文春文庫 - 切ない作品一覧
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4.7井上成美が統率した日米、世紀の海空戦! 史上初めての空母対空母の決戦「珊瑚海海戦」の5日間の攻防。人間井上の戦略観を基底に日米文明の対決を描く。錯誤の海戦の全貌とは
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4.0片腕を失った少女には、全てを見通す“目”があった 襲撃によって父と生き別れ、片腕を失った少女・小鼓。生き残るために戦う中で、彼女は本当の敵は誰なのかに気づく。渾身の歴史小説! 足軽の父と暮らす少女、小鼓(こつづみ)の日常は、都から来た高僧・義圓(ぎえん・後の足利義教)の襲撃により奪われた。左腕を失い父と生き別れた小鼓は、やがて自分に“軍略の才”がある事に気づき……。数多の戦場を仲間たちと駆け抜けながら、小鼓は京を「万人恐怖」で支配する義教への復讐を誓う。著者渾身の傑作歴史小説! 解説・天野純希 ※ 単行本『千里をゆけ くじ引き将軍と隻腕女』2021年3月刊 文春文庫版『悪将軍暗殺』に改題 2024年2月刊 この電子書籍は、文春文庫版を底本としています。
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4.3アジアの底辺で生きる人びとを描き出す アフガントラックの絵師の父子、ジャカルタのゲイ娼婦、武器商人に息子をさらわれたイラク人……どん底の生が胸を打つ10の物語。
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3.9近づいたかと思えば遠ざかり、遠ざかると近づきたくなる、意識した瞬間にするりと逃げてしまうもの――。 十年ぶりに再訪したはずの日本(「胡蝶、カリフォルニアに舞う」)、重ねたはずの手紙のやりとり(「文通」)、何千何万年も共存してきたはずの寄生虫(「鼻の虫」)、交換不可能な私とあなた(「ミス転換の不思議な赤」)。 ドイツと日本の間で国と言語の境界を行き来しながら物語を紡ぎ、『献灯使』で全米図書賞(翻訳部門賞)を受賞するなど、ますます国際的な注目が集まる言語派作家・多和田葉子さん。「移動を続けること」が創作の原動力と語る著者が、加速する時代の速度に飲み込まれるように、抗うように生まれた想像力が鮮烈なイメージを残す7つの短篇集。 ※この電子書籍は2018年10月に文藝春秋より刊行された単行本の文庫版を底本としています。
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4.2「あたしって虐待されてるの?」 アリバイトリックに新境地!あなたは絶対に見破れない。 椎名きさらは小学五年生。母子家庭で窮乏している上に 親から〈水責めの刑〉で厳しく躾けられていた。 ある時、保健室の遊馬先生や転校生の翔太らに指摘され、 自分が虐待されているのではないかと気づき始める……。 一方、JR川崎駅近くの路上で、大手風俗店のオーナー・遠山が 刺し殺された。県警本部捜査一課の真壁は所轄の捜査員・宝生と組んで 聞き込みに当たり、かつて遠山の店で働いていた椎名綺羅に疑念を抱く。だが事件当夜、彼女は娘のきさらと一緒に自宅にいたという アリバイがあった。真壁は生活安全課に所属しながら数々の事件を 解決に導いた女性捜査員・仲田蛍の力を借りて、椎名母娘の実像に迫る。 前作『希望が死んだ夜に』の「こどもの貧困」に続き、 「こどもの虐待」をテーマに〈仲田・真壁コンビ〉の活躍を描く 社会派と本格が融合した傑作ミステリー。 芦沢央 推薦! 「構造的であるからこそ、そこにおさまらないものが浮かび上がる 衝撃の先にあるものを描こうとしている小説だと思った」 ※この電子書籍は2020年5月に文藝春秋より刊行された単行本の文庫版を底本としています。
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4.5歴史とは、前の事実を踏まえて後の事実が生まれてくる一筋の流れである――明治維新、日露戦争、統帥権、戦艦大和、特攻隊。悲劇への道程に見える一つ一つの事実は、いつ芽吹き、誰の思いで動き出したのか。ベストセラー『昭和史』『幕末史』と並ぶ、わかりやすく語り下ろした戦争史決定版! 日本人の心に今もひそむ「熱狂」への深い危惧が胸に迫る。
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4.2ようやく新人賞はもらったものの、執筆に行き詰まっている作家の孝夫は、医者である妻・美智子が心の病を得たのを機に、故郷の信州へ戻ることにした。山里の美しい村でふたりが出会ったのは、村人の霊を祀る「阿弥陀堂」に暮らすおうめ婆さん、そして難病とたたかっている明るい娘・小百合ちゃん。静かな時間と豊かな自然のなかで、ゆっくりと自分を回復してゆく二人が見つけたものとは……。極上の日本語で語られる、大人のためのおとぎ話。2002年秋、映画化原作!
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3.5「彼女とセックスできる理由を話して」 性的不能だと信じていた夫の愛人は、醜く太った中年の女だった。 専業主婦の日奈子のもとへ、ある日、夫の愛人と名乗る、太った中年女性がやってくる。 夫のユキは長らく性的不能だったはずで、日奈子とはセックスレスの日々が続いていた。 いったいいつから、私たちの関係は、こんなにも不安定なものになってしまっていたのか――。 日奈子は、衝撃のなかで、ある行動に出る。 どんな夫婦にも訪れ得る、あやうい瞬間。 繊細な描写で、残酷なまでにむき出される心の機微を描く。 解説・東直子 ※この電子書籍は2016年3月に文藝春秋より刊行された単行本の文庫版を底本としています。
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3.0平和は終わった! 「イスラム国」からピケティ「21世紀の資本」まで、 大困難の時代に必要な50の知識。 池上さんが「渦中の人」となった朝日新聞問題や 川上量生さんとのスペシャル対談も収録。 「日本が攻撃対象であることを名指しされる時代になりました。 過去ののどかで平和な時代は終わりを告げたかのように見えます。 では、どうすればいいのか。 まずは「敵」を知ることです。 歴史から現代が見えてくるのです。」――「はじめに」より 【目次】 ルール1 組織拡大術――「イスラム国」が急成長したわけ ルール2 トラブル解決法――間違いの謝り方が勝負だ ルール3 ホンネを見抜く――公開情報から推理する ルール4 歴史の勉強法――社会人は教科書「世界史A」を読もう ルール5 究極のリーダー術!?――独裁・中国はどこに行く ルール6 お金、マネー、資本を知ろう ルール7 交渉術、プレゼンテーションを磨け ルール8 ビジネスのカギは科学にあり ルール9 インタビュー術!――「いい質問」をする秘訣
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3.7善と悪、愛と憎しみ、生と死が交錯する直木賞受賞作! 著者が切望した、「いま世界に一番いて欲しい人」とは? 不慮の死を遂げた人々を“悼む”ため、全国を放浪する若者・坂築静人。静人の行動に戸惑いと疑念を覚え、その身辺を調べ始める雑誌記者・蒔野。末期がんに冒され、家族とともに最後の時間を過ごしながら、静人を案じる母・巡子。そして、自らが手にかけた夫の亡霊に取りつかれた女・奈義倖世。 静人の姿が3つの視線から描かれ、その3つのドラマが、やがて1つの大きな物語の奔流となる。「この方は生前、誰を愛し、誰に愛され、どんなことで人から感謝されてでしょう?」静人の問いかけは、彼を巡る人々の心を、少しずつ動かしていく。 家族との確執、死別の悲しみ、自らを縛りつける呪縛との対決。そして避けられぬ死の傍らで、新たな命が――。静かな感動が心に満ちる感動の巨編!
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4.3太平洋戦争で最も無謀だったといわれるインパール作戦。昭和19年3月、ビルマから英軍の拠点があったインド北東部・インパールの攻略を目指した日本軍は、この作戦で歴史的敗北を喫した。「インパールの悲劇」は“日本の東条”とビルマの“小東条”牟田口廉也の握手から始まった――史実に基づいた考証と冷静な筆致と気迫で、涙と憤りなしでは読めない、第一級の戦記文学を復刊!「何しろわしは、支那事変の導火線になったあの盧溝橋の一発当時、連隊長をしていたんでね。支那事変最初の指揮官だったわしには、大東亜戦争の最後の指揮官でなければならん責任がある。やるよ、今度のインパールは五十日で陥してみせる」功名心に気負いたつ軍司令官・牟田口中将の下、いたずらに死んでいった人間の無念。敗戦後は部下に責任転嫁し、事実の歪曲を押し通した軍人を許すまじ!本書はその実相を書き、牟田口廉也批判の口火を切った『イムパール』に、著者自ら大幅な改訂を加えた文庫決定版。 【目次】 戦いの日の回想―序にかえて― インド征服の夢 先手後手 インパール見ゆ 狂奔 雨季 ビシェンプール攻撃 壊滅 死の道 肉体の限界 時期作戦準備中 戦記の中の真実―あとがきにかえて― 〈インパール作戦〉地図・部隊編成表
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3.8大阪郊外の巨大団地で育った小学生の友梨。 同じ団地に住む里子が、家族内で性虐待を受けていたことを知り、衝撃を受ける。 助けられなかったという自責の念を胸に抱えたまま中学生になった友梨は、 都会的で美しい親友・真帆を守ろうとして、暴漢の男を刺してしまう。 ところが何故か、翌日警察に連れて行かれたのは、あの里子だった。 殺人事件、スクールカースト、子育て、孤独と希望、繋がり。 お互いの関係を必死に隠して大人になった3人の女たちが過ごした20年、 その入り組んだ秘密の関係の果てに彼女たちを待つものは何だったのか。 大人になった三人の人生が交差した時、衝撃の真実が見えてくる。 女たちが幼いころから直面する社会の罪、言葉で説明できないあやうい関係性、深い信頼。 ラストに用意された、ミステリファンも唸る「驚き」。 『サクリファイス』で大藪春彦賞を受賞した近藤史恵が描く傑作長編。 解説・内澤旬子 橋本環奈・葵わかな・吉川愛でWOWOW連続ドラマ化決定。 ※この電子書籍は2017年11月に文藝春秋より刊行された単行本の文庫版を底本としています。
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3.7究極の特殊設定ミステリ、文庫化! 犯人を見つけるまで令嬢は何度も殺される。殺人の夜をタイムループし、関係者の人格を転移しながら真相を追え。阿津川辰海氏絶賛。 ※この電子書籍は2019年8月に文藝春秋より刊行された単行本の文庫版を底本としています。
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3.6著者、初めての語録! 「相手のとどめを刺さず、もてあそびなさい」 「人は、自分の器に応じた理解力しかない」 「立ちはだかる壁は、迂回せよ」 「だれとでもいいから結婚すべきでない」 「『かわいいおばあちゃん』にならなくてもよい」 「女はすでに、がんばっている」 悪戦苦闘の人生から生まれた、140の金言を収録。 「いまを生きる女たちに、生き延びてもらいたい。そして、女であることを愛してもらいたい。人生の終わりに、生きていてよかったな、と思ってもらいたい。そのために、もしかしたら役に立つかもしれないことばを厳選しました」(上野千鶴子)
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3.7第157回芥川賞受賞作。 大きな崩壊を前に、目に映るものは何か。 北緯39度。会社の出向で移り住んだ岩手の地で、 ただひとり心を許したのが、同僚の日浅だった。 ともに釣りをした日々に募る追憶と寂しさ。 いつしか疎遠になった男のもう一つの顔に、 「あの日」以後、触れることになるのだが……。 樹々と川の彩りの中に、崩壊の予兆と人知れぬ思いを繊細に描き出す。 芥川賞受賞作に、単行本未収録の「廃屋の眺め」(「文學界」2017年9月号・受賞後第一作)、「陶片」(「文學界」2019年1月号)を併録。 綾野剛・松田龍平主演で映画化(大友啓史監督)、2020年初頭に公開予定。 ※この電子書籍は2017月7月に文藝春秋より刊行された単行本の文庫版を底本としています。
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4.8悪の坩堝のような50年代のロサンジェルス市警に生きる三人の警官――幼時のトラウマから女に対する暴力を異常に憎むホワイト、辣腕刑事だった父をもち、屈折した上昇志向の権化エクスリー、麻薬課勤務をいいことに芸能界や三流ジャーナリズムに食指を伸ばすヴィンセンズ。そこへ彼らの人生を大きく左右する三つの大事件が……<暗黒のLA四部作>第3作。
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3.7「こっこ」こと華原琴子、早生まれの8歳、小学校3年生。好きな言葉は「孤独」。 2014年に芦田愛菜主演で映画化された話題作! 狭い公団住宅に、中華屋から譲り受けた赤い大きな円卓で食事をする華原家は、頑固で文字好きの祖父、明朗快活な祖母、ハンサムで阿呆な父と美人で阿呆で素直な母、それに中2の美人の三つ子の姉の8人家族。みんなこっこがかわいくてしょうがなく、何かと構うが、こっこは反骨精神豊かに「やかましい!いろいろと」「なんで、て聞くなやボケが」と心で思う。 こっこの尊敬する人物は、祖父の石太と、同じ公団に住む同級生のぽっさん。ぽっさんの吃音を、こっこは心から美しいと思う。吃音や眼帯をした同級生のものもらい、韓国人の同級生の不整脈をかっこいいと憧れ、それを真似したときに、「こっこはなんでそんな風なんや」と大人に怒られてしまう。しかしこっこは感じる。なぜかっこいいと羨んでやったことがいけないのか。こっこはぽっさんに相談し、人の痛みや言葉の責任について、懸命に「いまじん」するのだった。そうして迎えた夏休みの祖母の誕生日。ぽっさんにも「言わない」出来事がこっこに起きて――。 世間の価値観に立ち止まり、悩み考え成長する姿を活きのいい言葉でユーモラスに温かく描く。 ※この電子書籍は2013年10月に文藝春秋より刊行された文庫版を底本としています。
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3.8あるときは普通の経理課OL、あるときは社内の不正に立ち向かう“お局美智”! クールなヒロインが活躍する、新感覚「お仕事エンタメ小説」が誕生! 中堅企業「NOMURA建設」に勤める佐久間美智。普段はごく普通の経理課OLだが、彼女には誰も知らない秘密の顔があった。社内にはびこる不正やスキャンダルを未然に防ぐため、ハイテク盗聴システムを駆使し、社員の会話を傍受する──。そんな特命を、ご意見番である会長から負わされていたのだ。 セクハラ常習犯の役員にパワハラ上司、社長の愛人問題や不正会計、労災事故隠しなど、NOMURA建設はトラブルが続出。さらに、吸収合併を企むライバル企業まで現れた。“お局美智”は果たして、会社の危機を救えるのか? 投稿サイト「エブリスタ」発、第1回「週刊文春小説大賞」受賞作。『花咲舞が黙ってない』や『これは経費で落ちません!』を上回る面白さと、ネットの世界では大評判! クールなヒロインが活躍する、新感覚「お仕事エンタメ小説」の誕生です。 ※本作は、電子オリジナル作品『お局美智』、『お局美智2 姿なき愛人』、『お局美智3 You’re fired!』、『お局美智4 キャット・パニック!』、『お局美智5 緑中央銀行の錬金術師』を一冊にまとめたものです。
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5.0第七回歴史時代作家クラブ賞作品賞受賞作。 江戸っ子に人気を博した浮世絵。絵が好きで、絵を描くこと以外なにもできない絵師たちが、 幕末から明治へと大きく時代が変わる中、西欧化の波に流され苦闘しながらも絵を描き続ける姿を描く長篇小説。 文久元年(1861)春。大絵師・歌川国芳が死んだ。 国芳の弟子である芳藤は、国芳の娘たちに代わって葬儀を取り仕切ることになり、 弟弟子の月岡芳年、落合芳幾、かつては一門だった河鍋狂斎(暁斎)に手伝わせ無事に葬儀を済ませた。 そこへ馴染みの版元・樋口屋がやってきて、国芳の追善絵を企画するから、絵師を誰にするかは一門で決めてくれ、と言われる。 若頭のような立場の芳藤が引き受けるべきだと樋口屋は口を添えたが、暁斎に「あんたの絵には華がない」と言われ、愕然とする――。 人徳はあるが、才能のなさを誰よりも痛感している芳藤。 才能に恵まれながら神経症気味の自分をもてあましていた芳年。 時代を敏感に察知し新しいものを取り入れるセンスがありながら、己の才に溺れた芳幾。 “画工”ではなく“アーティスト”たらんとした暁斎。 4人の個性的な絵師たちを通して、死ぬまで絵筆をとろうとする絵師の執念と矜持に迫る力作。 解説・岡崎琢磨 ※この電子書籍は2017年4月に文藝春秋より刊行された単行本の文庫版を底本としています。
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4.3大きな反響を呼んだ「戦争と女性」に迫るノンフィクション。 シベリア抑留者の中に女性捕虜が存在したことは、長く歴史の影に埋もれてきた。戦後七十年以上沈黙してきた女性たちの貴重な証言集。 終戦直後、満洲や樺太などにいた軍人や民間人など60万人近い日本人がソ連によって連行された「シベリア抑留」。その中に数百人から千人近い女性捕虜が存在したことは、長く歴史の影に埋もれていた。関東軍の陸軍病院で勤務していた従軍看護婦や軍属として働いていたタイピスト、電話交換手、開拓団の民間女性、そして受刑者たちが、極北の地シベリアに送られていたのである。その中には「女囚」として10年を超える抑留生活を送った女性や、日本に帰る場所もなく異国の地で人生を全うした者もいる。帰国を果たした女性たちにとっても、故国の人々のまなざしは決して温かいものではなかった。 戦後70年以上、長く沈黙を守ってきた女性たちをインタビューすることに成功し、2014年にNHK・BS1スペシャルで放送されたドキュメンタリー「女たちのシベリア抑留」は、文化庁芸術祭賞優秀賞、放送文化基金賞奨励賞、ATP賞テレビグランプリ優秀賞、ギャラクシー賞奨励賞、NHK放送総局長特賞など、その年のドキュメンタリー部門の賞を総なめにした。その番組を担当した女性ディレクターが綴る本格ノンフィクション。ロシア側から初めて提出された女性抑留者の記録「登録簿」の内容も明らかになる。 ※この電子書籍は2019年12月に文藝春秋より刊行された単行本の文庫版を底本としています。
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3.7公演直前に姿を消したダンサー。 美しき画家の弟。 代役として主役「カイン」に選ばれたルームメイト。 嫉妬、野心、罠──誰も予想できない衝撃の結末。 芦沢央が放つ、脳天を直撃する傑作長編ミステリー! 男の名はカイン。 旧約聖書において、弟のアベルを殺害し、「人類最初の殺人者」として描かれる男──。 「世界の誉田(ホンダ)」と崇められるカリスマ芸術監督が率いるダンスカンパニー。 その新作公演「カイン」の初日直前に、主役の藤谷誠が突然失踪した。 すべてを舞台に捧げ、壮絶な指導に耐えてきた男にいったい何が起こったのか? 誠には、美しい容姿を持つ画家の弟・豪がいた。 そして、誠のルームメイト、和馬は代役として主役カインに抜擢されるが……。 芸術の神に魅入られた人間と、 なぶられ続けた魂の叫び。 答えのない世界でもがく孤独な魂は、いつしか狂気を呼び込み、破裂する。 “沈黙”が守ってきたものの正体に切り込む、罪と罰の慟哭ミステリー。 『汚れた手をそこで拭かない』が直木賞候補、 『火のないところに煙は』が本屋大賞と山本周五郎賞候補。 『許されようとは思いません』続々重版中、 芦沢央が渾身の力を込めて書き上げた超傑作がついに文庫化! 「この小説そのものが、底の知れない沼のようだ。 読み始めたら、逃げられずに沈んでいく恐怖を快楽にかえて、 読み耽るしかない」──角田光代(解説より) ※この電子書籍は2019年8月に文藝春秋より刊行された単行本の文庫版を底本としています。
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3.5ウーパールーパー、カエル、蛾、蝶と、ちょっと不思議な生き物を飼う人々が、いつしかその生き物たちに依存するかのごとく、不穏な領域に踏み込んでいく姿を描いた異色連作集。 全米図書賞受賞で話題の作家の最新作。 夫との生活に疲れた中年女は、家にいた毛虫に「トーマス」という名前をつけて飼うようになった。トーマスへの愛着が深まることで、なじんでいると思っていた夫のことが、いままでとは違って見えてくる。夫の本心とは何なのか。夫の好きなものは何か。夫は何に関心があるのか。夫は何も関心を持っていないかもしれない。じゃあ、わたしは夫の何に関心があるのか。何もないかもしれない。わたしは自分に対しても関心を持つことができない。どうしてこんなことになってしまったんだろう。何がいけなかったんだろう? 疲れた。ほんとうに疲れた……。中年女の心情をリアルに描く――「イボタガ」。 ウーパールーパーに「アポロ」という名前をつけたコンビニで働く青年の話――「ウーパールーパー」。 シングルマザーの母親との軋轢にもめげず、健気に生きていこうとする少年の話――「イエアメガエル」。 「トーマスは羽化しませんでした」という謎のメッセージと共に妻に去られた中年男の話――「ツマグロヒョウモン」。 ※この電子書籍は2017年12月に文藝春秋より刊行された単行本の文庫版を底本としています。
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4.52011年3月11日、 14時46分。東北地方太平洋岸一帯をマグニチュード9.0の激震が襲った。この地震と、そのあとの巨大な津波により、福島第一原子力発電所は全交流電源喪失という非常事態に陥る。 戦後最大の危機にあって、政治家は、東京電力は、原発の現場は、自衛隊は、そして地域住民は、どういった危機に直面し、どのような行動をとったのか。事故後、福島原発事故独立検証委員会(民間事故調)を設立した国際的ジャーナリストが、危機に面した人々のストーリーに照準を合わせて、報告書の作成後も、さらなる取材を敢行。 リスクとは何か。リーダーシップとは何か。国家とは何か。福島第一原発の危機が問うた、日本の「国の形」、「戦後の形」を浮き彫りにするノンフィクションのマスターピース。第44回大宅賞受賞作。 上巻は事故の発生から、原発への放水作業までの軌跡を描き出す。
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4.3この国の人間関係は二つしかない。密告しないか、するか──。 第18回大藪春彦賞受賞作! 革命と音楽が紡ぎだす歴史エンターテイメント バブル期の日本を離れ、ピアノに打ち込むために東ドイツのドレスデンに留学した眞山柊史。 留学先の音楽大学には、個性豊かな才能たちが溢れていた。 中でも学内の誰もが認める二人の天才が── 正確な解釈でどんな難曲でもやすやすと手なづける、イェンツ・シュトライヒ。 奔放な演奏で、圧倒的な個性を見せつけるヴェンツェル・ラカトシュ。 ヴェンツェルに見込まれ、学内の演奏会で彼の伴奏をすることになった眞山は、気まぐれで激しい気性をもつ彼に引きずり回されながらも、彼の音に魅せられていく。 その一方で、自分の音を求めてあがく眞山は、ある日、教会で啓示のようなバッハに出会う。 演奏者は、美貌のオルガン奏者・クリスタ。 彼女は、国家保安省(シュタージ)の監視対象者だった……。 冷戦下の東ドイツで、眞山は音楽に真摯に向き合いながらも、クリスタの存在を通じて、革命に巻き込まれていく。 ベルリンの壁崩壊直前の冷戦下の東ドイツを舞台に一人の音楽家の成長を描いた歴史エンターテイメント。 圧巻の音楽描写も大きな魅力! 本作を彩る音楽は……ラフマニノフ 絵画的練習曲『音の絵』バッハ『平均律クラヴィーア曲集』第1巻 『マタイ受難曲』リスト『前奏曲(レ・プレリュード)』 ラインベルガー オルガンソナタ11番第2楽章カンティレーナ ショパン スケルツォ3番 ブロッホ『バール・シェム』より第2番「ニーグン」 フォーレ『エレジー』 ……etc. 解説・朝井リョウ
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4.0古都・金沢を舞台に、恋と青春の残滓を描いた短編集。 「金沢あかり坂」 ――金沢の花街で生まれ育った凛は、別れた恋人の記憶を引きずったまま 芸妓になった。その心をいやしてくれたのは父の遺した笛だった・・・。 「浅の川暮色」 ――新聞社の事業部に務める森口は、十数年ぶりに記者時代の初任地、 金沢を訪れた。夜、浅野川を見つめる森口の意識に、それまで自分の内側に 押し込めていた女性の姿が浮かび上がる。 「聖者が街へやってきた」 ――北陸のK市にあるラジオ局に勤める魚谷と同僚、友人の新聞記者は、 古い城下町の秩序に挑もうとして、世界各国に打電された奇妙な事件を 作りだすが・・・。 「小立野刑務所裏」 ・・・いまから十数年前、私は金沢に住んでいた。金沢は誇り高く、そして 怖ろしい町だった。著者を思わせる男が回想する金沢で暮した日々。
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3.8シリコンバレーで起業した30代後半、日系3世の女性レイ。 80年代アメリカの小学校時代に周囲から受けた壮絶ないじめの後遺症を今も抱えながら、黒人の同僚とコンビで自社製品のプレゼンに駆り出される日々を送る。 精神安定剤を手放せないレイは、大仕事を前に休暇を命じられ、旅に出る。 日系1世の祖父母が戦中に入れられたマンザナー強制収容所、レイの母がひとり暮らすリトル・トーキョー。自らのルーツを歩いたレイは、目を背けていた本心・苦しみの源泉を知った。 複雑な形で差別の問題が日常にある3世の苦しみ、母親との関係。 日本とは、日本人とは、私とは何か――。 VRや音楽のミキシングアプリを対比させ、問題を鮮やかに巧みに 浮かび上がらせる。「マイノリティとしての私たちのこと」を問いかけた傑作。 第30回三島賞受賞。芥川賞候補。 「一読者として非常に感銘を受けた」平野啓一郎(選考委員) 様々な人種が暮らし、薬物の誘惑も幼児虐待も当たり前に転がるニューヨークで、女子プロレスラーとして働く姉の稼ぎで小学校時代を送った。やがて当たり前のように、一つの悲劇が起こる――日本人青年が、かつての生活を振り返る「半地下」も収録。 解説・鴻巣友季子 ※この電子書籍は2017年1月に文藝春秋より刊行された単行本の文庫版を底本としています。
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4.2彼はなぜ絵を描き続けたのか? 〈最後の一撃〉が読者の心を撃ち抜く感動の傑作長編。 北関東の小さな集落で、家々の壁に描かれた、子供の落書きのような奇妙な絵。 決して上手いとは言えないものの、その色彩の鮮やかさと力強さが訴えかけてくる。 そんな絵を描き続ける男、伊苅にノンフィクションライターの「私」は取材を試みるが、寡黙な彼はほとんど何も語ろうとしない。 彼はなぜ絵を描き続けるのか――。 だが周辺を取材するうちに、絵に隠された真実と、孤独な男の半生が次第に明らかになっていく。 〈最後の一撃〉が読者の心を撃ち抜く感動の傑作長編。 解説・末國善己
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4.1誰にも「助けて」と言えない。 圧倒的リアリティで描かれる貧困女子の現実。 文房具メーカーで派遣社員として働く26歳の水越愛。 会社の業績悪化で派遣切りに遭い、失業保険を受けながら求職活動をするが どこにも採用されない。アパートの更新料や家賃、住民税、そして食費… あっという間にホームレスになった愛は、漫画喫茶に寝泊まりしながら 日雇いの仕事を始め、前の生活に戻ることを目指していたが、次第に 価値観、自己認識が揺らぎ始める。 同じ境遇の女性たち、「出会い喫茶」に来る客との交流。 生きるために「ワリキリ=売春」をやるべきなのか。 ここまで追いこまれたのは、自己責任なのだろうか。 大学に進学し、勉強や就活に励み、まじめに勤めていた女性が またたくまに貧困に呑み込まれていき、抜け出せなくなる。 著者自らの体験をもとに描いた「貧困女子」長篇小説。 解説は 俳優・佐久間由衣 ※この電子書籍は2018年10月に文藝春秋より刊行された単行本の文庫版を底本としています。
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