河崎秋子のレビュー一覧
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河﨑秋子さんの、羊飼いとして生きてきた日々のエッセイ。
『ともぐい』のイメージが強いので、ドキュメンタリータッチの淡々とした文章が続くのかと思って読み始めたのですが、ところどころなんだか軽〜い言い回しが出てきたりして、あれ?今のって笑うところかな?と恐る恐る読み進める感じでした。
途中からは、あ、これ笑わせられてるんだ!と気付き、そこからは思いっきり楽しめるように。
だって、冒頭から、河﨑さんが育てた最後の羊が解体される描写なのです。1ページ目からこちらは息をのみながら体を固くしているわけで、途中からなんだかゆるいことを言われても、笑っていいのかいけないのか戸惑ってしまいます。
にしても、やは -
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お父様への想いが伝わってくる。
お父様が大好きなんだろうな。
介護がいかに大変だったか、全くクドクド書かれてないけれど、文字に起こして語らなくても、大変さや葛藤が伝わってきた。
変わってしまったお父さんを受け入れるのに、きっと時間がかかったのだろうと思う。
あの時、ああしていれば・・・私も何度も後悔がループする時ある。
この本は、お父様へ向けて書かれた本なのだろう。
私と河﨑秋子さんの共通点、共感点がたくさんあって、何だか感激しつつ、現実を見ると「羊飼い」の「直木賞作家」さんと同じ土俵に上がれないことに気がつく。そして、私と河﨑秋子さんの才能の落差に唖然とする。
仕方がない、遺伝っ -
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『ともぐい』で直木賞を受賞した河﨑秋子のファミリーヒストリー(『青春と読書』2023.9〜2024.8に掲載したものに加筆修正)
十五年間ずっと寝たきりである父親のことを中心に、河﨑家の400年に渡る歴史をたどった著者。北海道民の通例として、先祖は本州から来ているが、ルーツは加賀藩や大阪にあった。
加賀藩では加賀八家(はっか)本多家に仕えていたそう。
また、祖父は満州から引き上げた後、どういうわけか、酪農家を目指して大阪から北海道に渡るのだが、そのわけは最終章で腑に落ちる。
365日1日たりとも休めない、過酷な労働である酪農業。最近はヘルパー制度というものもできたそうだが、経営も難しく、 -
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金沢で武士だった先祖は維新後、主家が愛媛県で知事になったので一家で西条に移住した/祖父・昇は川﨑家に養子に入り薬剤師となり旧満州に移住し、大連のお嬢尾様育ち祖母と結ばれ、戦後幸運に4子を含む一家無事に帰日でき、大阪に居を構えたが、長男次男が高校卒業する頃、北海道で営農したいと思ったようで、男兄弟三人を帯広畜産大学に進学させた/卒業後、長男・章は農業機械会社に就職、三男・繁は農業の勉強をしにアメリカへ。次男・崇は、公務員だが農業改良普及員。数年おきに道内での転勤があるが、畑作地域なら、果樹栽培ある道南、酪農地帯ならと、そのたびに勉強し直さなければならないなかなかハードな仕事である。
著者は子 -
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主に北海道で、厳しい環境を生き抜くために生き物たちの生命を奪い利用していく人々の功罪ある生き様と、時代の流れに抗えず消えていく生業の姿を描く短編集。蚕、ミンク、ハッカ、農耕馬と、人間たちによって北の大地に移入された生命は共生のような形で繁栄してやがて衰退していく。
未開の原野だからこそ、無尽蔵とも思える自然資源から換金性の高い生産物を栽培する開拓民たち。貧しさからやがて泡のような豊かさを得て、それが滅びへの萌芽となる。人間の業とも呼べる様は儚くも悲しい。他の生命を貪って生きる人間たちは、現代社会に生きる我々も例外ではなく、罪悪感を漂白する仕組みが整っているだけだ。
土から離れ、死からも遠く -
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「私たちは命をいただいている」とかよく言われるけど、それを実感できている人ってどれくらいいるんだろう。
そんなことを言われる時って、感謝しなければいけないってニュアンスが多分に含まれている気がするけど、このエッセイでは動物の肉を食べることが人間の性の営みの中で行われるごく自然な作業として描かれている。
感謝をしていないということでは決してなく、あらためて感謝せずとも日々の食べる行為の中に自然に感謝の思いが寄り添っているというか。
家畜や農作物を育てることと食べることの距離が近いと、生きることがシンプルになる気がした。
実際はとても大変な作業なんだろうけど。 -
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作家河﨑秋子さんが『父が牛飼いになった理由』を知るのと同時に、自らのルーツについても調べながら、日々の暮らしや酪農農家の現状や想いを綴るノンフィクションとなっております
これね、河﨑秋子さんファンの人に是非ともおすすめしたい
小説のあの骨太な文章からは一切想像できない、軽くてユーモラスな語り口
言葉選びもおしゃれなんだわ〜
もちろん素の河﨑さんはこっちなんだろうけど、ギャップ萌え必須w
このルーツ探しが、なんていうか自分を知る旅って感じなのよね
当たり前なんだけど自分の血肉ってご先祖様たちから出来てるんだろうなぁなんてことを思ったのと
あらためて亡くなった父との共通点に思いをはせるわたく