

    Posted by ブクログ

    『颶風の王』も『肉弾』も、生き物の体温と場所の寒さが印象に残った。

    食べる食べられる、人間とそれ以外の動物、父と息子、庇護するものとされるもの。
    いろいろなものの対比があるなかで、自分はどちらかに属さないといけない場合、その決断の難しさを感じた。
    そして、否応なしに所属させられる場合の覚悟。

    0
    2020年10月14日
  • 颶風の王

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    この中篇のどこに圧縮されていたのかと驚くほどに力強く、壮大。
    人の力が及ばぬ厳しい自然を前にしては何事も及ばず、ただ静かに畏怖の念を抱き、生きる。
    ひかりが見た光景は私の心にも焼きついている。

    0
    2018年09月18日
  • 颶風の王

    Posted by ブクログ

    違う本を目当てに本屋に行ったのだが、表紙に馬の絵があって、帯に”JRA賞馬事文化賞”とあれば、こちらを買わない手はない。
    明治の時代、東北の寒村から北海道に渡った男の、その母から続く6代に亘るお話。
    全編に馬が絡むが、表紙の絵には魅かれるよね。

    今年は『北海道』と命名されてから150年目にあたるということで、先日、式典も行われていたが、北海道開拓の歴史を紐解けば、『昭和時代でさえ、開拓民は縄文時代さながらの暮らしを強いられたことが分かります』との記述があり、明治の開拓民の厳しさは恐らく今の我々の想像を遥かに超えるものであっただろう。
    そうした時代の中、雪山で遭難し乗っていた馬を喰って生き延び

    0
    2018年08月29日
  • 父が牛飼いになった理由

    Posted by ブクログ

    「私の最後の羊が死んだ」が良かった分、少し期待しすぎたかも。先祖まで遡るファミリーヒストリーにはあまり惹かれなかったが、祖父や父の北海道移住の経緯や、道東の酪農の現実には興味深いものがあった。丁寧に調べ尽くして書かれた作品だと感じた。

    0
    2026年04月10日
  • 私の最後の羊が死んだ

    Posted by ブクログ

    河﨑さんが「羊飼い」として生きた日々は、確実にこの作品によって広まっていくだろう!

    読むと無性にジンギスカンが食べたくなる。

    0
    2026年03月20日
  • 鯨の岬

    Posted by ブクログ

    河崎秋子さんのお話は文章から匂いがしてくる。
    この作品だけじゃなくどれもこれも嗅覚が鋭利になるような感覚。

    北海道を舞台にした作品で、いわゆる本州の人が想像するような広くて穏やかな大地というよりは、暮らしていないとわからない暗さを孕んだ面を描くのがものすごく住んでいるものとしてもリアルに感じられる。根室や霧多布には行ったことがないので河崎さんの作品を読むたびに訪れてみたいなと思っている。

    0
    2026年03月16日
  • 銀色のステイヤー

    Posted by ブクログ

    ウマ娘から競馬に興味がでて読んでみた。G1に出る馬って限られた馬なのかとか、ただ馬好きなだけじゃやって行けない世界だとか競馬にまつわる色々が面白かった。レースの臨場感と疾走感の描写も良き。

    0
    2026年02月23日
  • 颶風の王

    Posted by ブクログ

    ノンフィクションを読んでこれ以上のモノがあるだろうかという疑問が生まれ、それからフィクションが読めなくなってしまった
    この本はとても感動できると思うのに、頭の中で「結局フィクションでしょ」て言う自分がいて、辛い

    0
    2026年01月18日
  • 父が牛飼いになった理由

    Posted by ブクログ

    時々話がそれるので混乱したのと、他人というか知らない人のファミリーヒストリーに興味が持てなかったのですが、読みやすく面白い文章で楽しく読みました。

    0
    2025年11月08日
  • 銀色のステイヤー

    Posted by ブクログ

    古いところでは宮本輝の優駿を思い出した。良き人たちとの成長物語で、サクサク読める。でもレースの場面描写では何故か力が入ってしまう。馬券も買ったことないのに。

    0
    2025年10月10日