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余命1年の宣告を受けた高校2年の月島誠は、想いを寄せる美波翼に気持ちを伝えられない日々を送っていた。でも、それでいい。そう思っていたある日、誠は翼から映画制作部に誘われ、事態は思わぬ方向に転がり始める。 活動を重ね互いに惹かれ合う二人だったが、残酷にも命の刻限は確実に迫っていた。そこで誠は、余命のことを知らない翼が悲しまないよう、ある作戦を実行するが――。 映画を通じて心を通わせる少年少女たちを描いた、感涙必至の青春ラブストーリー。
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Posted by ブクログ
一条先生の作品は多分出てるの全て読んでるけど 毎回ちゃんと引き込んでくれる。 そして世界観を大切にして登場人物たちも ほんとに素敵。 余命宣告され、人と関わることを避けてきた主人公が大切な人に思いを伝えたことをきっかけに動き出した人生。 ほんとにほんとに素敵だった。 自分のためではなく周りにいる人の...続きを読むためにみんなが動いてそして嘘をみんなで隠した。 自分のエゴを押し殺して主人公の嘘を守った恋人もほんとに優しい人たちだった。 あー、今回も泣いた
"12月49日" 読む前はこんな日にち聞いたことなくて頭の中が「?」だったけど、読み終わって意味がわかってスッキリしたし、この日にちにすごく素敵な意味があることにすごく感動した。内容を分かっていてももう一回読みたくなる話だった。
一条岬さんの作品を読んだのはこれで二つ目だけど、なんでこんなに優しい物語が書けるんだろうと毎回思う。 自分のことなんて二の次でこんなにお互いを思いやれるような成熟した高校生はなかなかいないかなとも思うけど、 大人の建前と利害関係ばかりの世界を生きないといけない私は、だからこそ登場人物たちのような優し...続きを読むい気持ちで人に接していたいなぁと思う。 社会の荒波に揉まれに揉まれていつのまにかどこかに置いてきちゃったけど、本当の自分はそういう人間だったなぁと思い出した。私もっと優しかった。 誰かを大切に思える気持ちがあって同じだけ思ってもらえることって幸せ。 印象に残った文章。 僕が好きになった人は映画を撮る人だった。 優しくて、心が美しい人だった。 葵は自分で思っている以上に情に厚い人間だった。 だけどその分だけ、世界の冷たさや何気ない悪意に気づいてしまい、自分を強く見せるためか冷淡に振る舞ってみせた
またまた切なくて愛おしい物語です。 嘘をつくのは良くないけど 中には大切な人のために必要な嘘もある。 この物語には大きく2つの嘘があるんだけど どちらもお互いのことを想っての嘘。 それぞれの嘘に込められた想いが ストレートに刺さって切なくなる。 大切な人がいるってこういうことなんだろうなぁ。
自分が心から大切だと思う人、好きな人、幸せになってほしいと思う人、だからこそついた嘘。登場人物それぞれが各々の思いを抱え、誰かのために日々を懸命に生きる姿が美しい。途中から涙が止まらず読み進めるのが辛かった。しかし、生きるとはどういうことか、何気ない日常がかけがえのないものであること、自分の人生に彩...続きを読むりを与えてくれる人の存在、自分らしく生きるとはどういうことか考えさせられる物語だった。
嘘の世界は、本当に優しい世界だった。 それぞれがもっと我が儘になってもいい状況で、大切な人の事を想う。 こんな優しさと強さを持つ高校生っている?とツッコミながら、後半はずっとウルウルしていた。 エンドロールの後も人生は続く。 「意味なんてないよ。意味は作るものだから。」 美波の言葉は前半と後半で違...続きを読むったものに聞こえる。 人生に何かしらの意味を見いだせるように、がんばらないとな。
いわゆる「難病もの」の作品で、本作の場合はヒロインではなく主人公が病気に罹ってしまう。 ストーリーは王道をいく展開で驚きもなく、登場人物たちのセリフのひとつひとつもあまり心に刺さらなかった。読みやすくて学生さんでも楽しんで読めそうだけど、印象に残る作品ではないなと思った。 こういう難病モノはほとん...続きを読むどストーリーがテンプレート化されている。だからどこかでその作品独自の色を出さないといけないわけだけど、いまいち個性が出しきれていなかったかなと思った。 ちなみに主人公たちは高校で映画の自主制作活動をしている。たぶん作者さん的には「映画」をひとつテーマにして、主人公たちが映画制作をするなかでいい感じのセリフだったりフレーズを盛り込みたかったのだろうけど、個人的にはまったく記憶に残らなかった。 ただこういった難病ものはいろんな意味で大好物なので、今後も懲りずに読んでいきたい。
人のためになる事、人を思いやる事、大切な人ができる事など当たり前の感情を少し整理させてくれる作品かなぁと思います!自分は未だ相手を本当の意味で思いやる事が出来ているのだろうか? 相手を思ってる自分が好きなタイプの私は、相手を本気で想う意味を知った気がしますね!
物語の幕開けは、月島誠が映画制作部に誘われる場面から始まります。部活動を通じて、誠と美波翼、そして仲間たちが少しずつ心を通わせていく様子が、静かで温かな筆致で描かれています。青春のきらめきと、何気ない日常の中にある小さな幸せが、読者の心を優しく包み込んでくれました。 中盤では、登場人物たちがそれぞ...続きを読むれの想いを胸に、少しずつ変化していく姿が印象的です。誠の病気という重い現実が物語に影を落とし始める中で、彼の選択や仲間たちの支えが、成長と葛藤を浮き彫りにします。特に、速水葵の視点から描かれるエピソードは、友情と恋愛の狭間で揺れる心情が痛いほど伝わってきて、胸が締めつけられました。 終盤、誠の病気が明らかになるも、彼の願いを尊重して周囲はその事実を翼に伝えません。誰かを守るための“嘘”が、時に真実以上の優しさを持つことを教えてくれます。読後、タイトルの意味が心に深く染みわたり、「嘘の世界」が決して冷たいものではなく、温もりに満ちた“優しい嘘”であったことに気づかされました。 本作の魅力のひとつは、登場人物それぞれの視点で物語が語られる構成にあります。誠、葵、翼といったキャラクターの内面に深く入り込むことで、読者はまるで彼らの心を追体験しているかのような感覚を味わえます。特に、男性と女性それぞれの視点から描かれる恋愛や友情の機微は、読者に多面的な感情の揺れを伝え、物語への没入感を高めてくれました。
好きになった人を悲しませない為に、優しい嘘をつく。急に外国に行くと。自分が死んだ後を考え実行し。そんな強い思いに驚愕した。 高校生が病気で亡くなる話はよくあるが、生きる意味を改めて伝えられた気がした。
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嘘の世界で、忘れられない恋をした
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一条岬
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