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Posted by ブクログ 2023年11月20日
時系列と語り手が移り変わるので、最初は戸惑うが、惹き込まれて読んだ。硫黄島、父島の戦中戦後の家族の物語。現代を生きる孫世代との謎の交信が不自然でなく描かれ、謎への興味に引っ張られて読めた。
硫黄島に米軍が上陸して戦場となっていたことを初めて知ったし、そもそも島の存在を知らなかった。内地に引揚げる家族...続きを読む
Posted by ブクログ 2023年08月27日
夏の季節に読めて良かったです。複数の本を同時並行で読み進める癖があるから、読み終わるのに1ヶ月くらいかかってしまったけど。
たとえば長い一日などで感じた、日常の中の些細なことの自分・他者の拡がりや、茄子の輝きで感じた、過去の自分の記憶の漂いみたいな、滝口さんの哲学たちが、時間軸や物理的にも拡張された...続きを読む
Posted by ブクログ 2023年03月21日
とても読みでのある小説だった。読書好きの人には勧めたい本。
長いし、わりと時間はかかるのだが、どんどんページをめくっていきたくなる小説。
時空を超えたり、死者が語ったりするのはどちらかというと苦手なのだが、全く違和感なく、そんなこともあるだろうよみたいな感じで読めた。
硫黄島に人が住んでいたのは、...続きを読む
Posted by ブクログ 2023年04月30日
硫黄島の島民の記録を軸に,敗戦前に疎開した人々とその家族を少しオカルト交えて描いている.そして軍隊に徴用された人々が全員死んだ事実には,改めて胸が塞がれる思いがする.硫黄島からの疎開者の孫である来未に死んだはずの祖父の弟忍からかかってくる電話と横多兄に行方不明の祖母の妹からのメール.夢ではなく現実に...続きを読む
Posted by ブクログ 2023年02月24日
クリント・イーストウッドの映画で有名になった硫黄島。戦前は住民がいたなんて知らなかった。
硫黄島に残り亡くなった家族、そして本土に疎開して生き残った家族とその子孫の物語。リアリズム小説なら並行世界的に描かれるところだが、この小説では超常現象的に両者が交わり、そしてそれはとても自然に書かれる。またリ...続きを読む
Posted by ブクログ 2022年08月23日
1982年生まれの作家が、生まれる40年近く前の戦争を描くには、相当な覚悟も根性も要ったのではないか。2020年の感染症が広がりオリンピックがどうかという現代に生きる来未たちと、その60年前を生きる忍ら。
中上健次を思い出すようでもあり、『想像ラジオ』や『フィールド・オブ・ドリームス』を思い出すよ...続きを読む
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