【感想・ネタバレ】雪のなまえのレビュー

あらすじ

「夢の田舎暮らし」を求めて父が突然会社を辞めた。いじめにあい登校できなくなった小学五年生の雪乃は、父とともに曾祖父母が住む長野で暮らしを始める。仕事を諦めたくない母は東京に残ることになった。胸いっぱいに苦しさを抱えていても、雪乃は思いを吐き出すことができない。そんな雪乃の凍った心を溶かしてくれたのは、長野の大自然、地元の人々、同級生大輝との出会いだった――。

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Posted by ブクログ

きれいなタイトルに「いじめ」「不登校」から始まるストーリーとは思いませんでした。
ためらいもなく田舎での就労を始める父、航介、悩んだ末に別居婚を選択した母、英理子そして田舎で雪を支える祖父母、茂三とヨシ江。
お友達の大輝みんなの場面ごとの言葉がとても温かくほっこりしました。
中でも茂三の雪にもいろいろななまえがあり、氷、雨、川、海…と変わる。人間だって自分の好きなようにやりたいように、いくらだってわがままになっていい。と言う言葉に背中を押されました。
長野と山梨の県境の景色が自分のふるさとに重なりなつかしい気持ちでした。

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2025年12月08日

Posted by ブクログ

ネタバレ

いじめを受けていたという事実を知った両親が
それぞれに事実とどう向き合っていくのか
生活環境が変わった少女の気持ちの変化を描いたものです。

父親と娘が母親と離れて暮らすってフィクションだなぁと
思いましたが、読んでいるうちに共感できる気持ちもあったり。
あぁ、不器用なりの努力をしているんだと。
親に対する印象が最初は悪かったです。正直。
だけど、途中から可愛い存在になっていました。
母親が弱音を吐くシーンには心を揺さぶられました。
わざとらしくなくそういう細やかな人物像を描ける作者さんなんだと思います。

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2025年12月07日

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いじめを受けて、学校に行けなくなった雪乃。
そんな雪乃を見て、父親である航介は仕事を辞め、妻の英理子を東京に残して、祖父が暮らす長野で雪乃と新生活を、それも今までやったことのない農業を始めることに。
母親は東京で、父親は長野で農業を、雪乃はまだ学校に行けないでいるが…。

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学校に行けなくなった、ではないと思う。
学校に行くことをやめた、ではないかと思う。
ずっと惰性で続ける方が楽で、適当に誤魔化すことのほうが簡単。
でも我慢する心は確実に疲弊していって、気付かないうちに壊れてしまう。一度壊れるとなかなか治らない。
そうなる前に、学校に行くことをやめることができた雪乃はとても偉くて強いと思う。

逃げる、ってとても勇気がいる。
残った人たちに後で陰口を叩かれるかもしれないし、逃げた先がまた違う闇かもしれない。
逃げられる強さをもつ雪乃、そして、そこに理解を示した父親の航介がとても素敵だと思った。

そして、長野の学校に通う同い年の大輝や曾祖父である茂三、曾祖母であるヨシ江など、周りにいる人たちが本当に温かくて、農業の手伝いを通して成長していく雪乃が何より輝かしく感じた。

きっと彼女は絶対に強く生きることができると思う。
弱さは強さの裏返し。表も裏も弱いなんてこと、この世にないんじゃないかなって思った。

最後のフリーライターによる解説で、この話には重要な要素が3つあって、1つは『いじめと不登校について』、2つめは『地方移住と田舎暮らし』、3つめに『就農』とされていて、他にも別居婚(週末婚)や過疎地での高齢者の生活などの要素が物語に詰め込まれていると解説されている。
本当にその通りで、複数の要素が詰め込まれているからこそ、物語に厚みが出て、吸い込まれるように読んだのだと思う。
ちなみに、わたしはこのフリーライターの解説に加えて、雪乃自身は気付かないけど淡い初めての恋心の語られ方も好きで、結構大事な要素な気がする。

『大人ってかわいそうだな、と思ってみる。寂しいとか、会いたいとか、もっと一緒にいたいとか。そんな風な言葉をなかなか素直に口に出せない。』

ある意味まっすぐな雪乃のこの言葉が、突き刺さりました………。
大人ってかっこ悪いね。

この文字量でも分かるように、本当にこの物語は久しぶりに熱中して読むことができた。
ずっと読んでおきたくて、わざと少しずつ読むくらいには。

都会のカフェで涙をこらえながら読んだのだけど、最後の章でもう我慢できなくて、ギャン泣きしてしまった…
良かった、すみっこの席で。

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2025年11月25日

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何回か泣いた
人ってたぶん本来、自分自身で少しずつ回復して前を向いて生きていく力をみんなが持ってる気がする

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2025年11月19日

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不登校になってしまった女の子
田舎の曾祖父母の多くは語らない言葉やそっけないが優しさ溢れる態度がとても沁みる
また両親の子供に対する愛情の注ぎ方も納得
人としての生き方を改めて考える機会に
とても、とても良い小説でした

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2025年09月26日

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この類いの小説の中では1、2を争うぐらい胸に刺さりました。一番良かったと思うところは、雪乃ちゃんが小学生の高学年でイジメにあって不登校になってしまうのですが、自分も不登校だったのでなんで行けないのか?なんで行かないのかが痛いほど分かってしまう文章の表現。昔は学校に行くのが当たり前だという時代。そんな時代でした、自分は。しかし、この小説で出てくる両親は子どもの気持ちがよく分かってくれていて優しく受け入れてくれています。でも中には心無い人もいて、厳しく言う人もいるのですが、周りの優しい人達に囲まれて、少しずつ雪乃ちゃんは強くなっていきます。特に同い年ぐらいの友達の存在が凄く大きくて、カッコよくかんじました。
自分も周りに小学生低学年の女の子がいますが、いろいろ事情がありそうで今は何も聞かないし、その子も言わないけど、その子が何年後かに、自分がいて良かったなと思われるように温かく見守っていきたいと思っています。

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2025年09月09日

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すっごくすっごくよかった。お父さん、おじいちゃん、おばあちゃん、お母さん、大ちゃんそれぞれの雪乃にかける言葉が素敵で何度も泣きそうになった。そして雪乃の観察眼とか、思いやりが素敵。

また明日の明日が早くきたらいいと思えたらそれは楽しみなこと、いくつの顔があってもいい、人間わがままでいいって言葉が素敵だな。

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2025年03月19日

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教育現場にいる身として、5年生にしては大人びてると感じるところもあるが、終始、雪っぺに感情移入していました。気づいたら終わりのページをめくっていて、まだまだ雪っぺを見守りたい気持ちになりました。
学校に行けない理由は人それぞれだけど、家族の在り方、かかわりかた、たくさん考えさせられました。

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2024年12月04日

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同世代の子を持つ親として、昔軽めなイジメられ経験者として、田舎出身都会暮し中の者として、終始心を掴まれる内容だった。
どの立場の気持ちもよくわかる。それぞれに真剣で優しさがあって。
自分もそんな人でありたい、と改めて思った。
良い本との出会いでした。

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2024年11月23日

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プロローグ 夢と自由と
新天地/美しい眺め/人間の学校/名前/サイダーの泡/
一人前の仕事/寄り合いの夜/訪問者/起き上がり小法師/
エピローグ 雪のなまえ

「夢の田舎暮らし」を求めて突然会社を辞めた父。母は東京に残り、不登校になっていた小五の雪乃は父と共に曾祖父母が住む田舎で暮らすことに。

雪乃の心はほぐれていけるのか、読んでいると息が詰まることもあったけれど、少しずつ緩んでくる感じがあるとほっとした。

母の本当の思いにも触れることができて良かった。最後に残ったのは『雪のなまえ』って何のこと? さて……

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2024年03月31日

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久しぶりに良い本に出会いました。
この本の良いところは子どもも大人も都会も田舎も悪く書きすぎず、よく書きすぎていないことです。 
「都会はギスギスしていて、田舎は優しい」「子どもは純粋で大人は頭が堅い」「子どもは失敗ばかりして、大人は完璧」「柔軟でポジティブな人は良くて理論的でネガティブな人はダメ」そんな描かれ方をしていないところが気に入りました。
この本に登場する大人は危ういし、他人を傷つけたり、自己防衛しすぎるところもあります。主人公・雪乃の両親はそれぞれ弱みを見せすぎていると思います。でもそれが人間らしくて私は良いなと思いました。隣の芝生は青く見えるけど年齢に関わらず完璧にできる人なんていないからです。
「逃げても良いんだよ」というメッセージも「逃げずに戦え」というメッセージもよく色んな作品や人から言われることだと思います。でも真面目過ぎて逃げることができない雪乃や英里子、お人好しで柔軟だが、すぐに逃げてしまう航介がいることによって、「自分を守るために逃げなさい。」と「頑張りすぎて倒れない程度には自分を輝かせるための頑張りはしなさい。」という2つの教訓を矛盾させることなく入れているのが見事だと思います。
雪乃みたいに深く傷ついたり、英里子みたいに日々に追われたり、航介みたいに自分の短所から逃げ続けていると思ったらまた読みたいです。

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2024年03月31日

Posted by ブクログ

「つらいことから逃げてもいい」
これを言ってくれる人が自分の周りにいるのだろうか?とこの本を読んでまず思いました。

○○なことがつらい、○○をしたくない、と耳にすると多くの人は「もう少し頑張ってみよう!」「大丈夫、どうにかなるよ!」とか言う人が多いと思います。

目の前から逃げることは良くないと一般的には思われるけれども、「自分のことを守るために逃げるのなら我慢しなくていいんだよ」、と今悩んでいる苦しんでる人たちに伝えてあげたいと思いました。

逃げようとするのは負けの選択肢ではなく、生きるため・勝つための選択肢!


あと、個人的に雪乃の名前の由来がとても素敵で、いつか子供ができたときの名前の候補にしたいなと思いました。

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2024年02月27日

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いろんなことに気づいてしまって遠慮したり、どうしたらみんなにとって1番良い形になるのかばっかり考えて踏みとどまってしまったり。気付いているのに余計なお世話かなって気付かないふりをしてみたり。そういう癖がついてしまった私は、人に深入りしないことや当たり障りなく居ることを選んで、それが楽だと決めつけてる。それを良しとしてる自分も、なんて冷めてるんだ、意気地なしなんだって思ってる自分もいる。

でもこの作品を読んで、それも私のいいところだし才能かもしれない。って受け止められて。
だけど、頭で考えてばかりいないで素直に踏み出してみよう。そんな気持ちにもさせてくれた。
そして踏み出したらやっぱり面白く変わることが多くて。疲れちゃうこともあるけど、やらないで悶々としてるより断然良かった!!

"人間だって無理してずーっとおんなじ顔でいるこたぁねぇに。自分の好きなように、やりたいように、いくらだってわがままんなっていいだわい。"
おじいちゃんの言葉がまたさらに背中を押してくれてる気がする。

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2024年02月06日

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2月1冊目
暖かい言葉が散りばめられていた1冊
いじめで学校に行けなくなった主人公が
曽祖父の田舎へ移住して成長して行く話。
両親の気持ち
曽祖父、曾祖母の気持ち
同級生の気持ち
どれを取っても優しくて優しくて
所々涙がほろりと零れました。
主人公も優しくて強い。
抱きしめてあげたい。
冬の1冊にぴったりでした。

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2024年02月03日

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いじめから不登校になった小学生が主人公。一筋縄ではいかない地方移住の難しさ、いじめの問題、家族の形などいろいろな要素が詰まった作品。まわりの人たちの優しさや自然、農作業の描写など村山由佳さんの筆力はやっぱりすごい!
読み終わって人の温かさで心があたたまりました。爺やん婆やんの言葉にじーん(涙)

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2025年12月08日

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東京で通っていた小学校でイジメを受け、不登校になった少女雪乃。
父親と共に曾祖父母の住む長野の田舎に移住し、そこで出会う人たちや自然との触れ合いを通して成長するとともに、閉ざしていた心の扉を少しずつ開いていく。
作中に描かれていた昔ながらの知恵などは、現代の、特に都会に生きる人には忘れがち、もしくは知らないことも多いだろう。
インターネットやAIにばかり頼るのではなく、そういったものにも改めて目を向けてみたい。

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2025年12月07日

Posted by ブクログ

いじめが原因で不登校になってしまった少女、雪乃。引っ越した地での新しい生活と出会い。雪乃が成長していく物語でした。そして彼女を支える家族や周囲の人々の優しさに感動しました。

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2025年11月27日

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いじめで不登校になった雪乃。環境が変わっても不登校から脱出できないがまわりの人たちのおかげで少しずつ回復していきます。いじめは人の心を凍らせてしまう悪質な犯罪であり許せません。他にも別居婚や過疎地での生活などいろいろ問題提起がある作品でした。

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2025年11月25日

Posted by ブクログ

普段は生活リズムを崩したくないので、
生活リズムに合わせて本を読んでいるのですが、
本に合わせて生活リズムを変えて
読んでしまいました。
って位、続きが気になって気になって仕方ない
お話。。
久しぶりに未読でほんと良かったっていう
小説でした!
が、あと200ページ位続きがあっても良かった
かなーと個人的には思うので、星4で。

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2025年11月19日

Posted by ブクログ

お父さん、お母さん
同級生
おじいちゃん、おばあちゃん
近所の人との関わりで
主人公の成長がとても感じられた。
環境って大切。

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2025年03月28日

Posted by ブクログ

ジンワリ心に染みる話でした。生きづらさを感じたり、ストレスだらけの日常があっても、心地よく生きる居場所を見つけられてよかったね、といつの間にか自分に投影。

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2025年01月25日

Posted by ブクログ

おいコーを読んでいた高校時代、その後村山さんの官能的な表現を求めて読み漁った時代を経ての、雪のなまえ。
いつか息子に読ませたいなぁと思った。
沢山村山さんの本は読んだけれど、どれもその主人公からみた世界の描写がとても美しいんだよなぁ。特にこの本は、田舎の景色のなんでもない美しさをなんでもないように散りばめてあって、それに、気づけた時の喜びったらなかった。
話は綺麗にまとまり過ぎている気はするけども、うまいんだよなぁ懐に入るのが。重松さんよりも、淡く控えめだけどじんわりくるようなヒューマンストーリー。夏の太陽と、冬の陽という印象。 それにしても、私はやっぱり本が好きだなぁ。

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2025年01月08日

Posted by ブクログ

雪乃は東京で両親と3人暮らし。
どこにでもいる普通の家族。
しかし、ある出来事をキッカケに雪乃は学校へ行けなくなり、父は農家になりたいと言い、突然、会社を辞めた。
強気な母の今まで見た事ない弱い一面。
そんな親子が、新たに築いていく家族の形。

現実問題、田舎に移り住んだからといって幸せになれるとは限らない。
けれども、夢を叶えるために一生懸命な父親の姿は娘に少なからず良い影響を与えたと思う。
自分が見ている世界が全てではないという事をこの若い時期に学んだ雪乃はこれからもっと立派な大人になるだろう。

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2024年11月17日

Posted by ブクログ

初めて村上由佳さんの作品を読みました。
ファンタジーのイメージがありましたが、この作品は学校にいけなくなった主人公とその家族の心温まる小説でした

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2024年06月06日

Posted by ブクログ

村山由佳さんが今まで書いてきたものとは雰囲気が違うなと思いました。主人公が小学生というのもあるかもしれないけれど。
「いじめ」「地方に移住」「就農」がテーマ。
私は自分が田舎に住んでいるので地方に移住して農業やるって、言うほど簡単じゃないことが想像できてしまうのだけど、雪乃の父親・航平のやる気とか、周りを巻き込んでいく力がすごいなと思いました。

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2024年03月11日

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読書が好きな小中学生の心にザクザクと刺さってほしい。あるいは雪乃と同じ悩みを抱えている子どもたちの手に触れて、少しでもその悩みが軽くなればいい…という願いを勝手に抱き続けて読み切りました。
物語の中に「こういうことあるよな…」と共感を覚えることだったり、一丁前に大人ぶった目線で「わかるわ~」と感じることだったり、自分はどう思うかを考えさせられる機会が散りばめられている。ただ、長文のセリフが出てくると「作者の人の思考が詰め込まれた代弁セリフがきたぞ…!」なんて身構えちゃう、という変な受け止め方をしてしまったりもしたんだけど、物語が後半に進むにつれて「こういうことあるよな…」の共感の幅が大きくなっていったというか、自分が受け止める問いかけが核心に迫ることで生じる厚みがそのまま読み応えに繋がっていったというか…前半はちょっと読むのに時間掛かっちゃったんだけど後半はあっという間でした。大体の小説ってそういうものな気もするけど。

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2024年03月06日

Posted by ブクログ

優しさにほぐされてゆく物語。
優しさだけでなく、強さと厳しさも持ちあわせている人たちとの関わりが、固まっていた心を自然と緩やかにほぐしてゆきます。

いじめに遭い不登校になってしまった小学生の雪乃が、父親の故郷の田舎に引っ越すことで、健やかな心身を取り戻すまでの物語。
都会から田舎へ引っ越すという環境の変化が、雪乃に改善をもたらすという安易なお話ではなく、雪乃たちが引っ越してきたことで生じる新参者への軋轢や、いじめられていた記憶を忘れることのできない辛さ、などの黒い部分も描かれます。
文章の表現としてはマイルドではあるけども、直面したくない田舎特有の排他の部分もしっかり描かれていて、すごく厭な気分になります。
その厭な部分が、その人の全てではなくて一面であるということに気づくことができるのが、物語の優しさかなぁ。

甘やかすのではなく、人を導く、諭す、という厳しさを含んだ優しさ。
それが全体に溢れていた「雪のなまえ」でありました。

変化を受け入れる人、厭う人。そこでぶつかり拒絶するのでなく、最初はそうであったとしても、少しずつ少しずつ受け入れ合うこと、互いに歩み寄ることをしてゆく。
その先に、まだ衝突や拒絶があるかもしれないけども、そうであるならばまた対話をし理解を深め融和へと向かってゆく。その繰り返しで、人と人は分かり合えるのだな、という感想です。言葉にすると、わかりきっているようなことに思えますが、行動に移すのは難しい。続けることが難しい。
一歩ずつ少しずつです。

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2025年07月23日

Posted by ブクログ

朝ドラが、少女小説が好きな人は感動を受けるだろうし、涙ぐめるのだろうな・・私の心は、すっかり すす汚れているのを感じさせられた

頁の半分以上がず~っと会話、そしてパラリとした文字配置は本が苦手な向きでも、ボリュームさえ我慢したら読書家になって行けそう。

I ターンした父親と共に長野の自然に飛び込んだ親子。雪乃という古風な名前もあってか、五年生にしては大人びた落ち着きもあって、「ヒロイン向け」キャラ化されている装い。それだけに、周りからかけられる言葉がやたらせちゅ明徴で、正直最後は飛ばし読み・・嫌になってしまったのは否めない。
間違いなく、これはハッピーエンドだろうねと思った展開・・波が立っても、なぎに、そして月の日が差してくる、陽光が照ってくる・・・

都会から来たもんは地方の「しょう」からすると何かとかましたくなるのはあるあるだけど、ちょっと、手慣れし過ぎの作り物めいていた。
もっとも、敢えて本から悲しみや苦しみは貰いたくないもの、誰でも・・明るいみらいが見えることでぱちぱち∼雪乃の、航介の、そして恵理子迄みなし合わせの笑顔・・現実が忘れられる作り物感少し、強すぎ

本友達からつよーく進められた村山さんもの・・いかにも彼女らしい作品です。

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2025年02月22日

Posted by ブクログ

いじめで学校に行けなくなってしまった
小学5年生の雪乃
父と共に総祖父母の住む長野へ転居する

固まってしまった雪乃の心をゆっくりゆっくり
溶かしたのはまわりの人々
そして同級生の少年

最後は子供らしい笑顔が戻ってよかった

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2024年12月18日

Posted by ブクログ

いじめから不登校になった5年生の雪乃が、会社を辞めて就農する父とともに田舎に引越して、自然に触れながら新しい生活を始める。農作業や風景の描写が細かくて一緒に体験しているみたい。
同じ年の大ちゃんのシンプルでナチュラルな言動が、心を温めてくれました。

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2024年02月07日

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