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Posted by ブクログ
今月、私、購入本。
いつも行く「平安堂あづみの店」の文庫コーナーに積まれてた。
徳間文庫大賞2025受賞!の帯。
そして、舞台が長野だから!
沢山あったので目を引きました。
そう!方言がやたらめったら使われてて、これ信州人以外は理解できるのか?って思ったけど、他の方のレビュー拝見したら、そこには全然突っ込んでなかった。読めたらしい!笑
この物語はね、都会の小学校でいじめにあった雪ちゃん(5年生)が、お父さんとともに曾祖父母が住む長野で暮らしを始め、仕事を続けたい母親と離れて暮らすことになったの。そして新しい学校に通えずにいる雪ちゃんに周りの人は…。
主人公は雪ちゃん。
だけど、田舎暮らしに憧れて移住したお父さんの葛藤や、離れて暮らすお母さんの本当の気持ち、田舎で生まれ育ってそこしか知らない曾祖父母含む地元の人達とのやり取り、どれもこれもとてもリアルに描かれていて、それぞれが引き立っていたし、自分も物語の中に引き込まれた。
田舎あるあるだらけで面白いし。
なんか、この物語は移住を夢見てる人達にオススメはもちろんだけど、受け入れる側の人にも読んで欲しいな〜と思った。
客観的に自分達を見てほしい。
一年を通した家族の成長ストーリー。
最後は涙がほろり…(子どもの涙には弱いの)
学校に行く、行かない、行って欲しい、行かなくてもいい、それぞれの想いを言語化したこの物語は私の大切な本、の仲間入りをしました。
ちょっとつまずいた時、に読み返したいですね。
Posted by ブクログ
よかったです。
とてもすてきな小説でした。
農業をやりたいと言う父親といじめで学校へ行けなくなった小五の雪乃が、曾祖父母が住む田舎へ移住します。離れて暮らす母親との関係や父親の強い思いを読んで、この家族の強さを感じました。小説は周囲の人たちとの交流を通して変化していく雪乃の気持ちをうまく表現していました。
いじめは絶対に許せないことだということ。本当に強い人は、弱音が吐ける人だということ。誤りはきちんと認めて、謝罪すること。多くの場面で、考えさせられた読書でもありました。
小説の始めの頃の雪乃と終盤の雪乃は、気持ちの持ちようがすっかり変わっていました。一年かけて様々な経験をして、ようやく心の傷にかさぶたが出来てよかったと思いました。何よりも雪乃が、待つだけじゃダメだと気づいたことが、一番の突破口だったと思いました。自然に恵まれた環境と、雪乃のことを本当に心配してくれる人たちの言葉が、徐々に染み込んでいったことが大きな要因だったのではと思いました。
また、自分の子どもがつらい目にあったときに変わってあげたいと思う親心は、すごく心に染みました。
裏表紙のストーブの周りに干された五つの手袋。読んだ後に見ると、すごくいい光景に思えました。
季節的には、今の時期にぴったりの一冊でした。
〈目次〉
プロローグ 夢と自由と
第一章 新天地
第二章 美しい眺め
第三章 人間の学校
第四章 名前
第五章 サイダーの泡
第六章 一人前の仕事
第七章 寄り合いの夜
第八章 訪問者
第九章 起き上がり小法師
エピローグ 雪のなまえ
Posted by ブクログ
いじめを受けて、学校に行けなくなった雪乃。
そんな雪乃を見て、父親である航介は仕事を辞め、妻の英理子を東京に残して、祖父が暮らす長野で雪乃と新生活を、それも今までやったことのない農業を始めることに。
母親は東京で、父親は長野で農業を、雪乃はまだ学校に行けないでいるが…。
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学校に行けなくなった、ではないと思う。
学校に行くことをやめた、ではないかと思う。
ずっと惰性で続ける方が楽で、適当に誤魔化すことのほうが簡単。
でも我慢する心は確実に疲弊していって、気付かないうちに壊れてしまう。一度壊れるとなかなか治らない。
そうなる前に、学校に行くことをやめることができた雪乃はとても偉くて強いと思う。
逃げる、ってとても勇気がいる。
残った人たちに後で陰口を叩かれるかもしれないし、逃げた先がまた違う闇かもしれない。
逃げられる強さをもつ雪乃、そして、そこに理解を示した父親の航介がとても素敵だと思った。
そして、長野の学校に通う同い年の大輝や曾祖父である茂三、曾祖母であるヨシ江など、周りにいる人たちが本当に温かくて、農業の手伝いを通して成長していく雪乃が何より輝かしく感じた。
きっと彼女は絶対に強く生きることができると思う。
弱さは強さの裏返し。表も裏も弱いなんてこと、この世にないんじゃないかなって思った。
最後のフリーライターによる解説で、この話には重要な要素が3つあって、1つは『いじめと不登校について』、2つめは『地方移住と田舎暮らし』、3つめに『就農』とされていて、他にも別居婚(週末婚)や過疎地での高齢者の生活などの要素が物語に詰め込まれていると解説されている。
本当にその通りで、複数の要素が詰め込まれているからこそ、物語に厚みが出て、吸い込まれるように読んだのだと思う。
ちなみに、わたしはこのフリーライターの解説に加えて、雪乃自身は気付かないけど淡い初めての恋心の語られ方も好きで、結構大事な要素な気がする。
『大人ってかわいそうだな、と思ってみる。寂しいとか、会いたいとか、もっと一緒にいたいとか。そんな風な言葉をなかなか素直に口に出せない。』
ある意味まっすぐな雪乃のこの言葉が、突き刺さりました………。
大人ってかっこ悪いね。
この文字量でも分かるように、本当にこの物語は久しぶりに熱中して読むことができた。
ずっと読んでおきたくて、わざと少しずつ読むくらいには。
都会のカフェで涙をこらえながら読んだのだけど、最後の章でもう我慢できなくて、ギャン泣きしてしまった…
良かった、すみっこの席で。
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