河崎秋子のレビュー一覧
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ネタバレ昭和初期の根室の開拓地で、奴隷のように使われる少女ミサエ。死ぬまでこき使われるかに思われたが、薬売りのオヤマダに救い出されて札幌で保健婦になり、また根室に戻る。
見合い結婚をするものの、苦労人ゆえの子供への厳しさと旦那の薄情さで子育てに躓き、イジメも重なった娘は自殺をしてしまう。離婚の後に妊娠が発覚し、生まれた息子はヨシオカ家に養子に出し、息子もまた実母と同じように、搾取される生活に…
屯田兵の末裔の誇りを縁に、強い人を目ざとく見つけて、雁字搦めにして、搾取するヨシオカ家。まるでツタ科の植物のように、締め上げて巻き付いた大樹を腐らせ枯らす。
こういった構図は世間に溢れていると思う。組織と -
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ネタバレ今作は競馬馬シンバーファーンの誕生活躍引退までと、その周りの人々。重い展開はなく、スカッと爽やかに聞ける。
サラブレッドの一生は勝っても負けても過酷。足は繊細だし、練習はキツイ。存在し続けること自体がものすごい競争なのだそうだ。
ファーンとテツコとトシキの未来に、さちあれかし。
余談だが、父が厩舎で働いていた事があったので「馬はイイ!馬は…………イイぞぉぉぉぉぉ!」と言う話を思春期に耳タコが出来るほど聞いて育った。一度だけ間近で見せてもらったらむちゃくちゃデカい!!父の言う「カワイイ」は私にはちょっと分からなかったが、父が好かれていたのはよく分かった。甘えるし、来たのが分かると「こっちも!」 -
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ネタバレ釈迦は、菩提樹の根元で悟りを開いた。そして蔦であるその菩提樹のことを別名「シメゴロシノキ」と呼ぶそうです。
この小説はミサエという女性の一代記ですが、ミサエの孝行先の家族がとにかく酷い人たち。同じ集落に暮らす人々も同様。
ミサエがどんなに努力家で立派な人物であっても、この環境で暮らすうちに、どんどん締め殺されていく・・・
明るいところやカタルシスがほぼないし、長編なので疲れました。
私は、河崎さんのリアリティ表現がとても好きなのですが、それが発揮されたのは娘の自殺を発見したシーン・・・何とも・・・
そして血縁関係がドロドロです。横溝正史かっ!
蔦が巻き付いて、生きながら死んでいく・・・そんな -
Posted by ブクログ
WEB本の雑誌の「オリジナル文庫大賞」の候補作の中から、大賞ではなかったが、選評を読んで良さげに思えたので買ってみた。
200頁あまりの中にお話が2つ。
【鯨の岬】
札幌の二世帯住宅に暮らし共稼ぎの息子夫婦の子どもの面倒を押しつけられた生活に倦んでいる老年の主婦・奈津子が、病気の母を見舞いに行った釧路で思わず乗ってしまった電車で小学生の頃に住んでいた町を訪ねてしまうところから転がるお話。
そこでどんどんと過去の記憶が甦ってきて、かつての捕鯨の町・霧多布での鯨の肉や油や解体や臭いや爆発などについての挿話はなかなか強烈だし、湿原や町の施設の描写には主人公のみならず読んでいるこちらまで日常から離れ