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横濱で知らぬ者なき富豪一族、檜垣澤家。当主の妾だった母を亡くし、高木かな子はこの家に引き取られる。商売の舵取りをする大奥様。互いに美を競い合う三姉妹。檜垣澤は女系が治めていた。そしてある夜、婿養子が不審な死を遂げる。政略結婚、軍との交渉、昏い秘密。陰謀渦巻く館でその才を開花させたかな子が辿り着いた真実とは――。小説の醍醐味、その全てが注ぎこまれた、傑作長篇ミステリ。(解説・千街晶之)
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Posted by ブクログ
妾の子であるかな子が富豪の檜垣澤家に引き取られ、弱い立場ながらも虎視眈々と周りを観察しながら育っていくお話。面白い!!!
時代物は苦手なのに、引き込まれて先が楽しみでならなかった。読み応えのある厚さ、伏線回収も素晴らしく、女主人として成功していく続編もあれば読みたかったくらい。まだまだ男性中心の世の中であったろう時代に活躍していたスエや花もすごいなと思う。
「このミステリーがすごい!2025」国内編第3位。最近本も読めていないし本屋にも行けていない…という状況だったので、このミスでまだ読んだことのない作家さんの小説を選択。 舞台は明治〜大正期の横浜、ミステリーであり大河小説であり青春小説でもある。 主人公のかな子は登場時から既に賢い子である。そのかな子...続きを読むを一枚も二枚も上回るのが大奥様のスヱであるが、この2人は本当に似ている。読めば読むほどこの2人の相似性が際立つ。本妻と妾の子という緊張した関係性ながら、単純な愛憎物語にならない、互いの強かさ。 女系家族である檜垣澤家の他の女性たちもまたそれぞれに強い。これだけの女性を、埋没させず描き切っているところが非常に面白かった。 ミステリーの部分の仕掛けもさりげない部分に張ってある伏線が後半で生きてくる。総じて影の薄い男性陣の中で、謎が際立つ男西原(こいつを一筋縄ではいかないやつに見せる描きっぷりが良い)。そして複雑な家族関係、様々な感情…。 そして青春。かな子と暁子の友情にはときめかざるを得ないではないか。日々智略を巡らせて生きるかな子が自分を出せる瞬間は読んでいてもほっとした。 読み進めるうちに、謀略に満ちていると思われた物語の中に、ずっと優しさがあったことに気づく。一癖も二癖もある家族たちの、隠された優しさ。恐ろしさと並立するそれが救いのように感じる。 読み終えたあと、物語の先がとても知りたくなった。
妾の子であるかな子は、とても子どもとは思えないほど賢く聡明。 生き残るためとはいえ、檜垣澤家に入ったかな子の生活は、常に緊張感があり息が詰まりそうで気が抜けない。 ミステリではないものの、随所に伏線が張られていて、それが終盤に向けて回収されていく展開が面白かった。 かな子の行く末が気になり、特にラス...続きを読むトにかけては夢中で読み進めました。
読み応えのある一冊だったー!(上下巻にしたらいいのではないのかな?ちょっと重い) 前半は大正時代の上流階級の人々の暮らしや時代の流れに焦点があたっていて、しかも子供から少女時代のかな子目線での語りだから分かりやすい。 おもしろくなってくるのは、暁子が結婚したあたりから。 ミステリーとしてもちょっと...続きを読む意外な犯人だったり、まさかの結末だったり。 これは続編があるのかな? あればもちろん読みたいけれど、その時にはかな子には人を敬う気持ちだったり、感謝する気持ちの大切さに気付いてくれるストーリーならいいな。 育った環境故致し方ないとは言え、人を駒呼ばわりするときっと痛い目に合うと思うんだよな。
妾の子供として産まれたかな子のサバイバルミステリー?とでも言うべき一冊。 なんとか成り上がろうと賢く生きていくかな子だけど、実は愛されていたりするところにぐっときたり。 でもかな子の賢さが面白いし、いろんな駆け引きにハラハラする。ところどころに散りばめられたミステリー要素もちゃんと回収されて、二重に...続きを読むも三重にも楽しめた。
おっもしろかった! 必死でサバイブしようとする女の子目線で体験する、レトロ横浜青春サスペンス。 注意深い、賢い主人公は嫌いではなく、ジリジリ成り上がっていくさまは、仄かな野心とともに目が話せない。 檜垣澤家のあれこれの関係性の秘密を探り、ほどいていくことに、スリルとわくわくがあるのだけど。終わって...続きを読むみれば、どの関係も愛情が漂い、仄かに温かく寂しい。 継母(義理の祖母?)にあたるスエをはじめ、登場人物 誰もが 抜け目なく、切れ者で恐ろしいのだけれど、どのタイプの女性たちも嫌いにはなれない。誰もが魅力がある。 女系の檜垣澤家ということで 、商売の世界で男性社会である軍隊の世界とコネクションを作るのに苦慮している様子も描かれている。 その枠組みで不穏な世界情勢の怖い様子が、 物語の中で 色 濃く 漂うことはない 設計になっている。 しかしながら西原の生き様などで匂わせられて はいる。 主人公が守られているということも 読後にわかる。そこには利害関係はあるが やはり 情 のようなものが感じられる。 単に 犯人当てのミステリーではなく、誰がどういう意図で生き残りの設計を作ってきたのか それが解かれていく話 でもあり そこが面白さ でもあると思った
おもしろかった!700ページ超だけど一気に読んだ。 強かで賢い主人公、好きだな。主人公以外にも強い女性がたくさん出てくる。 主人公が未曾有の事態を乗り越えて今後どうしていくのか、続きが読みたかったなー! 参考文献の量がすごい。物語の厚みはこういうところから出るんだろうな。 華やかな一族の暮らし。映画...続きを読む化したら映えそう。
大正時代の横濱がとてもリアル(実際に見たことはないけど)で臨場感があった 主役は当主の妾の子だったかな子、大きな壁となる本妻のスヱとのやりとりは緊迫していて、2人の会話は物語を読み進めるエンジンだった 女だらけのいびつな富豪檜垣澤家のなかで、かな子がいかに生きていくか、頭と気を使って成長していく姿が...続きを読むなんだかいじらしくもあり、かっこよくもあり…… どう大人になっていくのか、と楽しく読んでいたが、最後の結末には度肝を抜かれた 状況の描写が実に精細で、どれほどの取材をしたのかと気が遠くなりそうだった
明治時代、妾だった母を亡くした7歳のかな子が、父と父の正妻とその家族が暮らす豪邸に引き取られる。寝たきりの父に代わって家業と館を取り仕切るのは正妻のスエだった。かな子は持ち前の賢さと母が仕込んでくれた知恵を武器に、スエの一族から自分が受けるべき正当な取り分を得るため、演技や嘘を駆使して生き抜いていく...続きを読む。 明治時代は不勉強だし、中々のページ数だし、小さい子が虐げられるお話苦手だし、でも前評判良いし勧められたし…と若干不安ながら読み始めたけど、面白くてあっという間の読書体験だった。 かな子の母の教えである、人の3つの色(顔、声、腹)を見極めなさい、が印象的。かな子がそれを実践できる賢さ・狡猾さを持っていて、決して諦めずに希望を叶えていくのが痛快。とはいえラスボスのスエが、家の為家族の為に2手先3手先を読んで手を打つてくる強敵さ。どうなるかな子!?とハラハラしつつ、お嬢様生活の描写(着物やドレスの豪華さ!)を楽しんだ。 そしてかな子のサヴァイブ小説としての面白さと同じくらいミステリー小説の面白さがしっかりあって、終盤の謎解きシーンでは細やかに伏線が貼られていた事に気が付く。 読んでよかった面白かった! 登場人物で好ましいかったのは親友の暁さんと得体のしれない西原氏。時に敵のような、バディのような、ひょっとしたらロマンスもあったような西原軍医との関係性がエモでした。
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檜垣澤家の炎上(新潮文庫)
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永嶋恵美
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